又また休養です

 春の嵐と言う奴は、真に愚かな破壊者です。花は散りかける頃の風情が一番なのに、一挙に地面に叩きつけて走り去る奴です。空を仰いでも、強風に捩(ねじ)られながら、非情の雨が落ちてくるばかりです。

今日の野の花は、オオアラセイトウ。ショカツサイ、ハナダイコンなどとも呼ばれているようです。その昔、と言っても１０年ほど前ですが、武蔵野の小平市に住んでいた頃、隣接する小金井市まで歩きに行ったときに、２０００坪近くあった広い栗畑の下地一面に、この花が咲き拡がっていて、その鮮やかな紫に感動したのを覚えています。今は、その地にはマンションが建っていて、その昔の美しい春は、永遠に過去のものとなりました。

 

オオアラセイトウの花　これは隣のつくばみらい市郊外（といってもこの街は郊外ばかりの感じがしますが）の道端に咲いていたものです。生命力が強い植物のようで、年々増えてきていて、春を彩るにふさわしい存在となりつつあります。(4/6撮影)