Sunday Song Book #1255

2016年10月30日 | Sunday Song Book

2016年10月30日プレイリスト
「汽車で棚からひとつかみ(洋楽編)」
1. 復活LOVE / 嵐 "ARE YOU HAPPY?" 10月26日発売
2. MISTERY TRAIN / ELVIS PRESLEY '55
3. LAST TRAIN TO CLARKSVILLE / THE MONKEES '66
4. ROCK N' ROLL TRAIN / AC/DC "BLACK ICE" '08
5. LOVE TRAIN / THE O'JAYS '73
6. THE TRAIN I'M ON / TONY JOE WHITE "THE TRAIN I'M ON" '72
7. NIGHT TRAIN / BUDDY MORROW & HIS ORCHESTRA '52
8. HONKY TONK TRAIN BLUES / MEADE LUX LEWIS '27
9. HONKY TONK TRAIN BLUES / KEITH EMERSON '76
10. THE TRAIN KEPT A-ROLLIN' / THE YARDBIEDS "HAVING A RAVE UP WITH" '65
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■内容の一部を抜粋
・近況
10月20日にギタリストの松木恒秀さんのグループ「What is HIP?」、What is HIP?は村上"PONTA"秀一さんと大仏さんこと高水健司さん、そしてキーボードの野力奏一さんの4人によるグループ。彼らの新宿 PIT INN公演に達郎さんがゲスト出演したそうだ。「ポンタと大仏さんと松木さんと揃ってやるのは39年ぶりということで久しぶりでございました。旧交を温めて(笑)、ジャズのスタンダードを歌ってきましたけれど」と達郎さん。そんなことをしているうちにもう10月も終わりなので一生懸命曲書きに精を出してる今日この頃なんだとか。

・汽車で棚からひとつかみ(洋楽編)
先週に引き続いて鉄道関係、汽車、トレインなどにちなんだ曲で「汽車で棚からひとつかみ」。先週は邦楽編だったけれど今週は洋楽編。

・復活LOVE
達郎さんが今年の前半に提供した嵐の「復活LOVE」。先週10月26日にその曲を収録した嵐のニュー・アルバム『ARE YOU HAPPY?』が発売された。

・MISTERY TRAIN
まずはエルヴィス・プレスリー。1955年のサン・レーベルでの作品で「MISTERY TRAIN」。オリジナルは1953年のメンフィスのブルース・シンガー、リトル・ジュニア・パーカーの作品で、もっとゆったりしたものだったが、それをエルヴィスがロカビリー、ロックンロールに変身させた。ギターはスコッティ・ムーア、ベースがビル・ブラック。ドラムがいるような感じがするけれどトリオによる演奏。

・LAST TRAIN TO CLARKSVILLE
1966年のモンキーズのデビュー・ヒットで「LAST TRAIN TO CLARKSVILLE」(邦題「恋の終列車」)は全米NO.1のミリオンセラー。トミー・ボイスとボビー・ハートのソングライター・コンビによる作品。モンキーズのデビュー当時のオケはいわゆるレッキング・クルーの中枢を使わないで、ちょっと外れたメル・テイラーの弟ラリ・テイラー(キャンド・ヒートのベーシスト)とか、ジェリー・マッギンなど若いスタッフを使ってるのがバンド・サウンド志向でいいと達郎さん。

・ツアーでの移動手段
リスナーから「ツアーで鉄道を使って移動したことはありますか?」という質問。
昔は飛行機で行くのが多かったけれど最近は鉄道とバスの移動が多いそうだ。駅まで行くのが面倒なのでホテルの前からみんなでバスに乗ってわいわい騒ぎながら行くのが多くなったとか。
まりやさんの実家が出雲なんでサンライズ出雲という夜行に乗ったことがあるそうだ。

・ROCK N' ROLL TRAIN
AC/DCの2008年のアルバム『BLACK ICE』の一曲目に入ってる「ROCK N' ROLL TRAIN」(邦題は「暴走列車」)。CDだと腰高になってグッと来ないのでアナログ・レコードからデジタル・プロセッシングしたそうだ。

・ツアーでの移動手段 その2
昔は今ほど新幹線が全国に網羅されてなかったのでローカルに行くほど普通の電車に乗っていたという。楽しいものだったが今はどこでも新幹線で用足りてしまうので逆につまらないとか。

・LOVE TRAIN
ソウル・ミュージックからオージェイズ。1973年の全米NO.1のミリオンセラー。彼ら唯一のNO.1「LOVE TRAIN」。ヴェトナム戦争の末期、フィラデルフィア・サウンドの絶頂期。最もメッセージを強烈に発していた頃のオージェイズで「愛の列車に乗ってみんなでいこう」という歌。「あれから43年経ちましたがメッセージにも関わらず相変わらず世界の騒乱は終わりませんが。歌の力がなかなか届きませんが、それでもこうした曲聴くとですね、そういう意識が高まります」と達郎さん。

・THE TRAIN I'M ON
鉄道というと出会いと別れがテーマでキングストン・トリオやピーター、ポール&マリーの「500マイル」のような曲が多い。次にかける曲もそんな一曲。いわゆるひとっところに落ち着かない人、昔はそういう人をホーボーと言っていた。いろいろな原因があって貧困だとか、本当に落ち着かない定住できない人がたくさんいて、汽車に乗って当て所もなく放浪していた。そんなことを歌った作品。トニー・ジョー・ホワイトは南部を代表するシンガー、ソングライター。1972年のアルバム『THE TRAIN I'M ON』のタイトル・ソングで「THE TRAIN I'M ON」。「オレが乗ってる汽車を見たら手を振ってくれ さよならっていって でも涙を流さないでくれ 泣いてるオマエを見たくはないから」という典型的な男の歌。マッスル・ショールズでのレコーディング。プロデュースはジェリー・ウェクスラーとトム・ダウドで名盤。

・汽車で棚からひとつかみ(邦楽編)
洋楽編だとちょっと窮屈な感じがして、邦楽のほうがゆるくて楽しさがあるから来週はもう一度邦楽編に戻って「汽車で棚からひとつかみ(邦楽編)」。

・山下達郎アコースティック・ライヴ入場者限定販売のTシャツをプレゼント
新宿ロフト設立40週年「新宿ロフト 40TH ANNIVERSARY 40YEARS ✕ 40LIVES」の一環で10月3日(月)、4日(火)の二日間「山下達郎アコースティック・ライヴ」を行った。その際に作った入場者限定販売のTシャツ(黒)を番組リスナー10名にプレゼント。締切は11月頭の予定。

・「ターナーの汽罐車」について
リスナーから、シングル「ターナーの汽罐車」とアルバム『ARTISAN』収録の「ターナーの汽罐車」でははじまりに鈴の音が入ってますが、『TREASURES』と『OPUS』では除かれてます、何か意図するところがあるのでしょうか? という質問。
達郎さんはS.E.が好きなのでシングルやオリジナル・アルバムにはS.E.入りの曲が多いそうだ。典型的なのは「BOMBER」の削岩機の音。ベスト・アルバムにS.E.を入れないのはポリシーなんだとか。だから「BOMBER」も『OPUS』では削岩機の音が入ってないという。「あのそういう考えでやっております。よろしくお願いいたします(笑)」と達郎さん。

・NIGHT TRAIN
汽車で有名な曲というと「NIGHT TRAIN」という曲がある。達郎さんの世代だとヴェンチャーズ。ジェームズ・ブラウンのカヴァーも知られている。「NIGHT TRAIN」というスタンダード・ナンバーのオリジナルはジミー・フォレストというセントルイスのサックス奏者の1952年の作品。今回かけようと思ったそうだが今聴くと地味なので、同じ1952年にバディ・モローというトロンボーン奏者のビッグ・バンドのヴァージョンが賑やかでいいので、今日はバディ・モロー&ヒズ・オーケストラで「NIGHT TRAIN」。

・HONKY TONK TRAIN BLUES
エマーソン、レイク&パーマーのキース・エマーソンが好きでよくやっていた曲に「HONKY TONK TRAIN BLUES」というのがある。オリジナルは1961年にアール・ゲストというイギリスのピアニストがヒットさせた。これがオリジナルと思いきや1927年に遡ってミード・ルクス・ルイスというブギのピアニストの作品が何回かリレコを繰り返して今日に残ってることがわかった。その最初の「HONKY TONK TRAIN BLUES」とキース・エマーソンが1972年のレコーディングして1976年にレア・アイテムとして発表され全英21位になった「HONKY TONK TRAIN BLUES」を2曲続けて。

・THE TRAIN KEPT A-ROLLIN'
おなじみヤードバーズの「THE TRAIN KEPT A-ROLLIN'」。オリジナルはタイニー・ブラッドショウの1951年のジャンプ・ミュージック「THE TRAIN KEPT A-ROLLIN'」。1956年にジョニー・バーネット&ザ・ロックンロール・トリオがロカビリーに仕立て、1965年にヤードバーズ、1974年にエアロスミスとずーっと続いてスタンダード・ナンバーになった。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2016年11月06日は、もっかい「汽車で棚からひとつかみ(邦楽編)」
http://www.tatsuro.co.jp
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