Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

13年ぶりと18年ぶりの再会。

2023-10-20 14:55:33 | ニッポン生活編

10月はうれしい再会の月。

まずは、相棒の両親。

2010年にシカゴの自宅に遊びに来てくれて以来。しかも初めての日本訪問とあって、ブッキングを完了した5月からお互いにそわそわ、わくわく、ドキドキしていた。

私はいわゆる”嫁”の立場なのだけれど多分、相棒よりもずっと気持ちは実の子供に近い。

あちらの親もそう思ってくれている。これにはいろいろ理由ありなのだけれどなかなか説明ができない問題なので省略。

とはいえ、久しぶりの再会でなかなか濃い1週間を一緒に過ごすことができて、少しだけでも親孝行できてほっとしている。

 

そしてもうひとつは、古い友人との再会。

職場をやめてバークレーに遊学していたころ、語学学校で席を並べたブラジルのパトリシア。

そのころ、彼女も自分のキャリアを捨ててご主人の仕事(うちと同じく研究者)に帯同してアメリカへ。とはいえ主婦に収まる人でもなく、何かを身につけたい、人と交わりたい、と語学学校へやってきた。

お互いにそれなりに人生を積んだ年齢であったこともあってすぐに意気投合し、家を行き来して人生を語り合う親友になった。

一足先に私が日本へ帰国。そのあと彼女もブラジルに戻りしばらく音信が途絶えていた。

あるとき、彼女からのメールで彼女がジュエリーデザイナーになったことを知ってびっくり。

医療セラピストとしてのキャリアをバリバリこなしていた彼女が、フリーランスで仕事を始めるとは想像もつかなかった。

それでも大好きな道を選んだ彼女の勇気に、なみなみならぬ決意を感じ取った。

そしてコロナが明けた今年の春。彼女からメッセージが届いた。

「10月に日本に行くの。会いたい」

驚いたのはその理由。なんと「空手の世界大会(第10回KWF 世界大会)」に帯同するためだという。

地球の裏側の彼女とは、ここで会わなければもう会えないかもしれない。

2週間の滞在の間、1日だけ大阪フリー観光にやってくるという彼女に会いに、すぐに大阪行きのバスを手配した。

少しでも一緒の時間をもてるように同じホテルを予約し、その夜Barで14年ぶりの再会を果たした。

ふたりとも、涙目。。

あのときからちっとも変わらない、力強い目で彼女は思い切りハグしてきた。

 

本当に会いたかったの。どうしてたの?私はいろんなことがあったわ。

あれから、ブラジルに戻ったりまたアメリカに戻ったり4回も往復したの。そのたびに私は仕事をあきらめた。バークレーでは「子育てをしながら夫の帰りを待つ妻」を命じられたけど、それが私には耐えられなかった。

今こうしてジュエリー作家になったのは、もとはといえばバークレー時代に小さなワークショップに行ったのがきっかけだった。だって、私も人生で何かがしたかったのよ。

ブラジルに戻ってからも、夫は私が仕事を持つことに賛成しなかったわ。女はだまって子育てしていろ、と言わんばかりに。

「マッチョ」な考えを持つ彼とのことを、思えば私は何も知らなかったのね。

 

意を決して、1年前に離婚。

二人の男の子を引き取り、育てあげながら自らもジュエリー作家として仕事をしている。

その傍らで、次男の空手教室に送り迎えしているうちに自分も通い始め、「今では私だけが道場通いよ」と笑う。

 

「あんたは強いよ、強い!昔からそうだった。自分の道は自分で切り開く、そういう人だったじゃない」

私が言うと、

「Shokoから学んだのよ、私。一度しかない人生、自分で見つけなきゃって」

 

カウンターが閉まってひっそりとしたホテルのバーで、地ビールで乾杯しながらゆっくりとお互いの空白を埋めていく。

ありがとう、友よ。

18年前の私たち。

赤ちゃんだったペドロ坊やも、もう21歳。ジャーナリストを目指している。

UCバークレー前のカフェ。よくここでお茶しながら英語を鍛えたよね。

 

再会の夜。

 

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