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村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

今宵こん

2022-07-06 23:33:14 | 村雨庵 茶事茶会

 柿本人麻呂
一年に七日の夜のみ逢ふ人の
恋も過ぎねば夜は更けゆくも

今日は水曜日
花がないので
表通りに咲いている木槿を取りに行った
大きな紙袋を持って
鋏も持参
確信犯だから
お縄になるかも
うちの木槿よ
早く咲いて

写真は巻物
古今和歌集 
素性法師の七夕の和歌を開いてある

今宵こむ
人にはあはじ七夕の
ひさしきほどに
待ちもこそすれ

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かたつぶり角ふりわけよ

2022-06-05 23:32:43 | 村雨庵 茶事茶会

かたつぶり角ふりわけよ須磨明石 芭蕉

今日は自宅での
小さな茶事
木戸に在釜の札を掛け
お客様をおまちする

お弟子さまたちと
久しぶりのお友達たち
お稽古だったり
他の場所だったりで
毎週か毎月くらいには
お顔は拝見しているのだが 
いざ茶事となり
茶室で互いに向き合うと
何だか恥ずかしい気分
でも
すましてご挨拶をかわす

茶事はやたらと水を撒く
わが家の小さく狭い庭でも
たっぷりと水を撒くと庭が生き生きとする
○お客様のお見えになる前、家の前の道路まで撒く
○お客様が待合から腰掛に移られる前
○お菓子を召し上がり.中立をなさる前
○後座の濃茶.後炭.薄茶みな済んで
送り礼が終わる前に
水を撒く
このタイミングを逃さぬように
茶席の進行を見守っていく
集中力が必要
集中力ができる
今日は水を撒きすぎたか
蚊取り線香入れが水浸しになってた

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光りに見ゆる さゆりばな

2022-06-02 23:43:47 | 村雨庵 茶事茶会

 内蔵縄麻呂(くらのなわまろ
灯火トモシビの
光りに見ゆるさ百合花
ゆりも逢はむと
思ひそめてき

写真は
鶴屋八幡の「山百合」
白いういろうから
ピンクの餡が透けて見える
ゴマは
百合の班点を表してるようだ

山百合
学名はLilium auratum
「黄金色のユリ」の意。

山地に生える日本特産のユリ
山中に生えることから山百合
山百合の花は夏に咲く
大型で白く
山中でもよく目立ち、
強い芳香を放つ

中国植物名(漢名)は、金百合キンヒャクゴウ、
日本漢名では
山百合サンヒャクゴウとよばれる
花言葉は、「荘厳」
発芽から開花までには
少なくとも5年以上かかる
株が古いほど多くの花をつける。
風貌が豪華で華麗であることから、
「ユリの王様」と呼ばれる。
ユリ根が美味しい
ユリの多くは灰汁(あく)が多く
食べられない
灰汁が少なく
鱗茎が大型なのが
小鬼百合、
鬼百合、
山百合、
山百合の鱗茎は
料理百合とも呼ばれる

山百合は
甘く濃厚で強い香りがあり
切り花でも長持ちするが
茶花にはしない

立てば…
座れば…
歩くすがたは…
そんな人に会いたい

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更衣

2022-06-01 22:05:36 | 村雨庵 茶事茶会

 よみ人しらず
けふよりは 
夏の衣に 
なりぬれど 
着る人さへは 
かはらざりけり

今日は六月一日
衣替えだ
昨日は袷アワセで
今日は一重になった
着物が軽いのには驚いた
サカチカさんに買ってきてもらった
虎屋の「更衣」
写真かそれだ

虎屋の栞には
 『更衣』は六月の衣がえにちなんだお菓子です。
 餡に米の粉を混ぜ蒸しあげ、
 和三盆糖を揉み込み、
 表面にも和三盆糖薄く掃いており、
 涼やかな夏の衣を思わせます。

とあった。


【更衣】
〘名〙
① 衣服を着かえること。衣がえ。
こうえ。
また、初夏の衣がえ。

昔は学校の制服や
会社の制服も
夏服にガラッと変わったものだけれど
昭和も遠くなりにけり
 懐かしい

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河骨のふたもと咲くや

2022-05-05 22:00:36 | 村雨庵 茶事茶会

河骨の二もとさくや雨の中
  蕪村

 コウホネ/ 川骨、河骨
スイレン科の多年生水草。
日本各地や朝鮮半島の池や川に生育する。
6~9月に黄色の花を開く。
和名は、根茎の色や形が
骨に似ているところからつけられた。
根茎は白色、海綿質で泥中に横たわる。
水上葉は水面から抜き出て、
葉身は長卵形、基部は矢じり形になり、
長さ20~30センチメートル。
浮葉となることもある。
水中葉は細長く膜質で縁は波打つ。
花は根茎から出る長い花柄上に1個頂生し、
径4~5センチメートル。


今日も良い天気
朝の内は寒いが
日中は心地よい気温
今日の掛けものは
明堂宗宣の自画賛

明堂宗宣 ミョウドウソウセン
明和5年(1768)~天保8年(1837)
篠山藩老田塩家に生まれる。
字、明堂。
諱、宗宣。
号、春米子、返照散人など。
大徳寺東溟和尚に参禅。
滋賀堅田の祥瑞寺住持。
大徳寺第429世。


画は河骨コウホネ

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西にのみ心ぞかかる

2022-05-04 22:41:48 | 村雨庵 茶事茶会

 西行
西にのみ
心ぞかかる
あやめ草
この世はかりの
宿と思へば


今日は初風炉
頑張って掃除を
いつもの三倍くらい力を入れた
そのせいか自分的には
見違えるほど綺麗になった
と思っているが
実際は部屋の半分は
まだ荷物で山盛り
布を掛けて隠してあるだけ
ほんとはもっと片付けたいのだが
これ以上どうにもならない
諦め
今日は気分の良い日
気候がいい
外に出ると薫風自南来
気持ち良く風が通り抜ける
木戸を開けて玄関まで
わずかな距離だが
若緑の椿の葉が柔らかそうだ

初風炉の茶は格調高く
清々しくとの
エス先生のご指導を
心して
新たな気持ちで
茶に向かおうではないか
とお弟子様たちに言いたいが
ちょっと恥ずかしくて言えない

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小松引きとは

2022-01-08 23:01:59 | 村雨庵 茶事茶会

 伊勢大輔
人はみな
野辺の小松を
引きにゆく
けふの若菜は
雪やつむらむ

小松引きとは
平安時代、
正月初めの子の日に
野に出て
小松を引き抜いて遊んだ行事
子の日の遊び
令和四年の一月
はじめの子の日は十一日

今日は
初釜の片付け
たいして道具も出してなかったが
爪紅台子を終シマう

台子の種類には
真台子
及台子
竹台子
高麗台子
爪紅台子
この五つを「五つ台子」
他に老松台子
銀杏台子
夕顔台子などがある

写真は
台子点前中のお弟子様

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荒れたる庭に積もる初雪

2022-01-06 21:18:08 | 村雨庵 茶事茶会

 紫式部
ふればかく
うさのみまさる
世を知らで
荒れたる庭に
積もる初雪

今日は初釜の二日目
以前は部屋を二部屋使って初釜をひらいたものだが
今は少人数
社中が一同揃うとは行かないが
少ないとしたくも片付けも楽だ
ただし回数を
重ねる必要がある
人数が少ない茶事は嬉しい
まして今日は窓を開けると雪景色
願ってもないことだ

わが社中では最近
コロナ禍でもあり
共用は好ましくないからと
布巾は各自持参して
帰りには持って帰るという
当方には誠に都合の良い取り決めにした
お陰様で洗う枚数が激減

水屋では布巾、手拭い、雑巾を使う
材質は
晒木綿サラシモメンが本来だが
今は
吸水性のあるタオルを使っても良いでしょう

と淡交テキストで読んだことがある

雑巾は
建水などの道具用と
水屋回りを清めるものとを
分けると良いか

茶巾は15×30
布巾は48×30
雑巾は48×30
手拭いは60×30
 手を付ける位置は
 上から12センチの位置

それらを置く場所は
手拭は
水屋の右側柱釘に
布巾は
その下の腰板の竹釘に
建水を拭く雑巾は
左側の腰板の竹釘に

茶巾、帛紗、手、手巾、水屋手拭、布巾、雑巾
水屋七式の歌

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犬もめでたし

2022-01-05 23:55:30 | 村雨庵 茶事茶会

 与謝野晶子
正月の家と家との間より
尾振りて来れば
犬もめでたし

今日はめでたし初釜
昨年はコロナ禍で初釜はしなかった
早起きしてまず炭をおこし
茶室に入れて暖めていたが
それでも換気とコロナで窓を開けているから
やたらと寒い
午後になるとようやく暖かくなった
なんと言うことはないが
ささやかなお雑煮を食べて
花びら餅を食べる
それだけで
十分お正月気分
お茶の一年の始まりだ

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今宵コヨイ一夜哉ヒトヨカナ

2021-12-30 22:22:50 | 村雨庵 茶事茶会

喰て寝てことしも今よひ一夜哉 一茶

あと一日で今年もおしまい
という今日は
お弟子様のお茶事
私目は一人で水屋
下拵えは本人が済ませてある
当日は味の調整あたためと
盛付け
良いところばかりで
申し訳ないくらい
お客様は三名で
茶事はこのくらいがちょうど良い
席中から楽しそうな声が漏れてくる
茶事はいい
来年は
もっとお茶事を

写真は大橋秋二の花入
旅枕
花は臘梅と本白玉

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横に降る也冬の雨

2021-12-08 20:57:59 | 村雨庵 茶事茶会

武蔵野を横に降る也冬の雨 漱石

今日は雨の一日
夜中は風も強く一晩中
風雨の音が聞こえていた
朝木戸を開けにいくと
紅葉の葉が半分くらい散ってしまい
前の道路まで絨毯のように広がって
雨に打たれて艶めいてる
散ったあとも綺麗なんだ
しばしは
だが
今日届いた千草庵のお菓子
「風華」と「黒糖饅頭」

師走 12月といえば
どんどん昼間が短くなる
日没が早く
夜咄の茶事などかつては冬には必ず催したものだが
このところ灯りの道具も登場しない
コロナが落ち着いたら
体が元気なうちに
夜咄の茶事をひらこうと思う

冬至には柚子湯
かぼちゃを食べる


嵩山堂の絵はがきに
「んのつく食べ物」がある
食べると運がつくそうだ
南瓜カボチャは「なんきん」と呼ばれていたので
なんきん
れんこん
ニンジン
きんかん
ぎんなん
かんてん
うんどん(うどん)

これを運盛りというらしい
冬至にはこれを食べて運をつけよう
今年は12月22日
まだ先だけど

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心おかしき臘月

2021-12-05 23:56:13 | 村雨庵 茶事茶会

中々に心おかしき臘月哉 芭蕉

今日は
御弟子様の歳暮茶事の
私目はひとりで水屋担当
客人は三名様
このくらいだとお客様も亭主も水屋も
とても楽である

茶事は12時から
下ごしらえは完璧ゆえに
私目の仕事は
柳葉包丁でお魚を切り
山葵に菊と水前寺海苔を添えて
お向をつくる
ご飯のスイッチを入れる
味噌汁を温める
時間が進めば各々盛付けする
折敷を運び
味噌汁とご飯の替えが終わると
すぐ煮物椀を盛付け、
熱くした汁をつぐ
などなど
この辺は気を抜けない

茶事は
時間割に合わせて進む
ひとつ終わるとさて次のをお出しする
懐石の水屋は次から次とステージの変わる
スポーツかゲームのようだ
今はコロナ禍の茶事
以前の同じようにはできない
他の茶事のお話しなど参考にしながら
接触を避けるように考えて
焼物と預鉢に強肴など
取回しする盛合せは止め
旅館の会席料理のように
それぞれ銘々皿に盛込む
これは盛付けの手間と時間がかかるし

使いたい鉢をつかえず盛付の妙味は味わえない
今回は取り箸を
各自の折敷に打っておいて
それを使って頂く方法
汁替やご飯の替えは
お椀を用意して入替る
お椀がたくさん必要であるが
水屋はスムーズだ
いずれにせよ
いつもの懐石がいかに無駄なく
手順が良いかを
改めて知らされる
でも今は
なるべく危険の少ない仕方で
懐石をするべきだろうから
柔軟にあれこれ試す時かも


どうやっても
茶事は楽しい
それも

心おかしき臘月の茶事だから

なおさらか

 

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辛丑炉開き

2021-11-03 23:00:12 | 村雨庵 茶事茶会

今日は水曜稽古の炉開き
寄付は光広の歌切
待合は嵐山渡月橋紅葉の図 田中有美
本席は大心義統
花入は
「関」と銘がある花入
白玉椿と照葉
我が家では揃わず
銀座の司から買った

天気は上々
着物を来ても暑くも寒くもない
夜はお弟子様が二人見えて
略盆点の稽古
だいぶお茶の言葉が
通じるようになってきて
何よりである

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散るもみぢ葉を 尋ぬれば 

2021-10-14 23:29:53 | 村雨庵 茶事茶会

 藤原公任フジワラノキントウ
うち群れて 
散るもみぢ葉を 
尋ぬれば 
山路よりこそ 
秋はゆきけれ
《新古今和歌集》

藤原公任
ふじわらのきんとう
966~1041
平安中期の歌人。
四条大納言。
関白太政大臣頼忠の子。正二位権大納言。
1026出家し,北山の長谷 に住んだ。
作文,和歌,管弦の才を兼備し,
有職故実に造詣が深く,書も巧み。
私撰集『拾遺抄』は勅撰集の『拾遺和歌集』に大きな影響を与え,
『新撰髄脳』『和歌九品 』の歌学書,
『和漢朗詠集』『深窓秘抄』
『金玉集』『三十六人撰』などの撰集。
有職故実書『北山抄』などの著作がある。
『拾遺集』以下の勅撰集に 90首余入集。


今日は晴れ
古志ちゃんの還暦御祝いは
急遽、昨日
亭主をKABA.ちゃんに依頼
一日で初炭、濃茶、後炭、薄茶
道具組をラインで送ったので
問答の不明な所はメモを見ながら
お答えする
社中のみながらも
亭主を頑張ったし
正客も他のお客様も
お詰めも
お役が大変だがだ
皆さん頭も身体も良く動いた
私と水屋もいつもより体を動かした
頭もくるくる回さないと
抜けが出来てしまうから
いつもより頭を動かした
だからか皆さんお帰りのあと
色々食べてもまだ食べたい
食後に甘いものも果物も食べた
珈琲を飲んでお煎餅たべて
止まらない
体も頭も何時もよりずっと使ったのだから

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雲の塵ゐぬ秋の夜の月

2021-10-13 23:31:37 | 村雨庵 茶事茶会

 源俊頼朝臣
すみのぼる
心や空をはらふらむ
雲の塵ゐぬ
秋の夜の月

今日は古志ちゃんの還暦御祝いの茶

寄付は京都紅葉の名所
東福寺通天橋の画
本席は486世、松雲叟玄芳宗般の一行

初炭で中立あり
銅鑼で席入
濃茶、後炭、薄茶

主菓子はとらや「秋の彩り」
干菓子は末富
やはり稽古のお菓子とは違う
花は亭主が入れる
唐人笠籠に名残の花
濃茶は各服

還暦茶事の亭主の挨拶
油断して気楽に聞いていたが
お茶を続けて
良かったと言う
真摯な言葉に
ズシンと心に響き
涙が出てきた
マスクをしていたので
誤魔化したが
なごり惜しくも時間は過ぎる
有職の折詰は
自宅で開けることにして
ではまたね

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