Sunday Song Book #1252

2016年10月09日 | Sunday Song Book

2016年10月09日プレイリスト
「シングルB面で棚からひとつかみ(邦楽編)」
1. BOMBER / 山下達郎
(c/w LET'S DANCE BABY) '78
2. ジス・バッド・ガール / ザ・ゴールデン・カップス
(c/w 長い髪の少女) '68
3. バン・バン・バン / ザ・スパイダース
(c/w いつまでも どこまでも) '67
4. 捨てられた仔犬のように / ザ・キング・トーンズ
(c/w グッド・ナイト・ベイビー) '68
5. 無言のジェラシー / エポ
(c/w う、ふ、ふ、ふ、) '83
6. 何もきかないで / 荒井由実
(c/w ルージュの伝言) '75
7. 夜空の星 / 加山雄三
(c/w 君といつまでも) '65
8. MOMOKO / 近藤真彦
(c/w ハイティーン・ブギ) '82
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■内容の一部を抜粋
・近況
「ようやく秋の気配が強まってまいりました。北海道では初雪という報が伝えられております。台風がまた悪さをしておりました。またこの先あるかもしれせんが。南のほうは阿蘇山が噴火したりしておりまして。いろいろとですね、いろんなところで起こっておりますが。いろんな場所の皆様方お大事にひとつ」と達郎さん。
先週は新宿ロフトの40周年で「新宿ロフト 40TH ANNIVERSARY 40YEARS ✕ 40LIVES」というイベントに出演。新宿ロフトはステージが狭いので、いつものフルメンバー10人、楽器も全部乗らないからアコースティック・ライヴを山下達郎、難波弘之、伊藤広規の城北トリオで行った。「お陰様でたくさんいらっしゃっていただきました。一日225人、二日間で450人ですね。ものすごい数の応募が来まして(笑)。なんか三人ライヴなのに、別になんか、あの出さなくてもいいのにと思うんですが。最近はイープラスですので、全国から応募ができますので、とっても数が多くなってしまいます。遠くはですね、旭川からいらっしゃった方、それから中国からいらっしゃった方、そういうような方がですね(笑)、本当に文字通り幸運な方がご覧になっていただきました。お陰様で二日とも盛況でございまして。新宿ロフトの40週年のお手伝いが無事叶いました」と達郎さん。
そのリハーサルの日程がそんなに取れなかったという。リハーサルの合間にアカペラの音の素材をCD-Rに焼いたりする作業があり、時間を取る作業で朝までかかってしまって、そのまま番組収録をすると声に影響が出るかと感じて、先週は雨傘番組をオンエアしたそうだ。実は5月に達郎さんのナレーションは録ってあり、音楽を後からはめていったら3曲ほど回転の速度、ピッチが低かった。デジタルのサンプリング・レートは44.1kで送出しているが、達郎さんの家のプロツールスだと48kで録音してしまう。それを44.1kで送出するとテンポが遅く、ピッチが鈍くなってしまった。その3曲は来週か再来週にもう一度オンエアする予定だとか。

・シングルB面で棚からひとつかみ(邦楽編)
今週は先週オンエア予定だった「シングルB面で棚からひとつかみ(邦楽編)」。

・BOMBER
山下達郎のシングルのB面でいちばんお馴染みなのは「LET'S DANCE BABY」のB面で「BOMBER」。1976年にソロ・デビューしてファースト・アルバム『CIRCUS TOWN』もセカンド・アルバム『SPACY』もシングル・カットはなかった。それだけマイナーで誰もシングルを切ってくれなかったそうだ。その頃はシングルはなかなか難しいメディアで、特に日本のフォーク、ロックがシングルでヒットするなんて夢のまた夢だったという。アルバムだって大変な状況だった。1978年のサード・アルバム『GO AHEAD!』でようやくシングル・カットされた。記念すべき初ソロ・シングルは1979年1月25日発売の「LET'S DANCE BABY」。1979年にこの曲がリリースされると、だんだんB面が大阪のディスコを中心にヒットをしはじめて、これが山下達郎のブレイクのきっかけになった。「関西では当時、お馴染みでしたけれども、今ではお馴染みでございます、BOMBER」と達郎さん。

・ジス・バッド・ガール
ザ・ゴールデン・カップスの1968年「長い髪の少女」はド歌謡曲だった。達郎さんはシングルを買わなかったが友だちが「お前何言ってんだよ! B面がいいんだよ!」と「長い髪の少女」のシングルを貸してくれた。B面の「ジス・バッド・ガール」はケネス伊東作詞。ルイズルイス加部作曲。

グループ・サウンズはA面がヒット狙いでB面はやりたいことをやるというのが多い。

・バン・バン・バン
ザ・スパイダースの1967年「いつまでも どこまでも」のB面は「バン・バン・バン」という曲。かまやつひろしさんの作品。その後、スパイダースの主要レパートリーとして歌い継がれてゆくことになる。今日はシングル・ヴァージョン。アルバム・ヴァージョンはフェイドアウトだがシングル・ヴァージョンはエンディング部分をエディットして付けている。未CD化。

達郎さんの中学・高校時代はB面がA面に勝るとも劣らずだとその人に対する信頼度が増したそうだ。

・捨てられた仔犬のように
ザ・キング・トーンズの1968年のデビュー・ヒット「グッド・ナイト・ベイビー」。B面の「捨てられた仔犬のように」は当時としては出色のR&B色が強かった。キング・トーンズはプラターズを手本としたグループでヴォーカル・グループとしてはとてもR&B色が強かった。「捨てられた仔犬のように」の作詞作曲はベース・ヴォーカルの加生スミオさん。内田正人さんは日本語の乗っけ方がうまい、と達郎さん。

・無言のジェラシー
エポさんの1983年の「う、ふ、ふ、ふ、」は彼女の最大ヒット曲。B面はいわゆるイースト・コースト・ソウルの「無言のジェラシー」。アレンジは清水信之さん。

・何もきかないで
荒井由実さんの1973年のシングル「ルージュの伝言」。もともと「ルージュの伝言」はB面の予定だった。ハチロクのバラード「何もきかないで」がA面の予定だったとか。達郎さんはシュガーベイブ名義でA面B面ともに参加している。「ルージュの伝言」で達郎さんが裏声を気張って入れたらこちらがA面になったという。達郎さんは「何もきかないで」が好きで当時よく聴いていた思い出があるという。このシングルAB面ともキャラメル・ママが演奏してなくて、当時のステージのメンバーだったダディ・オー!というグループがバック。「すごく若い音なので、これがユーミンのキャラに合ってますね」と達郎さん。

・収録スタジオとギターについて
リスナーから「TOKYO FMの収録スタジオは25年間ずっと同じところなのでしょうか? 番組内で時折弾くギターは毎回収録の度に持参してるのでしょうか?」という質問。
たまに別のスタジオで収録することもあるが基本4スタで収録とのこと。ギターは毎回持ってきて持って帰るとのこと。

・夜空の星
邦楽でB面のよさを提示したのは加山雄三さん。1965年の「君といつまでも」は270万枚を売り上げた。そのB面「夜空の星」はA面に勝るとも劣らない名曲。

・番組聴取
リスナーから「達郎さんはサンソンを家で紅茶を飲みながら聴いたことはあったのでしょうか?」という質問。
「必ず聴けるときは聴くようにしています。というのは先週の回転が違ったとかありますので、なるべくきちっとリアルタイムでチェックをしております。なんか音が飛ぶとかままありますので。そういうときはですね、コラァ、ヤマギシと電話をするんですね。ようにしております。自分の番組ですので大事にやっていきたいと思っております。今後ともよろしくお願いします」と達郎さん。

・MOMOKO
1982年に近藤真彦さんに書いた曲「ハイティーン・ブギ」のB面「MOMOKO」。漫画が原作でマッチ主演で映画化された『ハイティーン・ブギ』のヒロインの名前がMOMOKO。映画では武田久美子さんが演じた。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2016年10月16日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
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