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政治学 論旨

『政治学大図鑑』より

ムハンマド(570年~632年)

 イスラムは平和的な宗教であり、すべてのムスリムは平和な暮らしを望む。
 しかし、ムスリムといえども、侵略を受けた際は自らを守らなくてはならない。
 そして彼らの平和と信仰を脅かす異教徒に、攻撃を加えなくてはならない。
 戦いは忌まわしいものだが、義務でもある。

イマヌエル・カント(1724年~1804年)

 幸福を得る方法や幸福を感じる方法は、人によってさまざまである。
 したがって、幸福という尺度を用いて万人に平等に適用されるような確固たる原則を創り出すことはできない。
 法はすべての人に適用され、全体の意志を反映するものでなくてはならない。
 よって、一般的な法の原則が幸福に基づいていることなどあり得ない。

ゲオルク・ヘーゲル(1771年~1831年)

 二つの精神が出会うとき、それらは承認されることを求めて争う。
 生命よりも自由を重んじる精神は主人となり、自由よりも生命を重んじる精神は奴隷となる。
 主人の意識は、奴隷がいることでその存在を確立する。
 奴隷は、実際に触れることのできる現実世界において、主人のために労働することで、自分の意識を発見する。
 奴隷は現実世界に存在しているものとして自己の存在を感じる。

カール・マルクス(1818年~1883年)

 資本主義と私有財産によって、労働力は商品化される。
 このことによって、労働者は、自分がつくった製品・自分の仕事・人間としてのアイデンティティー・仲間の人間から疎外される。
 共産主義は私有財産を廃止し、疎外を終わらせる。
 共産主義は歴史上の難問の答えである。

フリードリヒ・ニーチェ(1844年~1900年)

 力への意志は単なる支配欲ではない。
 それは、ただ生き延びるよりも高尚な目標に向かって努力することである。
 たとえ命が危険にさらされるとしても、このような努力のなかでこそ、良い人生を送ることができるのである。

ウラジーミル・レーニン(1870年~1924年)

 反乱を成功させるためには、大衆の行動に頼らざるを得ない。
 大衆に行動を起こさせるには、前衛党が必要となる。
 大衆が前衛党とともに活動するためには、前衛党と大衆の目的と利益が合致していなくてはならない。
 大衆のあるところに政治が起こる

レフ・トロッキー(1879年~1940年)

 目的が手段を正当化するとしたら、何が目的を正当化するのか。
 目的は、それ自体がほかの目的のための手段である。
 人間の力が自然を上回るようにし、人間がほかの人間に対して持つ権力を廃止するようなものならば、その目的は正当である。
 最終的にこの目的に貢献することとなる行為のみが「道徳的」である。

毛沢東(1893年~1976年)

 中国は産業社会ではなく農業社会である。
 したがって、中国では農民が労働者階級となる。
 農民は、武装した資本主義者の搾取に抵抗するための力を持たない。
 社会から銃を排除するには、銃を手にして戦う必要がある。
 政治的権力は、銃身から生まれ育つものである。

フリードリヒ・ハイエク(1888年~1992年)

 自由市場は個人の需要に応える。
 したがって、市場においては自由な取引が認められるべきである。
 そして、社会において自然に秩序が生まれることを促すために、政府の力は制限されるべきである。
 中央政府による計画経済では、個々人の需要の変化に応えることができない。
 したがって、中央による計画経済には強制が伴い、すべての人々の自由が抑圧される。
 そして、制限を受けない全体主義的な政府が生まれる制限を受けない政府は重大な害悪である。

ノーム・チョムスキ一(112S年~)

 メディアや銀行といった社会の有力な組織は、少数派の富裕層によって支配されている。
 この少数派の富裕層は、自らの利益につながるような方法でその組織を運営する。
 その構造に対して改革を試みた場合、富裕層からの投資が断たれ、経済は破綻する。
 経済を健全な状態に保つためには、貧困層も含めたすべての人々が、富裕層の利益のために運営されている制度を支えなくてはならない。
 裕福な人々の幸福をあらゆる人々が保障しなくてはならない。
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