さて、Chicago Blues Festivalの翌週は?
→もちろん、「Blues On Th Fox」
隣町、Auroraで開かれるブルースフェスティバルで、かれこれ4年通っている。
ある意味、これはシカゴのブルースフェスよりもすごい。
ゲストミュージシャンの顔ぶれが“渋い”のである。
いかにも観光客受けを狙ったシカゴのそれとはちがい、コアなブルース好きのためにディープなブルース好きの人が選んでいるとしか思えない、毎年こちらをうならせる出演者なのだ。
ちなみに今年は、こんな感じ
1日目
Shane Dwight
Kenny Wayne Shepherd
2日目
Shemekia Copeland
Lee Boys
Chicago Blues Legends ~A Living History :featuring Billy Boy Arnold, John Primer, Billy Branch, Lurrie Bell & Carlos Johnson
The Nevilles featuring Art, Charles & Cyril
何しろ連日のシカゴ通いと灼熱の日々に疲れ果てていたので、土曜日(2日目)の4時ごろを狙って参戦。
それでもまだ陽はカンカンで、ペットボトルに凍らせておいた麦茶を4本、おにぎり、それに冷えたビール2缶とつまみをひそかに忍ばせて(本当はアルコールの持ち込み禁止)ステージ前の席をひとまず確保。
さて、今日のお目当てはこの方たち。
Chicago Blues: A Living History featuring Billy Boy Arnold, John Primer, Billy Branch, Lurrie Bell & Carlos Johnson
シカゴの生きたブルース・レジェンド、それもこの世界にしてはまだ“若手”な人たちが勢ぞろいだ。
Billy Boy Arnold,
John Primer
Matthew Skoller(Harp)
Billy Branch,
Carlos Johnson
演奏の途中、何度も「お天気情報」アナウンスが入る。
なんでもストームがこちらに向かっていて、あと15分ほどでここを直撃するであろうから、すぐに会場の後方にある「ハリウッド・カジノ」に避難するように、とのこと。
これはひょっとして、カジノの陰謀か!?
それにしても、John Primer、Carlos Johnsonhaはよかったな~。
それに、いいミュージシャンはフォトジェニック。
一番かわいそうだったのがLurrie Bell。
お天気が相当やばくなってきたうえに、前の人たちがたっぷりと時間をオーバーしてくれたために
たった2曲くらいで終わらざるを得なかった。(Billy、ちょっと時間使いすぎだよ!)
それでもLurrieはやっぱりいい人。
演奏終了後にCDにサインをもらいに行くと、「ヘイ、ショーコ!青森楽しみだなー」とはしゃぎまくり。
「一緒に行くんだから、来月まで私の顔ちゃんと覚えておいてね」というと、グハハハと笑いながらものすごい力でハイタッチ。
彼はこれからヨーロッパツアーが待っているのだった。
★ ★
さて、なんとかお天気も持ち直し、最期のステージ。
おなじみニューオリンズの、ネヴィルブラザーズ(のうち3人)。
The Nevilles featuring Art, Charles & Cyril
Aaronがいなかったのが残念。
それでも、
Fire on the Bayou、Yellow Moon、Big chief、Bird on a Wire、Iko Iko、Jambarayaなど
ニューオリンズサウンドをた~っぷりと。年齢を感じさせないねぇ。
Charles Neville
Art Neville
Cyril Neville
最後の曲の半ばくらいで、客席がばたつき始めた、と思ったらいきなり大粒の雨、いや嵐が。
一同騒然となりながら、みんなびしょぬれで大合唱だ。
全くもう、ニューオリンズのJazz Festに行くといつも最後はストームでドロドロになっていたことを思い出す。
この音は嵐を呼ぶ音なのか??
The Neville Brothers - Fire on the Bayou (Live 1989)
→もちろん、「Blues On Th Fox」
隣町、Auroraで開かれるブルースフェスティバルで、かれこれ4年通っている。
ある意味、これはシカゴのブルースフェスよりもすごい。
ゲストミュージシャンの顔ぶれが“渋い”のである。
いかにも観光客受けを狙ったシカゴのそれとはちがい、コアなブルース好きのためにディープなブルース好きの人が選んでいるとしか思えない、毎年こちらをうならせる出演者なのだ。
ちなみに今年は、こんな感じ
1日目
Shane Dwight
Kenny Wayne Shepherd
2日目
Shemekia Copeland
Lee Boys
Chicago Blues Legends ~A Living History :featuring Billy Boy Arnold, John Primer, Billy Branch, Lurrie Bell & Carlos Johnson
The Nevilles featuring Art, Charles & Cyril
何しろ連日のシカゴ通いと灼熱の日々に疲れ果てていたので、土曜日(2日目)の4時ごろを狙って参戦。
それでもまだ陽はカンカンで、ペットボトルに凍らせておいた麦茶を4本、おにぎり、それに冷えたビール2缶とつまみをひそかに忍ばせて(本当はアルコールの持ち込み禁止)ステージ前の席をひとまず確保。
さて、今日のお目当てはこの方たち。
Chicago Blues: A Living History featuring Billy Boy Arnold, John Primer, Billy Branch, Lurrie Bell & Carlos Johnson
シカゴの生きたブルース・レジェンド、それもこの世界にしてはまだ“若手”な人たちが勢ぞろいだ。
Billy Boy Arnold,
Matthew Skoller(Harp)
Billy Branch,
なんでもストームがこちらに向かっていて、あと15分ほどでここを直撃するであろうから、すぐに会場の後方にある「ハリウッド・カジノ」に避難するように、とのこと。
これはひょっとして、カジノの陰謀か!?
それにしても、John Primer、Carlos Johnsonhaはよかったな~。
それに、いいミュージシャンはフォトジェニック。
一番かわいそうだったのがLurrie Bell。
お天気が相当やばくなってきたうえに、前の人たちがたっぷりと時間をオーバーしてくれたために
たった2曲くらいで終わらざるを得なかった。(Billy、ちょっと時間使いすぎだよ!)
それでもLurrieはやっぱりいい人。
演奏終了後にCDにサインをもらいに行くと、「ヘイ、ショーコ!青森楽しみだなー」とはしゃぎまくり。
「一緒に行くんだから、来月まで私の顔ちゃんと覚えておいてね」というと、グハハハと笑いながらものすごい力でハイタッチ。
彼はこれからヨーロッパツアーが待っているのだった。
★ ★
さて、なんとかお天気も持ち直し、最期のステージ。
おなじみニューオリンズの、ネヴィルブラザーズ(のうち3人)。
The Nevilles featuring Art, Charles & Cyril
Aaronがいなかったのが残念。
それでも、
Fire on the Bayou、Yellow Moon、Big chief、Bird on a Wire、Iko Iko、Jambarayaなど
ニューオリンズサウンドをた~っぷりと。年齢を感じさせないねぇ。
Charles Neville
Art Neville
Cyril Neville
最後の曲の半ばくらいで、客席がばたつき始めた、と思ったらいきなり大粒の雨、いや嵐が。
一同騒然となりながら、みんなびしょぬれで大合唱だ。
全くもう、ニューオリンズのJazz Festに行くといつも最後はストームでドロドロになっていたことを思い出す。
この音は嵐を呼ぶ音なのか??
The Neville Brothers - Fire on the Bayou (Live 1989)
6月8日~10日。
シカゴ・ブルース・フェスティバル。
2か月前は、この日をまたシカゴで迎えられるとは考えられもしなかった。
それほど追い詰められた状況を経て、今ここにいられる、ここで音楽に浸れる幸せを体の隅々にいたるまででかみしめていた。
そんな3日間だった。
今年はそのほかにも特別な思いがあった。
その理由のひとつは、2009年6月に亡くなった“ブルースの女王”ココ・テイラーの功績を称えて、往年のココ・バンドが復活したことだ。
前年の2008年には、彼女のバンドメンバーを乗せたバンがツアーに向かう途中に交通事故を起こしメンバー全員が瀕死の重傷を負うという不幸な出来事があり、これ以降ココは自らのバンドメンバーと演奏することがついにかなわなかった。
メンバーたちは事故の傷から立ち直り、4年ぶりにシカゴ・ブルースフェスのメインステージで競演を果たしたのだ。
もうひとつは、7月に青森で行われる「Japan Blues Festival」に出演するメンバーたちが、今年ここに大集合することだ。
今年は私も初めて青森に行くことになった。それも、シカゴからミュージシャンを引率していくという大役を担って・・・。
それだけに、今年のシカゴBlues Festは私にとって特別だったのだ。
★ ★ それでは、3日間の総括を。
去年はにわか雨が降りめちゃ肌寒かったけれど、今年は3日ともピーカン。
連日33℃越えという真夏日続きで、ビールもうんまい。やっぱりフェスティバルはこうでなくっちゃね。
6月8日
見慣れたこの風景も、今年は感謝の気持ちで見つめた。
初日のトリは、Texas Johnny Brown
6月9日
前の晩の「Buddy Guy's Legend」に続いて、“Billy Branch and the Sons of Blues”を見る。
(実はギタリスト、Dan Coscarellyの隠れファン)
かわいい(?)歌声を披露するAriyo(アリヨ)。しかも日本語。お客さんの「あれ、何語や?」てな反応がなんだか面白かった。
メガネにキーボードが映って、まるで少女漫画のようなAriyo
本日のトリは、
「マディー・ウォーターズの"使徒"たちに捧げる- Pinetop Perkins, Willie Big Eyes Smith & Mojo Buford -」
出演は、
Steady Rollin Bob Margolin(70年代、Muddy Watersのバックを務めたギタリスト),
Mud Morganfield(Muddy Watersの息子
Kenny ”Beedy Eyes” Smith(Willie "Big Eyes" Smithの息子)
Barrelhouse Chuck(Pinetop Perkinsの弟子)
Lil Frank, Bob Stroger & Joe Filisko
6月10日
大好きな大好きなLurrie Bell (@Pepsi Front Porch Stage)
彼とも来月一緒に青森へ行けるのが楽しみ。
同じく一緒に青森に行くMatthew Skoller(Harp)も共演。
続いて、Omar Coleman and Friends
このスリーネックのギターに目が釘付け!
ダイナマイト、Patrice Moncel(@Mississippi Juke Joint Stage )
もう、ごめんなさい~ってな迫力。立っているのもやっと。
そして今日のハイライト、Tribute to KoKo Taylorを見にメインステージへ。
ステージ脇から見た光景。この瞬間を楽しみにして集まった何万人もの人たちが目の前に。
ココもこのステージにいるような気がした。
そして登場した4人のシンガーたちがこれまた、個性的で超パワフル。これぞシカゴだぜ!!
Jackie Scott
Deitra Farr
(右)自分の歌に感極まって泣いてしまうDeitra。ギターのメルヴィンもヴィノも号泣。いやはやthat's blues moment
Nora Jean Brusco 胸の谷間に押しつぶされそう
Melvia “Chick” Rodgers
あの華奢な体のどこからこんなパワーが出てくるのだろう・・・。
ココと同じメンフィス出身で、ココにかわいがられた秘蔵っ子の彼女。来月は一緒に青森へ!
ステージ袖で見守る、ココの娘のクッキー・テイラー
うしろにはビリー・ブランチの姿も。
The KoKo Taylor Blues Machine Band
4年ぶりの競演となった、ヴィノとShun(菊田俊介)。
ヴィノは2008年の事故で一時は意識不明状態になり、死の淵から生還した。KOKOが死なせなかったのかもしれない。
ギターで懐かしそうに会話を交わすふたりに、胸が熱くなる。
青森でもこの姿が見られるはず!
去年から台湾に渡りアジアで精力的にブルースを盛り上げているShunは、シカゴの音を懐かしむようにもだえていた。
4人のDivaが勢ぞろい。ど迫力
そしてBlue Festのオオトリを締めたのは、Grammy Lifetime Achievement Awards(グラミー賞特別功労賞受賞)シンガー、Mavis Staples。
今日はそれまでに女性シンガーをたっぷり見たせいか、この時点でちょっと腑抜けになってしまっていて感動が薄かった。
これって贅沢の極み?
毎年この夜景を見るために生きている気がする。
「神様仏様、私にこの時間をくれてありがとう!」
シカゴ・ブルース・フェスティバル。
2か月前は、この日をまたシカゴで迎えられるとは考えられもしなかった。
それほど追い詰められた状況を経て、今ここにいられる、ここで音楽に浸れる幸せを体の隅々にいたるまででかみしめていた。
そんな3日間だった。
今年はそのほかにも特別な思いがあった。
その理由のひとつは、2009年6月に亡くなった“ブルースの女王”ココ・テイラーの功績を称えて、往年のココ・バンドが復活したことだ。
前年の2008年には、彼女のバンドメンバーを乗せたバンがツアーに向かう途中に交通事故を起こしメンバー全員が瀕死の重傷を負うという不幸な出来事があり、これ以降ココは自らのバンドメンバーと演奏することがついにかなわなかった。
メンバーたちは事故の傷から立ち直り、4年ぶりにシカゴ・ブルースフェスのメインステージで競演を果たしたのだ。
もうひとつは、7月に青森で行われる「Japan Blues Festival」に出演するメンバーたちが、今年ここに大集合することだ。
今年は私も初めて青森に行くことになった。それも、シカゴからミュージシャンを引率していくという大役を担って・・・。
それだけに、今年のシカゴBlues Festは私にとって特別だったのだ。
★ ★ それでは、3日間の総括を。
去年はにわか雨が降りめちゃ肌寒かったけれど、今年は3日ともピーカン。
連日33℃越えという真夏日続きで、ビールもうんまい。やっぱりフェスティバルはこうでなくっちゃね。
6月8日
見慣れたこの風景も、今年は感謝の気持ちで見つめた。
初日のトリは、Texas Johnny Brown
6月9日
前の晩の「Buddy Guy's Legend」に続いて、“Billy Branch and the Sons of Blues”を見る。
(実はギタリスト、Dan Coscarellyの隠れファン)
かわいい(?)歌声を披露するAriyo(アリヨ)。しかも日本語。お客さんの「あれ、何語や?」てな反応がなんだか面白かった。
メガネにキーボードが映って、まるで少女漫画のようなAriyo
本日のトリは、
「マディー・ウォーターズの"使徒"たちに捧げる- Pinetop Perkins, Willie Big Eyes Smith & Mojo Buford -」
出演は、
Steady Rollin Bob Margolin(70年代、Muddy Watersのバックを務めたギタリスト),
Mud Morganfield(Muddy Watersの息子
Kenny ”Beedy Eyes” Smith(Willie "Big Eyes" Smithの息子)
Barrelhouse Chuck(Pinetop Perkinsの弟子)
Lil Frank, Bob Stroger & Joe Filisko
6月10日
大好きな大好きなLurrie Bell (@Pepsi Front Porch Stage)
彼とも来月一緒に青森へ行けるのが楽しみ。
同じく一緒に青森に行くMatthew Skoller(Harp)も共演。
続いて、Omar Coleman and Friends
このスリーネックのギターに目が釘付け!
ダイナマイト、Patrice Moncel(@Mississippi Juke Joint Stage )
もう、ごめんなさい~ってな迫力。立っているのもやっと。
そして今日のハイライト、Tribute to KoKo Taylorを見にメインステージへ。
ステージ脇から見た光景。この瞬間を楽しみにして集まった何万人もの人たちが目の前に。
ココもこのステージにいるような気がした。
そして登場した4人のシンガーたちがこれまた、個性的で超パワフル。これぞシカゴだぜ!!
Jackie Scott
Deitra Farr
(右)自分の歌に感極まって泣いてしまうDeitra。ギターのメルヴィンもヴィノも号泣。いやはやthat's blues moment
Nora Jean Brusco 胸の谷間に押しつぶされそう
Melvia “Chick” Rodgers
あの華奢な体のどこからこんなパワーが出てくるのだろう・・・。
ココと同じメンフィス出身で、ココにかわいがられた秘蔵っ子の彼女。来月は一緒に青森へ!
ステージ袖で見守る、ココの娘のクッキー・テイラー
うしろにはビリー・ブランチの姿も。
The KoKo Taylor Blues Machine Band
4年ぶりの競演となった、ヴィノとShun(菊田俊介)。
ヴィノは2008年の事故で一時は意識不明状態になり、死の淵から生還した。KOKOが死なせなかったのかもしれない。
ギターで懐かしそうに会話を交わすふたりに、胸が熱くなる。
青森でもこの姿が見られるはず!
去年から台湾に渡りアジアで精力的にブルースを盛り上げているShunは、シカゴの音を懐かしむようにもだえていた。
4人のDivaが勢ぞろい。ど迫力
そしてBlue Festのオオトリを締めたのは、Grammy Lifetime Achievement Awards(グラミー賞特別功労賞受賞)シンガー、Mavis Staples。
今日はそれまでに女性シンガーをたっぷり見たせいか、この時点でちょっと腑抜けになってしまっていて感動が薄かった。
これって贅沢の極み?
毎年この夜景を見るために生きている気がする。
「神様仏様、私にこの時間をくれてありがとう!」
さて、疲れ知らずの同期二人。
翌日からさっそく、シカゴ市内の要所を観光バスを使って巡ったり、自転車を借りてミシガン湖沿いを北へ南へと走り回っていたという。
もともと今回ふたりがシカゴを訪れたのは、郁ちゃんが経営しているマーケティング会社で最近受注が増えつつあるアメリカ進出クライアントとの仕事がらみで、アメリカの商品トレンドを調査するのが大きな目的のひとつだった。
そこで、私がアテンドして最近キッチンを改装した友人のお宅を見せてもらいながらお話を伺ったり、
シニアハウス(リタイア後の元気なコミュニティ)の視察に出かけたり、家電大型量販店などを見て回ったりしたのだった。
さらに、シカゴ市内で行われたインテリアデザインのコンベンション「Neocon(ネオコン)」にも出かけた。
(左)ネオコン会場となったマーチャンダイズ・マートビル
(右)トレッドミルと一体となったパソコンデスク。いかにもアメリカ的な発想。でもこんなん、絶対集中して仕事でけへん(笑)
★ ★
さて、そんなある日の朝のこと。
ミシガン湖畔でひとりのんびりしていた郁ちゃんに声をかけてきた御仁がいた。
年の頃なら70歳くらい、リチャードというその爺ちゃんは彼女を日本人と知ってよほどうれしかったらしく、
自分は昔シカゴ大学の東洋研究所で長年研究員をしていた学者で、今は珍しい学術本を主に扱う本屋さんをしていること、
世界最古の小説である源氏物語を読んでいたく感銘を受けたこと、今はベトナム語を勉強していること、などを一方的にしゃべった挙句、
2~3年前に改装した東洋研究所の博物館を案内してあげよう、と誘ってくれたという。
むげに断ることもできなかった彼女、私たちと相談してすぐに連絡する約束をし、私がその連絡係をすることになった。
さっそくリチャードにメールを送ったところ、よほど待ちきれなかったのか翌朝早朝にいきなり電話でたたき起こされた
彼はたまたま電話を受けたPちゃんにことの次第を一から説明し、Pちゃんにも一生懸命「東洋研究所博物館」がいかに素晴らしいところで、見る価値があるかを滔々と話して聞かせたらしい。
もとより古代文明にはすごく興味があるPちゃん、私たちと一緒に行くことに決定。
かくして当日、
リチャード(右から二人目)を案内係に、Chicago University Oriental Instituteへ。
なんと、あの「バビロン法典」が刻まれた石塔がここに!
昔教科書でみた、あの本物がここに無防備に置かれていることにビックリ仰天。
私がにらんだ通りPちゃんはすっかりはまってしまい、リチャードと話し込んでいた。
こういうときは学者同志にさせておくのが一番。うっしっし。
エジプト人の研究員さんも途中から参戦。
豊かな知識でどんな質問にも答えてくれるので、本当に勉強になった。
もし私たちだけで行っていたら、ほとんどの情報は見逃してしまっていたに違いない。
そんなわけで、結局4時間近くをここで費やし、見終わったころにはみんなぐったり。
リチャードも疲れ果てて、夕食の誘いを振り切って帰って行った。
どうもありがとう、おじいちゃん!
(あとから検索してみると、おじいちゃんは『旧約聖書の正義と歴史』という本を書いているれっきとした作家さんだった。
でも彼自身は無神論者で、「人が良い行いをするのに神もエンジェルも要るものか」と言ったのには納得。笑えた。)
ひょんなことからリチャードと知り合い、こんな素晴らしいシカゴ大学秘蔵の博物館を案内してもらえるなんて、
本当に人の縁とは摩訶不思議。
出会いに感謝せずにはいられない。
★ ★
元気な同期ふたりはこのあと、ナイアガラの滝~カナダ・トロントへのミニ旅行に2泊3日で出かけて行き、
シカゴで過ごす最後の1日を、建築家フランクロイド・ライトの建築物見学~西部郊外ツアーで締めくくることに。
私は以前にも一度ここを訪れたことがあったけれど、そのときはガイドもなくただぶらぶらしただけだったので、今回ふたりの持参した『地球の歩き方』の解説には本当に助けられた。
こういうときはやはり、日本語のガイドブックは役に立つなぁ。
フランク・ロイドの初期~後期の建築物が2ブロックの中に集まっていて、徒歩で見て回ることができる。
日本建築に大きな影響を受けたロイドらしく、日本的な色づかいやしっくいなどの素材が取り入れられていた。
現在もこのなかで一般の市民が普通に生活をしているところが面白い。
今日私たちの案内係をしてくれたSenさんと一緒に。エルムハースト駅前のBarで名残の夜を過ごす。
ガイドブックだけではわからないシカゴの、アメリカの魅力を、ふたりは存分に感じてくれたようだった。
1年で一番いい季節に、懐かしい友とすごす時間は、私に新たな活力を与えてくれた気がする。
ありがとう!また来てね。
翌日からさっそく、シカゴ市内の要所を観光バスを使って巡ったり、自転車を借りてミシガン湖沿いを北へ南へと走り回っていたという。
もともと今回ふたりがシカゴを訪れたのは、郁ちゃんが経営しているマーケティング会社で最近受注が増えつつあるアメリカ進出クライアントとの仕事がらみで、アメリカの商品トレンドを調査するのが大きな目的のひとつだった。
そこで、私がアテンドして最近キッチンを改装した友人のお宅を見せてもらいながらお話を伺ったり、
シニアハウス(リタイア後の元気なコミュニティ)の視察に出かけたり、家電大型量販店などを見て回ったりしたのだった。
さらに、シカゴ市内で行われたインテリアデザインのコンベンション「Neocon(ネオコン)」にも出かけた。
(左)ネオコン会場となったマーチャンダイズ・マートビル
(右)トレッドミルと一体となったパソコンデスク。いかにもアメリカ的な発想。でもこんなん、絶対集中して仕事でけへん(笑)
★ ★
さて、そんなある日の朝のこと。
ミシガン湖畔でひとりのんびりしていた郁ちゃんに声をかけてきた御仁がいた。
年の頃なら70歳くらい、リチャードというその爺ちゃんは彼女を日本人と知ってよほどうれしかったらしく、
自分は昔シカゴ大学の東洋研究所で長年研究員をしていた学者で、今は珍しい学術本を主に扱う本屋さんをしていること、
世界最古の小説である源氏物語を読んでいたく感銘を受けたこと、今はベトナム語を勉強していること、などを一方的にしゃべった挙句、
2~3年前に改装した東洋研究所の博物館を案内してあげよう、と誘ってくれたという。
むげに断ることもできなかった彼女、私たちと相談してすぐに連絡する約束をし、私がその連絡係をすることになった。
さっそくリチャードにメールを送ったところ、よほど待ちきれなかったのか翌朝早朝にいきなり電話でたたき起こされた
彼はたまたま電話を受けたPちゃんにことの次第を一から説明し、Pちゃんにも一生懸命「東洋研究所博物館」がいかに素晴らしいところで、見る価値があるかを滔々と話して聞かせたらしい。
もとより古代文明にはすごく興味があるPちゃん、私たちと一緒に行くことに決定。
かくして当日、
リチャード(右から二人目)を案内係に、Chicago University Oriental Instituteへ。
なんと、あの「バビロン法典」が刻まれた石塔がここに!
昔教科書でみた、あの本物がここに無防備に置かれていることにビックリ仰天。
私がにらんだ通りPちゃんはすっかりはまってしまい、リチャードと話し込んでいた。
こういうときは学者同志にさせておくのが一番。うっしっし。
エジプト人の研究員さんも途中から参戦。
豊かな知識でどんな質問にも答えてくれるので、本当に勉強になった。
もし私たちだけで行っていたら、ほとんどの情報は見逃してしまっていたに違いない。
そんなわけで、結局4時間近くをここで費やし、見終わったころにはみんなぐったり。
リチャードも疲れ果てて、夕食の誘いを振り切って帰って行った。
どうもありがとう、おじいちゃん!
(あとから検索してみると、おじいちゃんは『旧約聖書の正義と歴史』という本を書いているれっきとした作家さんだった。
でも彼自身は無神論者で、「人が良い行いをするのに神もエンジェルも要るものか」と言ったのには納得。笑えた。)
ひょんなことからリチャードと知り合い、こんな素晴らしいシカゴ大学秘蔵の博物館を案内してもらえるなんて、
本当に人の縁とは摩訶不思議。
出会いに感謝せずにはいられない。
★ ★
元気な同期ふたりはこのあと、ナイアガラの滝~カナダ・トロントへのミニ旅行に2泊3日で出かけて行き、
シカゴで過ごす最後の1日を、建築家フランクロイド・ライトの建築物見学~西部郊外ツアーで締めくくることに。
私は以前にも一度ここを訪れたことがあったけれど、そのときはガイドもなくただぶらぶらしただけだったので、今回ふたりの持参した『地球の歩き方』の解説には本当に助けられた。
こういうときはやはり、日本語のガイドブックは役に立つなぁ。
フランク・ロイドの初期~後期の建築物が2ブロックの中に集まっていて、徒歩で見て回ることができる。
日本建築に大きな影響を受けたロイドらしく、日本的な色づかいやしっくいなどの素材が取り入れられていた。
現在もこのなかで一般の市民が普通に生活をしているところが面白い。
今日私たちの案内係をしてくれたSenさんと一緒に。エルムハースト駅前のBarで名残の夜を過ごす。
ガイドブックだけではわからないシカゴの、アメリカの魅力を、ふたりは存分に感じてくれたようだった。
1年で一番いい季節に、懐かしい友とすごす時間は、私に新たな活力を与えてくれた気がする。
ありがとう!また来てね。
6月8日、来客第2弾がシカゴに到着。
会社時代の同期の郁ちゃんと美紀ちゃん。
といっても、ふたりとも部署は違ったし早くに辞めてしまったので、会社にいるときはまったく接点なし。
でも面白いことに、うちの会社は辞めてからいろんなところでつながって仕事を共にする機会が多く
郁ちゃんとは数年前に、美紀ちゃんとは今回初めてご一緒することになった。
さて、シカゴ到着後さっそく夕方に二人に会って向かったのは、今日から始まった「シカゴ・ブルース・フェスティバル」会場。
初日で平日ということもあって、人出はいまひとつだがぶらぶらするのにはちょうどいい。
このあとふたりは、シカゴ・シンフォニー“3人のピアニストによるベートーベン”を聴きに行き、
私は再びフェスティバル会場に戻ってビールを飲みながら最後のステージを見つつ夕涼み。
そして再びふたりと合流して向かったのは・・・
おなじみ「Buddy Guy's Legend」
本日の演奏は、“Billy Branch & the Sons Of Blues"。
シカゴを代表するブルースバンドがシカゴを代表するブルースバーで、シカゴ・ブルース・フェスティバルの開けた日に演奏するという理想的なシチュエーションに、もちろん店内はすでに立ち見オンリー状態。
私たちは観光客のあまり知らない、隠れ家的2階のプールバーに直行して少し腹ごしらえをしたあと、1階に戻ってライブを堪能。
シカゴに上陸したその日に、真夜中までフル活動した疲れ知らずのふたりだった・・・。(つづく)
会社時代の同期の郁ちゃんと美紀ちゃん。
といっても、ふたりとも部署は違ったし早くに辞めてしまったので、会社にいるときはまったく接点なし。
でも面白いことに、うちの会社は辞めてからいろんなところでつながって仕事を共にする機会が多く
郁ちゃんとは数年前に、美紀ちゃんとは今回初めてご一緒することになった。
さて、シカゴ到着後さっそく夕方に二人に会って向かったのは、今日から始まった「シカゴ・ブルース・フェスティバル」会場。
初日で平日ということもあって、人出はいまひとつだがぶらぶらするのにはちょうどいい。
このあとふたりは、シカゴ・シンフォニー“3人のピアニストによるベートーベン”を聴きに行き、
私は再びフェスティバル会場に戻ってビールを飲みながら最後のステージを見つつ夕涼み。
そして再びふたりと合流して向かったのは・・・
おなじみ「Buddy Guy's Legend」
本日の演奏は、“Billy Branch & the Sons Of Blues"。
シカゴを代表するブルースバンドがシカゴを代表するブルースバーで、シカゴ・ブルース・フェスティバルの開けた日に演奏するという理想的なシチュエーションに、もちろん店内はすでに立ち見オンリー状態。
私たちは観光客のあまり知らない、隠れ家的2階のプールバーに直行して少し腹ごしらえをしたあと、1階に戻ってライブを堪能。
シカゴに上陸したその日に、真夜中までフル活動した疲れ知らずのふたりだった・・・。(つづく)
いやもう、この時期は忙しくてパソコンを触るどころか、家にいる時間すらない。
今年は特に忙しく、珍しく行動表を自分で書いてしまったほど。
というのも、立て続けに2組、日本からお友達がシカゴを訪ねてくれたのと、
恒例の「Chicago Blues Festival」がそこに重なったという事情から。
日本からのお客様第1号は、大阪時代にお世話になった川口さんご夫婦。
結婚40周年の記念旅行をアメリカで考えている、と連絡をいただいたのが今年の1月末のことだった。
行きたかったナイアガラにも近く、Jazzも聞ける場所としてシカゴが候補にあがり
それならば是非にとお誘いしたのだった。
そしてあれよあれよという間に日程が決まり、無事にチケットも押さえて6月4日に約2年半ぶりの再会となった。
上陸の日、シカゴは夕涼みにはもってこいの、暑くもなく寒くもない気温。
さっそくミレニアムパークの芝生に座って長旅の疲れを癒しつつ、持参したワインを飲みながら午後6時半からの無料Jazz Concertを楽しむ。
何が嬉しいって、日本から持ってきていただいたお土産のかずかず。
手作りのちりめん山椒と、いかなごの釘煮、熊野の美味しい梅干し、それに夢にまで見た「塩麹」。
この山椒はそんじょそこらの市販の山椒じゃなく、実山椒をひとつづつ枝から外して剥いてくれたもの。
もう味が全然ちがうのだ。これにはただただ大感激。
塩麹は、さっそく家に帰って手羽先にまぶして一晩おき、翌日グリルして食べた。
もう最高だ。
★ ★
ナイアガラ2泊旅行を楽しんでまたシカゴに戻ったおふたりと一緒に、週末はブルース・フェスティバルへ。
どこへ行くにもビールとカキピーとするめは持ち歩くというおふたり。う~む、さすがだ。
30℃をゆうに超える暑さの中、飲む冷えたビールのうまいこと。
そこに流れるブルースがまた最高。
高層ビルをバックに、メインステージ前にて。
あっという間の7日間(うち3日はナイアガラ旅行)だったけれど、おふたりはシカゴの見どころを精力的に巡ったそうで
シカゴを大層気に入って、何度も「ええところやわ~」と言っていた。
今度は是非、秋のJazzのシーズンに来てくださいね。
秋のシカゴもいいですよ~。
今年は特に忙しく、珍しく行動表を自分で書いてしまったほど。
というのも、立て続けに2組、日本からお友達がシカゴを訪ねてくれたのと、
恒例の「Chicago Blues Festival」がそこに重なったという事情から。
日本からのお客様第1号は、大阪時代にお世話になった川口さんご夫婦。
結婚40周年の記念旅行をアメリカで考えている、と連絡をいただいたのが今年の1月末のことだった。
行きたかったナイアガラにも近く、Jazzも聞ける場所としてシカゴが候補にあがり
それならば是非にとお誘いしたのだった。
そしてあれよあれよという間に日程が決まり、無事にチケットも押さえて6月4日に約2年半ぶりの再会となった。
上陸の日、シカゴは夕涼みにはもってこいの、暑くもなく寒くもない気温。
さっそくミレニアムパークの芝生に座って長旅の疲れを癒しつつ、持参したワインを飲みながら午後6時半からの無料Jazz Concertを楽しむ。
何が嬉しいって、日本から持ってきていただいたお土産のかずかず。
手作りのちりめん山椒と、いかなごの釘煮、熊野の美味しい梅干し、それに夢にまで見た「塩麹」。
この山椒はそんじょそこらの市販の山椒じゃなく、実山椒をひとつづつ枝から外して剥いてくれたもの。
もう味が全然ちがうのだ。これにはただただ大感激。
塩麹は、さっそく家に帰って手羽先にまぶして一晩おき、翌日グリルして食べた。
もう最高だ。
★ ★
ナイアガラ2泊旅行を楽しんでまたシカゴに戻ったおふたりと一緒に、週末はブルース・フェスティバルへ。
どこへ行くにもビールとカキピーとするめは持ち歩くというおふたり。う~む、さすがだ。
30℃をゆうに超える暑さの中、飲む冷えたビールのうまいこと。
そこに流れるブルースがまた最高。
高層ビルをバックに、メインステージ前にて。
あっという間の7日間(うち3日はナイアガラ旅行)だったけれど、おふたりはシカゴの見どころを精力的に巡ったそうで
シカゴを大層気に入って、何度も「ええところやわ~」と言っていた。
今度は是非、秋のJazzのシーズンに来てくださいね。
秋のシカゴもいいですよ~。
先々週末、ひょんなことから知り合いに頼まれて柴犬を3日間預かることになった。
その名も「タロー」。
都市はGOROよりも1歳若い、2歳のオス。ほとんど黒柴っぽいゴマ柴ちゃん。
実は、オーナー家族が夏の間日本に帰るため、その間預かってほしいと頼まれたのだけれど
なにしろ人様の犬をうちで預かるのは初めてのことなので、GOROとの相性やタローの“素行”を見ておかないと、ということで
これが面接をかねた予行練習というわけ。
さて、我が家にやってきたタローにゴローは興味津々。
でもそれは初めのうちで、あとはほとんど無関心。こりゃ、手がかからなくていいわ。
面白いことに、GOROは自分が年上であることをわかっているらしく、振る舞いがすっかり「兄貴」。
タローを時々心配するそぶりを見せたり、ケージの中で眠るタローのそばで夜は何気なく寝ていたり。
とりあえず相性は悪くないようなので安心安心。
着いた日は同じく世話を頼まれていたA.J.と一緒に3匹でバックヤードで走り回る。
「なんかちょうだい」の目
とにかく暑かったので、家の中でぐったり。微妙な距離を保って昼寝。
仲良くヨーグルトをシェア
その名も「タロー」。
都市はGOROよりも1歳若い、2歳のオス。ほとんど黒柴っぽいゴマ柴ちゃん。
実は、オーナー家族が夏の間日本に帰るため、その間預かってほしいと頼まれたのだけれど
なにしろ人様の犬をうちで預かるのは初めてのことなので、GOROとの相性やタローの“素行”を見ておかないと、ということで
これが面接をかねた予行練習というわけ。
さて、我が家にやってきたタローにゴローは興味津々。
でもそれは初めのうちで、あとはほとんど無関心。こりゃ、手がかからなくていいわ。
面白いことに、GOROは自分が年上であることをわかっているらしく、振る舞いがすっかり「兄貴」。
タローを時々心配するそぶりを見せたり、ケージの中で眠るタローのそばで夜は何気なく寝ていたり。
とりあえず相性は悪くないようなので安心安心。
着いた日は同じく世話を頼まれていたA.J.と一緒に3匹でバックヤードで走り回る。
「なんかちょうだい」の目
とにかく暑かったので、家の中でぐったり。微妙な距離を保って昼寝。
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