村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

今日は茶事

2012-01-29 23:24:14 | 村雨庵 茶事茶会
今日は茶事
お茶事にあつらえ向きな天気ですよと
来たそうそう森金さんが言う
ピューピューと北風が冷たく吹いて
将に「寒中の茶事」です

エアコンがフルに動いても中々暖かくならない
待合に手あぶりを出した
亭主は森金さん
水屋はサカチカさんと飛びちゃんとotakeさんの三名
お客様は四名
ながたん姫様がお正客
お香の先生のS先生とエヌ先生
お詰は同じお香の社中の鍵様

本席の掛け物は八田知紀の短冊
山家雪 
雪降ればまことの花の咲かむるを
まつばかりなる山の奥かな

台目棚にて暦手の芋頭の水指
濃茶は遠州好みの時代黒真塗の中次
仕覆は紹鴎緞子 
薄茶器は楽焼の四滴の内の水滴

写真はつらら形の花入に
あけぼの椿と猫柳

濃茶は寒中、薄茶は春を待ちての取合せだと亭主は言う
濃茶の菓子は水屋の飛びちゃんが作った白雪金団



菓子器は赤膚焼の南都七大寺の古瓦の内、これは興福寺の
南都七大寺とは
興福寺、 東大寺、 西大寺、 薬師寺、 元興寺、 大安寺、 法隆寺の七寺
奈良時代に朝廷の保護を受けた大寺と聞く


懐石のお酒は九州のモリーナ様からのお酒だと
ながたん姫は懐かしみつつ、味わったとのこと
モリーナ様有難う
未承諾だが森金家に泊れば良いので
都合の良い時あれば茶事にお越しを

茶事は無事、ふたとき四時間弱で終わった
それぞれの反省があるだろうが
茶事は
ワクワクするほど楽しく、思い返すほどにジワジワ味わい深い
その楽しみは
亭主七分とか八分とか
水屋側の方が楽しいと言うのだ
初めはむしろどこにいても苦痛だった
早く起きなくてはならないし
やたら仕事が多い
支度にかかる時間は想像以上、かたづけも容易でない
慣れぬと緊張するし、お招きして失敗せぬかと心配もある
若い時は茶事の度に先生にはひどく叱られ
落ち込む事もたびたびで
拘束や命令がなにより苦手なのだから
茶事は私には向いていないと
ただただ苦痛だった
毎月のように先生の茶事があり
少ない生徒を順に亭主にし
季節を取合せ自宅で懐石をしたものだったが
気が付くと苦痛より楽しみがより多くなり
茶事ほど良いものはないと思えるようになった
私のように茶事の楽しみを中々気が付かない場合もある
ただただ辛抱強く茶事を催して下さったK先生に感謝である

お客様も着物を着て、狭い茶室に閉じ込められ、
残してはいけないと言われつつ懐石を頂戴する
好き嫌い、自己主張は言えない
楽しい会話ささやかだが心温まる懐石
茶事の目的は一座建立
楽しい一日であった


地震がいつ来るかもしれない
古い我が家はすぐ倒壊かもしれぬ
悔いが残らないように茶事をする
これが今年の目標だ



明日の夜はお香 三名様とご一緒
明後日は遅いが初釜、ながたん姫様とご一緒
皆さまと縁が深いということか
今後とも
何とぞ


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コメント (5)
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