Sunday Songbook Playlist

2006年11月05日 | Sunday Song Book

<11月05日プレイリスト>
[ザ・ベリー・ベスト・オブ・珍盤奇盤(^^;)]
みんなひとり/松たか子 11月29日発売ニューシングル
SURFIN' BIRD/THE TRASHMEN '63
赤く赤くハートが/ザ・レンジャーズ '67
ハートを狙い撃ち/有馬竜之介 '69
太陽に抱かれたい/ジョニー広瀬 '67
雪子のロック/藤健次 '67
THE DOCK OF THE BAY/ザ・ボルテージ "R&B ビッグ・ヒット" '68
ラブユー貧乏(ボーカル編)/ロス・プリモス '87
THE OTHER TAPES/CHEECH & CHONG "WEDDING ALBUM" '74
THE OKEH LAUGHING RECORDS '21
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■内容の一部を抜粋
・竹内まりやのニュー・アルバムのレコーディング
先週はスタジオに籠もりっきりだったらしい。次のタイアップが決まり、急ぎの仕事なので「超特急」で作ることになったそうだ。「ほとんど秋の空を見ていない」とタツローさん。

・珍盤奇盤特集
これまで14年間、「Sunday Song Book」を続けてきて、もっと前からだと20年以上ラジオのレギュラー・プログラムをやってきて、いろいろな特集(ドゥーワップとかスゥイート・ソウルとかソングライターとか)をやってきたが、今までいちばんインパクトというか反響が大きかったのは「珍盤奇盤特集」だったそうだ。世の中には古今東西いろんな摩訶不思議な作品がたくさんあって、そういうのを選んで、珍盤奇盤怪盤、抱腹絶倒から怪しげなレコードまで、いろいろとかけてきたが、最近、だんだんネタ切れとなってきて、ここ5年ほど遠ざかっていた。考えたらいままでずっーと20年くらいやってきたので、そろそろアーカイヴというか今までやってきた中から厳選して、「ザ・ベリー・ベスト・オブ・珍盤奇盤」でもいいんじゃないかと。こういうのはほとんど他の放送ではかからないので「べた」というのがありませんので(笑)、これでいってみようと。
「私が今まで20年間、口あんぐり、脱力、驚愕、大笑い、そういうものを20年間いろいろと聴いてきましたが、その中でも私が最も感動した数作を今日は聴いていただきたい。この番組をエアチェックしている方がたくさんいらっしゃいまして、iPod等で電車の中で通勤の時に聴かれる方がいらっしゃると思いますが、明日お聴きになる時はお気をつけいただきたい。ひとりで満員電車の中で、わはははなんてなると、秋口なんで危ない人に見られますのでお気をつけいただきたい」とタツローさん。

・みんなひとり
まりやさんが楽曲を提供するのは広末涼子さんのデビュー曲「MajiでKoiする5秒前」(1997年)以来9年半振りになるとか。まりやさんが作詞、作曲、プロデュースしたそうです。そのお相手は松たか子さん。タツローさんのライヴにもよく来てくれるのだそうだ。「とても清楚なお嬢さん」とタツローさん。
「みんなひとり」は11月29日に発売。フジテレビ系で毎週火曜日に放送されているドラマ『役者魂!』の主題歌。初オンエア。
プロモーション・ビデオは映画『嫌われ松子の一生』の中村哲也監督が撮った。

・SURFIN' BIRD
ザ・トラッシュメンの1963年のベストテン・ヒット。「SURFIN' BIRD」はサーフィン・ホットロッドの異色作。カリフォルニアのグループじゃなくてミネソタのサーフィン・バンド。襟無しスーツのクリーン・カットの4人組のクラブバンド。曲だけ聴くとスキンヘッドのオルタナ・パンク・バンドがやっているようにしか聴こえない。「この人たちがこの音を?」という、このアンバランス差がたまらない。

・アナーキーな作品
ほんとーに面白いのははじめから笑いを取りにいくものじゃありません。本人たちは大真面目にやってるんですけど、それがどっかでズレていて笑ってしまうという。こういうのがいちばんアナーキーな笑いを取る。ふるいにかかって生き残っているのは、そういったアナーキーな作品ばかり。

・赤く赤くハートが
ザ・レンジャーズの1967年の作品。6人組のグループ・サウンズ。この10数年で最も感動した曲のうちのひとつ。こういうのは'60年代のグループ・サウンズが多い。その中でも出色の一作。
リード・ヴォーカル宮城ひろしさんの名演。ザ・レンジャーズは演奏力のあるバンドでクラウン・レコード専属で、泉アキさんの「恋はハートで」とか、そういうバックをたくさんやっている。

・ハートを狙い撃ち
日本の'60年代の珍盤奇盤はクラウン、ミノルフォン、テイチクの三つに止めを刺す。これもクラウン・レコードで、バックはおそらくザ・レンジャーズ。ギターが同じ音をしている。シングルのB面だったがこちらのほうが有名になった。リズムにのってるのかのってないのかわからない。演奏のグルーヴはすごい。褒めてるのか貶しているのか(笑)。

・太陽に抱かれたい
ミノルフォンには遠藤実がいる。これは遠藤実さんの作品。世界的な傑作。ジョニー広瀬さんはどこの誰か全くわからない。作曲は遠藤実、作詞は幸田栄。
「どう考えてもキーの設定がおかしい」とタツローさん。

・雪子のロック
これもミノルフォン。たった33秒のシングル。
藤健次はスリー・ファンキーズのメンバーだったらしい。その後、俳優に転進。
この曲は赤坂泰彦さんに教えてもらったらしい。

・まりやさんの新曲「スロー・ラブ」
フジテレビ系で毎週火曜日の午後9時から放送されているドラマ『役者魂!』の挿入歌「スロー・ラブ」(作詞作曲竹内まりや 編曲山下達郎)はシングルとして12月6日にリリースとなるそうです。来週オンエア予定。
カップリングはピカデリー・サーカスの「ネバー・クライ・バタフライ」のカヴァー。ピカデリー・サーカスがバックを務めている。ピカデリー・サーカスは杉真理、松尾清憲、伊豆田洋之をはじめとするブリティッシュ・ロック好きのタツローさんと同世代のユニット。ピカデリー・サーカスの「ネバー・クライ・バタフライ」は伊豆田洋之がヴォーカル。

・THE DOCK OF THE BAY
グループ・サウンズというのは歌謡曲の世界では鬼っ子が多いので、アナーキーな感じを多聞に持っている。この曲は昔出た『カルトGSコレクション』テイチク編VOL.2に入っていた。ザ・ボルテージはR&Bのレパートリーしかやらないグループ。リード・ヴォーカルの人はR&Bを歌うと民謡になってしまう。「実はちょっと知り合いなんですが」とタツローさん。

・ラブユー貧乏(ボーカル編)
これは最近CD化された。黒沢明とロス・プリモスのビッグ・ヒット「ラブユー東京」の替え歌。

・THE OTHER TAPES
洋楽でタツローさん好みの珍盤奇盤というとチーチ&チョンに止めを刺す。チーチ&チョンでいちばん好きなのが『WEDDING ALBUM』。
チーチ&チョンはプエルトリコとチャイニーズの二人組。ブラック・ユーモアとドラッグ・ネタで一世を風靡した。
「THE OTHER TAPES」はバイク事故で怪我をして包帯をグルグル巻きにされる。やがて直って包帯を取る...というサディスティックな内容だそうだ。

・THE OKEH LAUGHING RECORDS
オーケー・レーベルから1921年にリリースされた、ただ笑ってるだけのレコード。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
11月12日は、「棚からひとつかみ+リクエスト」
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alva noto + ryuichi sakamoto insen

2006年11月03日 | Live

10月25日(水) 曇りときどき晴。

大阪厚生年金会館藝術ホールで開催された「alva noto + ryuichi sakamoto insen」の大阪公演二日目を聴きに行った。

alva notoはベルリンを拠点に映像作家、音楽家、プロデューサーとして活動しているカールステン・ニコライ(Carsten Nicolai)の別名。坂本龍一とのコラボレーション"alva noto + ryuichi sakamoto"で何枚か作品を発表しているが日本でのリリースはない。『insen』(画像)は2005年にリリースされたアルバムで、昨年、今年とヨーロッパを中心にライヴ・ツアーを行ってきた。日本公演の直前はオーストラリアだったようだ。

僕はこれまで"alva noto + ryuichi sakamoto"の活動を全く追ってなかった。今回のチケットを購入してもCDまでは手が回らなかった。 前夜になってiTunes Storeでネット配信されている『insen』をダウンロードしたぐらい準備不足だった。エレクトロニカはCDじゃなくて音楽配信でいいと思ってしまう。「どうせラップトップから音出してるんだから」と。

Alva Noto + Ryuichi Sakamoto

alva notoと坂本龍一のコラボレーションが何時どのようにしてはじまったのかは知らない。僕は2003年のMorelenbaum2/Sakamotoのアルバム『A Day in New York』でalva noto(カールステン・ニコライ)と出会うことになる。そのアルバムにはボーナス・トラックとして「Insensatez/re-model by alva noto」が収録されていた。「Insensatez/re-model by alva noto」をはじめて聞いた時は衝撃が走った。CDが音飛びしていると思ったのだ。レコード盤を針で引っかいてスクラッチ・ノイズを出したヒップホップが登場した時のような感じだといえばいいのだろうか。とにかく不良品を掴まされたような気持ちになったのを覚えている。それがalva notoだったのだ。

会場には開演の10分ほど前に着いた。係りの人が「まもなく開演します。開演すると演出の都合上入場できなくなります」とアナウンスしていた。クラシックのコンサートのように1曲終るまで入場させないようだった。

ステージには向かって左にヤマハのグランド・ピアノ(たぶん坂本龍一がライヴ・ツアーでいつも使っているMIDIピアノだろう)。ステージ一面に広がる横長のスクリーン。右側には変わった形(台形)のセットがあって、その上にラップトップが2台置いてあった。

5分押して開演したのだろう。坂本龍一とカールステン・ニコライが現れて緊張感に満ちた演奏がはじまった。坂本龍一がグランド・ピアノの中に頭を入れて、直接弦を引っかいたり、叩いたりしだした。スクリーンには大小の円がゆっくりと点滅、まるでケータイのヒカリドロップスのようにチカチカとしていた。カールステン・ニコライはラップトップを操っていた。1台はたぶん映像をコントロールしていたのだと思う。その音楽はサンペンス映画の序章にながれるテーマ曲のようであった。

「もっとも美的なメタル・マシーン・ミュージック」と評されるニコライのライヴ・パフォーマンス。ビジュアルはとっても大切な要素だ。スクリーンに現れるミニマルな図形は、教授が弾く現代音楽のような調べと、ニコライのラップトップから繰り出されるパルス信号や音波と融合していた。ビジュアルと音響が溶け出すように絡みあっていた。

そう、会場内には教授が焚いているお香の香りが立ち込めていた。その空間の中で僕はふっと意識が遠のく一瞬を何度か迎えた。眠りの森に迷い込みそうだった。アンビエント・ミュージックを体感しながら瞑想しているようでもあった。デジタルのノイズが激しく会場を揺らし、スクリーンでは幾何学模様が打つかる激しいライヴ・パフォーマンスが展開された時、それまでと違う意識に翻弄された。ほとんど目が開けられないくらいに光が瞬いていた。「この曲が早く終ってほしい」とさえ思った。それが本編の最後の曲だった。

アンコールで「戦場のメリークリスマス」を解体し再構築した「XMRL」が披露された。「戦メリ」であって「戦メリ」ではないこの曲がもっともわかりやすかった。

■alva noto + ryuichi sakamoto insen
2006年10月25日(水) 大阪厚生年金会館藝術ホール
1階H列025番

alva noto
ryuichi sakamoto

Set List
01.
02.
03.
04.
05.
06.
07.
08.
Encore
09.
10.XMRL
11.

勉強不足のため曲名が不明です。ただいま調査中。
ちなみに厚生年金会館大ホールではせっちゃん(斉藤和義)がやってました。
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Get On Up~History Of Bo Gumbos Vol.1~

2006年11月02日 | 佐野元春

久々に本家のSITEDOIを更新しました。山弦の結成15年記念ライヴ「山弦の十五周年、中年漂流記~急流、濁流、乗ってケ漂流 [Cset] ~スペシャル・オブ・山弦」に佐野元春が出演し、山弦の二人を従えて「SOMEDAY」を歌ったことを書きました。

The Essential Cafe Bohemia』もネットで予約しました。11月になって15%オフになったので決めました(苦笑)。15日にはボガンボスの未発表曲からなる11年半振りのオリジナル・アルバム『Get On Up~History Of Bo Gumbos Vol.1~』が発売されますが、DVD付きなのにまだ割引価格ではないんです(泣)。

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業界騒然!!11年半ぶりとなる7枚目のオリジナルアルバム発売!!
89年から95年の間に6枚のアルバムをリリースして解散した、日本が世界に誇るROCK BAND"BO GUMBOS"。2000年にはVo&Guのどんとが逝去し、彼らの活動は二度と見ることができなくなりました。解散後も彼らの音楽は、くるり、エゴ・ラッピン、ハナレグミ、奥田民生etc数々のミュージシャンに影響を与えています。そんなBO GUMBOSが、来年の結成20周年を記念して、11年半ぶりに7枚目のオリジナルアルバムをリリース!!今回の新譜は、解散までの活動期間にレコーディングし、お蔵入りとなっていた素晴らしい未発表音源(14曲)をBO GUMBOSのメンバーであり、現在はプロデューサー、スーパーミュージシャンとして八面六臂の活躍をしているDr.kyOnが自ら発掘。さらにDr.kyOn、BO GUMBOSをリスペクトして止まないジャズパンクバンド"勝手にしやがれ"のホーン隊による再度のレコーディングを経て、新たにMix Down。今回の作品が出来上がりました。さらにBO GUMBOSの未発表映像DVD(15曲収録)を永久仕様として付属。もー素晴らしいです♪♪BO GOMBOSを知っている人も知らない人もみんなでお祝いしましょ!おめでとー。ありがとー。

◆DVD付2枚組永久仕様(DVDにはライブ映像+メンバー並びに当時のスタッフによる座談会収録予定)
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そんなわけでまだ予約を控えております。
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カフカ賞授賞式

2006年11月01日 | 

昨日はちょっとした騒ぎだった。チェコのプラハで開催されたカフカ賞授賞式に村上春樹が出席し、その時のスピーチが朝のワイドショーで報道されたというのだ(僕は見逃しました)。そして、新聞の夕刊には写真入りの記事が掲載された。僕はその夕刊の記事を読んでかなり興奮した。ほとんど人前に出ないことで有名な作家だから、新聞記事に名前や写真が出るだけでも珍しいのに、記者会見までしたというからだ。

記者会見でもそのことに触れ、「今日が人生初めての記者会見で、こんなに大勢来るなんて。もう二度とやらないかも」と笑わせたあとで、「小説を書くのが僕の仕事で人前で話すことではない。普通にバスや地下鉄で東京の町を動き回りたいし、映像が出て大勢の人に認識されたくないんです」と説明したそうだ。

会見では日本人記者から「カフカ賞の受賞者はノーベル賞の候補とも言われますがどう思われますか」と質問が出て、村上春樹は「ノーベル賞については誰からも何も言われてないし、実際、何の賞にも興味ないんです。僕の読者が僕の賞です。カフカを尊敬しているから賞をもらいにきたので、ノーベル賞をねらってなんてことはないですよ」と話したという。

会見の後の授賞式では長編小説『海辺のカフカ』のチェコ語訳が発売されたことを喜んでいたという。
「15歳の時にカフカの『城』を読み、ものすごいショックを受けた。私の小説『海辺のカフカ』はカフカへの賛辞でもある。その小説のチェコ語訳がちょうど1週間前に出たばかりで、今日の式は完璧なタイミングでした」と英語でスピーチしたそうだ。
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