カフカ賞授賞式

2006年11月01日 | 

昨日はちょっとした騒ぎだった。チェコのプラハで開催されたカフカ賞授賞式に村上春樹が出席し、その時のスピーチが朝のワイドショーで報道されたというのだ(僕は見逃しました)。そして、新聞の夕刊には写真入りの記事が掲載された。僕はその夕刊の記事を読んでかなり興奮した。ほとんど人前に出ないことで有名な作家だから、新聞記事に名前や写真が出るだけでも珍しいのに、記者会見までしたというからだ。

記者会見でもそのことに触れ、「今日が人生初めての記者会見で、こんなに大勢来るなんて。もう二度とやらないかも」と笑わせたあとで、「小説を書くのが僕の仕事で人前で話すことではない。普通にバスや地下鉄で東京の町を動き回りたいし、映像が出て大勢の人に認識されたくないんです」と説明したそうだ。

会見では日本人記者から「カフカ賞の受賞者はノーベル賞の候補とも言われますがどう思われますか」と質問が出て、村上春樹は「ノーベル賞については誰からも何も言われてないし、実際、何の賞にも興味ないんです。僕の読者が僕の賞です。カフカを尊敬しているから賞をもらいにきたので、ノーベル賞をねらってなんてことはないですよ」と話したという。

会見の後の授賞式では長編小説『海辺のカフカ』のチェコ語訳が発売されたことを喜んでいたという。
「15歳の時にカフカの『城』を読み、ものすごいショックを受けた。私の小説『海辺のカフカ』はカフカへの賛辞でもある。その小説のチェコ語訳がちょうど1週間前に出たばかりで、今日の式は完璧なタイミングでした」と英語でスピーチしたそうだ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 最後のレイディオ・ショー | トップ | Get On Up~History Of Bo Gu... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

」カテゴリの最新記事