【行程】
道の駅:津和野温泉なごみの里 →(R9)→ 道の駅:夕陽パーク三隅 →(R9)→ 道の駅:サンピコごうつ →(R9)→ 道の駅:ロード銀山 →(R9)→ 道の駅:あらエッサ →(R9・R431)→ 米子市弓ヶ浜・Aさん宅 (泊) <242km>
【レポート】
今日からは帰宅に向けての移動日である。只ひたすらに関東はつくば市の方向を目指せばいいのだけど、滋賀県辺りから高速道に乗るまでの間は、気が向いた所には寄ってゆきたいと考えている。それで昨日急に思い立ったのが、旅の知人で米子市は弓ヶ浜にお住いのAさん宅訪問だった。突然のことなので少しとまどいもあったのだけど、メールをしてみたらご在宅の返事を頂戴した。それで、今日はお邪魔することにしている。Aさんには以前にこちら近くに来た時もお会いしたくて連絡したのだったが、その時は生憎不在されており願いが実現できなかったのだが、今回はそれが叶って嬉しい。今日は先ずこの願いを実現するのが目的であり、それ以外のことはそこまで行ってから考えることにしている。
津和野の道の駅の一夜はトラックの騒音など全くなく静かで、二度寝の熟睡の時間を送ることができて満足だった。でもあまりにも静かで、朝をかなり過ぎても何の動きもないので、何だかこの町の活力が萎えているような気がして少し心配になった。朝方からもう少し元気があってもいい町なのではないかと思った。ま、ここは本来の町筋からは少し離れた場所なので、致し方ないのかもしれない。でも外部から訪れた者にはかなり重要な場所だと思うので、何かもう一工夫あってもいいのではないかと思った。
9時少し前出発。山の中をしばらく走って、やがて益田市に出て、海側へ。益田市街は新しく造られた道を通ったので、混雑や渋滞を避けることができ、思ったよりも早く通過することができた。山陰エリアは未だ高速道路が全通しておらず、おもな都市と中国道につながる路線は幾つか出来上がっていても、山陰道自体は未だ分断的に出来上がっている状況で、やはり今の時代では不便ということになるのだと思った。例の仕分けという奴では、どのように位置づけられているのだろうか。今頃の政治家さんたちのやることは一貫性が無くて判らない。高速道路の無料化も一時的な気まぐれ政策に終わっているし、失望に次ぐ失望が今でも続いている。
浜田市街を通過するについては、表示の案内板ではバイパスと高速道路の識別がはっきりせず、ナビは旧道をガイドするのでそちらに向かったのだが、結果的にはわざわざ遠回りの混雑地帯を走ることとなり、不慣れな者には不親切な案内だなと思った。このような箇所が時々散見されるのに対しては、自分の非を認めるよりも、交通行政の欠点を責める気分になってしまうのは、いつもの通りである。そろそろ給油をしなければと思いながら走っていたのだが、まあ、何と軽油の価格の高いこと。島根県に入って以降価格表示をしていない給油所が増えたのに合わせて、表示している所でも皆ガソリンとの価格差が20円にも至っていないのである。全国ほとんどの場所では、例えばガソリンが152円ならば軽油は20円安以下の132円よりも下なのに、このエリアでは136円を上回っている所が殆どで、一体これはどういうわけなのかと思った。このエリアでは軽油の需要が低いのかそれともその反対なのか、どうも解し兼ねる価格建てである。背景にどんな事情があるのか知らないけど、善良な顧客を業界全体で騙しているのではないか、などと思った。そのような中で、茨城県辺り並みの価格の店をようやく発見して給油を終える。その店は安来市近くにあって、それまで我慢して給油しなかったのが報われた思いだった。ちなみに価格はL辺り123円だった。
途中幾つかの道の駅に立ち寄りながら、昼食なども済ませ、米子市に入ったのは16時頃だった。津和野から米子までは大した距離ではないと思い込んでいたのだが、いざ走ってみると島根県の面積の広いことに驚いたのだった。詳しいことは解らないけど、この県を東西に横断する距離と茨城県を南北に縦断する距離とでは、島根県のそれの方が長いように思った。Aさん宅をお邪魔する予定時刻も連絡の度に遅くなって、到着したのは16時半近くだった。
道の入り口の所まで、道が判りにくかろうとわざわざ出迎えてくださったAさんにご案内頂き、無事お宅に到着する。初めての訪問だった。Aさんとは北海道の旅で何度かお会いして、そのお仲間の方たちともいつか自然と知り合いになっている。旅の知人の連鎖というのは、面白いもので、どういうわけなのか気の合った人とのつながりの輪が広がってゆくのである。友達の友達は皆友達よ、というのは真理である。人の輪とか絆とかいうものは、そのようにして形成され、強まってゆくものなのだと思う。Aさんご夫妻とは今までそれほど親しく話などしないままに来ていたのだけど、今日はお宅をお邪魔してどんな話が聞けるのか楽しみである。
Aさんは根っからのアウトドア志向の方のようで、広い庭の脇にはピザを焼く竈が設えられており、その上には簡易風の小屋も設けられていた。すべて手造りとのこと。自分の知り合いの中には、このような物作りの万能の方が多い。全くその反対の位置にいる自分とは不思議な組み合わせなのだが、とても真似はできないので、ただ感嘆しながらその作品を眺め、その余慶に与るだけなのである。これが自分の宿命だと達観することにしている。そのご自慢の竈で焼いて頂いた奥様手作りのパイを頂きながら、まあ、その他のごちそうにも舌鼓を打って、頂いたお酒の美味かったこと。結局ここに泊めて頂くことになり(というよりも初めからそう決まっていたという感じ)で夜遅くまで酒を酌み交わしての歓談となった。嬉しくも楽しい時間だった。(歓談のことは大切な思い出なので書かないことにしています)旅の中での最も充たされた時間の一つが、知人との楽しい交流であることは間違いない。今日はそれをしっかりと味わえたのだった。突然の訪問だったのに、快くお迎え頂き、素晴らしい時間をご用意いただいたAさんご夫妻に心から感謝申しあげます。ありがとうございました。Aさんの庭には旅車が3台も泊まれるスペースが用意されており、真に羨ましい次第であった。その中に車を留め、満たされた気分のままに静かな一夜を送ったのだった。
【今日(5/11)の予定行程】
道の駅:米子市・弓ヶ浜Aさん宅 →(R9他)→ (未定)