村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

明易き アケヤスキ

2024-06-07 23:38:17 | Weblog

明易き みずに大魚の 行き来かな 龍之介

茶道具にも色々あるが
棚は実に嵩張る
特にわが家ては紹鴎棚の収納に困ってる

前に紫兎先生から譲って頂き
炉の季節に使ったが
日常に使えず
階段下の納戸に入れたり
障子の後ろの廊下に置いたり
出すのも大変
仕舞うのももっと大変
差し上げるからと言っても
お弟子様やお友達
快い返事はない
紹鴎棚はちょっとした家具
和室においても違和感無い
炉開きや初釜に相応しい
塗師は茶平一斎だし
良いものですよ
勧めるがなかなか

この棚は二年前の茶会で使ったあと
桐の箪笥のような外箱に入ったまま
四畳半の隅にずっと置いてある
その上には座布団やら紙袋
お習字の紙などなど山積みになっている
酷い状態だ

ダメもとで若いお友達のシモちゃんに声をかけると
欲しいと言う返事
気の変わらない内に
早くとりに来て と思っていたら
金曜日行きますと
ライン
今日の午後に車でやって来た
四畳半のにじり口の
戸を開けると
すぐ見える よしよし
上に乗ってるお習字の半紙と条副の用紙と
その上に乗ってる毛氈
そのまた上に座布団
取り退けて
いざ出そうとすると
なに 風呂敷が引っかかって出ない
包んであった風呂敷を取り去り
さあ出すぞとおもったら
重いのなんの
桐の箱の倹飩の蓋をあけ
なかの天板を抜く
地袋の襖と天板をはめる四本の

それから長四角の棚を引き出し
桐の箱だけにして外へ持ち出す
これは軽い
後部の席には乗らない
車の後ろに開け口を上にし
分解した棚の内部を静かに納める
じたばたしてると
シモちゃんの車の後ろに
もう車が待ってる
焦る焦る
挨拶もそこそこ出発
手を振った
やれやれ
その後のもろもろも広がったまま
それはまたの日にしよう

まずはお菓子とお茶だ お茶

 

 

コメント
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