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村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

待合は大伴旅人の画を掛ける

2010-10-01 23:10:45 | 村雨庵 茶事茶会
大伴旅人
酒を讃むる歌十三首

験シルシなき物を思はずは一坏ヒトツキの濁れる酒を飲むべくあるらし
酒の名を聖ヒジリと負ほせし古イニシエの大き聖の言コトの宣ヨロしさ
古イニシエの七の賢サカしき人たちも欲ホりせし物は酒にしあるらし
賢サカしみと物言ふよりは酒飲みて酔エひ泣きするしまさりたるらし
言はむすべ為むすべ知らず極りて貴(たふと)き物は酒にしあるらし
中々に人とあらずは酒壺になりてしかも酒に染みなむ
あな醜ミニク賢サカしらをすと酒飲まぬ人をよく見ば猿にかも似む
価アタヒ宝といふとも一坏ヒトツキの濁れる酒に豈アニまさめやも
夜光る玉といふとも酒飲みて心を遣ヤるに豈アニしかめやも
世間ヨノナカの遊びの道に楽しきは酔ひ泣きするにあるべかるらし
この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも我はなりなむ
生まるれば遂にも死ぬるものにあればこの世なる間は楽しくをあらな
黙然モダ居りて賢サカしらするは酒飲みて酔ひ泣きするになほ及シかずけり

今日はさかちかさんが手伝いに来てくれた
道具を皆 箱から出して
お膳やお椀なども洗えるものは皆 洗った
上手くないが灰型も出来たし
茶も漉したし
あとは
当日にするものばかり
また掃除をして畳を拭き
花を取り 花を生ける
炭を熾し釜を掛ける
水を撒く
そしてあとは
お客様をお待ちするだけだ

待合の掛けものは
大伴旅人の画だ
嬉しそうに赤い顔でお酒を飲んでいる
もう何も気にすることは無いのだろう
くったくもなく笑っている
作者は菅楯彦
旅人の万葉集の酒を讃むる歌十三首が有名だ
赤いから還暦にいいでしょうと 言われ
おもわず買ってしまった

新潟から日曜にご参加の
すみ様からお酒が届いた
〆張り鶴 だ
有難い 
明日開けて皆で飲もう



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朝茶は苦手

2010-07-12 23:10:41 | 村雨庵 茶事茶会
夏は朝茶
昔は一年中催したらしいが
まだ清々しい早朝
席入りは朝六時頃からで
なるべく遅くならずに
九時には終わりたい

風炉の茶事
普段は懐石
初炭
中立ち
濃茶
後炭
薄茶だが

朝茶事は
初炭
懐石
中立ち
続き薄茶

懐石は夏の朝
向付は生魚は避けて
焼き物は省く
香の物は数多く五種盛ろう
何年か前は
なんども朝茶事もした
何年でなく十何年前だけど
とにかく朝早いのは大変なのだ
体もノロノロと動きが遅く頭も回転しない
茶事が終わると、すぐ水屋のみんなと昼寝
とにかく疲れる
客に招かれても亭主でも
朝茶は苦手だ
苦手だから
ずっとしてない
茶事は修行
苦手てで…
などとは以ての外
なれど
今年は森金さんが朝茶事をする
果たして席入りは何時?
早いのだろうな
森金さんは朝強いから

昨日デレラ嬢の茶事が終わったら
次の茶事
次の茶会の事をを考えないとならず
事務作業もあり大変、
でも楽しみも大きい


今日は香道の日
行くには行ったが
膝悪く正座出来ず
今日の稽古風景の写真
五人の生徒と先生はおふたり

有り難い贅沢な稽古だ




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茶事百遍おぼろ月

2010-07-12 00:30:14 | 村雨庵 茶事茶会
今日はデレラ嬢の茶事亭主デビューだ

待合はデレラ嬢の仮名の先生が書かれた和歌を掛け
汲み出しはギヤマン
煙草盆は籠にデレラ嬢持参の火入に種火が赤い

今まで買った思い出の道具をいくつか持ち出して故郷の秋田を思い出しつつ 
さあ 七夕の趣向の茶事である

本席 床 瀧
初座は懐石と初炭 
挨拶のあと膳を持ち出す
向付 九谷の角皿 鱸のお造り梅肉添え
汁 冬瓜
煮物椀 余慶積膳と蒔絵のある朱の菓子椀 鰻豆腐椀
焼物 萩 坂田泥華の鉢に茄子の鴫焼
預鉢 上野焼の刷毛目深鉢 南瓜のおこと煮
進肴 浅いひら皿 万願寺唐辛子の粉節和え
小吸物 独楽塗の小吸物椀 梅
八寸 キスの一夜干 枝豆
香物 香鉢はデレラ嬢持参の蓮の皿
緑色が綺麗だった
沢庵 胡瓜糠漬 茄子塩漬が盛られた

懐石が終わればいつもの通り
稽古のとおり

釜 畠春斉 朝鮮風炉
炭斗 淡々斉好 蛍篭
羽 縞梟
火箸 銀
釻 寒雉
香合 桐木地色紙重の形に朝顔と撫子の絵が彩色され綺麗で華やかである
 半東の森金さんが見て買ったのかといぶかる 趣味が違うと言うのだ
 そうとも これはデレラ嬢が使う事を思って買ったもの
 私の趣味ではないぞな なにしろ可愛らしすぎる

菓子 蛍 
菓子器 天空図 哲工房 デレラ嬢のもの
中立のあと
私は軸を巻上げ
森金さんは炭の火の具合
釜の湯は水屋に掛けてあった釜の湯と入れ替える
濃茶を練るにはぬるい湯ではだめだから
デレラ嬢は花を入れ霧を吹く
支度ができたら銅鑼を打つが
上手 私めよりずっとうまく打つ

花入はデレラ嬢の古里籠 花はむくげと水引
水指も持参の花三島
茶入 利休瀬戸 銘 天の川
茶碗 美濃伊賀 加藤光衛門
茶杓 宮西玄性 銘 清流
建水 曲 秋田杉製
蓋置 青竹
風炉の後炭はまだ炭が残っていて入れにくい
割管とともに枝炭もみな入れて
最後の薄茶

薄器 糸巻棗 鵬雲斎大宗匠好
茶杓 樺 秋田角館 銘 松風
茶碗 楽 吉村楽入作 鼠の絵 本人の干支である
  替 白磁 有田で自身が作ったもの
  替 撫子色絵 清閑寺窯

菓子は 秋田の生モロコシ 翁飴と
 鎌倉豊島屋の星の橋
菓子器はひさごの手付
煙草盆は時代の蛇籠の漆絵がある小さめの煙草盆
火入は水月窯の粉引

初めての茶事 終えると四時間半
まあまあである
あまり長いとうんざりして
お互いに疲れる
茶事など二度と行きたくなく
したくなくなる 

今日はデレラ嬢の初めての茶事 
菓子は皆じぶんで頼み秋田から取り寄せ用意した
だいぶ緊張していた様子でもあり
私と二人で考えた取り合わせも 百点とはいかないが
ご招待の手紙から始まりにじり口でお客様を見送るまで
亭主役を成し遂げた事は事実だ
何事もなく無事に終わったから
水屋も客も皆よかったし
楽しかった

久しぶりの茶事
やはり茶事は面白いから
さあ 次は・・・どうする

なにしろ
茶事百遍おぼろ月 




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夏ならばこそ

2010-07-10 23:11:23 | 村雨庵 茶事茶会
今日は昼過ぎにかつ殿とさかちかさんは明日の茶事の下拵え
亭主のデレラ嬢は夕方来て炭を洗い懐石のお椀を清める

半東の森金さんは朝鮮風炉の灰型をつくる

わたくしめはひたすら物をどけて、掃除する
庭のつくばいを洗う
蚊がくるわくるわ
蚊取り線香などあってもなきがごとく
たまったものではない
また戻って部屋の掃除
あとは明日にしよう

写真は今日ひと休みの時に食べようと用意した
残りのスイカとトウモロコシ
天むすのおにぎりとスイカ半分は食べたが
トウモロコシは茹でるか蒸すかしないといけないので食べれなかった
さっき蒸し器で蒸した
試しに食べたら美味い

七月の花といえば
ムクゲ、河原ナデシコ、松本センノウ、節黒センノウ、鷺草、伊吹虎の尾

明日の花は…
さっき神崎さんちから花を切って貰ってきた
まずは安心

後は天気がどうなるやら
出席者に晴れ女が多いらしい
明日は晴れる! はず…



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茶事のしたく

2010-07-09 23:17:53 | 村雨庵 茶事茶会
11日の日曜日は
デレラ嬢の初めての茶事
秋田生まれのデレラ嬢
趣味も多く
フランス語、ワイン、書道、コーラスと忙しい毎日だが
このところは茶事の為、集中しているはずだ

今日は懐の会その二
七月の二回目の料理教室

土曜日は
ゼミで茶事のしたくもできないだろうからと
切るものの少ない献立にしたのだ、
そのせいか早めに出来上がり
後はのんびりまったり
誰もが皆おしゃべりになる
急に雨が降りはじめた
ひどい降りだ
様子を見て弱くなった時にお帰りいただこう

昨日はみんなに手伝ってもらって茶事の準備
道具の片付けは疲れる
すぐに横になりたくなる
そういえばパソコンもこの所一度も開けていない
ガゼータ殿元気かな

あすはゼミだが
明日は無理をせず
休もう


そう思ったら気が楽になった





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こころつつみ

2010-07-08 23:18:13 | 村雨庵 茶事茶会
大好きな黄色い風呂敷を
そっとほどくと
色々な干菓子がたくさん籠に並んでいる
①透明な寒天の中に大納言小豆が入っている…お菓子の名前は何んというのだろう
②鮎の型に抜いた白いお菓子…
③水色の干し琥珀
④小さな焼き菓子…
⑤薄紅と薄緑の合わせ…
残念ながらそれぞれの名前がわからない

こころつつみとある
ふくや製のお菓子だ
夏のご挨拶にと
わざわざふくやのお二人でご挨拶に見えた

今日は日曜日にあるデレラ嬢の茶事の支度をする
午後からかつ殿とさかちかさんが手伝いにきてくれた
必要のないものをしまう
冬からのホットカーペットもようやく奥の方にかたっけた
必要なものを出す
茶事の表道具や懐石の道具それに炭も出した
八時ころやっと
広がるだけ散らかった部屋もようやく座る隙間ができた
会社が終わり亭主役のデレラ嬢が着き二人は交替して帰る
茶事の道具をチェックしつつ
ぼそぼそデレラ嬢と話しながらいたところに
ふくやのコー様とヨシエ様が見えた


あとでたまたま鏡をみるとわたくしめのいでたちは
頭には鉢巻き短パンにエプロン姿というヘンテコな格好だった

誠に失礼いたしました
そして
優しい心をいつも
ありがとう

御座います





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宗中賛伊川院画

2010-06-15 23:39:59 | 村雨庵 茶事茶会
立礼の茶事
本席の掛け物は
小堀家八代 小堀宗中
賛は是見人延命

円相に寿老人の画は
狩野伊川院が書いている

はじめ取り合わせの予定では
本席は宗中の一行で
寄り付きは画のつもりであたが
試しに掛けてみると
画賛であったので
寄り付きは歌の軸に変えた

当日決めた軸を二幅もっていざ
包みを開けるとはじめに予定をしていた大友旅人の絵だ
一瞬血が引いた…が
まあ仕方ない
蛍の軸を本席で旅人を寄り付きでもよいか
いや祝いの茶事だ
目出度い方がよいだろうとなんとか
届けてもらい
時間には間に合った

やれやれ

それで余計に疲れた

のんびり行こう
のんびりと…




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涌蓮の蛍の歌

2010-06-14 23:15:52 | 村雨庵 茶事茶会
日曜の
寄付の掛け物は達空筆

蛍の和歌

漁り火の影かと見ヘて
難波江の芦間かくれに
蛍飛なり

達空とは江戸中期の歌人
涌蓮のこと
ゆれん叉はゆうれんという冷泉為村について歌を学ぶ、浄土真宗の隠逸僧

今日は昨日の疲れがでたよう
この位で疲れるとは情けないが…

他の取り合わせはまたにしよう




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立礼の茶事

2010-06-13 23:04:10 | 村雨庵 茶事茶会
今日は私めの華甲の茶事
場所はふくもと
お客様はいつもの紫兎庵様ほか仲良し組の面々六名様と
時々半東になる予定の、わが社中のかつ殿と清秀庵の9名
雨かと心配していたが
最後まで降らず 今、夜中であるが
雨が降り出した

懐石は
安心して運ぶだけ
次々と運ぶ料理の美しいこと
鯛のお向に
ごま豆腐のみそ汁
煮物椀は鱧ハモと秋田のジュンサイに実柚子と梅肉
やきものは時しゃけの幽庵
預けはうなぎの印籠煮と万願寺唐辛子と黒皮南瓜の炊き合わせ
進肴は車海老と胡瓜の辛子酢みそ和え
小吸物は花柚子
八寸はアワビとトウモロコシ
香のものは運んだが
覚えていない 
菓子は金団で紅白を上下に分け
銘を朝陽チョウヨウとした
朝日が昇る
まさに これから
わが人生が始めるのだから


道具はまた




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千草庵 唐錦

2009-10-15 23:18:58 | 村雨庵 茶事茶会
唐錦という銘がついている
横浜の千草庵製である
美味しい


今日は木曜稽古
昨日は11人稽古に来たのに
今日は3人だけだ
まああ 
それも良い

今日は
細かく点前を直す
まず
いかなる時も姿勢をただす
膝の上で帯の向うにて ものを扱う 構えること
茶碗もふくさも体の真ん中できちんと扱う
柄杓は肘の開閉で湯を入れること
指は力を入れずそろえる
慣れて自分流に 流れた手前はしないこと
視線を先に動かさないこと
道具は正しく置くまで手を離さない
置いたらゆっくり手を離すこと
手順や形だけではなく
その道具を大切に扱うことの出来るように
躊躇いや やり直しの無いように
などなど

言えば言えるのだ 
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月とウサギ

2009-10-05 22:16:50 | 村雨庵 茶事茶会
昨日の茶事のお菓子は
ふくやのお菓子

主菓子はきんとん
銘は初紅葉
栗あんで食べると幸せになった

干菓子は
月と兎とススキを15個づつ頼んだ
兎に1つおまけがあって
それは矢智姫への分とのこと
お心遣いが嬉しい

茶事では
黒の干菓子盆に盛るが
光って写らなかった
終わって
生地の盆に盛った
残りの少しを盛った
食べるのは勿体なかったが食べた


写真はその月と兎
兎がちゃんと月の方を見ている



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今宵 誰れ

2009-10-04 23:06:38 | 村雨庵 茶事茶会
今夜も綺麗な月だ

今宵誰れ
不破山越えて板ひさし
荒れし関屋の
月を見るらむ

掛け軸は
香川景樹の懐紙
秋日同詠関屋月和歌
平景樹



今日は矢智姫の亭主で
名残の茶事

写真は本席の掛け物
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茶飯釜

2008-12-12 00:45:35 | 村雨庵 茶事茶会
年末 やっとも姫の亭主で茶飯釜の茶事をする
今日は試しに炊いて見ることと・・・
さかちか、ひいろん、シンデレラと 勝どの 今日は5人
わが村雨庵
茶飯釜の茶事はなんどかした 
やっとも姫の茶飯釜での亭主は初めてだ
初めては 不安
果たしてご飯が炊けるかどうか

吊り具を使い炭をして
茶事の通りに洗米を釜へ
火吹き竹で ふうふう吹く
あれこれ支度をするうちに
じゃんじゃんじゃんと炭がおき 良いにおいがしてきまする
でもだんだん焦げくさい しかし 蒸気は上まだあがってる
迷えど
えいやぁ この辺で やめよと釜を上げ
一文字を 飯椀に
ご飯はうまく炊けている 味は甘い おいしく炊けた
炊き立てご飯とインスタントの味噌汁
香のものに のこりの昆布巻き 煮物など
軽い軽いおしのぎ である
続いてお菓子は千草庵の椿をうつした練切り
銘を冬の陽とせん  
釜を洗って湯を沸かし
いよいよ濃茶
やっとも姫の今煉る濃茶
美味なることは間違いなしぞ

みなみな この濃茶のためならば こそ
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