山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

'11北海道くるま旅( 第46日)

2011-07-29 04:31:04 | その他
《今日の予定》
道の駅:ウトロシリエトク→道の駅:羅臼→中標津町郊外ショッピングモール→別海町ふれあいキャンプ場(泊)


《昨日のレポート》
女満別の道の駅の朝もいい天気で、今日も暑くなる予感がした。今日はまだ予定は決まっていない。何処へ向かうかも決めないまま、先ずは旅車管理の基本となる事項(給排水・トイレ処理・電源チェック・タイヤ点検・フロントガラスの清掃など)を行う。その後は近くの地産物販売所に行き、トウモロコシやジャガイモなどを買い、持ち帰って茹でたりして、それらの仕事が終わったのは11時近くになっていた。予定が決まっていないというのは安気なものである。これで昼の対策完了である。
とにかく南下を続けることにして、先ずはいつも通過ばかりしている網走の観光名所を少しばかり覗いて見ることにした。
網走は一般的には監獄などのアウトローの終着駅のイメージがあるけど、その実際は今の時代からは遠い世界である。網走は平和な海と丘の町だ。映画などで決まるような世界ではない。天都山展望台に登って見たが、天気があまりに良過ぎて知床方面の山々の景観も、膨らんだ空気に霞んで見えなかった。博物館などは以前に訪ねているので寄るのは止め、景観だけに満足して丘を下りた。
街中のショッピングモールで買い物を済ませた後、もう昼時を過ぎているのに気づき、近くの小清水原生花園の駐車場に行き昼食休憩とする。原生花園の野草たちのなかでは、カワラナデシコとエゾキスゲが目立っていた。昼食の間に今日の泊まりを知床のウトロの道の駅に決める。
先ほど知人から電話があり、在宅時によく顔を出しているRVランドという旅車のビルダーがNHKの取材を受け、それが今日の16時台に放映されるとのこと。どんな内容なのか、とにかく見る為にはテレビが映る場所に居なければならない。ということで食事の後は寄り道をせず一路ウトロを目指すことにした。
昼を過ぎても雲一つないピカピカの太陽が輝く空が広がり、4~5日前迄の涼しさを超えた寒さは何なんだったのだと思うほどの落差である。行ったことは無いけど、砂漠の一日の気温変化もこの様なものなのであろうか。斜里町に入り山の麓迄真っ直ぐに続く道を走りながら、今年の夏もやはり異常さが拡大しているように思った。
ウトロの道の駅:ウトロシリエトクに着いたのは、14時半だった。シリエトクというのは知床と同じ意味のアイヌ語である。本来このカタカナの表示が正しいのではないかと思っている。全く逃げ場のない暑さで、照りつける太陽は、これでもか!と人間どもをからかっているかの感じがした。風はひんやり涼しさを感じるのだが、直射の光を防ぐために窓を遮蔽すると風が通らず、その調整に苦労した。テレビの方は大丈夫、ちゃんと映っている。まだ時間があるのでビールで一杯やって一眠りする。小窓に風が通り思ったほど暑くはなく、快適な眠りだった。
目覚めてドタバタしている内にテレビのスイッチを入れるのを忘れ、慌てて気づいて見た時は、ちょうどその放映が終わろとしている時だった。全部を見られず残念。でも取材の主旨がこの度の大震災を機にキャンピングカーのニーズが高まって来ているというのは理解できた。さもあらんと思う。こうして、もう1ヵ月以上も車の中で暮らしていれば、住まいとしての基本条件を備えた車のニーズは明らかなのだ。過度の装備は不要だけど、いざという時には住まいの基本要件を備えた車は決して只の贅沢品等ではない。
我々がくるま旅に気づいたのも、最初は苦い経験からトイレのある車が欲しいと思ったことから始まっている。その様な車を探し求めたら、一緒に小さな炊事場まで付いていたので、これなら旅もできるのではないかと気づいたのだった。キャンピングカーをキャンプに使うものという固定観念は、人生をつまらないものとしかねないように思う。くるま社会に生きる我々は車を単なる移動・運搬手段や見栄(?)の飾り物などと考えていないで、人生をより豊かに過ごすツールとして活用することを考えても良いのではないか。キャンピングカーと呼ばれている車は、その可能性を一番秘めていると思っている。その様なことを思った。
ウトロの道の駅はくるま旅の人には人気のある場所で、夕方になると泊まりの車は大小合わせて30台を超えるほどとなった。これはまだ少ない方で、カラフトマスや鮭釣りのシーズンに入ると広い駐車場は車と人がごった返す日々が多くなる。今年はカムイワッカの湯の滝近くまで車の通行が緩和されたとかで、隣の車の方が今日行って来たと話されていた。我々は知床が世界自然遺産になってからは、一度も足を入れていない。これからも行くことはないと思う。今のところ此処へ来るのは、近くにあるオロンコ岩のてっぺんにある植物たちを見たいからだ。高所恐怖症の気があり、断崖を登るには勇気が要るのだが、岩のてっぺんに命をつないでいる植物たちの魅力には敵わない。トリカブトなどが無造作に咲いているのである。明日は行って見よう。
日が沈むと、今までの暑さは一気に取り払われて、快適な涼しさが戻って来た。テレビのニュースでは、中国新幹線事故のその後の顛末について報じられていたが、この国の国民に対する厚顔無恥さというか恐ろしさは、日本国の戦前の軍部政権の本質に通うものがあり、世界には常識などというものは存在しないのを改めて思い知らされたのだった。明日は別海町のキャンプ場に戻ることになるのだろうなと思いつつ、眠りに就く。
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