古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

ホリエモンショック

2006-02-02 | 経済と世相
 ロナルド・ドーアさんが1月22日の中日新聞の時評欄に『ライブドアに見る改革の「質」』と題して、以下の寄稿をしています。.

【英紙フィナンシャル・タイムズは依然として「堀江贔屓」を譲らない。
「堀江氏が数少ない大型の企業家の一人として、個人的なイニシヤチブや新しい発想が常に狭量な官僚システムや右倣え方式の大企業の堅苦しさに窒息させられがちな日本にとって、新線な空気を吹き込む存在だった」
アングロサクソン型資本主義のグローバルな普及を切望している新聞として当然な反応だろう。】

【私に言わせれば、経団連・経済同友会など体制派の大企業経営者たちの罪は、「安泰な生活を求めて」ライブドアのような商法を脅威と見たことではない。むしろ、日本で、ライブドアの商法が当然生まれてくるような、株主重視主義経営を推進する改革派の制度改築に対抗しないで、従業員重視の日本的経営の伝統を守ろうとしなかったことだ。
・・・学者の「資本主義の本質」論に惑わされて、安定株主との持ち合い関係をバックとする従業員重視経営を防衛しようと、改革論者に真っ向から反対する勇気がなかったからだ。】

【ライブドアの、エンロン型の事業拡大・不当利益獲得のための粉飾決算より、必死になって従業員7000人の生活を守ろうとした山一證券の、日本型の粉飾決算の方がまだましだった・・】

 まったく、同感ですね。要するに、こうした事件は生まれるべくして生まれた。M&Aなどをやり易くする法律改正をして、アングロサクソン型経営を日本に導入しようとしたのは誰か?
 そちらの責任を追及することが、ホリエモンなどを非難するより大事なことだ。
と、思います。

 それにしても、一昨年はプロ野球球団の買収、昨年は日本放送の買収と広島6区での衆院選立候補、今年は東京証券取引所の全取引を20分早く閉鎖させるホリエモンショックと、話題性は申し分ないですね。