古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

変化する株主総会

2006-07-04 | 経済と世相
 6月29日は株主総会の集中日、D社の株主総会に出かけました。これで10年
連続出席(表彰してくれないかな)。栄の名証ホール。D社に勤務していた頃の懐かしい顔ぶれが、次々と顔を見せる。
 定刻10時、始まった。型どおりの進行で、質問の時間。一番先に手を挙げる。
 今期の決算では、経常利益が10.3%増加したのに、税前純益は14.4%の減益となった。特別損失として、約4億の減損損失と約10億の土地改良費用の損失があったからだ。
「減損損失の具体的内容を説明してください」
「通常の経常利益の4割にもなる費用が発生するという情報を、株主に対して何時
開示したのか?」
 回答は常務から、「購入した土地の利用がうまく行かなくて、現在の価格で土地評価した評価損を計上した。(これについては他の株主から「土地の有効利用に工夫が足りないのでは?」との指摘が出た。)
 更に常務から「昨年11月、今期業績見通しの修正で、公表しました」という回答。 多分インターネットで公表しているのだろうが、その情報は見落としていた。私も気がつかなかったぐらいだから、気付いた株主は少ないと思う、でも私としては、どうして11月になるまで開示できなかったのか、の説明が欲しかったのだが・・・ (土地改良とは、旧本社工場跡地の利用を図るために、工場操業時蓄積されたトリクレンやカドミや鉛など公害物質を除去する土壌改良事業です。)
 後,あまり質問が出ないのが例年だが、今年は違った。活発に発言したのは、D社のOBです。
 「利益処分の役員賞与が多すぎると思う。一体どういう基準で算定したのか?」
 「内規に基づき、業績にスライドさせました」
 「業績とは具体的に何をさすのか?」
 「経常利益です」
 「それはオカシイ。今年のように特別損失が出ても、関係なく役員賞与を出すことになってしまう」
 活発な質問があって、結局終了したのは11時15分。今まで11時を過ぎたことはなかった!
 総会の後、株主懇談会まで、約20分の休憩。ロビーで、元D社役員のHさん、
「時代が変わったということだなぁ」。
 懇談会では、珈琲とケーキのサービス。ここでも、元社員の株主から活発な意見質問が出された。元社員でない一般株主からは、5月の決算発表後の株価急落について「社長さんの説明でよく理解出来ました。日経では、「減益」とだけ報道されたので、急落したのだと思います。会社の広報担当は上手にIRをして欲しい。日経に損害賠償請求した
い!」
 違うんだなぁ、10億もの特別損失。前から分かっているのに(何年も前から経営計画に入っているべきで)直前にならないと発表できないような経営体質への、市場からのクレームだと、私は思う。
 いずれにしても、株主総会は変わりつつあります!