未唯への手紙
未唯への手紙
NDC・1類(哲学・心理学・宗教)の分類法
『情報資源組織演習』より
1 1類の全体構成
NDCの1類(1で始まる分類記号)は、哲学・心理学・宗教に割り当てられている。全体は以下のような構成となっている。
100/108 哲学
110/118 哲学各論
120/129 東洋思想
130/139 西洋哲学
140/148 心理学
150/159 倫理学.道徳
160/169 宗教
170/178 神道
180/188 仏教
190/198 キリスト教 199 ユダヤ教
2 哲学
2.1 哲学・思想の総論・各論
1(哲学)の後にOが来る場合(100/108)は、「地域やテーマを特定しない哲学・思想全般」を表す。
110/118は、哲学の個別テーマを扱う「哲学各論」である。 111 (形而上学。存在論)、112 (自然哲学.宇宙論)、114 (人間学)、115 (認識論)、116 (論理学.弁証法.方法論)などのテーマを論じた資料を分類する.ただし、これらのテーマを個々の哲学者が論じた著作や、それについての解説書は、130/139 (西洋哲学)の個々の哲学者が属する項目に分類する.例えば、114.5 (実存主義.実存哲学)には、実存哲学について論じられた資料を分類するが、実存哲学者カール・ヤスパースの主著「理性と実存」は、134 (ドイツ・オーストリア哲学)の下の134.9 (生の哲学.現象学.実存主義:ヤスパース)に分類する.
2.2 東洋思想と西洋哲学
120/129 (東洋思想)は、121 (日本思想)、122/125 (中国思想)、126 (インド哲学)のように地域ごとに細分され、さらに、学派別に代表的な思想家の名が列挙されている。
130/139 (西洋哲学)は131 (古代)、132 (中世)、133 (近代英米)、134 (ドイツ)、135 (フランス)のように時代・地域で細分され、さらに哲学の分野によって多数の哲学者の名が列挙されている。
3 心理学
3.1 心理学から精神分析学まで
14(心理学)の後にOが付く場合は、テーマを特定しない心理学全般を表す141は、感覚、記憶、思考、愛情、欲求、性格などの心理各論の分類である。
146には臨床心理学、精神分析学、心理療法、カウンセリング、カウンセラーなどに関する資料を分類する。なお、精神医学の資料は、493.7に分類する。
3.2 超心理学、易占
147には、超能力などの超心理学、幽霊などの心霊研究の資料を分類する。
148には、易占、いわゆる占いの資料を分類する。
4 倫理学.道徳
15(倫理学)は善悪の基準やよりよい生き方の指針を探求する分野である。哲学の著作でも、倫理、道徳のテーマを主として論じた資料はここに分類する。
ただし、西洋の個々の哲学者の著作で倫理学を扱った資料は110/118 (哲学各論)の場合と同様、130/139 (西洋哲学)の個々の哲学者の項目に分類する。例えば、倫理学の古典であるアリストテレスの『ニコマコス倫理学』は131.4(古代哲学・アリストテレス)、カントの『道徳形而上学の基礎づけ』は134.2 (近代ドイツ哲学・カント)に分類する。
東洋の道徳思想としては156 (武士道)、157 (報徳教。石門心学)がある。また、人生訓や処世法は159 (人生訓。教訓)に分類する。
医療倫理や情報倫理など、個別主題に関連する倫理は、医療や情報といった個別主題の項目に分類する。たとえば医療倫理は49(医学)の下の490.15に、情報倫理は007(情報学)の下の007.3に分類する。
また、特定の職業倫理はそれぞれの職業や分野を表す分類項目のもとに分類する。
5 宗教
5.1 宗教
160 (宗教)には、特定の宗派ではなく、宗教一般、宗教というテーマ全般について総合的に扱った資料を分類する。宗教の理論は161 (宗教学)、総合的な宗教の歴史は162 (宗教史(*地理区分))となる。
日本にゆかりの深い神道、仏教、キリスト教の3つは、160ではなく170/190に分類する。日本古来の神社宗教である神道は170、飛鳥時代に伝来した仏教は180、室町時代の末期に伝来したキリスト教は190に分類する。また、キリスト教の母体となったユダヤ教は199に分類する。
その他の個別の宗教については、160 (宗教)の下に分類項目が用意されている。例えば、166 (道教)、167 (イスラム)、168 (ヒンズー教。ジャイナ教)、169 (その他の宗教。新興宗教)がある。
164 (神話)は、地域が特定できる場合は、164のもとで地理区分する。
例)北欧の神話 164+389 (地理区分の北ヨーロッパ) =164.389
なお、ギリシア神話、ローマ神話は、ギリシアやイタリアの地理区分をせず164.31 (ギリシア神話)、164.32 (ローマ神話)の分類項目が用意されている。
5.2 神道、仏教、キリスト教の各教派
神道、仏教、キリスト教については、それぞれの宗派(神道なら出雲大社教、天理教など、仏教なら曹洞宗、浄土宗など、キリスト教ならカトリック、プロテスタントなど)によって、さらに細かく分類することに注意が必要である。神道(170)では178、仏教(180)では188、キリスト教(190)では198に各教派の項目が用意されている。教派・宗派が特定できる場合は、178、188、198の中から個別の宗派を探して分類する。また、各教派の分類項目の後には固有補助表から「-1(教義)」「-2(教史/宗史/教会史)」「-3(教典/宗典/聖典)」「-4(説教集)」など、必要な細分を与えることができる。
1 1類の全体構成
NDCの1類(1で始まる分類記号)は、哲学・心理学・宗教に割り当てられている。全体は以下のような構成となっている。
100/108 哲学
110/118 哲学各論
120/129 東洋思想
130/139 西洋哲学
140/148 心理学
150/159 倫理学.道徳
160/169 宗教
170/178 神道
180/188 仏教
190/198 キリスト教 199 ユダヤ教
2 哲学
2.1 哲学・思想の総論・各論
1(哲学)の後にOが来る場合(100/108)は、「地域やテーマを特定しない哲学・思想全般」を表す。
110/118は、哲学の個別テーマを扱う「哲学各論」である。 111 (形而上学。存在論)、112 (自然哲学.宇宙論)、114 (人間学)、115 (認識論)、116 (論理学.弁証法.方法論)などのテーマを論じた資料を分類する.ただし、これらのテーマを個々の哲学者が論じた著作や、それについての解説書は、130/139 (西洋哲学)の個々の哲学者が属する項目に分類する.例えば、114.5 (実存主義.実存哲学)には、実存哲学について論じられた資料を分類するが、実存哲学者カール・ヤスパースの主著「理性と実存」は、134 (ドイツ・オーストリア哲学)の下の134.9 (生の哲学.現象学.実存主義:ヤスパース)に分類する.
2.2 東洋思想と西洋哲学
120/129 (東洋思想)は、121 (日本思想)、122/125 (中国思想)、126 (インド哲学)のように地域ごとに細分され、さらに、学派別に代表的な思想家の名が列挙されている。
130/139 (西洋哲学)は131 (古代)、132 (中世)、133 (近代英米)、134 (ドイツ)、135 (フランス)のように時代・地域で細分され、さらに哲学の分野によって多数の哲学者の名が列挙されている。
3 心理学
3.1 心理学から精神分析学まで
14(心理学)の後にOが付く場合は、テーマを特定しない心理学全般を表す141は、感覚、記憶、思考、愛情、欲求、性格などの心理各論の分類である。
146には臨床心理学、精神分析学、心理療法、カウンセリング、カウンセラーなどに関する資料を分類する。なお、精神医学の資料は、493.7に分類する。
3.2 超心理学、易占
147には、超能力などの超心理学、幽霊などの心霊研究の資料を分類する。
148には、易占、いわゆる占いの資料を分類する。
4 倫理学.道徳
15(倫理学)は善悪の基準やよりよい生き方の指針を探求する分野である。哲学の著作でも、倫理、道徳のテーマを主として論じた資料はここに分類する。
ただし、西洋の個々の哲学者の著作で倫理学を扱った資料は110/118 (哲学各論)の場合と同様、130/139 (西洋哲学)の個々の哲学者の項目に分類する。例えば、倫理学の古典であるアリストテレスの『ニコマコス倫理学』は131.4(古代哲学・アリストテレス)、カントの『道徳形而上学の基礎づけ』は134.2 (近代ドイツ哲学・カント)に分類する。
東洋の道徳思想としては156 (武士道)、157 (報徳教。石門心学)がある。また、人生訓や処世法は159 (人生訓。教訓)に分類する。
医療倫理や情報倫理など、個別主題に関連する倫理は、医療や情報といった個別主題の項目に分類する。たとえば医療倫理は49(医学)の下の490.15に、情報倫理は007(情報学)の下の007.3に分類する。
また、特定の職業倫理はそれぞれの職業や分野を表す分類項目のもとに分類する。
5 宗教
5.1 宗教
160 (宗教)には、特定の宗派ではなく、宗教一般、宗教というテーマ全般について総合的に扱った資料を分類する。宗教の理論は161 (宗教学)、総合的な宗教の歴史は162 (宗教史(*地理区分))となる。
日本にゆかりの深い神道、仏教、キリスト教の3つは、160ではなく170/190に分類する。日本古来の神社宗教である神道は170、飛鳥時代に伝来した仏教は180、室町時代の末期に伝来したキリスト教は190に分類する。また、キリスト教の母体となったユダヤ教は199に分類する。
その他の個別の宗教については、160 (宗教)の下に分類項目が用意されている。例えば、166 (道教)、167 (イスラム)、168 (ヒンズー教。ジャイナ教)、169 (その他の宗教。新興宗教)がある。
164 (神話)は、地域が特定できる場合は、164のもとで地理区分する。
例)北欧の神話 164+389 (地理区分の北ヨーロッパ) =164.389
なお、ギリシア神話、ローマ神話は、ギリシアやイタリアの地理区分をせず164.31 (ギリシア神話)、164.32 (ローマ神話)の分類項目が用意されている。
5.2 神道、仏教、キリスト教の各教派
神道、仏教、キリスト教については、それぞれの宗派(神道なら出雲大社教、天理教など、仏教なら曹洞宗、浄土宗など、キリスト教ならカトリック、プロテスタントなど)によって、さらに細かく分類することに注意が必要である。神道(170)では178、仏教(180)では188、キリスト教(190)では198に各教派の項目が用意されている。教派・宗派が特定できる場合は、178、188、198の中から個別の宗派を探して分類する。また、各教派の分類項目の後には固有補助表から「-1(教義)」「-2(教史/宗史/教会史)」「-3(教典/宗典/聖典)」「-4(説教集)」など、必要な細分を与えることができる。
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