Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

4年ぶりのGW

2005-04-29 08:58:02 | アメリカ生活雑感
4月に入ってからいきなり仕事でばたばたし始め、それらがGW前に一気に重なったりしてここのところは毎日事務所出勤。家賃を払っている主は普段ほとんど大阪なので、タダで使っている私がいちばん事務所を活用していることになる。
先週末、取材で過ごした沖縄は、もうすっかり夏だった。
一歩空港に足を踏み入れたら、まるでシンガポールに踏み込んだかのようなもぁっとした感触が体中にひろがった。当然、プールや海ではもう泳いでいるし、撮影で半日海辺を歩きまわただけで両肩にはくっきりとランニングの跡がついた。
海が見渡せるガーデンレストランでは、多い日では2組も同時に披露宴をやっていて、沖縄にいた3日間で少なくとも5組のカップルを見た。驚いた。
帰る日の午前中、1時間ほどフリーだったので、いてもたってもいられず水着をレンタルしてプールで泳いでみた。ついでに屋外のジャグジーにも入ってしばしリゾート気分を味わった。でも、そんなことひとりでやってもなぁ・・・。




気がつけば世の中はすっかりGWモード。
どこへ行ってもどうせ混んでいるしぼったくられるだけ。遠出はせずに、ゆっくりと書類を整理したり、手紙を書いたり、美術館めぐりをしたり、冬物の整理をしてすっきりと夏支度をして過ごすとしよう。
そうそう、この夏いよいよ出版予定のエッセイ「バークレー日記」のゲラ刷りがあがってきた。この600ページもの原稿チェックもやらないといけない。結構忙しいぞ、これは!


沖縄にて。

2005-04-23 21:13:07 | アメリカ生活雑感
5年ぶりに沖縄にやってきた。といっても、今回はプライベートではなく取材のお仕事。
某航空会社の、「某Pモンツアー」という家族旅行に同行して密着取材するという、何ともトホホなすごし方だ。
27歳と28歳の若いカップルと3歳と1歳の超かわいいふたりの子供たち、そしておじいちゃん、おばぁちゃんというにはあまりにも若すぎるまだ60歳前のご両親と3世代と一緒なのだが、この人たちはいわゆる「読者モデル」というやつで、編集部に家族写真を送ってきて採用された実に運のいい人たちなのである。なんてったって家族6人タダで沖縄にいけるとあって、二つ返事で参加をしてくれた。世の中こういう、ついている人もいるんだ・・・。
滞在先の「万座ビーチホテル」はまだGW前だというのに、なんだかどこもそこもバカップル(おっと、思わずおばさんのやっかみが)だらけでいやんなる。
おばさんはふてくされて、夕食取材のあとビール片手にブログ書き込みというわけだ。
とはいえ、ただで沖縄に来てリゾートホテルに泊まり、多少なりとも一人の時間があるというのはまぁまぁうれしい(週末にやる宿題は山ほどあるけれど)。
しか~し!
先週までお天気だった沖縄は、いきなりの雨。おかげで今日は屋外での撮影はできなかった。
明日はなんとか晴れてほしい、いやとにかく雨さえ降らなければいいや。



ひとつしかない地球

2005-04-21 01:00:55 | music/festival
しつこいようだが、私のこれからのテーマは「世界平和」だ。
今やっている仕事(子育て支援)も、そのひとつの表現。そしてもうひとつの柱は“国際文化交流”と位置づけている。
音楽や芸術は、間違いなく国境を越え、世界の人々を幸せにするパワーを秘めているからだ。まわりくどくくだらない政治力よりもはるかにスピードがあり、うそがない。これは3年間のアメリカ生活で私が実感したことでもある。
この実感を具現化してくれたミュージシャンがいる。
彼の名は宮沢和史。そう、あの“BOOM”のMIYAZAWAだ。
彼は、今年明けの1月28日のフランス・パリを皮切りに、ブルガリア、ポーランド、ロシア、イギリスと、自身のバンドを率いて“MIYAZAWA-SICK’05”ツアーを行った。その先々で、あの名曲「島唄」をきっかけに各国を代表するミュージシャン達との共演が実現、「島唄」はそれぞれの国の言葉とリズムで生まれ変わった。
その出会い から生まれた楽曲「コシカ(ロシア語で“猫”)/ひとつしかない地球」も今日、シングルとしてリリースされた。
言葉も文化もちがう彼らが音楽を通じて邂逅したのだ。

今日は恵比寿のリキッドルームでこの“ヨーロッパツアー報告ライブ”。ありがたいことに国際交流基金からこのライブにご招待いただいた。
ヨーロッパで共演した各国のシンガーたちも参加しての、ゴージャスかつにぎやかなライブだった。フランスからはパリ在住のブラジリアンボサノバシンガー、CATIA、ロシアからはカリスマ的人気をもつ“Night Snipers”の女性ボーカル、Dianna Arbenina、ポーランドからは22歳の若きロックシンガー、Tomek MakowieckiがOpening Actをつとめた。
音楽のジャンルも言葉もちがうこの3組のアーティストたちの魂のこもった演奏に、すっかりやられてしまった。特にロシアのロックバンド“Night Snippers”は、ロックの原点ともいえる飾り気のない、逃げも隠れもしないすがすがしい魂を聴かせてくれた。
それぞれがうたってくれた「島唄」はもちろん、アレンジの違いを楽しむことができた。特に、ボサノババージョンは今にも波の音が聞こえてきそうな美しさだ。

当の宮沢が登場したときには、なんだかもう聞くほうもすでに満腹状態。開演からすでに2時間半が過ぎていたこともあって、心なしかまわりはまったりとしていたようだ。正直に言えば、はじめの3組のパワーにすっかり食われてしまったのかもしれない。
最後に、宮沢がツアー中に作り各地のシンガーとレコーディングをすすめた「ひとつしかない地球」というニューシングルを全員で唄ってライブは終了。この曲は22日武道館で行われる“アースデー・コンサート”でも歌われる予定だ。
テーマも含めて、なんとなく「世界でひとつだけの花」と似ている、と感じたのは私だけだろうか!?

久々に音楽にどっぷりつかって、幸せな気分。やはりアートは国を越えるんだ!という確かなものが私のなかにずしりと残った。




切ない。

2005-04-19 00:09:33 | movie
私が今まで見た映画の中で間違いなくTOP10に入る映画を、先日テレビで見た。
その映画とは、「初恋の来た道」という中国映画。若き日のチャン・ツィーのあどけなさがまぶしく美しかった。ストーリーのあまりの美しさに泣けて、泣けてしかたなかった。
舞台は中国、ほとんど都会とは隔絶された田舎の村。
その村で生まれ育った少女と、都会からやってきた小学校教師との淡い恋とその行方を描いた物語だ。
その中で描かれる、息を呑むような風景をみているだけで、どうしようもなく、心の中ではらはらと涙がこぼれ落ちるのだった。
春、夏、秋、冬・・・好きな人をひたすら待ち続けて変わる村の風景の美しさ。こんな美しいものを持っている国に生まれ育った同じ人間同士、同じような美的感覚や価値観があるのだろう、と親近感を感じずにはいられない。
年中同じような気候の中で過ごしたカリフォルニアでの3年間を思い返すにつけ、“四季のある国”同士の“美しき同盟国”感情は疑いもしなかった。
なのに。
どうして、同じ美的感覚を持っている(にちがいない)、同じアジア人同士がこんなに解り合えないのだろうか?

戦後60年。
日本にとっては「もう60年」でも。中国4000年にとっては昨日起こったことなのだろう。
どうやったら、人は解り合えるのだろう・・・。


里帰り

2005-04-17 18:38:28 | アメリカ生活雑感
2月の引越し以来、初の里帰りをした。
前日に大阪で仕事の打ち合わせがあったので、そのついでに今回は陸路で徳島入り。
久々に親の手作り料理でも満喫してゆっくりしようかなと思っていたのに、2日後にはまた打ち合わせが入ってしまったので、実質の滞在時間はたったの40時間。先週までヒマだったのに!
ただ、今回のメインイベントはあるライブを見ること。それはあの「トランペッター 大野俊三」さんの
全国ツアー。
大野さんと知り合ったのは2001年の夏の阿波踊り。そのときはプライベートでの来徳だった。それから4年ぶりにこの徳島で、プロフェッショナルなライブを見られるこの機会を実はひそかに楽しみにしていた。
大野さんのトランペットをビデオでしか見たことのなかった両親を連れて、夕食後の午後8時、ジャズライブバー“Jazz Cabin 88”へGO!
なんと8時と10時の両方のステージを入れ替えなしで堪能することができた。都会じゃぁ考えられないこの贅沢さ!
最近、大野さんのライブを見る機会が多いのだけれど、いつ聞いても胸にじいんとくるのが、ボサノババージョンの「かぁさんの歌」。一方で残念ながら、絶対にやると期待していた「阿波踊り」は演奏されなかった。
そして今回の“シークレットメンバー”でもあるピアノの大西順子さんは、はじめは表情が少し硬かったものの、淡々と狂いのないテクニックを聴かせてくれた。このツアーが終わるころには、彼女自身が再び人前でピアノを弾くことを何より楽しいと思ってくれるといいな、と願わずにいられない。
久々の親子での外出。素敵な夜だった。




               ついでにうちの畑の菜の花がきれいだったので撮ってみました

Happyの連鎖

2005-04-08 01:27:58 | アメリカ生活雑感
ここにきてやにわに、仕事が忙しくなってきた。
今月から始まったばかりの仕事だけれど、早くもエンジンフル回転。毎日打ち合わせやら取材やらで、なんとなく昔に戻ったような感覚。悪くない。
雑誌のディレクターという仕事は一種の「手配屋」なので、人脈がすべて。けれど、だからといって仕事を請けてくれれば誰でもいいというわけにはいかない。お互いがハッピーハッピーにならなければ時間が“もったいない”から。
しかもテーマが「子育て支援」の雑誌の編集なので、お仕事を一緒にしていただくライターやデザイナーというスタッフの方々もなるべく実感をもってなおかつ共感してくれる人に声をかけるようにしている。

かくして今週は久しぶりに懐かしい人たちにたくさん会い、四方山話やら脱線話やらをたっぷり。また一緒にやりましょうよ、とのお願いに「是非やらせてください」とおっしゃっていただいた。
まさに百人力。本当にありがたい。


肝を据えろ、ノリ!

2005-04-05 00:21:20 | アメリカ生活雑感
NHKの「英語でしゃべらナイト」を毎週楽しみに見ている。
今晩はタイムリーにも、マリナーズのシギーこと長谷川滋利がゲストだった。タイムリーという理由は、あの中村ノリの身辺がまたややこしいことになり始めているからだ。
アメリカにいたときノリのメッツ入団騒動の一部始終を聞いて「ノリはnobody(小者)だ」と日記に書いたが、今回の件でもああやっぱりなと思っていたところへ今日のシギーである。
彼の話に、おおげさだが感動で涙が出た。

シギーはメジャーにいって9年になる。初めは言葉もわからずチームメートに英語で話しかけられるのが面倒でよくトイレに閉じこもっていたという彼も今では立派に環境になじみ、チームのムードメーカーになっている。なぜか、と聞くと彼はこう答えた。
「ボクにはここ(メジャー)がだめだったら日本へ帰るという選択肢は絶対になかった。そうなったらアメリカに残るから苦労をかけるかもしれない、と妻にも言いました」。
鳴り物入りでメジャーに入団したわけでもない、ひとりの地味なパ・リーグの投手がここまで腹を決め、そして“帰るところがない”という悲壮な決意で9年間努力を続けた。いつも明るくジョークを飛ばして屈託なさそうに振舞いながらも、その裏でいつも冷静に将来を見つめていたのだ。
「将来はほんま、いろいろやりたいことがあるんです。田舎のマイナーリーグのオーナーになるとかね。いいでしょ?」
野球で稼いだお金で勉強もかねてせっせと株投資もしているといい、投資関連の本をいつも持ち歩き勉強を怠らない。本業以外で社会に何か貢献していたいという思いからだ。

松井やイチローは決して自分を見失わず、何があろうと他人のせいにしない。
田口は自分から飛び込んでいったメジャーで挫折を味わい、3年間のどん底マイナー生活の後メジャーデビューを掴み取った。
かたや、いつも定まらないノリ、である。夢を追いかけるのはいいが自分を過大評価するのはもうよしたほうがいい。アメリカは夢を見させてくれる国である反面、見限るのも早い国。いい加減「オレ様」根性は捨てて、ルーキーとして這い上がる努力をしようぜ。
でなければ、合併騒動の最中、自分だけいち抜けて飛び出して迷惑をかけたチームメートに合わせる顔がないじゃないか。


私流、もったいない術

2005-04-04 13:28:31 | アメリカ生活雑感
ケニアのマータイさんが日本で衝撃を受け、世界に広めようとしている「MOTTAINAI(もったいない)」という言葉。日本人としてはとてもうれしく誇らしい。
しかし当の日本での反応はというと、どうやら“言葉”としてのもったいないだけを今さらのように取り上げている気がしてならない。それでもって「もったいない運動」っちゅうわけのわからんものまで“発生”した。
昔の人にとっては毎日がもったいない運動なわけで、なんだかとってつけたみたいで面はゆい。それほど日本は大量消費・大量廃棄の国になってしまったということだろう。いや、もっといけないのは「大量廃棄することをなんとも思わなくなった国」になってしまったことかもしれない。

ところで、最近の自分の暮らしを振り返って、もったいないを実践してきたことを少し。

1.今なければ生活に支障が出るもの以外の新品は買わない。
引越してきたときはそれこそ布団1セットとカーテンと身の回りのものだけだった。それでも生きていけるのだから、焦らずに自問自答することが大切。

2.ゴミを出さない。
日本に帰ってきて感じるのは“過剰包装”。プラスチックの器などは洗っておいておくと、ちょっと何か代用品がほしいときにさっと役に立つ。ダンボールもいろいろ組み立てると、押入れの中で立派な収納棚になる。なんと行っても好きな大きさに切れるのが魅力。

3.リサイクル品の購入。
アメリカ生活で身をもって知ったのは、Someone's junk is another person's treasure. (誰かさんのゴミは他の誰かさんの宝)。捨てる神あれば拾う神あり、の精神で我が家もなるべくモノの天寿を全うしてあげることに貢献することにした。
ガステーブル、全自動洗濯機、テレビ、電子レンジ、チェアー、卓上ハロゲンランプ・・・などなど。インターネットのクラシファイドを利用してすべて人から購入。もちろんすべて市価の半額以下。十分使える。しかし、中古だとかえって電気を食う冷蔵庫や食のメインである炊飯器は高くてもいいものを新品で購入した。

4.つきあいにメリハリをつける。
毎月安定した収入があった会社時代と同じノリでつきあっていたらあっという間に破産だ。それ以上に、満足できる時間を共有できる相手と過ごす時間を選んでいかなければ人生の時間が“もったいない”。これはもちろん、私自身が誘って楽しかったと思われているかどうかを大いに考えさせられることにもなる。「きのうは楽しかったです」とお互いに言える時間を共有すること、共有できる人と会うことがこのトシになると本当に大事だなと実感。
そう考えると、夫婦って究極の“もったいないの選択”かも・・・。

こんな話をすると、「みみっちい」「けちくさい」と耳をそむける人たちもいるだろう。でも、モノを大切にすることとケチとは大違い。さらにいえば、物の価値を正しく判断する目、センスを持たなければ「もったいない運動」など絵に描いたもちになってしまう。
例えば10000円をもってスーパーに買い物に行くと、1週間分ほどの食料がたっぷり買い込める。一方で、誰かと食事をしてその後飲みに行けば10000円なんか4時間ほどでなくなってしまう。これをもったいないと思うかどうか、この価値の見極めが大事だということ。自分にとってお金に代られないものは何なのかを判断できること、これが「もったいない運動」の精神そのものだと思う。
金持ちはこんなみみっちいこと、時間をかけて考えもしないんだろうなぁ。


セッション505 再び!

2005-04-03 23:26:03 | アメリカ生活雑感
NHKFMラジオの公開JAZZ録音番組「セッショ505」を、先月に引き続き見に行った。
今日の出演者はあの“不屈のトランペッター”、大野俊三さん。
この公開録音は、NHKに事前に往復はがきで申し込む必要があり、それをやっていなかった私ははなから無理だと思っていのだけれど、なんと今朝になって運よくマネージャーさんから特別の招待券をいただけることになりほいほいと喜びいさんで出かけた。
3月に発売になった新アルバム「HOME」をひっさげての全国ツアーが昨日から始まり、茨城、古河での初日公演は大入り満員の大盛況だったそうだ。

今日のライブも、さすがの息の合った演奏で、すっかりおなじみの杉本ベース、江藤ドラムスとのリズムトリオは安心して聴いていられる。
演奏曲も「HOME」の中からオリジナルの「GO ON」、「Stella by Starlight」、すっかりおなじみの「かあさんの歌」など、実にバタエティー豊かだった。
何度聴いても大野さんのトランペットは温かい。冷えた体全体をじわじわと温めてくれる北国の温泉のようだ。
さすがに「阿波踊り」はなかったが、これは来週の徳島公演で堪能するとしよう。

         

*NHKSession505 
大野俊三グループ
大野 俊三(tp,flh)  山口真文(ss,ts) 野力奏一(p) 杉本智和(b) 江藤良人(dr)
5月1日(日)放送 5月6日(金)再放送