悲しいニュースや怒りを思い出すような出来事はなるべくここに書きたくないけれど、これまでみたいに胸の内にだまってしまったまま新年を迎えるのはもうやめにした。
今年のうちにすべて吐き出して、2014年を真っ白な気持ちで迎えたいから。
12月に入ったある日、ショッキングなニュースが飛び込んできた。
シカゴのブルースミュージシャン、エリック“ギター”デイヴィスが、早朝シカゴのサウスサイドで何者かに撃たれて死んだ。
まだ41歳という若さだった。
いつものようにブルースバーでギグを楽しんだあと朝方家路に向かい、車を停めたところを数発の銃弾を撃ち込まれたという。
数ブロック離れたところでも74歳の元バス運転手も同じように撃たれていることから、同じ犯人の犯行として警察は行方を追っている。シカゴではこの日だけで銃犯罪で5人の命が失われた。
大好きな町シカゴはこういうところなのだ、ということを再び思い知らされて暗い気持ちになった。
http://www.huffingtonpost.com/2013/12/20/eric-guitar-davis-chicago_n_4480753.html
私は彼のことをよく知っているわけではないが、続々と書き込まれていくフェイスブックの投稿をひとつひとつ読んでいると、いかに彼が愛すべき人物であったかがわかる。
伝説のドラマーである父、 Bobby "Top Hat" Davisの演奏するB.B・キング、レイ・チャールズ、マディ・ウォーターズなどのバンドを見て育った彼が、ブルースミュージシャンへの道を選んだのはごく自然なことだった。
今や、自身のバンド“ the Troublemakers(ザ・トラブルメーカーズ)”のリードギダリスト、&ボーカルとしてシカゴのみならず各地のブルースバーで演奏をする、若手のホープだった。
そんな彼が、道半ばにして銃犯罪の犠牲になった。
クリスマスを前に突然一家の大切な柱を失ってしまった家族のやり場のない悲しみはいかばかりだろう。
愛する子供たちとブルースセッションをしている楽しげな映像は、何度見ても胸が熱くなる。
事件後、残された奥さんと6人の子供たちを支えようとシカゴのブルースミュージシャンたちがすぐさま“Eric Davis Memorial Fund”を立ち上げ、募金活動を始めた。
お葬式を出すにも、まとまったお金が必要になる。家族に十分な貯金があったとは思えないからだ。
この募金でまたたくまに100万円以上が集まり、12月28日無事にエリックのお葬式が執り行われた。
シカゴのブルースマンたちの絆はとても厚い。この件に限らず、仲間に何かがあった時の結束力は固くそのことが周りの人たちを突き動かしてくれるのだ。
さらに、来年1月19日には、“Rosa's Lounge”で、彼の追悼ライブが開かれることが事件後すぐに発表され、多くのミュージシャンたちが名前を連ねた。
出演者はもちろん無償で演奏し、チケット売上代金はすべてエリックの家族に贈られることになっている。
※追記
シカゴの殺人件数の減少率は、ここ半世紀のなかで一番大きかった、とリポートされている。
しかし、今年1年で(12月16日まで)395人が犠牲になり、そのうち328人は銃犯罪の犠牲者だということは重く受けとめなければならない。
アメリカから、シカゴから銃犯罪がなくなる日はくるのだろうか。
今年のうちにすべて吐き出して、2014年を真っ白な気持ちで迎えたいから。
12月に入ったある日、ショッキングなニュースが飛び込んできた。
シカゴのブルースミュージシャン、エリック“ギター”デイヴィスが、早朝シカゴのサウスサイドで何者かに撃たれて死んだ。
まだ41歳という若さだった。
いつものようにブルースバーでギグを楽しんだあと朝方家路に向かい、車を停めたところを数発の銃弾を撃ち込まれたという。
数ブロック離れたところでも74歳の元バス運転手も同じように撃たれていることから、同じ犯人の犯行として警察は行方を追っている。シカゴではこの日だけで銃犯罪で5人の命が失われた。
大好きな町シカゴはこういうところなのだ、ということを再び思い知らされて暗い気持ちになった。
http://www.huffingtonpost.com/2013/12/20/eric-guitar-davis-chicago_n_4480753.html
私は彼のことをよく知っているわけではないが、続々と書き込まれていくフェイスブックの投稿をひとつひとつ読んでいると、いかに彼が愛すべき人物であったかがわかる。
伝説のドラマーである父、 Bobby "Top Hat" Davisの演奏するB.B・キング、レイ・チャールズ、マディ・ウォーターズなどのバンドを見て育った彼が、ブルースミュージシャンへの道を選んだのはごく自然なことだった。
今や、自身のバンド“ the Troublemakers(ザ・トラブルメーカーズ)”のリードギダリスト、&ボーカルとしてシカゴのみならず各地のブルースバーで演奏をする、若手のホープだった。
そんな彼が、道半ばにして銃犯罪の犠牲になった。
クリスマスを前に突然一家の大切な柱を失ってしまった家族のやり場のない悲しみはいかばかりだろう。
愛する子供たちとブルースセッションをしている楽しげな映像は、何度見ても胸が熱くなる。
事件後、残された奥さんと6人の子供たちを支えようとシカゴのブルースミュージシャンたちがすぐさま“Eric Davis Memorial Fund”を立ち上げ、募金活動を始めた。
お葬式を出すにも、まとまったお金が必要になる。家族に十分な貯金があったとは思えないからだ。
この募金でまたたくまに100万円以上が集まり、12月28日無事にエリックのお葬式が執り行われた。
シカゴのブルースマンたちの絆はとても厚い。この件に限らず、仲間に何かがあった時の結束力は固くそのことが周りの人たちを突き動かしてくれるのだ。
さらに、来年1月19日には、“Rosa's Lounge”で、彼の追悼ライブが開かれることが事件後すぐに発表され、多くのミュージシャンたちが名前を連ねた。
出演者はもちろん無償で演奏し、チケット売上代金はすべてエリックの家族に贈られることになっている。
※追記
シカゴの殺人件数の減少率は、ここ半世紀のなかで一番大きかった、とリポートされている。
しかし、今年1年で(12月16日まで)395人が犠牲になり、そのうち328人は銃犯罪の犠牲者だということは重く受けとめなければならない。
アメリカから、シカゴから銃犯罪がなくなる日はくるのだろうか。