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Sunday Song Book #1591

2023年04月09日 | Sunday Song Book

2023年04月09日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. BLOW / 山下達郎 "レアリティーズ" '92('02)
2. CLASSICAL GAS / MASON WILLIAMS '68
3. THE LITTLE GIRL I ONCE KNEW / THE BEACH BOYS '66
4. WINDY / THE ASSOCIATION '67
5. LIKE I DO / NANCY SINATRA '62
6. THERE WAS A TIME / JAMES BROWN '68
7. I'M STILL / LEVERT '85
8. DO YOU REMEMBER YESTERDAY / NEW YORK CITY "SOULFUL ROAD" '65
9. SHINING FROM THE INSIDE / 山下達郎 "ソフトリー" '22
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■内容の一部を抜粋
・近況
締め切りが迫っており、デモ・テープを上げなきゃならないため、今日の番組は前倒しで収録しているという。春先は集中力を欠くなど、いろいろあるので、さあ、どうするという感じだけれど、早く上げてゲームがしたいそうだ。

・棚からひとつかみ+リクエスト
今週は「棚からひとつかみ+リクエスト」。今週もリクエスト・カード、お便りの一部がどこかに行ってしまったとか。

・BLOW
千葉県の超常連のリスナーからのリクエストで「BLOW」。

・CLASSICAL GAS
ジム・ゴードンの訃報。60年代から70年代は一世を風靡したが、母親を殺害して、そのまま一生、刑務所で生涯を終えた。でも全盛期は本当に素晴らしいドラマーだった。達郎さんが初めてジム・ゴードンの名前を認知したのはメイソン・ウィリアムズ。この人はマルチ・ミュージシャンで、ギタリスト、構成作家、ソングライター、写真家としても活躍した。1968年、全米2位の大ヒット・ナンバー「CLASSICAL GAS」を聴いて、「このドラム、上手いなぁ」と思って、あとで調べたらジム・ゴードンだということを知った。デレク&ザ・ドミノスなどの活動、運命に翻弄された人だった。
大滝詠一さんと「ジム・ゴードンがいいか、ハル・ブレインがいいか」と随分論争を戦わした懐かしい思い出と共に。

・THE LITTLE GIRL I ONCE KNEW
岐阜県のリスナーから「達郎さんのビーチボーイズでマニアックな好きな曲を教えてください」というリクエスト。
「THE LITTLE GIRL I ONCE KNEW」は1966年にシングル・オンリーで発売された曲で全米20位のスマッシュ・ヒット。意表をついた一作で、長いブレイクでラジオのDJが焦ることを狙った遊び心のある作品。何が主メロかわからないというビーチボーイズの特徴が出ている。

・WINDY
徳島県のリスナーからのリクエスト。アソシエイションの1967年、全米NO.1のミリオン・セラーで「WINDY」。「ちょうど今の季節いいですね」と達郎さん。アルバムのステレオ・ヴァージョンが情けないバランスなので、今日はオリジナルのモノラル・シングル・ヴァージョン。

・LIKE I DO
大阪府枚方市のリスナーからナンシー・シナトラの「LIKE I DO」(邦題は「レモンのキッス」)にリクエスト。1962年、日本ではすごく売れた一曲。この時代のアメリカはクラシックから引用することが多く、この曲もポンキエッリの「時の踊り」のメロディーを引用している。

リクエストしたリスナーから「達郎さんはマスクをまだされてますか?」という質問。
コロナとは関係なしで、これまでツアーの間はずっとマスクしてるので、マスクが苦じゃないそうだ。
「冬場はマスクが欠かせませんのでですね、今でも人混み行くときはマスクしてます。それは自分の自主性ですので、人に言われることじゃありませんので、他の方は他の方のフィロソフィーでやっていただければという感じでございますが」と達郎さん。

・THERE WAS A TIME
リクエスト・カードを紛失したためリスナーのお名前がわからない。ジェームズ・ブラウンの1968年、R&Bチャート3位、全米36位の「THERE WAS A TIME」。「ライヴを切り取ってシングルにしてヒットするという凄い技。でも演奏はもう言うことなし」と達郎さん。

・今後の予定
来週は「変わった声のシンガー特集」の予定。来週できれば、とのこと。
4月、5月は曲書きで、そうするうちにコンサートのリハーサルがはじまってしまうので、リクエストもこれまで通り募集。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・山下達郎 PERFORMANCE 2023
今年も全国ホール・ツアー「山下達郎 PERFORMANCE 2023」が決定した。18都市39公演。6月30日から11月6日まで。
チケットの一般発売日などの詳細は山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/news/
https://www.tatsuro.co.jp/live/

・I'M STILL
リクエスト・カードを紛失したけれど、リマスターしたので勿体無いからとのこと。リヴァートはオージェイズのエディ・リヴァートの息子さんのジェネラル・リヴァートが率いる3人組。1985年のデビュー。「I'M STILL」はデビュー・アルバムからのシングル・カット。最高の曲だけれど、プロモーションがまだ十分でなかったためソウル・チャート70位のスマッシュ・ヒット。作品的には素晴らしい。

・DO YOU REMEMBER YESTERDAY
3月26日の放送でジ・イントゥルダーズの「DO YOU REMEMBER YESTERDAY」をかけたけれど、「DO YOU REMEMBER YESTERDAY」はもう一曲あって、ニューヨーク・シティというヴォーカル・グループの1974年のアルバム『SOULFUL ROAD』に収録されている。この曲が好きな達郎さんは続けてかけるつもりだったが時間がなくなりオンエアできなかった。元ファイブ・サテンズのメンバーが入っていて歴史は古いけれど、活躍したのは70年代だった。

・SHINING FROM THE INSIDE
青森県の超常連のリスナーから「SHINING FROM THE INSIDE」にリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
メール
https://www.tfm.co.jp/ssb/

2023年04月16日は、「変わった声のシンガー特集」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1590

2023年04月02日 | Sunday Song Book

2023年04月02日プレイリスト「新年度リクエスト大会」
1. 色・ホワイトブレンド / 竹内まりや "リクエスト" "エクスプレッションズ" '87
2. DESIRE / U2 '88
3. DOCTOR MY EYES / JACKSON BROWNE '72
4. SO FAR AWAY / CAROLE KING '71
5. I DROVE ALL NIGHT / ROY ORBISON '92
6. THE APRIL FOOLS / DIONNE WARWICK '69
7. ドーナツ・ソング / 菅田将暉 "CM 60sec" '23
8. TOMORROW'S LOVE / THE VENTURES "KNOCK ME OUT!" '65
9. ドーナツ・ソング / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '98
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■内容の一部を抜粋
・近況
新年度も変わらず番組はこの春で30年半。新曲をウンウン作ってるそうだ。

・新年度リクエスト大会
今週は新年度なので「新年度リクエスト大会」。「そんなもんないんですけれど。こじつけです」と達郎さん。

・色・ホワイトブレンド
春なので「色・ホワイトブレンド」。

・DESIRE
U2の1988年、全英1位、全米3位の「DESIRE」。

・DOCTOR MY EYES
ジャクソン・ブラウンの1972年のファースト・アルバム『JACKSON BROWNE』から全米8位の「DOCTOR MY EYES」。

・SO FAR AWAY
キャロル・キングの1971年のメガ・ヒット・アルバム『TAPESTRY』から「SO FAR AWAY」。
曲をかけ終えて。
「キャロル・キングの作詞作曲になります。とっても悲しい歌なんですが。60年代に想いを込めたような曲です」と達郎さん。

・I DROVE ALL NIGHT
ロイ・オービソンの死後に発表された「I DROVE ALL NIGHT」。もともと1988年にデモが作られたが死んでしまって発売にならなかった。曲を書いてるのはビリー・スタインバーグとトム・ケリーのコンビ。ロイ・オービソンの死後にシンディ・ローパーが1989年にベストテン・ヒットさせた。その後、ジェフ・リンがデモ・ヴォーカルを編集してトラックを制作し、1992年に発売された曰く付きの曲。ジョン・ウェイトなどのカヴァーもある。

・THE APRIL FOOLS
ディオンヌ・ワーウィック、1969年、全米37位の「THE APRIL FOOLS」。

・今後の予定
来週も引き続いて「新年度リクエスト大会」。締め切りが迫ってるので来週は前倒しで収録。今からリクエストを送っても来週は応えることができないそうだ。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

3月31日から山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションのオフィシャル・ツイッターが開設された。
https://twitter.com/TATSURO_RCA_AIR?s=20

・山下達郎 PERFORMANCE 2023
今年も全国ホール・ツアー「山下達郎 PERFORMANCE 2023」が決定した。18都市39公演。6月30日から11月6日まで。
チケットの一般発売日などの詳細は山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/news/
https://www.tatsuro.co.jp/live/

・ドーナツ・ソング
1998年のアルバム『COZY』に収められている「ドーナツ・ソング」はミスタードーナツのキャンペーン・ソングとして作った曲。今年ミスタードーナツはいろいろな周年が重なっているため、また「ドーナツ・ソング」が復活。歌っているのは菅田将暉さん。「これがキュートです。とってもいい出来です」と達郎さん。今日はテレビ・サイズで90秒。

・TOMORROW'S LOVE
達郎さんがヴェンチャーズでいちばん好きな曲。1965年の『KNOCK ME OUT!』に入ってるオリジナル曲で「TOMORROW'S LOVE」。

・ドーナツ・ソング
今日の最後は1998年のアルバム『COZY』からおなじみ「ドーナツ・ソング」。本家(笑)。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年04月09日は、「棚からひとつかみ+リクエスト」
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Sunday Song Book #1589

2023年03月26日 | Sunday Song Book

2023年03月26日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. 明日の私 / 竹内まりや '94
2. DO YOU REMEMBER YESTERDAY / THE INTRUDERS '71
3. IT'S YOU THAT I NEED / ENCHANTMENT '78
4. WAITING TO TOUCH / BILLY GRIFFIN "SYSTEMATIC" '85
5. WHAT NOW / LOLEATTA HOLLOWAY "LOLEATTA" '76
6. JUST BECAUSE OF YOU / GASLIGHT '75
7. WHAT A SHAME / THE DYNAMICS '73
8. REBORN / 山下達郎 '17
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。曲書きしていて次の新曲の準備でウンウンやってるとか。

・棚からひとつかみ+リクエスト
今週はほとんどリクエストの「棚からひとつかみ+リクエスト」。スイート・ソウルの秀逸なリクエストから選曲したという。

・明日の私
年度末なので「明日の私」にリクエストが集まった。

・DO YOU REMEMBER YESTERDAY
新潟県長岡市の超常連のリスナーからのリクエスト。ジ・イントゥルダーズはフィラデルフィアを代表するヴォーカル・グループ。1971年のシングルのB面で、ノット・オン・アルバム、未CD化の「DO YOU REMEMBER YESTERDAY」。

・IT'S YOU THAT I NEED
愛知県豊川市の超常連のリスナーからデトロイトを代表する素晴らしいヴォーカル・グループ、エンチャントメントの「IT'S YOU THAT I NEED」。1978年、全米ソウル・チャートNO.1。

・WAITING TO TOUCH
ビリー・グリフィンはスモーキー・ロビンソンが脱退した後のミラクルズにヴォーカリストとして採用された。その後、独立して何枚か素晴らしい作品を作っている。世田谷区のリスナーからのリクエストで1985年のアルバム『SYSTEMATIC』から「WAITING TO TOUCH」。

・花粉症
三重県津市のリスナーから「達郎さんは花粉症は大丈夫なんでしょうか?」という質問。
「私、花粉症は全く大丈夫です」と達郎さん。

・WHAT NOW
福岡市の超常連のリスナーからロリータ・ハロウェイにリクエスト。1976年のアルバム『LOLEATTA』の大部分は当時のディスコ・ブームを反映したベイカー・ハリス・ヤングのゴールデン・チームの作品。2曲だけシカゴのレコーディングで、そのうちの一曲「WHAT NOW」。カーティス・メイフィールドの作曲でジーン・チャンドラーの1965年のヒットのカヴァー。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・JUST BECAUSE OF YOU
川崎市の超常連のリスナーからのリクエスト。デトロイトのヴォーカル・グループ、ガスライトは一曲もヒット曲がないけれど、オリバー・チーザンというヴォカーリストがリードを取っていることで知られている。1975年の作品で「JUST BECAUSE OF YOU」。

・WHAT A SHAME
札幌市の超常連のリスナーからのリクエスト。デトロイトのヴォーカル・グループ、ザ・ダイナミックスの1973年のセカンド・アルバム『WHAT A SHAME』に入ってる「WHAT A SHAME」。

・白湯
栃木県宇都宮市の超常連のリスナーから「お酒の代わりに何を飲むのですか? 炭酸飲料はお好きですか?」という質問。
「だめ。水、もしくはあったかい烏龍茶。炭酸もあんまり。白湯イズ・ザ・ベスト」と達郎さん。

・REBORN
石川県のリスナーから愛犬が亡くなったので「REBORN」にリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年04月02日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
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Sunday Song Book #1588

2023年03月19日 | Sunday Song Book

2023年03月19日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. パレード / 山下達郎 '76
2. MERCURY BLUES / DAVID LINDLEY "EL RAYO-X" '81
3. EVERYDAY / BUDDY HOLLY '57
4. DEMANDING MAN / THE SENSATIONS '69
5. FROM THE LONELY AFTERNOONS / WAYNE SHORTER "NATIVE DANCER" '75
6. I GAVE MY LOVE A CANDLE / BONNIE RAITT "TAKIN' MY TIME" '73
7. AGUAS DE MARCO / ELIS RAGINA "ELIS" '72
8. PART TIME LOVE / ANN PEEBLES '70
9. 人力飛行機 / 山下達郎 "ソフトリー" '22
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■内容の一部を抜粋
・近況
スタジオ仕事がひとつ片付いて、また引き続きスタジオ仕事。「いろいろ仕事が入ってきてがんばってやっております」と達郎さん。

・棚からひとつかみ+リクエスト
先週に引き続き今週も「棚からひとつかみ+リクエスト」。前倒し収録があって選んだハガキをまとめていたつもりが、先々週の週末に選んでいたハガキが幾つかないということに、スタジオに来てから気が付いたという。最近、リスナーが円熟してきて、リクエストが「棚つか」とほとんど変わらないそうだ。

・パレード
大田区のリスナーから「明るい曲が聴きたいです」というリクエスト。新潟市の看護師のリスナーからも「パレード」にリクエスト。

・曲書き
スタジオ仕事が続き、曲書きもあるので、今週も「棚からひとつかみ+リクエスト」。今週はほとんどリクエストだけれどハガキを忘れてきてなんだかわからないことになってるとか。でも選曲はちゃんとしているという。

・MERCURY BLUES
相次ぐ訃報。今度はデヴィッド・リンドレーの訃報が飛び込んできた。3月3日、享年78歳。弦楽器のマルチ・プレーヤーとして素晴らしい才能があった。ジャクソン・ブラウンのライヴでお馴染み、達郎さんも観ている。北区の超常連のリスナーからのリクエストでファースト・ソロ・アルバム『EL RAYO-X』から「MERCURY BLUES」。ブルース・シンガーのK.C.ダグラスの1948年の作品のカヴァー。

・EVERYDAY
リクエスト(ハガキがない)。バディ・ホリーの1957年の大ヒット曲「PEGGY SUE」のB面「EVERYDAY」。

・DEMANDING MAN
達郎さんが買ったレコードから。オハイオのヴォーカル・グループでセンセーションズ。フィラデルフィアのセンセーションズとは同名異グループ。1969年のシングル「DEMANDING MAN」。いわゆるノーザン・ソウルのムーブメントの中でDJが見つけてきてオリジナル盤が高騰している。

・FROM THE LONELY AFTERNOONS
ジャズ・サックス・プレーヤーのウェイン・ショーターの訃報。3月2日、享年89歳。1975年にミルトン・ナシメントと出した名盤『NATIVE DANCER』から「FROM THE LONELY AFTERNOONS」。

・I GAVE MY LOVE A CANDLE
珍しいリクエスト(ハガキがない)でボニー・レイット。1973年のアルバム『TAKIN' MY TIME』から「I GAVE MY LOVE A CANDLE」。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・除湿
先週、CDの再生不良のお便りを紹介したら、千葉県の超常連のリスナーから「CDのよい保管の仕方はあるのでしょうか?」という質問。
CDはアルミ蒸着なのでアルミが腐食する。ポリカーボネートには通気性があるのでアルミが酸化して腐食。そうなるとレーザー読みができなくなって再生不良を起こす。一旦腐食したら終わりなので、腐食を起こさないためにゴールドCDというのが考えられた。ゴールドは腐食しないので。でもゴールドCDは若干音が甘いというか柔らかい。いろいろなかなか大変なのがCD。先のこと何も考えないでCOMPACT DISCは作られた。一旦腐食したら諦めるしかないけれど、防止するには除湿。特に湿気の多い梅雨時は除湿器をかけてレコード、CDを保管している場所を乾燥させておくという消極的な手段で行くしかないという。

・AGUAS DE MARCO
最近はブラジル音楽へのリクエストがコンスタントにあるそうだ。だんだん洋楽の番組が少なくなってる影響だと思われる。今週は長崎県の若いリスナーから、達郎さんがベストだと思われる「三月の水」をというリクエスト。ブラジルは南半球なので三月は秋。「三月の水」は三月の雨のことで秋の長雨という感じ。「AGUAS DE MARCO」はアントニオ・カルロス・ジョビンの名作で、たくさんのカヴァーがあるけれど、決定版といえば1972年のエリス・レジーナ。のちにアントニオ・カルロス・ジョビンとエリス・レジーナの共演作もあるが、エリス・レジーナの最初の歌がベスト。
曲をかけ終えて。
印象的なイントロをギターで一所懸命コピーしたと達郎さん。アコギで実演してみせる。「変なコード」と達郎さん。

・PART TIME LOVE
サザン・ソウルにリクエスト(ハガキがない)。アン・ピーブルズはサザン・ソウルの大立者。「PART TIME LOVE」は1970年、全米ソウル・チャート7位の代表作の一作だけれど、元々はリトル・ジョニー・テイラーの1963年のカヴァー。

・ハガキは都道府県別で何処からがいちばん多いか
埼玉県のリスナーから「ハガキは都道府県別で何処からがいちばん多いですか?」という質問。
東京が圧倒的に多い。佐渡、北海道の稚内からもハガキがくるのは38局ネットの強み。東京は東京都を省いて北区、足立区として紹介しているとのこと。

・ジーンズ
北海道のリスナーから「自分の中でファッション回帰があって十年くらい履いてなかったジーンズをまた履いてます。サイズは十年前に戻れず買い直しです(涙)」というお便りを読んで。
達郎さんは学生運動の時代に高校生で、制服が廃止になり、これ幸いとジーンズを履いて登校したら、当時の担任の女性の先生から「なんだ山下、学生のくせに労働者の恰好をして!」。「いまだによく憶えてますが。へへ。そういう時代でした。今から思うと隔世の感があります。五十年以上も前の話です。よしなにひとつ。スポーツ紙とかで切り取らないでください」と達郎さん。

・人力飛行機
鹿児島市のリスナー、大田区のリスナーから「人力飛行機」にリクエスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年03月26日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
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Sunday Song Book #1587

2023年03月12日 | Sunday Song Book

2023年03月12日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. DREAMING GIRL / 山下達郎 '96
2. WELCOME BACK / JOHN SEBASTIAN '76
3. DO I LOVE YOU (INDEED I DO) / FRANK WILSON '65
4. DON'T LET ME DOWN / THE VELVET TOUCH '89
5. I DON'T KNOW WHERE LOVE HAS GONE / BARRY WHITE "LET THE MUSIC PLAY" '76
6. FUGITIVE FROM LOVE / LINDA JONES '73
7. JUST YOUR FOOL / LEON HAYWOOD '75
8. 希望という名の光 / 山下達郎 '10
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。先週からスタジオに入っていてレコーディング。締め切りが今週だという。

・棚からひとつかみ+リクエスト
スタジオがテンパってるので今週は先週に引き続いて「棚からひとつかみ+リクエスト」。

・DREAMING GIRL
季節柄「DREAMING GIRL」にリクエストが集まった。「もうすぐ春、DREAMING GIRL」と達郎さん。

・WELCOME BACK
横浜市のリスナーからのリクエスト。ジョン・セバスチャン、1976年にドラマの主題歌で大ヒットした「WELCOME BACK」。全米NO.1のミリオンセラー。

・DO I LOVE YOU (INDEED I DO)
最近レコードも書画・骨董のようになってきて、レコードは値段が鰻登り。モータウンのカタログの中で最もレアだと言われる一枚。フランク・ウィルソンはソングライター、プロデューサー。この人は最初シンガーでデビューするか、それともソングライター、プロデューサーになるか迫られ、1965年にソロ・シングル「DO I LOVE YOU (INDEED I DO)」を録音。しかしプロモ盤のみで廃棄され数枚しか残ってない。2000年代に25,000ポンドぐらいで落札されたという。オリジナル・シングルを拝むことはまずないけれど、そんな激レアなレコードもCD化されている。ノーザン・ソウル・シーンでは人気の一枚。1997年にイギリスのポリドールから出た、モータウン・サウンドのレアリティーもののコンピ『THIS IS NORTHERN SOUL VOL.1』に収録されている。達郎さんはこの間、友だちとお茶飲んでたら、この曲がリアル・ステレオ・ヴァージョンだと知り、ウチに帰って聴いてみたそうだ。そしたら本当にリアル・ステレオで、そんなものがあるのだと驚いたとか。

・DON'T LET ME DOWN
昔、ボロボロのシングルを購入したけれど、もうちょっとコンディションのいいレコードに買い直したもの。ヴェルヴェット・タッチというスイート・ソウルものの一枚。一枚しかシングルが出てない。1989年の作品でプロデューサーで曲を書いてるのはチャッキー・ハワード。この人は90年代に入ってN II Uでアリスタから何枚かヒットを出している。80年代終わりにしてはいい出来のシングル「DON'T LET ME DOWN」。

・I DON'T KNOW WHERE LOVE HAS GONE
神奈川県のリスナーからのしつこのリクエスト。バリー・ホワイトの1976年のアルバム『LET THE MUSIC PLAY』から「I DON'T KNOW WHERE LOVE HAS GONE」。

・今後の予定
来週ももう一週間「棚からひとつかみ+リクエスト」。「今週が締め切りなので。締め切りが終わるとまたもう一個くるという。働かされておりますが」と達郎さん。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。

2002年に書いたライナーに加えて追記してるそうで、2002年の時代と同じ分量のライナーになってるという。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・厄祓い
世田谷区のリスナーから「達郎さんの厄年の思い出があれば教えてください」というお便り。
「もういいです(笑)。なので、へへへ。あの、私のところは出雲大社の東京分祠がお世話になっておりますので、そこで厄祓い、その他、全てやっております。えぇ、お世話になっております(笑)」と達郎さん。

・アルミの腐食
千葉県のリスナーから「最近、CDとかDVDで音飛びや映像の乱れ等が発生してきたものがあます。20年くらい経過したものです。アドバイスお願いします」というお便り。
CDやDVDの問題点として昔から言われているが、アルミの腐食が原因で、保存状態にもよるけれど諦めるしかないと達郎さん。

・FUGITIVE FROM LOVE
最近買ったレコード。リンダ・ジョーンズは特徴のある歌い方をする人で、27歳の若さで亡くなったが、ジョージ・カーのプロデュースで素晴らしい作品をたくさん出している。1966年にレコーディングした「FUGITIVE FROM LOVE」を、没年の1973年のアルバム『LET IT BE ME』で録音をし直した。

・JUST YOUR FOOL
最近はアルバムとかシングルのカタログの足りないものを足して、なるべくコンプリートに近づけようという努力をしているとか。レオン・ヘイウッドは70年代に活躍したブラック・コンテンポラリーの人。1975年のアルバム『COME AND GET YOURSELF SOME』に入ってる「JUST YOUR FOOL」。

・ツアーに関する質問
北海道の超常連のリスナーからツアーに関する質問。
「客入れドゥー・ワップの音質がよかったです。何か変わってることありますか?」という質問。
P.A.が変わってて、機械が変わってるんでよくなってる。どんどん小さくなってるけれど、出力は上がる、デジタルのエイジ(ング?)だとか。

・ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男
ツアー中は本よりビデオを観るそうだが、映画『ゴッド・ファーザー』の裏話を描いた『ジ・オファー/ゴッドファーザーに賭けた男』が最高におもしろかったそうだ。

・やってみたいこと
大阪府のリスナーから「これからの人生、音楽以外でやってみたいことありますか?」という質問。
三味線をやりたいって言って二十年経つとか。

・受験の夢
目黒区のリスナーから「六十になっても春になると受験の夢を見て汗びっしょりで起きることもあります。達郎さんは学生の頃や二十歳の頃今でも嫌な夢を見ることありますか?」という質問。
還暦近くになるまで高校出られない夢をときどき見ていたそうだ。トラウマとはそういうもので、もう今は見なくなったという。

・ジャズ
熊本県の超常連のリスナーから「ディノ・ダネリ追悼特集で、ラスカルズを聴いてジャズのミュージシャンを知ったそうですが、ジャズの道へ進もうとは思わなかったのですか?」という質問。
ドラムの才能がなかったのでジャズは全く歯が立たなく、ドラムは諦めて、ギターを持って前に出ていったという、そういうアレだそうだ。

・希望という名の光
東日本大震災から12年。
「まだまだいろいろな問題が積み残されておりますけれど、一所懸命我々働いて、現状打開していかなきゃいけないと思う今日この頃であります。十二年前に被災された方々、まだまだ大変だと思います。一所懸命働いて、こっちが応援しなければいけません」と達郎さん。
「希望という名の光」にリクエストが集まった。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年03月19日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1586

2023年03月05日 | Sunday Song Book

2023年03月05日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. ずっと一緒さ / 山下達郎 '08
2. COUNT ME IN / GARY LEWIS & THE PLAY BOYS '65
3. YOU WERE RIGHT ON TIME / RIPPLE '75
4. HERE WITHOUT YOU / DOC PEABODY '76
5. I'D RATHER GO BLIND / SPENCER WIGGINS '70
6. DON'T WORRY BABY / THE BEACH BOYS '64
7. GUESS WHAT / THE V-EIGHTS '60
8. GUNGA DIN / THE CONTENDERS '67
9. HAVE A HEART / THE DEL RAYS '59
10. TO WAIT FOR LOVE / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
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■内容の一部を抜粋
・近況
ライヴが終わった途端に仕事が山のように入って来ているそうだ。

・棚からひとつかみ+リクエスト
今週はライヴをやっているうちに買っていたレコードを中心に久しぶりの「棚からひとつかみ」。ハガキ・オンリーなのにハガキが増えていて、リクエストも多いので、今日はリクエストを挟みながら「棚からひとつかみ+リクエスト」

・ずっと一緒さ
季節柄「ずっと一緒さ」にリクエストが集まっている。

・COUNT ME IN
まずは春らしくゲイリー・ルイス&ザ・プレイボーイズ。1965年、全米2位の「COUNT ME IN」。

・YOU WERE RIGHT ON TIME
達郎さんが最近手に入れたレコード。リップルはミシガン出身の7人編成のいわゆるファンク・バンド、白人黒人混成のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。アトランタで録音されたアルバムがレア・グルーヴのムーヴメントで再評価され、アルバムがめちゃくちゃ高くなってるという。1975年、全米ソウル・チャート51位の「YOU WERE RIGHT ON TIME」。

イギリスのクラブ・シーンが拾い上げて、いわゆるレア・グルーヴとか、そういうところでもてはやされ、ノーザン・ソウルなんて言葉になった。

・HERE WITHOUT YOU
このレコードも最もレアな一枚と言われている。クリーブランド出身のドク・ピーボディというクレジットで発表されているシングル。本名はクラレンス・リードだがマイアミのクラレンス・リードとは同名異人。オリジナルは目の玉が飛び出るほど高いけれど、リプロがたくさん出ていて、そっちの方が音が良かったりするそうだ。達郎さんはリプロを一枚買って聴いてるという。ドク・ピーボディの70年代中期のシングル「HERE WITHOUT YOU」。
曲をかけ終えて。レコードから起こした音源なのでスクラッチが倍になっているがしょうがない、聴けるだけでありがたいという世界であります、と達郎さん。

・I'D RATHER GO BLIND
スペンサー・ウィギンスが2月13日に亡くなった。享年81歳。サザン・ソウル・シンガーで達郎さんが最も好きな一人。「I'D RATHER GO BLIND」はエッタ・ジェームズ、クラレンス・カーター、ビヨンセの素晴らしいヴァージョンがあるけれど、なんといってもスペンサー・ウィギンスがベスト。

・DON'T WORRY BABY
広島県尾道市の超常連のリスナーからのリクエスト。ビーチボーイズの1964年のNO.1「I GET AROUND」のB面で全米24位の「DON'T WORRY BABY」。

・松本零士さん
「松本零士さんがお亡くなりになりました。松本零士さん、私、大ファンで。いちばぁ〜ん、飛行機が上手な漫画の方です。あの人のフォッケ・ウルフは最高のアレですが。ホントに。ご冥福をお祈りしますが。松本零士さんお亡くなりになったからって宇宙戦艦ヤマトとかかけられない(笑)。ふふ」と達郎さん。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・GUESS WHAT
ライヴ会場の客入れB.G.Mのドゥー・ワップは開演するまでに大体29曲かかっている。25番目の曲はザ・ヴィ・エイツ。ニュージャージーのグループ。1960年の作品「GUESS WHAT」。

・GUNGA DIN
26番目のドゥー・ワップはフィラデルフィアの録音。コンテンダーズの1967年の「GUNGA DIN」。

・HAVE A HEART
27番目のドゥー・ワップはこれもニュージャージーの白人ドゥー・ワップ・グループで、1959年の録音、デル・レイズの「HAVE A HEART」。

・フェスティバルというフレーズが印象的なドゥー・ワップ
名古屋市の超常連のリスナーからは「フェスティバルというフレーズが印象的な曲は何ですか?」という質問。
デュケイズ(DUKAYS)の「FESTIVAL OF LOVE」でYouTubeに上がってるそうだ。

・TO WAIT FOR LOVE
達郎さんがカヴァーしたバカラックの「TO WAIT FOR LOVE」にリクエスト。もともとはハーブ・アルパートの1968年のヒット。達郎さんは昔からこの曲が好きだったという。コード進行が好きなのだとか。2002年の『RARERITIES』に収録されている。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年03月12日は、引き続き「棚からひとつかみ+リクエスト」
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Sunday Song Book #1585

2023年02月26日 | Sunday Song Book

2023年02月26日プレイリスト「ひなまつり(前倒し)女性シンガー特集」
1. 幸せのものさし / 竹内まりや '08
2. COLD,COLD WINTER / THE PIXIES THREE '64
3. ONCE MORE WITH FEELING / ALISON WONDER '70
4. I DON'T WANT TO CRY / RUBY WINTERS '69
5. SWEET LOVE / ANITA BAKER '86
6. CRYIN' ON MY PILLOW / DOROTHY BERRY '63
7. LOOK THE OTHER WAY / LESLEY GORE '68
8. BEFORE AND AFTER / LESLEY GORE "MY TOWN, MY GUY & ME" '65
9. MAKE IT EASY ON YOURSELF / CISSY HOUSTON "CISSY HOUSTON" '77
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■内容の一部を抜粋
・近況
昨年から続いた全国ホール・ツアー「PERFORMANCE 2022」。2月21日(火)、22日(水)の仙台サンブラザホールでめでたく千穐楽を迎えることができた。「でも今日の番組は前倒しでございますので。こんな(笑)、なかなかうまくいきません人生。うまく行ってるはずでございます」と達郎さん。

・ひなまつり(前倒し)女性シンガー特集
ツアーは終了したけれど次の仕事が入ってきてるので、それの影響で前倒し収録を行ってるとのこと。2月26日のオンエアを3月5日の放送だと勘違いして、全部選曲してスタジオに持ってきたそうだ。3月は毎年ではないけれど、割と恒例の企画が「ひなまつり女性シンガー」特集。以前は「ガール・グループ、ガール・シンガー」でやっていたが、年月が経ち、寄る年波には勝てず「女性シンガー」で棚からひとつかみという感じでやっている。それが今回一週間間違えてしまい、長い人生そういうこともあるから前倒しをして、今週は「ひなまつり(前倒し)女性シンガー特集」。2023年になると60年代、70年代のガール・グループ、ガール・シンガーだけでなく、その先の年代の楽曲もあるので、ティーンエイジのアイドル・シンガーだけではなく、しっかりした年齢の、年輪を重ねた歌も入れて、いろいろな年代の選曲になっている。

・幸せのものさし
2008年の竹内まりやさんのシングル「幸せのものさし」。

・COLD, COLD WINTER
ザ・ピクシーズ・スリーはフィラデルフィアの白人3人組の女性シンガーで14歳から16歳の、いわゆるアイドルもの。1964年の全米79位「COLD, COLD WINTER」。

・ONE MORE WITH FEELING
次はUKもの。アリソン・ワンダー。バイオグラフィは全くはっきりしないが、イギリスのコメディアンのマイケル・バリモアの奥さんで、本名はシェリル・バリモア。シングルは2枚確認されていて、そのうちの1枚。1970年の「ONE MORE WITH FEELING」。Greenaway-Cookのコンビの作品で、その筋ではひじょうに有名なやつ。
曲をかけ終えて。
「70年ものにしてはひじょうにレトロでありまして。DON'T WORRY BABYみたいな曲ですが。もう5,6年早ければヒットしたかもしれません感じであります」と達郎さん。

・WHEN I'M GONE
達郎さん自身も歳を取ってきて、60年代が遠くなると、現代的な視点で聴ける曲が少なくなってくる。でもいいものは隠れてあって、リズム&ブルース系に行くと60年代中期でも十分に鑑賞に堪える作品がたくさんある。ブレンダ・ホロウェイはモータウンの女性シンガー。1965年、R&Bチャート11位の「WHEN I'M GONE」。作曲・プロデュースド・バイ・スモーキー・ロビンソン。

・I DON'T WANT TO CRY
宮治淳一さんとの新春放談で達郎さんが2022年いちばんハマったというR&B系の女性シンガー、ルビー・ウインターズ。この人のシングルを最近集めているそうだ。チャック・ジャクソンのカヴァー「I DON'T WANT TO CRY」は素晴らしい出来。プロデューサーはドン・シュローダーなので南部のレコーディングと考えられる。1969年のR&Bチャート15位。

・SWEET LOVE
アニター・ベイカーの1986年、ソウル・チャート2位、全米チャート8位の「SWEET LOVE」。生楽器のアンサンブルが素晴らしいと達郎さん。

・今後の予定
来週はもう一週間「女性シンガーで棚からひとつかみ」か、最近手に入れたシングルで「棚からひとつかみ」のどちらかの予定。

・メール受付
ライヴが終わったのでメールを復活させようかと思っていたけれど、最近ハガキの量が半端じゃなく、この上にメールの受付をすると過労死してしまうかもしれないので、当分ハガキ・オンリーで。次の仕事が入って来ているのでとのこと。

・CRYIN' ON MY PILLOW
ドロシー・ベリーはザ・スワンズというアイドル・グループで活躍していた。「LOUIE LOUIE」のヒットで有名なリチャード・ベリーの奥さん。1963年のシングル「CRYIN' ON MY PILLOW」は作曲がデヴィッド・ゲイツ。ガールものとしてはひじょうに有名な一曲。

トム・ベルとバート・バカラックの訃報が入ってきた。トム・ベルは以前特集したのでアーカイヴで追悼特集を計画、バカラックも特集したことがあるので今考えているところ。いろんなところで追悼特集をやってるので、ほとぼりが冷めた頃に。

・LOOK THE OTHER WAY
レスリー・ゴアが1968年にフィラデルフィアに行って何曲かレコーディングしている。その中にトム・ベルのペンになる曲が入ってる。1968年の「LOOK THE OTHER WAY」。

・BEFORE AND BEFORE
1965年のレスリー・ゴアのアルバム『MY TOWN, MY GUY AND ME』からヴァン・マッコイのペンになる曲で「BEFORE AND BEFORE」。

・ライヴに関する質問 1
静岡県のリスナーからの「氷のマニキュアは、踊ろよ、フイッシュ、ヘロン、MAGIC WAYSのようにバンドでは演奏できない曲なのでしょうか」という質問。
「そうです。アレンジに問題があります。これとかマーマレード・グッバイは演奏できません。悪しからず、ひとつ」と達郎さん。

・ライヴに関する質問 2
札幌市の超常連のリスナーから「去年の暮れのサンデー・ソングブックの特別番組『30th Anniversary PREMIUM LIVE』で達郎さんが怒ってキレてました。達郎さんが2023年度もライヴをやるって言ってファンから喝采を浴びたときです。あんなに怒るぐらいライヴ活動がキツいならライヴは一年おきにやればいいのになと思いました」というお便り。
「あの(笑)、全然シャレですよ。東京はああいうものなんです。『はい、楽しく過ごして参りました。みなさんと...』『え〜』ってそういう。あれね、東京ではお約束ごとなんです。キレても、なんでも、ありません。シャレです、ただの。でも難しんです。日本は狭いようで広いので。何にも、アレです(笑)、楽しくやってるだけです。ふふ。すいません。やっぱり世の中ささくれ立ってるのでシャレが通じなくなってるのかと思いますが」と達郎さん。

・MAKE IT EASY ON YOURSELF
今日の最後はバート・バカラックが亡くなったのでバート・バカラックの曲を一曲。バート・バカラックの作品を大作仕立てにしているのはこのトラックとルーサー・ヴァンドロスの「A HOUSE IS NOT A HOME」が双璧。シシー・ヒューストンはホイットニー・ヒューストンのお母さん。スイート・インスピレーションズといヴォーカル・グループでスタジオ・シーンを席巻した。シシー・ヒューストンのソロ作品で、ウォーカー・ブラザーズで有名な、1977年の「MAKE IT EASY ON YOURSELF」の大パノラマ。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年03月05日は、「棚からひとつかみ(予定)」
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Sunday Song Book #1584

2023年02月19日 | Sunday Song Book

2023年02月19日プレイリスト「『ウサギ』で棚からひとつかみ PART 2」
1. アップル・パップル・プリンセス / 竹内まりや "ターンテーブル" '19('81)
2. RUN LITTLE RABBIT / JOHNNY JONES SINGING with THE CATALINAS '64
3. DISCO RABBIT / BOBBY MARCHAN '77
4. RABBIT FIGHTER / T.REX "THE SLIDER" '74
5. THE RABBIT GOT THE GUN / THE DAPPS feat.ALFRED ELLIS '68
6. DE RABBIT / ERIC GALE '77
7. PETER RABBIT / THE PRESIDENTS '70
8. PETER RABBIT / DEE JAY & THE RUNAWAYS '66
9. RUNNING LIKE A RABBIT / BOB BABBITT '72
10. ラビット帽 / 浅井健一 "ナンシー" '14
11. 韋駄天BUNNY / 金子マリ & バックスバニー "金子マリ & バックスバニー" '76
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■内容の一部を抜粋
・近況
達郎さん及びバンドのメンバーのコロナ感染により開催見送りになっていた6公演が今年に振替になった昨年のツアー。2月21日(火)、22日(水)の仙台サンブラザホール追加公演で千穐楽を迎えることになった。これでPERFORMANCE 2022、全49公演が終了。先週16日(木)は岩手県民会館 大ホール。「とってもいいお客さんでございました」と達郎さん。

・『ウサギ』で棚からひとつかみ PART.2
卯年にちなんで「『ウサギ』で棚からひとつかみ」。オーダーしていたレコードがようやく届いた。今週はほとんどアナログ・レコードばっかり。「サンソンらしいといいましょうか。でも、ちょっと行きすぎのような感じもいたしますが、せっかく手に入ったので、かけられるだけかけてみたいと思います」と達郎さん。

・アップル・パップル・プリンセス
達郎さんの作品には全作品うさぎが出てこない。無理矢理見つけ出したのは竹内まりやさんの1981年のシングルのB面「アップル・パップル・プリンセス」。加瀬邦彦さんの作品で歌詞の冒頭が
"うそツキツキ/輝くツキ/うさぎがいるって/うそツキ"

・RUN LITTLE RABBIT
まずはサーフィン・ホットロッドもの。演奏しているザ・カタリナスは幽霊グループで、ブルース・ジョンストン、テリー・メルチャー、スティーヴン・ダグラスがバンマスでサックス奏者、ハル・ブレインがドラム、ビリー・ストレンジ、レオン・ラッセル、レイ・ポールマン、ジェリー・コール。そうしたウェストコーストの後のレッキング・クルーと呼ばれるこの人たちが一枚だけ『FUN FUN FUN』というアルバムを作った。その中に入ってる「RUN LITTLE RABBIT」。カタリナスという同名のグループがたくさんいたのでジョニー・ジョーンズ・シンギング・ウィズ・ザ・カタリナスという適当な名前を付けてシングル・カットされた。1960年代の初期にアメリカで日本製のスクーターが人気になり、その草分けだったのが富士重工(現在のスバル)で開発されたラビッド・スクーター。それに追随してホンダが上陸してスーパーカブがベストセラーになった。ホンダがラビッド・スクーターを追いかけるので「RUN LITTLE RABBIT」。

・DISCO RABBIT
ボビー・マーシャンはニューオリンズのヒューイ"ピアノ"スミスの一連の作品で歌っている、ニューオリンズで活躍した人。1977年になぜかディスコものを出した。「DISCO RABBIT」。

・RABBIT FIGHTER
続いてT.レックス。「こういうときじゃないとマーク・ボランの曲がかけられません」と達郎さん。T.レックスの1974年の大ヒット・アルバム『THE SLIDER』に入ってる「RABBIT FIGHTER」。

・THE RABBIT GOT THE GUN
続いてジェームス・ブラウン関係。JBのバンドのバンマスで有名なピー・ウィー・エリスがザ・ダップス・フィーチャリング・アルフレッド・エリス名義で1968年に出した「THE RABBIT GOT THE GUN」。作曲のクレジットにはジェームス・ブラウンも入ってる。

・DE RABBIT
エリック・ゲイルの1977年のソロ・アルバム『GINSENG WOMAN』に入ってる「DE RABBIT」という自作の一曲。プロデュースド・バイ・ボブ・ジェームス。スタッフの音がしてます、と達郎さん。シングル・カットされた「SARA SMILE」のB面の短いヴァージョン。

・今後の予定
達郎さんは来週が3月5日だと勘違いをしていて「ひな祭り」特集の準備をしていたそうだ。仙台の追加公演があるので番組を前倒し収録するため、2月26日は「ひな祭り」特集を前倒しにするとのこと。

・ご当地アルミ・プレート
1月、2月開催分のアルミ・プレートを2月25日(土)おひる12時より販売開始。
https://shop.fannect.jp/tatsuro/pc/category.asp?cd=10009

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・PETER RABBIT
ザ・プレジデンツはケンタッキー出身の6人組ファンク・バンド。1970年に出したシングル「PETER RABBIT」。

・PETER RABBIT
アイオワのガレージ・バンド、ディー・ジェイ&ザ・ランナウェイズの1966年のシングル「PETER RABBIT」。

・RUNNING LIKE A RABBIT
スタジオ・ミュージシャンとしてひじょうに有名なベーシスト、ボブ・バビット。モータウンのファンク・ブラザーズの一員として幾多のレコーディングをこなした後、イースト・コーストに移って素晴らしいプレイをたくさん残している。ボブ・バビットがモータウンのスタジオ・ミュージシャンをやっている時代に一枚のシングルを残している。1972年のレコーディングで「RUNNING LIKE A RABBIT」。

・ラビット帽
浅井健一さん2014年のアルバム『NANCY』から「ラビット帽」。

・レコード
リスナーから「どこでレコードを見つけて来ますか?」という質問。
レコードはほとんどネットで購入していて、日本盤は日本盤専門のお店があるのでときどき行って買うとのこと。欲しいものを調べて買ってるそうだ。

・韋駄天BUNNY
難波弘之さんからメールが来て、金子マリ&バックスバニーの1976年のファースト・アルバムに入ってる「韋駄天BUNNY」をかけてくれと直接交渉があったとか。この曲もインスト。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年02月26日は、「ひなまつり(前倒し)女性シンガー特集」
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Sunday Song Book #1583

2023年02月12日 | Sunday Song Book

2023年02月12日プレイリスト「ディノ・ダネリ追悼」
1. GOOD LOVIN' / THE YOUNG RASCALS '66
2. WHAT IS THE REASON / THE YOUNG RASCALS "COLLECTIONS" '66
3. LOVE IS A BEAUTIFUL THING / THE YOUNG RASCALS "COLLECTIONS" '66
4. A GIRL LIKE YOU / THE YOUNG RASCALS '67
5. IT'S WONDERFUL / THE RASCALS '67
6. HEAVEN / THE RASCALS '69
7. CARRY ME BACK / THE RASCALS '69
8. RIGHT ON / THE RASCALS '71
9. NAMA / THE RASCALS "SEARCH AND NEARNESS" '71
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■内容の一部を抜粋
・近況
昨年のツアーの振替公演は残り3本になった。先週2月6日(月)、7日(火)は札幌文化芸術劇場 hitaru。今週2月16日(木)は岩手県民会館 大ホール。2月21日(火)、22日(水)は仙台サンブラザホールで追加公演。これでPERFORMANCE 2022、全49公演が終了。

・ディノ・ダネリ追悼
今週予定していた「『ウサギ』で棚からひとつかみ」パート2。まだオーダーしたレコードが着いてないので来週に持ち越しになった。なので今週は達郎さんの中学、高校の頃のアイドル・グループのヤング・ラスカルズ、ドラマーのディノ・ダネリが昨年の12月15日に亡くなったので、ディノ・ダネリの追悼をかねてラスカルズ特集。

・GOOD LOVIN'
ヤング・ラスカルズの「GOOD LOVIN'」は1966年、全米NO.1のミリオンセラー。

ディノ・ダネリは1960年代のアメリカン・ロックンロールを代表するドラマーの一人。1944年、ニュージャージー生まれ。昨年12月に亡くなった、78歳だった。ジャズのトレーニングを受けて、60年代なのでロックンロールに入っていき、ヤング・ラスカルズというグループを作った。ヤング・ラスカルズというのは当時としては珍しいベースのいないグループで、ハモンド・オルガンとドラムとギターという編成で、イーストコーストあたりのクラブを荒らしまくった。アトランティック・レーベルが契約した初めての白人グループ。

・WHAT IS THE REASON
1966年のセカンド・アルバム『COLLECTIONS』。達郎さんが初めて買ったヤング・ラスカルズのレコードなので印象に残っているという。当時のロック・シーンでもひじょうにユニークなドラミングで、一回聴いたら忘れられないドラム・ソロの「WHAT IS THE REASON」。

ディノ・ダネリはジャズのトレーニングを受けた人なので、ジーン・クルーパに憧れ、ひじょうにエキサイティングな、素晴らしいドラミングをする人。曲を聴いていてもドラムに耳がいってしまう。

・LOVE IS A BEAUTIFUL THING
1966年のセカンド・アルバム『COLLECTIONS』に入ってる初期の有名な作品「LOVE IS A BEAUTIFUL THING」。

この時代のアメリカの三大ライヴ・バンドと言われたヤング・ラスカルズ。あとの二組はドアーズとジェファーソン・エアプレイン。リード・ヴォーカルが二人いてフェリックス・キャヴァリエとエディ・ブリガッティ。この二人のコンビでソングライティングもして、フェリックスの作曲にエディの作詞というソングライター・コンビだった。グループをバックアップしたのはエンジニアのトム・ダウドとアレンジャーのアリフ・マーディン。

・A GIRL LIKE YOU
1967年、全米10位の「A GIRL LIKE YOU」。邦題は「高鳴る心」。「途中のディノ・ダネリのフィルがたまらない一曲」と達郎さん。サード・アルバム『GROOVIN'』に収録されていて、オリジナルUSアルバムはA面一曲目がこの「A GIRL LIKE YOU」だったが、日本盤は「GROOVIN'」が全米NO.1になったのでA面一曲目は「GROOVIN'」になっている。

ディノ・ダネリは美術の心得があったので、1967年のアルバム『GROOVIN'』のジャケットのイラストを描いている。この先、アート・ディレクション、イラスト、オブジェを手掛けるようになる。それがラスカルズのアルバムの音楽だけではなくアーティスティックな特徴を発揮する要因になっている。

この頃からレコーディングにベーシストが参加するようになり、ロン・カーター、チャック・レイニー、リチャード・デイヴィスといったジャズの一流どころの錚々たる人たちの演奏、それにアリフ・マーディンのオーケストレーションが加わりゴージャスな作りになった。

もともとバンドをはじめた頃はラスカルズだったが、同名のグループがいたため、ヤングを付けてヤング・ラスカルズでデビューした。でもこの頃になると先にラスカルズと名乗っていたグループがいなくなり、1967年にはもとのラスカルズ名義で作品を発表するようになった。

・IT'S WONDERFUL
1967年、全米20位の「IT'S WONDERFUL」。ひじょうにサイケな作品でシングル・ヴァージョンの方がおもしろいが、今日はディノ・ダネリのドラムがよく聴こえるステレオ・ヴァージョンで。間奏のサックスはスティーヴ・マーカス。達郎さんはラスカルズの作品でアトランティック・ジャズのミュージシャンに目を開かされ、ジャズの恩恵を受けたそうだ。
曲をかけ終えて。「(ディノ・ダネリは)いわゆるジャズ系のドラマーなので走ると言いましょうか、ラッシュする。それがまたいいんです。このスピード感といいましょうかですね、だんだん走ってくる感じといいましょうか。今のコンビューター・ミュージックに慣れた人だと走ってるなと。違うんです。これが人間のグルーヴです」と達郎さん。

・HEAVEN
今日はディノ・ダネリのドラムのいいやつを選んでるため、1967年から1年飛んでいきなり1969年。達郎さんがラスカルズの作品の中でいちばん好きな一曲。アルバム『FREEDOM SUITE』(自由組曲)に入ってる、1969年、全米39位のスマッシュ・ヒット「HEAVEN」。ベースのリチャード・デイヴィスのコーダといい、それに呼応するディノ・ダネリのフィルイン、演奏が最高のグルーヴをしている。

だんだんチャートが振るわなくなってくるのは公民権運動の中で、黒人のアーティストと一緒にやらないとイベントには出ないという運動に参加することによって、南部でのライヴが捗々しくなくなることがあり、それからメッセージ性が強くなってくるという、いろんなことがあって商業性が希薄になってくる時代になってゆくが、作品は素晴らしいものなので、達郎さんはチャートなど全く気にせずに聴いていたとか。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・CARRY ME BACK
1969年のアルバム『SEE』はルネ・マグリットのジャケットで有名。このアルバムからのシングル・カットで全米26位の「CARRY ME BACK」。
曲をかけ終えて。
「このハイハット・ワークのコンビネーションの素晴らしさったらないですね。追随許さないという。素晴らしい」と達郎さん。

ラスカルズはだんだんメンバーが分裂してアトランティックでの最後のアルバム『SEARCH AND NEARNESS』(1971年)でエディ・ブリガッティが脱退する。ストックで作られたアルバムだが、「でも内容は私すごく好きなんですけれども」と達郎さん。

・RIGHT ON
『SEARCH AND NEARNESS』の1曲目「RIGHT ON」は日本ではシングル・カットされた。「このスネアのポイントが素晴らしい一曲」と達郎さん。

1971年の『SEARCH AND NEARNESS』のアルバムのジャケットはウィーン分離派のWolfgang Hutter(ヴォルフガング・フッター)。ディノ・ダネリは歌をよく聴いてるドラマーで、歌にレスポンスする瞬間のスリルが素晴らしい。

・NAMA
ディノ・ダネリのドラム・ソロをフィーチャーした作品。1971年の『SEARCH AND NEARNESS』のA面の最後に入ってる「NAMA」。

ディノ・ダネリはラスカルズ解散後、Bulldog、Fotomakerというバンドを経て、リトル・スティーヴンのプロジェクトに加わり、長いこと活動を続けた。達郎さんは2012年にラスカルズが再結成されたときにニューヨークまで観に行って、そのときにも素晴らしいドラミングを聴かせてくれたそうだ。「思い出と共にご冥福をお祈りしたいと思います」と達郎さん。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
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2023年02月19日は、「『ウサギ』で棚からひとつかみ PART 2」
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Sunday Song Book #1582

2023年02月05日 | Sunday Song Book

2023年02月05日プレイリスト「誕生日記念 『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ」
1. HAPPY BIRTHDAY SWEET SIXTEEN / NEIL SEDAKA '61
2. HAPPY BIRTHDAY / GARY GLITTER "TOUCH ME" '71
3. HAPPY BIRTHDAY / KOKOMO "RISE AND SHINE" '76
4. TODAY IS YOUR BIRTHDAY / SOLOMON BURKE "THE DEFINITION OF SOUL" '97
5. HAPPY BIRTHDAY / CARLY SIMON "HAVE YOU SEEN ME LATELY" '90
6. IT'S YOUR BIRTHDAY / R.KELLY "HAPPY PEOPLE" '04
7. HAPPY BIRTHDAY BLUES / B.B.KING "TAKE IT HOME" '79
8. BIRTHDAY / HEATWAVE '79
9. HAPPY HAPPY GREETING / 山下達郎 "レアリティーズ" '02
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。昨年のツアーの振替公演は残り5公演になり、明日2月6日(月)、明後日7日(火)は札幌文化芸術劇場 hitaru。2月16日(木)は岩手県民会館 大ホール。2月21日(火)、22日(水)は仙台サンブラザホール。

達郎さんは昨日の2月4日で70歳になった。22歳のときにシュガーベイブでデビューしたので48年この商売をやってることになる。ソロ・デビュー47年。横浜市のリスナーから「これからも程々無理をしてがんばってください」というお便り。「ふふふ。これ励まされてるのか(笑)、アレされてるのか(笑)、わかりません(笑)」と達郎さん。

・誕生日記念 『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ
今週は誕生日記念 「『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ」。90年代と2000年代、これまでに二回やっているという。あんまり重ならないで済んだとか。

・HAPPY BIRTHDAY SWEET SIXTEEN
二―ル・セダカの1961年、全米6位の「HAPPY BIRTHDAY SWEET SIXTEEN」。

・古希
70歳は「古希」、ものの本には「古来より70まで生きるのは稀」と書いてあるそうだ(中国唐代の詩人・社甫の曲江詩の中の「人生七十古來稀」の一節)。今は7掛け8掛けの時代だから7掛けだと7×7=49、49だと思ってみんながんばってる、と達郎さん。

・HAPPY BIRTHDAY
景気いいやつ。ゲイリー・グリッターはイギリスのグラムロック関係で一世を風靡した人。74年の大ヒット・アルバム『TOUCH ME』に入ってる「HAPPY BIRTHDAY」。

・HAPPY BIRTHDAY
70年代にUKで活躍したグループのココモ。セカンド・アルバム『RISE AND SHINE』に入ってる「HAPPY BIRTHDAY」。遠距離恋愛の歌。

・TODAY IS YOUR BIRTHDAY
お次はまた賑やかなやつ。ソロモン・バークの1997年のアルバム『THE DEFINITION OF SOUL』から「TODAY IS YOUR BIRTHDAY」。

・HAPPY BIRTHDAY
カーリー・サイモンの1990年のアルバム『HAVE YOU SEEN ME LATELY』に入ってる「HAPPY BIRTHDAY」。なんかやけにストイックな歌で、ふたりしてタバコを止めてワインもカフェインも断って、デザートもやめて、そのような真面目にプラトニックな、不思議な歌。

・来週
来週は『ウサギ』で棚からひとつかみ。もしもまだオーダーしたレコードが着いてなかったら、達郎さんのアイドル・グループのラスカルズのドラマー、ディノ・ダネリが昨年の12月15日に亡くなったので、ディノ・ダネリの追悼特集の予定。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA / Air 時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

練馬区のリスナーから「発売の順が逆なのはなぜ? リマスターで以前と変えた点、変えなかった点、カッティングの技術が向上してどこがよくなったか?」という質問。
「もう40数年前のアナログ盤と今のアナログ盤を比較すること事態があまり意味がありません。マスターの状態とかそういうようなものが変化してますし、一回デジタル・プロセッシングしてリマスターしたものをカッティングしておりますので、前よりいいとか悪いとか、そういう語り方できません。別のものだと思ってください。アナログが今でも生き残ってるのは奇跡に近いので。私の印象では『FOR YOU』と『RIDE ON TIME』のテスト盤、今のところ来てますけれども、2010年代よりは向上してると思います。メッキとか蒸着の技術が、なんかこう再検討しているような気がしておりますので。ご自分の耳で確かめてみてください」と達郎さん。

・IT'S YOUR BIRTHDAY
R.ケリーの達郎さんの大好きなアルバム『HAPPY PEOPLE』(2004年)に入ってる「IT'S YOUR BIRTHDAY」。
曲をかけ終えて。
「あんだけの才能があった人が、本当に90年代いちばん好きな人だったのに、本当に何かこう心が痛みますが。音楽に罪はないので」と達郎さん。

・HAPPY BIRTHDAY BLUES
B.B.キングの1979年のアルバム『TAKE IT HOME』に入ってるジョー・サンプルとウィル・ジェニングスによる「HAPPY BIRTHDAY BLUES」。

・BIRTHDAY
UKソウルのヒートウェイブの1979年のシングル「EYEBALLIN'」のカップリングで隠れた名曲「BIRTHDAY」

・HAPPY HAPPY GREETING
今日の最後はリスナーからのリクエストが集まった「HAPPY HAPPY GREETING」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年02月12日は、「『ウサギ』で棚からひとつかみ PART 2(予定)」
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Sunday Song Book #1581

2023年01月29日 | Sunday Song Book

2023年01月29日プレイリスト「極私的 高橋幸宏 追悼」
1. サマー・ビーチ・ガール / バズ '75
2. ELASTIC DUMMY / 高橋ユキヒロ "サラヴァ!" '78
3. BACK STREET MIDNIGHT QUEEN / 高橋ユキヒロ "サラヴァ!" '78
4. WALK ON THE WAY OF LIFE / 矢野顕子 "東京は夜の7時" '79
5. JUST IN THE RAIN / ラジ "ラヴ・ハート" '78
6. JUST ANOTHER NIGHT / アン・ルイス "ピンク・キャット" '79
7. あしたこそ、あなた / 矢野顕子 '81
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■内容の一部を抜粋
・近況
昨年のツアーの振替公演は順調に消化していて、先週は中野サンプラザでの東京最終公演。「サンブラザ、ひょっとしてこれが最後かなという感じで、やらしていただきました。いざお終いとなるとですね、なんとなく感慨無量といいましょうか、胸に迫るものが」と達郎さん。残り5公演になり、2月6日(月)、7日(火)は札幌文化芸術劇場 hitaru。2月16日(木)は岩手県民会館 大ホール。千穐楽の2月21日(火)、22日(水)は仙台サンブラザホール。

先週は卯年にちなんで「『ウサギ』で棚からひとつかみ」。今週も引き続いてパート2の予定だったが、注文しているレコードが届いてないとか。最近、国際郵便事情も悪くなっているという。

・極私的 高橋幸宏 追悼
今週は高橋幸宏さんの追悼特集。テレビの特集まで予定されていることもあり、この番組で「RYDEEN」をオンエアしても、ということで「極私的 高橋幸宏 追悼」。達郎さんと幸宏さんが仕事を一緒にした作品を時系列に並べて偲ぶ。

高橋幸宏さんはドラマーであり、作曲も手がける。YMOで一世を風靡した。素晴らしいドラマーで、サディスティック・ミカ・バンドからプロのキャリアをスタートして、その後スタジオ・ミュージシャンを経て、YMO、そしてソロ作品もたくさん残した。達郎さんと幸宏さんがいちばん最初に会ったのは1975年。お兄さんの高橋信之さんがコマーシャルをたくさん制作していて、達郎さんはコマーシャルのスタジオ・ミュージシャンの仕事をしていたので、その仕事をしていたら、幸宏さんから声がかかったという。コーラスをやっていて、ビーチボーイズが好きだというのが、ビーチボーイズ好きの幸宏さんの耳に入ったとか。

・サマー・ビーチ・ガール
男性デュオグループのBUZZのシングル盤の「はつかり5号」(1975年)のB面で幸宏さんの作曲作品になる「サマー・ビーチ・ガール」。ビーチボーイズのオマージュ・ソングで、伊藤銀次さんがギターを弾いている。この曲のコーラス、ベースのトップで、裏声のパートを担当。真ん中の3パートはBUZZと達郎さんの三人でやってる。これが幸宏さんとの最初の仕事の出会いになった。BUZZの1975年の「サマー・ビーチ・ガール」。

幸宏さんは達郎さんと同じ歳で1952年6月6日生まれ。達郎さんは1953年の2月4日生まれなので学年が一緒。「だけど、なんか(笑)、学年上みたいに言っとりました、いつも幸宏さん、幸宏さんって言ってました。同級生の歳でありました」と達郎さん。武蔵野美術大学のデザイン科に行かれた方なのでフッション関係のセンスもたくさんある。幸宏さんのインタビュー記事が出ていて、どこかに書いてあるけれど、野音かなにかに達郎さんが出たときに、当時キーボードを担当していたのが坂本龍一さんで、そのときに幸宏さんと坂本さんが出会って、そこからYMOに発展していく。YMOをはじめる前にお互いスタジオ・ワークをたくさんやっていたので、幸宏さんの1978年のソロ・デビュー・アルバム『SARAVAH!』というアルバムに2曲ほど達郎さんがコーラスで参加している。

・ELASTIC DUMMY
『SARAVAH!』はYMO前夜の作品なので坂本龍一さんがアレンジを全面担当している。幸宏さんのドラムに、細野晴臣さんのベースという素晴らしい演奏のアルバム。達郎さんと吉田美奈子さんでコーラスをやっているインストゥルメンタルの「ELASTIC DUMMY」。
曲をかけ終えて。
坂本龍一さんの作曲。「これなんと一発録りじゃなくて、全員別に録ってるというですね、クリックで全員別に演奏しているという驚くべきトラックであります(笑)。ギターのソロは松木恒秀さん。しかし、もうこの幸宏さんのスネアのですね、スナップの音。このシャープさ。素晴らしい」と達郎さん。

・BACK STREET MIDNIGHT QUEEN
もう一曲『SARAVAH!』から達郎さんのコーラスが入ってる「BACK STREET MIDNIGHT QUEEN」。こちらは幸宏さんのヴォーカルが入っている。2018年に幸宏さんが歌だけ録り直して再発したけれど、達郎さんは元の歌のほうが好きなのでオリジナルのアルバムから。ギター・ソロは和田アキラさん。

1978年だからYMOができた年。細野晴臣さんはずっと昔から幸宏さんを狙ってたということを達郎さんに語ってくれたことがあったとか。
この後1979年からYMOがメガになってゆくがその前夜。
矢野顕子さんのバックアップも細野さんと幸宏さんと坂本龍一さんで担当している。その時代、1979年にライヴ・アルバム『東京は夜の7時』が出ている。このライヴも達郎さんと吉田美奈子さんでコーラスをやっている。

・WALK ON THE WAY OF LIFE
『東京は夜の7時』から「WALK ON THE WAY OF LIFE」。アルバムの最後の曲で全員がソロ回しでメンバー紹介される。珍しく細野さんのベース・ソロと幸宏さんのドラム・ソロが入ってる。
曲をかけ終えて。
アルバムは1979年に出たけれどレコーディングは1978年で中野サンプラザか渋谷公会堂かどっちか。

・『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ
来週は2月5日のオンエア。達郎さんは2月4日で70歳になるので、久しぶりに「『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ」。90年代と2000年代、これまでに二回やっているという。ちょっと仕込んでみたら、ほとんど前二回とかぶらないでやれるのがわかったそうだ。「そんなもん、別に今更という感じ(笑)。気は心。70歳になりましたので『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ。うさぎはその後に。そうするとたぶんちゃんと来るでしょう」と達郎さん。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

・JUST IN THE RAIN
元ポニーテールで、女性シンガーのRAJIEさんの1978年のセカンド・アルバム『LOVE HEART』を幸宏さんがプロデュース。このレコーディングに達郎さんがコーラスで呼ばれて、幸宏さんの作詞作曲のシカゴ・ソウル風の「JUST IN THE RAIN」のコーラスを担当した。途中でRAJIEさんとデュエット状態になる。
曲をかけ終えて。
この曲のパーソナルは先ほどの矢野顕子さんと全く同じ。幸宏さんのドラムに、細野さんのベース、坂本くんのキーボード、そして松原正樹さんのギターというラインナップ。

細野さんと幸宏さんのベースとドラムはこういう仕事をしているとあんまり素晴らしいので、達郎さんも仕事をお願いしたことがあるそうだ。

・JUST ANOTHER NIGHT
アン・ルイスさんの1979年のアルバム『PINK PUSSYCAT』は達郎さんがプロデュース。「JUST ANOTHER NIGHT」はのちに大作曲家になるダイアン・ウォーレンの作品。ダイアン・ウォーレンはなかなか目が出なくて、もうやめて故郷に帰ろうかと思ってたが、そんなときにアラン・オデイが優秀な作曲家がいるので使ってくれないかと売り込みに来て、いい曲だったので達郎さんはアン・ルイスさんのためにレコーディングをしたそうだ。この曲がダイアン・ウォーレンの作品がレコーディングされた最初のものになる。これでダイアン・ウォーレンが勇気が出て、もう一度踏ん張ってみることにし、数年後に大作曲家になる逸話がある。
この曲のパーソナルは幸宏さんのドラムに、細野さんのベース、松原正樹さんのギター、キーボードは佐藤博さん。

大体1979年から1980年の初頭まで幸宏さんと一緒に仕事をしたけれど、その後にYMOがとにかくメガ・ヒットになって、達郎さんも「RIDE ON TIME」がヒットし全国ツアー、自分の活動が主になり、スタジオ仕事からだんだん離れてゆく。それ以降はほとんど一緒に仕事をすることはなかったそうだ。

「この70年代の中期から80年代初期にかけてですね、いろんな仕事で働かしていただきました。幸宏さんは本当に人間的に穏やかな人で、いい思い出ばっかりであります。同じ歳だったので、なんか本当にさみしい思いもしますが。そうして旅立っていった方々の分まで、残った者は一所懸命がんばっていかなければなんないと思う今日この頃でございます。心よりご冥福お祈りいたします」と達郎さん。

・あしたこそ、あなた
今日の最後は1981年に矢野顕子さんのシングルのみでリリースされた「あしたこそ、あなた」。「アソシエーションみたいなコーラスをやってくれ」というオファーで、「ですからそういうアソシエーションみたいなコーラスをやりまして、自分でもうまくいったと思いました。そこから発想してクリスマス・イブのコーラス・ワークを思い付いたという、そういうような時代の音であります」と達郎さん。
この曲はクリック、ドンカマと一緒に演奏しているが、クリックを聴きながらこれだけのグルーヴを出せる高橋幸宏さんというドラマー、細野さんのベースの技量が素晴らしい。幸宏さんのドラム、細野さんのベース、矢野顕子さんのピアノ、達郎さんのギター。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
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2023年02月05日は、誕生日記念「『BIRTHDAY』で棚からひとつかみ」
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Sunday Song Book #1580

2023年01月22日 | Sunday Song Book

2023年01月22日プレイリスト「『ウサギ』で棚からひとつかみ」
1. RAINY WALK / 山下達郎 "ムーングロウ" '79
2. BLUES JUMP THE RABBIT / JOE TURNER '53
3. WHITE RABBIT / JEFFERSON AIRPLANE '67
4. BUNNY / JOHNNY CYMBAL '61
5. HEY, HEY BUNNY / JOHN FRED & HIS PLAYBOY BAND "PERMANENTLY STATED" '68
6. BRIGHT EYES / ART GARFUNKEL "WATERSHIP DOWN OST" '78
7. BUNNY HOP / RAY ANTHONY '52
8. ピーターラビットとわたし / 大貫妙子 "クリシェ" '82
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■内容の一部を抜粋
・近況
本日から文化シヤッターさんがスポンサーに加わったそうだ。

・『ウサギ』で棚からひとつかみ
卯年にちなんで「『ウサギ』で棚からひとつかみ」。今週はオーダーしていたレコードで届いた分。二週間の予定でプログラムを組んでいるけど、レコードが揃わなかったら一週だけで挫折するかもしれないとのこと。
こういう何かにちなんだプログラムはなかなか選曲が難しい。タイトルで選ぶと曲があまりおもしろくない。でもかけなくてはなんない。そういうことがないように曲をできるだけ厳選してお届けしたいと達郎さん。

・RAINY WALK
ここのところ訃報が相次いで入ってきていて、先週はジェフ・ベック、一昨日はデヴィッド・クロスビーの訃報が入ってきた。
「えぇ、なんと高橋幸宏さんがご逝去されました。幸宏さんは私と全く同い年で、同世代の方であります。レコーディングもコーラス等に参加さしていただきました。ライブもずいぶん一緒にやらせていただきました。幸宏さんは日本の、我々の世代の代表的なドラマーであります。とっても素晴らしいテクニックを持ったドラマーであります。ので、そこら中で、たぶん追悼の番組、そういうものがあると思いますので、日を改めて、という感じでありますが。私個人の作品ですと79年のアルバム『MOONGLOW』に入っておりますRAINY WALK。これの演奏をしてもらってます。RAINY WALKってもともと、その年のアン・ルイスさんのアルバムをプロデュースした際に書き下ろした曲なんですけれども、アウトテイクになってしまいまして、でも曲が気に入ってましたので、原盤買い取って自分のアルバムに入れました。ですのでその当時のアン・ルイスさんのレコーディング・メンバーであります、高橋幸宏さんドラム、細野晴臣さんベース、佐藤博さんキーボード、そして松原正樹さんギターという、この4人によって演奏されております。心よりご冥福をお祈りしつつ、RAINY WALK」と達郎さん。

・BLUES JUMP THE RABBIT
ジョー・ターナーはリズム&ブルースの大御所。1953年の「BLUES JUMP THE RABBIT」。いわゆるジャンプ・ミュージック。もう原盤がほとんど存在しない。マイナー・レーベルから出たやつなので達郎さんも持っておらず、コンピレーションにも入ってない。なので今日は配信データ。

・WHITE RABBIT
達郎さんの世代でウサギといえば、いちばん有名なのがジェファーソン・エアプレイン。1967年のセカンド・アルバム『SURREALISTIC PILLOW』からのシングル・カット「WHITE RABBIT」。1967年、全米8位。いわゆるドラッグでトリップした歌で、不思議の国のアリスのエピソードとか、曲を作ったグレイス・スリックはマイルス・デイヴィスの「SKETCHES OF SPAIN」を聴きながらインスピレーションを得たとか、神話と伝説に包まれた一曲。

・うさぎ
辞書を見るとRABBITは飼いうさぎ。野うさぎだとHARE。そのほかにうさぎを呼ぶときにBUNNYというのがある。これは「うさぎちゃん」のことでバニー・ガール。雑誌「PLAYBOY」のマークでお馴染みのうさぎの耳の女の子。

・BUNNY
ジョニー・シンバルが「MR. BASS MAN」で売れる前の1961年のMGM時代のシングル「BUNNY」。

・HEY, HEY BUNNY
ジョン・フレッド&ヒズ・プレイボーイ・バンドが1967年の大ヒット「JUDY IN DISGUISE(WITH GLASSES)」の後に出したセカンド・アルバム『PERMANENTLY STATED』からのシングル・カット「HEY, HEY BUNNY」。1968年、全米57位。

・BRIGHT EYES
イギリスの児童文学で『ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち』が1978年に映画化されて、サウンドトラックで主題歌を歌っているのがアート・ガーファンクル。素敵な一曲「BRIGHT EYES」。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
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・帯
福岡県のリスナーから「帯は付くのでしょうか?」という質問。
オリジナルの帯は付かないという。あの頃は凝っていてトレーシング・ペーパーの帯とかいろいろあって、そういうのは今不可能なので、重量盤とかリマスターの告知が入った新しい帯になるそうだ。完全復刻にはあまり興味がなくて、あくまで2023年の仕様で復刻とのこと。

・BUNNY HOP
レイ・アンソニー&ヒズ・オーケストラ。レイ・アンソニーはトランペッターでグレン・ミラーなどで活躍した人。自分のオーケストラを持ち、自分のテレビ番組を持って大変な人気を博した。1952年のヒット・ソング「BUNNY HOP」。ダンスのことで、日本では坂本九さんがヒットさせた「レットキス」、ジェンカの元ネタ。前の人の肩を掴んでぴょんぴょんと前に進む。

・THE YOUNG RABBITS
ザ・ジャズ・クルセイダーズ、のちのザ・クルセイダーズの初期のレコーディング。1962年のアルバム『LOOKIN' AHEAD』に入ってる「THE YOUNG RABBITS」。「こういうインストはタイトルに必然性がないのであんまり深いことは考えずに」と達郎さん。この後、クルセイダーズは有名になるが、この時代はドラムスがスティックス・フーパーで、ベースがジミー・ボンド、ピアノがジョー・サンプル、テナー・サックスがウェルトン・フェルダー、トロンボーンがウェイン・ヘンダーソンという面々。「素晴らしい演奏です」と達郎さん。

・今後の予定
高橋幸宏さんの訃報を受けてネットを見ていて、大変な見落としをしていたことに気付いたという。達郎さんのアイドル・グループのラスカルズのドラマー、ディノ・ダネリが昨年の12月15日に亡くなっていた。全然知らなかったので大変ショックを受けて、ディノ・ダネリの特集を二月のあたまくらいにやる予定。とりあえず来週は『ウサギ』で棚からひとつかみ。

・遠視
沖縄県那覇市のリスナーからのお便りで視力について「ハガキを読むときメガネなしで大丈夫なのでしょうか?」の質問。
視力はどんどん悪くなっていて遠視だとか。質問したリスナーは大きな字で書いていて「すごく読みやすいです。よろしくお願いします」と達郎さん。

・ヴィンテージ・ギター
福生市のリスナーから「達郎さんはいわゆるヴィンテージ・ギターを所有されてますか?」という質問。
今や全てヴィンテージなのだとか。茶色いテレキャスターも78年くらいの製造なのでもう40年以上になるとのこと。ストラトは57年くらいのもの。45,6年のキャリアなので結果的にヴィンテージになってるとのこと。

・子どもの頃好きだったおやつ
神奈川県鎌倉市の超常連のリスナーから「達郎さんは甘いものが苦手ということですが、子どもの頃好きだったおやつは何ですか?」という質問。
中学のときに実家が街のパン屋をはじめたので、お菓子が目の前に山のようにあって天国だと思ったが、3ヶ月経つとにおいを嗅ぐだけで食べる気がしなくなったとか。小学生の頃は池袋のお菓子屋さんで、栗煎餅のほのかな甘味が好きで、今でも食べるそうだ。かえってガムとかチョコレートは食べないとのこと。

・ピーターラビットとわたし
大貫妙子さんの1982年の名盤『CLICHE』から「ピーターラビットとわたし」。

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
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2023年01月29日は、引き続いて「『ウサギ』で棚からひとつかみ(予定)」
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Sunday Song Book #1579

2023年01月15日 | Sunday Song Book

2023年01月15日プレイリスト「棚からひとつかみ+リクエスト」
1. LOVE'S ON FIRE / 山下達郎 "ソフトリー" '22
2. YOU WERE MADE FOR ME / FREDDIE & THE DREAMERS '63
3. JUST WANT TO BE WITH YOU / LIFESTYLE "LIFESTYLE" '77
4. GHETTO CHILD / THE SPINNERS '73
5. LET ME LOVE YOU / JEFF BECK "TRUTH" '68
6. QANTAS 107 / COL JOYE & THE JOY BOYS '65
7. GIVING UP ON LOVE / JERRY BUTLER '64
8. ヘロン / 山下達郎 '98
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■内容の一部を抜粋
・近況
今日は新年になって最初の収録とのこと。本日から2023年の最初のサンデー・ソングブック。1月9日に郡山のけんしん郡山文化センター 大ホールで行われた振替公演は無事に終わって、残り7本になった。次は中野サンプラザの延期分で来週1月25日(木)、26日(金)。その後、誕生日を超えて、2月6日(月)、7日(火)は札幌文化芸術劇場 hitaru。70歳代最初のライヴになる。

・棚からひとつかみ+リクエスト
正月はのんびりできたのでレコードの整理、それから買って全然聴いてないレコードもかなり整理できたとか。なので今週は本来のサンデー・ソングブックならではの割とオタクなプログラムでやろうとしたが、山のようにお便りが来て、読むので一苦労だったが、先週今週はスケジュールが割と楽なのでチェックして、リクエストが来てたので、今日は「棚からひとつかみ+リクエスト」。ちょっとだけリクエストに応える。

・LOVE'S ON FIRE
2022年6月に発売されたオリジナル・アルバム『SOFTLY』に収録されている「LOVE'S ON FIRE」が1月5日(木)スタートのテレビ朝日系の木曜ドラマ『警視庁アウトサイダー』(毎週木曜日よる9時放送)の主題歌としてオンエアされている。西島秀俊さん、濱田岳さん、上白石萌歌さんが刑事に扮して様々な難事件に臨むというドラマ。たくさんリクエストが来てるそうだ。今週は番組用に作ったTVサイズ。

・YOU WERE MADE FOR ME
フレディ&ザ・ドリーマーズはマンチェスター出身のフレディが率いるヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。1963年、全英3位、アメリカは少し遅れて1965年、全米21位の「YOU WERE MADE FOR ME」。

・JUST WANT TO BE WITH YOU
ライフスタイルはニューヨークのリズム&ブルースのヴォーカル・グループ。ただ一枚のアルバム、1977年の『LIFESTYLE』。ニューヨークでのレコーディングだけれどプロデュースはビリー・ジャクソン、フィルデルフィア・ソウルのテイストが入ってる。A面1曲目の「JUST WANT TO BE WITH YOU」。

・GHETTO CHILD
トム・ベルが亡くなった。享年79歳。以前特集したことがあったけれど、また改めてやってみるかな、と達郎さん。今日はスピナーズの「GHETTO CHILD」。1973年、全米ソウル・チャート4位、全米でも20台まで上がったスマッシュ・ヒット。「この歌が私好きでですね、よく聴いておりました」と達郎さん。
曲をかけ終えて。
「山岸くんが20台でいいんですかって。いいんだって。口開けて喋んのめんどくさいんですから、ジジイになると。滑舌悪いし入れ歯でもないのに」と達郎さん。

・LET ME LOVE YOU
音楽関係でいちばん大きかった訃報。ジェフ・ベックが亡くなった。78歳だった。「ジェフ・ベックはそこら中で特集が組まれるし、いろんな方が触れると思います」と達郎さん。達郎さんが高校時代に初めてジェフ・ベックを聴いたのはジェフ・ベック・グループの1968年の『TRUTH』。このアルバムを散々聴いて、高校の学園祭に村松邦男さんがやってたアマチュア・バンドを引っ張ってきて、ジェフ・ベック・グループの「LET ME LOVE YOU」を演奏した。そんな思い出の曲を今日は追悼でかけたいとのこと。この時代のロッド・スチュワートのヴォーカルが素晴らしい。あと達郎さんはミック・ウォーラーが好きなんだとか。ジェフ・ベック、ロニー・ウッド、ミック・ウォーラー、ロッド・スチュワート、第一期のジェフ・ベック・グループからオリジナル・チューンの「LET ME LOVE YOU」。
曲をかけ終えて。
東芝、ユニバーサル、ワーナーの社長を歴任された石坂敬一さんと達郎さんが食事したときに「石坂さんはどなたがミュージシャンとしてお好きですか?」と尋ねたら、即座に「ジェフ・ベック」と言ったのが、すごく記憶に残ってます、と達郎さん。

・『ウサギ』で棚からひとつかみ
来週22日は卯年にちなんで「『ウサギ』で棚からひとつかみ」。結構おもしろいのが揃ったという。まだ海外にオーダーかけてる最中なので、届かなかったら再来週に持ち越しで、そのときはレアな音源満載の「棚からひとつかみ」を予定しているそうだ。来週は前倒し収録なのでリクエストはたぶん間に合わないかもとのこと。

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
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今回はオリジナル仕様の1枚組。レコードのカッティングの技術が上がってきたので1枚ものでもかなり肉薄しているとのこと。ムーン・レコードのカタログも将来的には1枚もので再発する考えとのこと。

・QANTAS 107
新春放談でオンエアした音源はオリジナルを聴かないとわからないような世界でもあったので時間内で何曲か。まずは宮治さんの選曲でジョイ・ボーイズの「SOUTHERN 'RORA」。鉄道のインストが日本発売のときには飛行機になっていた。コル・ジョイ・ウィズ・ジョイ・ボーイズの「QANTAS 107」というオーストラリアの航空会社のインストに変わってしまった。広島の達郎さんがお世話になってるレコード・ショップ、COOL HANDの竹内さんから連絡があって、コル・ジョイ・ウィズ・ジョイ・ボーイズは1965年当時、ヴェトナム戦争の慰問をやっていたという。日本にも来ていてキング・レコードで「SOUTHERN 'RORA」を再レコーディングして、飛行機のS.E.を入れたという背景があるそうだ。キング・レコードで1965年に日本発売され、日本レコーディングなので他に音源が存在しない。オリジナル・アナログ盤でしか聴くことができないことになっている。本来はジョイ・ボーイズだが日本盤はコル・ジョイ・ウィズ・ジョイ・ボーイズの「QANTAS 107」になっている。

・GIVING UP ON LOVE
もう一曲。先週オンエアのアキ・アレオンの「GIVING UP ON LOVE」のヒットしたほうのヴァージョン。ジェリー・バトラーの「GIVING UP ON LOVE」。1964年、R&Bチャート56位。
曲をかけ終えて。
「ゴッテラー、ゴールドスタイン、フェルドマン。The Strangelovesのトリオのいいトラックでございます」と達郎さん。

・ヘロン
最後はリクエストで「ヘロン」。時間まで。

■リクエスト・お便りの宛て先:
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2023年01月22日は、「『ウサギ』で棚からひとつかみ(予定)」
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Sunday Song Book #1578

2023年01月08日 | Sunday Song Book

2023年01月08日プレイリスト「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
1. SOMETHIN' FRESH / DECEMBER'S CHILDREN '66
2. GIVING UP ON LOVE / AKI ALEONG '63
3. BETTER / RUBY WINTERS '67
4. SUSHI / OHTA-SAN '64
5. SHANGRI-LA / THE PARAKEETS '61
6. PASSION FLOWER / THE FRATERNITY BROTHERS '57
7. JUST LET ME CRY / MINA '63
8. SOMEONE CARES FOR ME / THE McKINLEYS '64
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は前倒しで収録しているそうだ。
コロナもインフルエンザも激しい様子。
「くれぐれも今年もお身体お大事に」と達郎さん。

・新春放談(ゲスト:宮治淳一)
先週に引き続いて宮治淳一さんをゲストに迎えて「新春放談」。先週はかなり濃かったけれど、今週はさらに濃く、マニアックに、でもいい曲がたくさんかかります、と達郎さん。

・SOMETHIN' FRESH
達郎さんの選曲。
ソフト・ロック系でジェリー・リオペル。パレードの前にディセンバーズ・チルドレンというグルーブを組んでいた。フィル・スペクターのところで働いていたジェリー・リオペルのファースト・レコーディングと思われる。ジェリー・リオペルの作曲で1966年の「SOMETHIN' FRESH」。

・GIVING UP ON LOVE
宮治さんの選曲。
アキ・アレオンはおそらくアジア系の人。トリニダード・トバコの出身で1934年生まれ。15歳のときにニューヨークに出てきて、子役でアジア人の役をやっていたりして、フランク・シナトラに認められ、シナトラがリプリーズをはじめるときに誘われて、リプリーズから何枚か出したがヒットせず。ジェリー・バトラーで知られる「GIVING UP ON LOVE」を最初に録音したと思われるのがアキ・アレオン。ジェリー・バトラーのヴァージョンとほぼ同じオケ。録音はゴールドスターと思われる。フェルドマン、ゴッテラー、ゴールドスタインのクレジットがあるのでThe Strangelovesのプロジェクト。

・BETTER
達郎さんの選曲。
ルビー・ウィンターズはR&B系の女性シンガー。2022年いちばんハマったという。「BETTER」は南部の録音と思われる。アレンジとプロデューサーはルネ・ホールでサム・クックをずっとやっていた人。

・SUSHI
宮治さんの選曲。
オータ・サンはハワイの日系二世でハーブ・オオタという名義で活動している。1934年生まれで朝鮮戦争のときに通訳として日本に来ている。ウクレレ奏者で有名になり1964年に「SUSHI」というレコードを出している。曲は灰田勝彦さんの「鈴懸の径」。

・SHANGRI-LA
達郎さんの選曲。
ニューヨークのホワイト・ドゥー・ワップでパラキーツで「SHANGRI-LA」。Doo Wap Nuggetsの続編はvol.4,5,6と3枚まとめて出す予定で、4と5はできていて鈴木啓志さんに解説を書いてもらってるそうだ。6を編纂する時間がないと達郎さん。

・PASSION FLOWER
宮治さんの選曲。
フラタニティ・ブラザーズの「PASSION FLOWER」。もともとは「エリーゼのために」で1958年にリリースしたが何も起こらず。この曲を英語でカヴァーしたイタリアのミーナのヴァージョンがヨーロッパ中でヒットした。それをフランス語でカヴァーしたカテリーナ・ヴァレンテのヴァージョンをザ・ピーナッツが「情熱の花」としてカヴァー。

・JUST LET ME CRY
宮治さんの選曲。
ミーナの「恋の手ほどき」。レスリー・ゴアと同じ邦題だったため調べてみたら「JUST LET ME CRY」はミーナがオリジナルだったという。イタリアでは1963年に発売されたが、1962年にアメリカで売るために作られたと思われる。レスリー・ゴアと同じプロジェクト。

・SOMEONE CARES FOR ME
達郎さんの選曲。
アメリカ進出にかけて、スコットランドの姉妹、マッキンレーズ。1964年の「SOMEONE CARES FOR ME」。

・全国ホール・ツアー「PERFORMANCE 2022」振替・追加公演
達郎さん及びバンドのメンバーのコロナ感染により開催見送りになっていた6公演が振替になった。

いわき芸術文化交流館アリオス 大ホールはけんしん郡山文化センター 大ホールに会場が変更。
明日、1月9日(月・祝)。

中野サンプラザは1月25日(木)、26日(金)。

札幌文化芸術劇場 hitaruは2月6日(月)、7日(火)。

岩手県民会館 大ホールは2月16日(木)。

仙台公演は地震で東京エレクトロンホール宮城が使えなくなり、キャパ1000人の仙台電力ホールに変更し開催されたが、それではあんまりなので仙台公演が追加になった。
2月21日(火)、22日(水)に仙台サンブラザホール。これが実質千穐楽になる。

詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

・TATSURO YAMASHITA RCA/AIR YEARS Vinyl Collection
RCA時代のカタログ8作品をアナログ盤とカセットで再発することになった。76年から82年までの作品を『FOR YOU』から遡るかたちで順次発売。第一弾は5月3日。
5月3日に『FOR YOU』。
6月7日に『RIDE ON TIME』。
7月5日に『MOONGLOW』と『GO AHEAD!』。
8月2日に『SPACY』と『CIRCUS TOWN』。
9月6日に『IT'S A POPPIN' TIME』と『GREATEST HITS! OF TATSURO YAMASHITA』。
5ヶ月連続リリース。
詳しくは山下達郎RCA/Airイヤーズ・ヴァイナル・コレクションの特設サイトにて。
https://www.tatsurorcaairyears.com

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年01月15日は、レギュラー・プログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

Sunday Song Book #1577

2023年01月01日 | Sunday Song Book

2023年01月01日プレイリスト「新春放談(ゲスト:宮治淳一)」
1. STONEY END / THE BLOSSOMS '67
2. SUMMER SYMPHONY / JACK GOLD SOUND '70
3. 1900 YESTERDAY / BETTY EVERETT '69
4. THERE'S SO MUCH ABOUT MY BABY (THAT I LOVE) / DIANE CHRISTIAN '63
5. SOUTHERN 'RORA / THE JOY BOYS '62
6. BIG MIKE, THE SIDEWALK SURFER / THE COASTLINERS '64
7. SHE'S MY GIRL / THE COASTLINERS '66
8. LET THE GOOD TIMES IN / THE WISHBONE '69
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■内容の一部を抜粋
・近況
番組は珍しく元日のオンエア。
本日からエアウィーヴがスポンサーに加わった。
「私、エアウィーヴ、ずっともう、長いことツアーでお世話になってます。末長くよろしくお願いいたします」と達郎さん。

・新春放談(ゲスト:宮治淳一)
毎年恒例の新春放談。ずっと長いこと大滝詠一さんとやってきたけれど、ここ数年間は宮治淳一さんが完全レギュラー化。今年も今週来週の二週間に渡って新春放談。

・元旦
元旦は朝、一月一日の午前中までなので、午後のこの番組では「元日」と言わなきゃならないそうだ。

達郎さんと宮治淳一さん2022年は一度も会ってないという。電話で3回、あとはメール。ライヴに来てもらってもコロナで終演後の挨拶ができない。打ち上げもできないそうだ。

・STONEY END
宮治淳一さんの選曲。ブロッサムズの「STONEY END」。バーブラ・ストライサンドのヒットで有名なローラ・ニーロの作品のカヴァー。ブロッサムズのヴァージョンはルー・アドラーのオード・レコードから出ているので、歌ってるのはダーレン・ラヴだと思われる。
曲をかけ終えて。
達郎さんが調べたら1967年の作品。101番なので1枚目かもしれない。オケは完全にママス&パパスで、イントロはラリー・ネクテルのピアノとジョー・オズボーンのベースなのでママス&パパスが歌ってもおかしくない。

・SUMMER SYMPHONY
達郎さんが最近手に入れたレコード。ニール・セダカの作品で、ジャック・ゴールドというアレンジャーがジャック・ゴールド・サウンドというインスト・バンドの名義で出した「SUMMER SYMPHONY」。1970年の作品。

・1900 YESTERDAY
宮治さんの選曲。Liz Damon's Orient Expressのヒットで知られる「1900 YESTERDAY」。宮治さんが調べたらベティ・エベレットがオリジナルだとわかったそうだ。1969年の作品。

・THERE'S SO MUCH ABOUT MY BABY (THAT I LOVE)
達郎さんの選曲。寝技。ダイアン・クリスチャンはワーナー系でアルバムのデザイナーをしていたエド・スラッシャーの奥さん。ドラマ『ダラス』に出演していた女優。ジャック・ケラーとラリー・コルバーの共作のシングルでダイアン・クリスチャンの「THERE'S SO MUCH ABOUT MY BABY (THAT I LOVE)」。曲は「I LOVE HOW YOU LOVE ME」と瓜二つ。1965年のシングルなので「そういう曲書け」と言われてやったんじゃないかと想像できるほどよく似ている。「流石にジャック・ケラーなのできちっとしてる」と達郎さん。

・SOUTHERN 'RORA
宮治さんの選曲。エレキ・インストは今回この曲だけだったとか。ジョイ・ボーイズの「SOUTHERN 'RORA」。コル・ジョイ・ウィズ・ジョイ・ボーイズの「QANTAS 107」はオーストラリア航空が日本でアレした記念のシングルで飛行機のS.E.が入っているが、こちらの「SOUTHERN 'RORA」が元曲で、この曲は鉄道とのタイアップで汽車の音が入ってるとのこと。

・BIG MIKE, THE SIDEWALK SURFER
達郎さんの選曲。テキサスのビーチボーイズと言われるコーストライナーズ。のちのThe U.S. Males。1965年の「BIG MIKE, THE SIDEWALK SURFER」。ビーチボーイズの「I GET AROUND」を彷彿させる。

・SHE'S MY GIRL
裏声がきれいなコーストライナーズ。1966年の「SHE'S MY GIRL」。

・LET THE GOOD TIMES IN
宮治さんの選曲。ニール・セダカの作品でラヴ・ジェネレーションで有名な「LET THE GOOD TIMES IN」。90年代に1ドルで買ったウィッシュボーンの「LET THE GOOD TIMES IN」。アレンジはMeco Monardo。
曲をかけ終えて。
曲はいいけれどミーコのアレンジがねじれてる。あたまがシャッフルではじまらない。こういうニール・セダカの作品はロジャー・ニコルスにインスピレーションを与えてるはず。ニール・セダカがビートルズを意識したところがあって、歌い出しが「WITH A LITTLE HELP MY FRIENDS」だけど、転調のセンスがニール・セダカっぽい、と達郎さん。

・全国ホール・ツアー「PERFORMANCE 2022」振替・追加公演
達郎さん及びバンドのメンバーのコロナ感染により開催見送りになっていた6公演が今年に振替になった。
いわき芸術文化交流館アリオス 大ホールはけんしん郡山文化センター 大ホールに会場が変更。日程は2023年1月9日(月・祝)。
中野サンプラザは2023年1月25日(木)、26日(金)。
札幌文化芸術劇場 hitaruは2023年2月6日(月)、7日(火)。
岩手県民会館 大ホールは2023年2月16日(木)。
仙台公演は地震で東京エレクトロンホール宮城が使えなくなり、キャパ1000人の仙台電力ホールに変更し開催されたが、それではあんまりなので仙台公演が追加になった。
仙台サンプラザホールは2023年2月21日(火)、22日(水)。
詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp

■リクエスト・お便りの宛て先:
ハガキ
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

2023年01月08日は、引き続き「新春放談(ゲスト:宮治淳一)
http://www.tatsuro.co.jp