Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

公園でオペラを ~Ravinia Festival

2011-07-31 18:41:50 | music/festival
7月30日(土)



夏のお楽しみ、恒例の“Ravinia Festival”に行ってきた。
6月から9月半ばまで、ほぼ毎日違う演目が繰り広げられる公園内のコンサート・シリーズだ。
今年選んだのは、オペラ「Tosca(トスカ)」by プッチーニ。
シカゴ・シンフォニー・オーケストラとの5人のオペラ歌手たちとの華麗な競演だ。

オペラというとどうもお高いイメージが先行して、今まで一度も劇場に足を運んだことがなかった私。
しかしこのラビニアの芝生席だと、舞台は見られないがなんと一人15ドルで鑑賞できるのがうれしい。
おまけに自然の中でゆったりとピクニック気分も味わえる。


いつものように準備万端、ピクニックを楽しむ人たち

今日はPちゃんの仕事仲間のまたそのお友達、イタリア人のダニアとギド夫妻と一緒に鑑賞する約束。
7時半の開演の約2時間前に私たちは会場に到着。さっそく場所をとってテーブルセッティングを完了。
ちょっと遅れてふたりも合流。
いつもPちゃんとふたりで来るので、どうも食い気に走りがちだが、
こうして友達がいるといろいろお話できて楽しい。
しかもダニアたちはシカゴのオペラハウスへも度々出かけるほどのオペラファンなので、オペラの情報もいろいろ教えてもらえた。
今度は是非、一緒に見に行こうと約束。


早く来たかいがあって、余裕で場所をキープできた。

今日は日本食とイタリアンとの合体!
 
ウチの献立:卵入りミートローフ、いんげんとポテト炒め、サーモンときゅうりのカリフォルニアロール

 
ダニア作:ヴェジタリアン・ラザニア、そしてデザートはティラミス。超おいしかった!



今日はToscaに合わせて、トスカーナワインを購入。
オペラはあまり好きじゃないけれど、プッチーニのToscaだけは大好きというPちゃんは、
今日の演目にいたくご満足の様子。ちょっと感動でうるうるしちゃったらしい。よかったね!

 
日没後はキャンドルに火を灯して、まったりとワイン。やかましかった蝉もやっと鳴き止む。


7時半に始まった舞台は、2回のインターミッションをはさんで10時半までたっぷりと3時間。Tosca全3幕を堪能した。
舞台横のスクリーンには英語のサブタイトルが映し出されていたので、最後は立ち見をしながらそこで物語を確認。
いいなぁ、この人たち(イタリア人)は字幕見なくても理解できるんだから・・。


明るいところがステージ。こうやって芝生席の人たちは後方で立ち見をすることができるのだ。

アメリカはこの時期、野外のコンサートが多くてホントに楽しい。
冬が来る前に楽しんでおかなくちゃね。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Jazz Camp Concertへ。

2011-07-27 13:39:34 | music/festival
シカゴ中が熱波に襲われて、死者まで出る騒ぎになっていた先週。
Dog Parkにも行かず、郵便物を取りに行く以外ほとんど家の中から出ない生活だった。
で、やっと90度(32℃)くらいにおちついた金曜日、毎年恒例の「Janice Borla Jazz Vocal Camp」のStudentコンサートを見に出かけた。

おととしこのキャンプに参加して以来、講師のJaniceはもちろん、近くに歌仲間が沢山できて世界が広がった。
この最終日のコンサートは、生徒たちが1週間学んだことを発表するステージ。
ある意味できあがったプロの歌を聴きに行くよりも、学ぶことが多い。



今年から会場が大ホールから小さなホールへと変わったのだが、それがとてもよかった。
3方をぐるりと客席に囲まれた劇場は、客席との距離も近く音がダイレクトに伝わってくる。


毎年講師を務めてくれている、Janice(右)とJay Clayton(左)
ふたりの情熱なくしてはこの文化は伝わっていかなかっただろう。
アメリカは「後の世代に伝える」教育体制が本当にしっかりしていてうらやましい。
Jayは、個人的にいつか指導を受けたいヴォーカリストのひとり。


今年の参加者は21名と例年に比べるとぐっと少なかった。
年齢層も若く、それもまた楽しい。将来この中からヴォーカリストが何人誕生するだろう?

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なでしこジャパンと懲りない日本。

2011-07-23 14:17:06 | アメリカ生活雑感
先週の今頃、女子ワールドカップの決勝にかじりついていた。

正直、一次リーグを突破してドイツに勝つまで、いつこの大会が始まったかも知らなかった。
ここで消えるだろうと思っていたドイツ戦に勝ってしまって、なんだか大変なことになるかもしれないという期待が一気に膨らみ、
それからは一戦一戦が楽しみで楽しみで。
そして、誰もが予想だにしなかった優勝である。
あの、先行されながらもぎりぎりで追いつきものにした執念の勝利は、見ている側に感動を与えてくれた。
なでしこよ、ありがとう!

と、ここまではよかったのに最近の日本のニュースったらなんだ!?
DF熊谷が酒の席でしゃべった言葉がツィートされて大問題になったり、
選手たちがいろんなストーカーに追いかけまわされたり。

選手とて人間、酒だって飲みに行くし気も抜く。
ちょっと気が大きくなって冗談を飛ばしたり、大げさにしゃべったりすることもあるだろう。
それを面白半分にツィートする男が情けない。だから男はあかんねん!
それに何かい?感動を与えてくれたチームは、感動するくらい潔癖で仲良くて、問題などひとつもないチームでなきゃだめなのかい?
感動するのは勝手だが、感動の要素まで相手に強要するんじゃない。
いい年した、しかも所属チームの違う勝負師たちが全日本として一つのチームになるのだから、それなりの波乱もあるだろう。
掴み合いのケンカくらいあって当然だ。
「上下関係半端じゃない」・・・当たり前じゃ。
お前は体育会に属したことがないからそんな柔わなことが言えるのだ。
そこらの大学の体育会でさえ半端じゃないのに、いわんや全日本チームをや、である。
いったいどんな世界を夢見てんだお前、と言いたくなる。


最近の高校野球も、去勢された男子たちの大会を見ているみたいで、見ていてもはや痛々しい。(過去の書き込み:「高校野球ってなんだ?」
先の冬季オリンピックで、スノボの国母選手が“服装が乱れて”いたために国民からのバッシングを浴び、公式に謝罪する事件まで起きた日本。
あからさまにガッツポーズをして勝利を喜ぶことを自粛させられたり、ナンバーワンよりオンリーワンとか訳わからんことを言ってみたり、
「負けたものの身になろう」というやりすぎたアホな教育を子供たちにしいているために、感情をうまく表現できなくなったかわいそうな選手たち。
なでしこの強さは、半分以上の選手が今や海外でプレーし、「感情の表現の仕方」をうまくかつしたたかにコントロールできるようになったことが一番の要因だと思う。
オリンピックで活躍するメダリストたちもみな、海外経験組だ。

別に日本にいては強くなれない、と言っているのではない。
アホなマスコミを含め、こんな競技に集中できない環境のなかにいなければならないこと自体がすでに大きなディスアドバンテージになっているということに、ちゃんと気づいて手を打つ人間がいなければお先は真っ暗だということだ。


北京オリンピックで優勝した女子ソフト、“美人”カーリングチーム、バトミントンの“オグシオ”・・・
騒ぐだけ騒いて、今はどうよ?
いつまでも選手を「ちゃん」付けして親しさをアピールしたがる某O倉アナウンサーといい、程度が低すぎて選手が気の毒で仕方ない。
(アメリカはどんな子供でも、きちんと〇○選手と呼ぶ。これだけは見習いたい。)
日本がアスリートをアスリートとしてリスペクトする大人な国になれるのはいつの日だろうか。

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シカゴのブルースミュージシャンから、日本への愛のメッセージ ~その4 Katherine Davis

2011-07-19 10:27:36 | がんばろう、日本。
ちまたではとかく「ブルース・メン」とか「ジャズ・メン」とか男性呼称が多い世界だが、
もちろん女性ミュージシャンの存在も抜きにしては考えられない。

「Japan Blues Festival」過去9年間の歴史の中でも、2名の“ブルース・ウーメン”が熱いステージを繰り広げた。
一人目は、初回2003年と翌年の2004年に参加したBonnie Lee。(残念ながら2006年に没)
そして二人目は、2008年に出演したKatherine Davis(キャサリン・デイヴィス)。

記念すべき女性シンガーのコメントもぜひいただかねばと、なんとか連絡先をつきとめてビデオメッセージの依頼を送ったものの、返事は来ず。
ライブスケジュールも明記されていなかったので、シカゴにいるのかどうかもつかめないでいたある日。
夕食後まったりとテレビを見てくつろいでいたところに一本の電話が。

「あなたSHOKO?キャサリンよ。キャサリン・デイビス」
なんとご本人から直接電話がかかってきて思わずソファーで正座。

「ごめんなさいね~。ここんとこず~っと忙しくしていて、メールもゆっくりとチェックする暇がなかったの。Ariyoからもこの件で電話をもらってたんだけど、返事できずに悪いことしたわ。」
とんでもございません、とわざわざお電話いただいたお礼を言いつつ、ビデオ撮りのスケジュールを聞いてみる。
「明日、シカゴのノースにある図書館でパフォーマンスがあるの。だからその時に来てくれるってのはどうかしら?」
連荘でシカゴか・・・でもこの機会を逃してはならぬ。
「はい!もちろんうかがいます。」


★ ★

図書館でパフォーマンス?と思ってよく調べてみたら、彼女はシカゴの子供たちに黒人音楽の歴史を教えるインストラクターをやっているようだった。
特に夏休みに入ってからはほぼ毎日、シカゴの図書館を巡っては子供たちを前に「ブルースのお姉さん」をしていた。
どんなものかをぜひ見てみたかったので、私も2時からのイベントに参加させてもらうことにした。

小さなレクリエーションルームに、小学校の中~高学年の子供たちが約40人ほど。
白人、黒人、アジア、ヒスパニックが入り混じった、いかにもシカゴらしいこの“塊”を前に、
キャサリン、スキニー・ウィリアムス(sax)、そしてキーボーディストの3人が次々と生の音楽を聞かせていく。
まるで「アメリカ版、おかあさんといっしょ」。

スキニーのサックスに合わせてみんながパンパンと手を叩き、足でリズムをとったり、
キャサリンの歌の合間にみんなで「Oh~イェ~」と合いの手を入れたり踊ったり。
ニューオリンズJazz、ゴスペル、ブギウギ、キューバンミュージックと幅広いジャンルの黒人音楽をとても身近に紹介していた。
今日一番楽しかったのは、ひょっとして私かもしれない。

 
sax子供たちをに触らせて歩くスキニーと、一節ずつマイクをまわして歌わせるキャサリン

パフォーマンス終了後、キャサリンにご挨拶しようと近づくと、私の顔を見るなり「あなた、SHOKOね」といって強烈なハグ。
「アオモリは本当に楽しかったわ~。日本、大好きなの。私のお寺(彼女は日蓮宗を信仰している)を訪ねて毎年行っているのよ!」
そんな話をしていると、スキニーも「僕も仲のいい友人が東京にいるんだ。しばらく連絡がとれていないけれど心配だよ」と寄ってきて、キャサリンと一緒に日本へのメッセージをくれることに。
スキニーが最初のテイクを噛んで1テイク撮り直しで無事終了。
(この映像は是非青森でどうぞ!!)


ミッションが終了したあとの雑談タイムで、私はどうしても彼女に聞いてみたかった質問をしてみた。
「あなたが“教育者”なのでお聞きしたいことがあります。私は今Jazzを歌っていますが、いつかはブルースをとずっと思っていました。でもどこから始めたらいいのかわからないのです。どう始めればいいかヒントをいただけませんか?」
彼女は大きな目を私に向けて真剣な表情でこう言った。
「まずはね、自分の声をよく知ること。明るい声、深い声、しゃがれた声、透き通った声・・いろいろあるでしょう?みんな違う声を持っている。それを知らずに誰かのように歌おうとしてもだめなの。誰も“KOKO”にはなれないしね」
あなたはどんな声なの?ちょっと歌ってみて。
いきなり真剣に言われてたじろぐ私
しかしそこんでひるんでは話がすすまない。

I took a trip on the train~
Jazzのなかでもブルージーな曲を口ずさんだ私に合わせて、キャサリンも一緒に「I Thought About You」を歌う。
Jazz歌手としてのキャリアも長いキャサリンは、もちろん周知の曲だ。
「あまり長いこと歌ってなかったから、歌詞忘れちゃったわ」と言いながら、ところどころ歌唱指導を交えつつ最後まで一緒に歌ってくれた。
そして一言。
「ビリー・ホリデー、それも初期の頃の彼女をじっくり聴きなさい。それが一番よ」

またいつでも連絡してきてちょうだいね、そういって彼女はにっこりと笑った。
底抜けに明るい、心も体も大きな人だった。


Thank you, Katherine!
Comments (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シカゴのブルースミュージシャンから、日本への愛のメッセージ ~その3 Guy・King

2011-07-17 11:14:27 | がんばろう、日本。
家に帰ってぼーっとメールチェックをしていると、
メッセージの依頼をしていたガイ・キングから返事がきていた。

「いつでも大丈夫なので僕の出演しているところに来て。」

彼は、2004年のJapan Blues Festival(そのころはまだ、「青森ブルースフェスティバル」という名だった)に
ギタリスト&シンガー、ウィリー・ケント(2006年没)のバックバンドの一員として参加した、いわば黎明期メンバー。
以前お会いした時に、青森の感想を聞くと「も~~最高だったよ!特にFoodは絶品。また行きたい。」
と興奮気味にしゃべってくれたナイスガイ。

さっそく彼のスケジュールをチェックしてみると、月曜日に「Buddy Guy's Legend」で昼間ソロのアコースティック演奏をやっていることがわかった。
夜のライブよりも昼間のほうが雑音がなさそうなのでここでコメントをいただくことに決定。
かくしてまたもや、シカゴへ。

毎週正午から午後2時まで、ガイ・キングはアコースティックギター一本でソロをやっている。
午後1時半ごろ店に入ると、どでかいステージの真ん中にちょこんと座って古いブルースをのんびりと、ま~ったりと歌っている彼の姿が見えた。
いつもはスーツでバシッと決めてバンドでバリバリやっているガイの別の一面を見て、ちょっと心が和む。
お客は女性客が4~5人ほど。


ライブが終わってお客さんが引けたあと、ステージのガイにあいさつ。
彼とは先日の「Blues For Japan」でも顔を合わせているので、お互いにやぁやぁこんにちは、という感じ。
もちろん、日本がどんな状況にあるかもよくご存じなので話は早い。
ステージの上でギターをもって椅子に腰かけたガイは、15秒ほどの短い日本への応援メッセージを送ってくれた。
ワンテイクでOK!終了!

ドレッドヘアーがよく似合う、いつみても男前でさわやかな人。
シカゴのブルースギタリストには珍しい経歴の持ち主。
イスラエル生まれ。16歳でメンフィスに渡り、その後ニューオリンズ→シカゴへと“ギター修行”に。
ウィリー・ケントのバンドメンバーとして、日本を始め北欧、ヨーロッパ各地でもインターナショナルに活躍。
まだ若い、これからますます渋くなっていくギタリストの一人だ。



Thank you, Guy!!

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シカゴのブルースミュージシャンから、日本への愛のメッセージ ~その2 Magic Slim

2011-07-16 16:12:20 | がんばろう、日本。
マジック・スリム氏が待っていると指定されたところは、シカゴダウンタウンから少し北部にあるさびれた安モーテル。
受付で彼の本名(モリス・ホルト)を告げると、特に怪しむでもなく「あそこの部屋だよ」と指をさされた。
1階の奥のほうに、扉があきっぱなしになっている部屋が一つ見えた。
本当にあんなところにいるのか??

ちょっと緊張して開いている扉をノック。目の前にはで~んと椅子に腰かけて煙草をくゆらせている大男の姿が。
あの~、マジック・スリムさんですよね?という私に向こうもきょとん。
ルームサービスか何かとでも勘違いしたのか、それがどうした、というような雰囲気。

「こんにちは。私、SHOKOと申します。実は●●さん(マネージャー)からここでインタビューをするように言われてきました。お聞きですか?」
「へ?」
「いえ、ですから、あのう、日本のために何か一言メッセージをいただけないでしょうかと伺ったのですが」
「あーあー、そういやそんなこと言うとったなぁ・・」

かなりおぼつかない様子だったので、横に腰をかけて、耳元で大きな声でゆっくりと
「あのね、おじいちゃん(とは言わないが・・)、今日本は大変な状況にあるんです。今年のJapan Blues Festivalの冒頭で、過去にご出演のブルースミュージシャンの方々から応援メッセージをいただければと思いまして」
そして彼のリアクションに私は文字通り椅子から転げ落ちそうになった。

「え゛?日本で何かあったん?」


知らない・・・この人は何も知らないのだ。
じゃぁマネージャー氏はいったいどんな前ふりをしていたのか?「誰か来るってさ」くらいのもんだろう、きっと。
さすが、おおざっぱなアメリカ。
ざっくりとしたブルースミュージシャン。

3月に日本を大きな地震&津波が襲ったこと、死者・行方不明者を合わせると何万人もなること、
今もなお、人々は避難生活を余儀なくされていること、
その中で今年の「Japan Blues Festival」が開催されることになり、少しでも日本の人たちに希望と勇気を与えたいという意図から、過去出演のみなさんにコメントをいただいて回っていること・・・・をひとつひとつ一から説明した。

ようやく事の経緯がわかったスリム氏、快くOK。
ビデオを録るとわかり、ぼろぼろのTシャツの上に青いシャツを羽織り、すきっ歯の前歯をきちんと入れ直し、
テーブルの上にあった帽子をひょいと被って、瞬く間にただのじいさんからブルースマンに変身しスタンバイしてくれた。

メッセージはほんの20秒足らずの短いものだったけれど、とても今この場で一瞬で考えたとは思えないくらいちゃんとしたメッセージで、ちょっとじいんときた。
(このメッセージは是非青森の会場でご覧ください!)
無事に録画が終了したあとは、厚くお礼を言い、去年青森の方たちに頂いた「ねぶたの扇子」をお礼に渡すといたくお喜びのご様子。
とても気さくな、心の温かい人だった。


終わってみるとあっけなかったけれど、一人目のコメントがいただけて、しかもそれがマジック・スリム氏で、かなり肩が軽くなった。

しかし。
この年代のブルースマンというものは、本当に世情に疎いということを目の当たりにした。
きっと新聞も全く読まなきゃ、テレビも見ない、昼間は寝て夜出かけていくそんな毎日なんだろうな。
こんなビッグネームでも、ちゃんとしたホテルではなくこんなうらさびれたモーテルに泊まっているのだ。
以前Shun氏もブログに書いていたが、一部を除いてブルースミュージシャンはみな貧乏で、
保険にも入っていない(払えない)人たちが多いそうだ。何のかんの言っても、黒人たちの本当のの生活はこうなのかもしれない。



Thank you, Magic!


さて、家に帰ると、次の方からメールのメッセージが・・・


(まだまだつづく・・・)
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シカゴのブルースミュージシャンから、日本への愛のメッセージ ~その1

2011-07-16 09:50:33 | がんばろう、日本。
毎年7月中ごろに青森で行われる、その名も「Japan Blues Festival」(今年は7/21から23まで)。
このブルース・フェス、私は残念ながら一度も行ったことはないのだけれど、
昨年、ひょんなご縁でこのフェスの存在を知ることとなり、以来、まるでわが町のお祭りのように近い存在になっている。

このフェスの面白いところは、シカゴのミュージシャンが“公式に”呼ばれて参加していること、
しかも、“Japan”の冠を配しながらも東京でも大阪でもなく、なぜか青森であるということだ。
昨年、主催者である青森の商工会議所青年部の方たちが下見に訪れた際、密着取材をさせていただいたご縁で
、どっぷりと「アオモリの回し者」になっている私。
だってなんだか応援したいんだもん 

震災の影響もあって、今年の開催はどうなるかと心配していたけれど、
「ブルースで日本を、東北を元気づけたい」という主催者の強い気持ちで実現することになった。
こうでなくっちゃ!

ところで、今回のフェスティバル開催にあたって「シカゴから何か届けられるものはないでしょうか?」、ある日そういう相談をいただいた。
シカゴではすでに義援金集めのためのコンサートなどもあちこちで行われていたし、いまさらお金じゃない気がしていたので、
「そんじゃ、過去に出演したシカゴのブルースミュージシャンから日本復興に向けた一言メッセージをいただいて、ライブの開演前にそのビデオを大スクリーンで流すってのはどうでしょう?」
うん、これはいい、ということでこの案採用。
そこで、言いだしっぺのこの私が過去の出演ミュージシャンのコメントをいただくという大役の一部を仰せつかうことになった。

シカゴで活動中の日本人ミュージシャン、ギタリストのSHUN(菊田俊介氏、今年のフェスに出演予定)と、ビリー・ブランチ&Sons of Bluesのピアニスト、Ariyo(有吉寿美人氏)にもそれぞれお願いし、Shun氏には昨年参加したネリー・タイガー・トラヴィスと今年参加予定のJ.W.ウィリアムスを、Ariyo氏には2005・2006年参加のビリー・ブランチ&Sons of Bluesのコメントをいただくことに。


★ ★

さて、私は残る過去の出演者を洗いざらいにあたることに(過去の出演者には高齢者が多かったためか、数人はすでに他界)。
とはいってもこの時期、シカゴのミュージシャンはアメリカ各地のブルースフェスや、海外でのフェスティバルへと遠征していくことが多いため、なかなかつかまえるのが至難の業。

まず、ようやく連絡がついたのが2009年に出演した大御所ブルース・ギタリスト、マジック・スリム氏(74歳)。
翌日からNYへ行ってしまいしばらくシカゴには戻らないということで一時はあきらめたが、
マネージャーから連絡が入り、NYへ向かう前の数時間なら時間がとれる、という。
それならば会いに行くしきゃない!
数年使ったことのない家庭用のホームビデオを取り出し、サウンドチェックを入念にし、彼が待っているとあるモーテルへと車を走らせたのだった・・・


(・・・つづく)
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏の夜のJAZZ

2011-07-15 15:18:42 | music/festival
ちょっと古いネタになってしまったけれど、記録のために。

先週日曜日(7/11)、毎年恒例、隣町Gllen ElynのJazz Festに行ってきた。
今年で5回目を迎えるこの小さなジャズ・フェスティバルは、ジャズファンの間でも人気で
年を追うごとに口コミで広まり、シカゴからはるばるやってくる人たちも大勢いる。
あまり規制に厳しくなく(アルコールも会場内では自由)、とてもおとなな雰囲気でゆっくりくつろげるのがいい。

去年も、ほんでもっておととしもここでの~んびりしていた私。
やっぱり車で15分で行けるご近所ってのがいい。


★ ★ 今日のアーティスト

3:00 Two for Brazil
Two for Brazil features Brazilian guitarist/vocalist Paulhino Garcia and saxophonist Greg Fishman. The duo's most recent CD, "Two for Brazil Goes to the Movies", received rave reviews, including "After Joao Gilberto and Stan Getz, there has been nobody to carry the torch until now....The sensual vocals and sophisticated jazz samba guitar of Paulinho Garcia, the warm and wonderful saxophone of Greg Fishman, the hot Brazilian rhythms and the gorgeous melodies, the dazzling, intimate interplay between two great musicians".
Saxophonist and flutist Greg Fishman is considered the foremost expert on the music of Stan Getz, and is the author of three Getz transcription books for Hal Leonard. At the end of last year, Paulinho Garcia was named "2010 Chicagoan of the Year in Jazz" by the Chicago Tribune for his contributions to jazz, and "2010 Person of the Year" by the Brazil Club for spreading the word about Brazilian music and culture.

4:30 Alison Ruble Group featuring John McLean
Alison Ruble has emerged in recent years as one of the city’s premier and in demand jazz vocalists. Having honed her skills at a number of Chicago’s high profile jazz rooms, including The Green Mill; Joe Segal’s Jazz Showcase, and Andy’s Jazz Club, Alison has etched out a distinct style that has drawn increasing attention from critics and audiences alike. Alison’s work has been described as ‘glittering and near flawless’ by JazzTimes and the All Music Guide cites her as ‘a sublime vocalist with an adventurous spirit.’ She has additionally appeared in a variety of theatre and festival settings, including Jazz at Lincoln Center and the Chicago Jazz Festival. On her new Origin Records release, “Ashland”, Alison continues to explore her interest in combining the classicism of the great American songbook with contemporary jazz improvisation and the work of more recent American pop composers.

6:00 Orbet Davis Quintet
Trumpeter and composer Orbert Davis's 2004 CD titled “Blue Notes”, was the follow-up to his critically acclaimed “Priority” CD, which garnered an LA Times 4-star review, hit Top-50 “most played on national radio” Jazz CDs in 2002 and was named Top-10 best Jazz CDs of 2002 by the Chicago Tribune. Winner of the 1995 Cognac Hennessy National Jazz Search, Orbert was chosen one of Chicago Tribune's “1995 Arts People of the Year”. Chicago Magazine named him “Y2k Best Trumpeter in Chicago” and “Chicagoan of the Year for 2002”. Orbert Davis is co-founder, conductor and artistic director of CHICAGO JAZZ PHILHARMONIC, a 55+ piece jazz-symphonic orchestra dedicated to multi-genre projects. Orbert is also clinical associate professor at the University of Illinois at Chicago. His latest CD, Chicago Jazz Philharmonic’s “Collective Creativity” (2009), an amalgamation of classical music and jazz, is receiving rave reviews on the national stage as well.

7:30 Marshall Vente & Tropicale
Marshall is, above all things, an accomplished pianist and composer. Howard Reich of the Chicago Tribune says "Vente is one of the finest jazz pianists in the city of Chicago. The larger than life tone he draws from the instrument, the harmonic imagination that colors everything he plays and the rhythmic restlessness he expresses with his right hand distinguish him." He is additionally a respected arranger, composer, producer, MC and radio host. While he is involved in many projects, Jazz Fest Glen Ellyn has chosen to present his Tropicale ensemble. Tropicale concentrates on the jazz side of Caribbean, Latin and Brasilian music, and refreshes like a tropical wave breaking on the beaches of Chicago! Expect to hear Brasilian bossa nova and samba; Latin salsa, songo and meringue; Caribbean soca, reggae, limbo and calypso.

9:00 Mike Allemana Organ Quartet featuring Scott Burns.



去年、「New Apratment Lounge」でボン・フリーマンのJam Sessionに参加した時
歌のバック(デュオ)をしてくれたのがこのMikeだった。出世したにゃぁ・・・

Mike has made music with some of the most renowned national and Chicago artists including: 1995-1999 with tenor saxophonist Lin Halliday, 1996-1997 with organ great Charles Earland, 1997-1999 with organ master Lonnie Smith, and most recently (since 1997) with the ageless tenor sax legend from Chicago, Von Freeman. Mike's first CD "The Mike Allemana Organ Trio", received three and a half stars from Down Beat magazine (April 2001). In 2010, The Mike Allemana Organ Trio released their second CD, "Lin's Holiday", which was featured extensively, and can still be heard, on 90.9fm WDCB - Chicago's jazz station! The Chicago Reader voted Mike Allemana Best Jazz Soloist in Chicago in 2008.

★ 




今夜は、Jazz好きのお友達のフミさんご夫妻と一緒。
フミさん、なんと巻きずしやおいなりさん、食後のバナナケーキまで持参!
おかげで特等席でおなかをすかすことまで最後まで楽しめました。
ありがとう!やっぱりピクニックにはおいなりさんよね!!
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自然災害にもろいアメリカ

2011-07-14 12:53:34 | アメリカ生活雑感
今週の月曜日の早朝、ものすごい雨と風で目が覚めた。
そのストームは1時間ほどで去り、後は何事もなかったかのようなピーカンのお天気になったのだが
我が家はそのストームから停電に。
停電になるともう、何もできやしない。
その日に大事な約束があったのに、メールを開けることもできないし、コーヒーすら飲むこともできない。
本当に、わずか数時間でも電気のない生活は命取りになる。

11時半すぎにやっと回復し事なきを得たが、なんと実は今現在も(ただ今木曜日の正午)数万世帯で停電が続いているというからビックリだ。
この真夏に電気がないとどうなる??
まず最初に気になるのが食料。そして空調だ。

不幸中の幸いなのが、火曜日あたりからシカゴでは気温が下がり始めたことだ。
今は真夏だというのに23~4℃あたりをうろうろしているので、クーラーをつけなくても快適に過ごせる。

しかし、このあたりはちょっと嵐が吹くとすぐに停電になるから困たもんだ。
毎年ストームが来るのはわかってるんだから、少し学習して備えてもらいたい。
まったくアメリカに住んでいるんだか、発展途上国に住んでいるんだか。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Good Luck, Adams!!!

2011-07-12 21:42:36 | アメリカ生活雑感
バックヤードを挟んでお向いさんのアダム一家が、ここから約480キロ南、オハイオ州のシンシナティーに引っ越すことになった。

アダムは数学の教師免許を持っているものの、州の教育予算カットなどもあって正規の教職がなかなかみつからず、ずっと主夫をしながらアルバイトで数学を教えていた。
一家の稼ぎ主は、小学校の教師をしている奥さんのレベッカ。
しかしそのレベッカも第2子のロージーを産んで職場に戻った直後、解雇を申し渡されてしまった。
若い二人に残った道は、新たな職探し。
そんな折、幸いにもアダムを正規の数学教師として雇ってくれる学校がシンシナティーに見つかったのだ。
シンシナティーにはアダムの両親が住んでいるので、そこに2世帯同居して新たな生活を始めるという。

★ ★

アダム一家がここに引っ越してきたのは、私たちがここに入居してから半年が過ぎたころ。
長男のヘンリー坊は、まだはいはいがやっとの赤ちゃんだった。
ヘンリーが大きくなるにつれて、私たちもずんずん親しくなっていった。
特に、アダムとPちゃんは夕涼みのビール飲み仲間であり、日曜大工仲間であり、ディベート仲間だった。
野球とフットボールと酒と下ネタ話しかしないこのへんのアメリカ人の中で、アダムだけは唯一話題が豊富で教養があり
Pちゃんも何かといえばアダムと飲んでしゃべるのを楽しみにしていた。
アダムはPちゃんのくだらないギャグに飽きもせずに笑って返してくれる、とてもいいヤツ。
年はひとまわり以上違う(アダムはまだ30歳そこそこ)けれど、ふたりはちょっとしたソウルメイトだった。
そのアダムがいなくなるとわかってから、Pちゃんは気の毒なくらい落ち込んでいた。


★ アダム一家との思い出 ★


2009年のハロウィーン。
この間まで赤ちゃんだったヘンリーが、犬の格好をして「Trick or Treat」とやってきてビックリ。


2010年5月。我が家でパエリヤパーティー。
このときレベッカは第2子(ロージィ)を妊娠中。


2010年10月 我が家でガンボ・パーティー。8月に生まれたロージィ、初参加。
ヘンリーは私の顔を見ると「Shoko、遊ぼ」と寄ってくる。


2011年3月。アダム沈没事件


★ ★

一緒にいろんな思い出を紡いできたそのアダム家族がいよいよこの街を離れる数日前、一家をご招待してフェアウェル・ディナーをすることにした。
しかし、こういう時に子ども熱を出すのが世に言う“マーフィーの法則”、ヘンリーが突然熱を出してしまい当日はヘンリーは抜きに。
最後に一緒に遊びたかったな~、グスン。

さて、この日のメインメニューは、「焼きそば」
これまで一家を招待していろんなものを作ってきたけれど、一番簡単でジャンクなメニュー。でもなぜかこれが一番受けたみたい。。。そういうもんよね。


ロージィーも3か月でこんなに大きくなりました。ビールもうまい!(・・・って空き瓶です)



子どもが苦手なはずのGOROは、ロージィにはなぜか大興奮で尻尾ふりふり。
ふたりで部屋中をハイハイ追いかけっこしていた。
遊び相手がいなくなると知ってか心なしか寂しそうなGORO。


別れ際、アダムとPちゃんは何度も握手をして別れを惜しんでいた。
ふたりとも、ちょっとうるうるしていたようだった。
これからのアダム一家に幸せ多きことを、ふたりで祈っています。
どうか元気でね!
シンシナティーに立ち寄ることがあったら、絶対顔を見に行くからね!

Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする