Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

ハロウィーン(老人の集い)ライブ

2006-10-30 04:11:47 | music/festival
夕べあたりから、街のあちこちには変な格好をした学生たちがうろうろし始めた。
ダースベーダーもいれば全身包帯オンナもいる。ハロウィーンシーズンはいつもこんなかんじで、もう誰とすれ違っても珍しくなくなった。

穏やかに晴れた土曜日。
今日は午後から図書館で面白い講演があるので聞きに言った。ベイエリア在住のサクソフォニスト兼作曲家であるサラ・マニングによるレクチャー、題して“How To Promote Your Music Using Internet”。
自身のホームページ作成上の注意事項から、後半はインターネットをいかにうまく利用して自分の活動の範囲を広げ自身をプロモーションしていくか、という興味深い内容でとても参考になった。
プロモーションといえばいわゆる“どさまわり”しかなかった昔と比べて、今は何でもインターネット。世界のどんな国にいる名も知らないアーティストの曲を間単に視聴でき、その場でお買い上げだってできる。それは、視聴者にとってだけでなくアーティストにとってももちろん大きなアドバンテージでもある。何千と存在するそんなサイトの中から、彼女自身がよく利用しているというオススメのサイトをいくつか詳しく紹介してくれたことは貴重だった。

さて、図書館のあとは“どさまわり”。
今夜、マサコさんちのコンドミニアムで住民たちによるハロウィーン・ポトラックがあるので、そのバックグラウンドに何か演奏してくれないかと頼まれていて、どうせ暇なのでライブをすることにした。
メンバーはマサコさんのピアノと彼女の友人のジム(ベース)、そして私の3人。ライブといっても、みんなが食べてしゃべっている部屋の片隅で演奏するだけで誰もまともには聴いちゃぁいない。しかも、ほぼ全員お年寄り。まるで“シニア・センター祭り”状態だ。
それでも一応、“観客”のいるライブは久しぶりなので、いい練習にもなり楽しませてもらった。「素敵な音楽をありがとう」と何度も言いにきてくれるおばぁちゃんもいて、いいボランティアをした気分。






丁度、シカゴ出張から帰ってきたPちゃんも見に来てくれた。
・・けどすでにライブは終わった後だった。

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ハロウィーン前

2006-10-29 04:29:43 | アメリカ生活雑感


モントレーマーケットは子供の遊び場。


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乱入!Japanプレゼンテーション

2006-10-27 14:24:51 | アメリカ生活雑感
先日知り合いになったかおるさん情報によると、今日はあのバークレー・アダルトスクールで日本チームのプレゼンテーションがあるという。これはぜひみてみたい、とアンに「見に行ってもいい?」と了解を得て見に行くことにした。
アンのクラスではこの時期、生徒が各々のお国のプレゼンテーションをすることになっていて、生徒は地理、歴史、お料理、ダンスや音楽・・となんでも自由に趣向を凝らして自国をプレゼンする。

現在、クラスに日本人はなんと7人!!
クラスに入るとさっそくプロジェクターを使ってクイズ形式の“つかみ”をやっていた。
「日本には国民の休日が何日あるでしょう?」
そしてここから年間の休日や行事の紹介に入るというしくみ。面白~い。



行事の説明と同時に、その背景にもふれる丁寧なプレゼン。
日本人のルーツを持つアンは、節分の豆まきを知らなかった。

続いては最も難解な「日本語」講座。漢字、ひらがな、カタカナの説明とそれがどのように文章に組み込まれるかの説明。
前に座っていた生徒は顔を見合わせてお手上げポーズをとっていた。それを見て「どう?これで英語が難しいなんてもう言われへんやろ?」とアンは得意気。


しまじろうの“ひらがなセット”はここでも大活躍。ベネッセの威力は海を越えた。


日本の食、そして子供の遊びの紹介と続き、
このあとはアンが持っていたというもちつき機で作ったおもちや、散らし寿司などの試食、
折り紙や浴衣の着付け&記念撮影など本当に盛りだくさんな内容。
これだけ人数がいると、分担ができていいなぁ。


アンは何故か帯を結ぶのが好き。昔おばあちゃんが良く着せてくれたそうだ。
今は、早く女の子の孫ができないかなぁとその日を心待ちにしているらしい。
どこの家庭も考えることは一緒・・


<おまけ>
みんなのおなかも満たされたところで、アンの命令により私もいつものやつ(さとうきび畑)を1曲やらせていただきました。
歌詞の英訳をみんなに配って合唱。アンの曲紹介もすっかり慣れたもの。アンはまた涙ぐんでいた。よほど思い入れがあるらしい。照れ隠しに
「ショーコは私の誕生日のパーティーの最後でこの悲しい歌をうたって、その場が神妙な雰囲気になったんやで!」と笑いを誘っていた。自分でリクエストしたくせに!と私もお決まりのつっこみ。

<おまけ2>
終わってから、私の本を読んでくれたというA子さんとお話していたら
「え?ショーコさんってご結婚されたんですか?ひょっとしてPさんですか?」と言われた。なんだかおかしかった。
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おめでとう!

2006-10-27 13:19:44 | アメリカ生活雑感
まずは、日本ハム日本一おめでとう!
そして、カージナルス、アメリカ制覇おめでとう!(ワールドシリーズとは呼びたくない、だってアメリカは日本より弱いんだもん)

両方とも応援していたチームなので、今日は気分がいいぞ。
ビールがうまい

<お詫びと訂正>
アメリカのシリーズはまだ終わっていませんでした。
でも、まもなくカージナルスが勝って終わります(希望)。
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オンナのおしゃべり

2006-10-26 04:14:11 | アメリカ生活雑感
今週、Pちゃんはまたシカゴへ。私はいろいろと予定も入っていたし、寒いので遠慮した。
案の定、着いたその夜に「雪が降ってて寒いよう」と泣きの電話。わずか半日前までは汗ばむバークレにいたのに。こういうときにつくづく、アメリカの広さを感じる。

さて。今日の予定はある人に会うこと。
その人は、現在アダルトスクールのアンのクラスに通っているという日本人のかおるさん。アンが自分のクラスに日本人がやってくると私の本を自慢げに見せまくるので、みんなは無理やり読まされているらしくかおるさんもこの本をわざわざ日本の実家にたのんで買ってくれたという。(大感謝!)
そんなこんなでメールをもらい、今日は初めてお会いする約束になっていた。
ご主人は名古屋の大学で法律を教えているそうで、バークレーに約1年前からvisiting scholarで滞在中。アンのクラスにはこういう「visiting scholarの妻」が異常に多い。
私の通っているときはそんなでもなかったけれど、今は特に日本人が多いそうだ。
アンは相変わらず“ひざ上10センチ”のスカート、もしくは“ピンポンパンのお姉さん風ホットパンツ”といういでたちで毎日シャウトしているらしい。

初めて会ったにもかかわらず、私たちは大学前のスターバックスで約2時間もおしゃべりしまくり。外国からのvisiting scholarがここではいかにぞんざいに扱われるか、というお互いのダンナにまつわる話から、普段どこでどんなお買い物をしているか、という主婦話まで。さらには、彼女の5歳になる息子さんが一人のときはすでに英語でぶつぶつしゃべっていてその脳の対応能力がうらやましい・・うんぬんかんぬん。久々の日本語トークで、私も脳が少しすっきりした。
いやぁ、オンナって話すことがいっぱいあるなぁ。もしこれがダンナ同士だったら「お仕事は?ご専門は?」で、15分で終了しちゃうところだろう。
昨日まで知らなかった人と本を通じて知り合い、おまけに本にサインまでしちゃってなんだかおかしな気分。 
サインの言葉は「English is like music!」。
久々にアンの顔見に行こうかな。
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音楽仲間。

2006-10-24 05:16:17 | music/festival
今日は午後からマサコさんちでJamセッション。
最近とみに忙しいPちゃんは土日なく仕事に行くので、私がこうやって別のことで楽しんでいるとほっとするらしく私も遠慮なくがんがん予定を入れるようにしている。

マサコの住むEmeryvilleのコンドミニアムの中にあるリクレーションセンターに、いつものように気の知れた仲間たちがおのおのの楽器を持ち寄り、好きな曲を気楽に演奏していく。今回は、以前友人宅のセッションで素敵なハーモニカを聴かせてくれたブライアンを初めて招き、セッションに加わってもらった。
予想通り、彼の音はエモーショナルでそしてconsiderable。決して邪魔せず、それでいて、ソロパートでは時には物悲しく時には力強く、ぐいぐいと自分の世界を紡ぎ出していく。いやぁ、ハーモニカって奥が深いメロディー楽器だったのね、と感動。

もしかすると、これが今年最後のJamかも。
”See you next time”と声をかけ合い、3時間に及ぶセッションは終了した。



今日のメンツ:ブライアン(harmonica・vo),マサコ(pf),ジャーミー(Bs),ポール(Ds),ヘンリー(Ts),デイヴィッド(G)そして私(vo)


サックスのヘンリーは久々の参加。  ジャーミーは珍しい7弦ベースを披露。


あちこちで知り合った人たちが誘い合ってのJamセッションは楽しくかつ勉強になる。
(右から)ヘンリー、デイヴィッド、ブライアン、私、マサコ

<Songs List>
All of Me
Just in Time
This Can't Be Love
Corcovado
The Neraness Of You
Recorda Me
Sugar
Old Folks
Girl From Ipanema
I Love Being Here With You
Killing Me Softly With His Song
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2時間耐久・サンセットピクニック

2006-10-24 04:26:43 | ダーリンはドイツ人
運動不足を気にしているPちゃんは、最近よく仕事仲間と一緒にLab近くのハイキングトレイルをジョギングしている。
ジョギングをする時間帯はちょうど日の入りの時刻。走りながらそれはそれは筆舌に尽くしがたいほど美しいサンセットが拝めるらしい。ベイエリアが一望でき、まるで雲の上から街全体を見ている感覚、という。

「今日もきっと夕日がきれいだから、夕方からピクニックに行こう」
と、珍しくPちゃんが提案。さっそく車を5時半から7時半までの2時間予約して、6時半の日没をヒルの上から拝むことにした。

ところが、ここからがPちゃんのPちゃんらしいところ。
出発間際になって「おなかがすいたから近くでカレーでも買っていって夕日を見ながら食べようよ」といきなり言い出し、お皿やらナイフやらジュースやらを用意し始めた。
「あのさぁ、今日ず~っと時間あったのにどうして今頃になって言うわけ?そんなことしてたらせっかくのサンセット見逃しちまうよ」と気の短い私はイライラ。

車を出した後、カレーを買うPちゃんを待ち、さらに20分もくねくねと山道を運転した挙句、さらに“夕日ポイント”まで15分も歩く始末。やっとベイの見えるベンチにたどり着いたら、案の定夕日は半分沈んでいた。
本当は6時ごろにはここに到着していて、ゆっくりと何かつまみながら30分ほどサンセットを楽しみたかったのに!
日が沈むと当然、あたりはだんだん暗くなり座っているのもむなしいだけ、で、即撤収。今度は車を返す時間が気になり始め、山道を転がり落ちるように運転して下界に戻ってきた。急ぎすぎて、食べたものが出てきそうで気持ち悪い。
まったく、事前にもっと計画性をもって時間配分できないかなぁ。これは今回に限らずいつも私が口うるさくPちゃんを詰めるテーマ。泥棒を捕まえてからなんとやらで、はたで見ているとかなりイライラする。このせいで、人生どれだけ大事なチャンスを逃してストレスためてきたんだろう、と気の毒にさえなる。

「あの、今日のテーマはいったいなんだったんでしょうか?」と家に帰ってから嫌味を言うと、Pちゃんも今日はさすがに自己嫌悪。
「ごめん・・・」
「そうだ、きっと今日は2時間でどこまでできるかを競うゲームだったんだよね?」とさらに追い討ちをかける。

その後、我が家ではこの2時間を「サンセット耐久レース」と呼んでいる。こうなるともうギャグにするっきゃない(笑)





つかの間だったけれど夕日はきれいだったしナン・カレーもうまかった。
おかげで晩御飯作らなくてすんだので、楽させてもらいました。ちゃんちゃん。

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もう、我慢でけへん。

2006-10-23 05:08:01 | アメリカ生活雑感
今のアパートに住み始めてから、かれこれ2年と半年が経つ。
キャンパスにも近くバスの停留所も目の前にあるし、Bart(電車)の駅にも近いので車のない身にはこのうえなく便利。しかもそんな喧騒のど真ん中にいるにもかかわらず、部屋が奥まったところにあるせいか結構静かに暮らせていた。そう・・・すべて過去の話。
この住環境を大きく変えた第一の事件が例の「ランドリー事件」。去年、Pちゃんが3ヶ月留守にしていた隙に、大家が私たちの部屋の真横にランドリールームを作ってしまったせいで、朝から晩まで洗濯機と乾燥機の音と振動に悩まされることになった。自分のいない隙にこんなことをされたことにまず怒り心頭だったPちゃんは、大家に大クレームをいれてランドリールーム使用時間を決めてほかのテナントに遵守もらうことで決着した。
しかし、これが全くと言っていいほど守られない。朝は11時からと決めているのにそれ以前に平気で使い始めるやつらが続出、そのたびにPちゃんは根気よく注意する。謝るやつらはまだ許せても、こないだなどは「もうすぐ11時じゃない」と逆ギレされて怒りの火に油を注いでしまった。
「だいたいどうして僕がいちいちこんなことをしなきゃいけないんだ。テナントが変わったらまた振り出しじゃないか!」
最近はおまけに同じ鍵を持つ横のビルのテナントまで使い始めるようになり、もう最悪。“ルール”を守ってみんなで快適に暮らしましょう、という最低限のことすらできないやつらにもう、二人ともぶち切れ寸前。

Pちゃんはこういうことが絶対に許せないタイプ。「ま、いいか」がないからほかの住民(学生)からすれば“煙たい”存在になっている(想像)。
当たり前のことを当たり前に注意した人間が肩身の狭い思いをする・・私は騒音には比較的寛容(無頓着)なほうだけれど、このことだけは許せない。

騒音問題の第2は、近頃バークレー市の条例改正で、Barの営業時間が午前2時までに緩和されたこと(これまでは1時だった)。そのせいで、近くのBarで飲んだあと3時ごろまでアパートの前でバカ騒ぎする学生たちが後を絶たず、寝つけない。そのたびに警察を呼ぶはめに。ただでさえ睡眠不足気味なのに「今夜もまた眠れないかもしれない」という恐怖感でよけいに眠れなくなる。

第3の問題は、隣人の靴音。彼女は6時くらいに起床したかと思うと、それからというもの休みなく、そう一瞬の休みもなく部屋の中を歩き回るのだ。これがいったん気になったらもうダメ、二度と眠れない。彼女はとても明るくて気のいい学生さんで数回会話もしたことがあったので、一度やんわりとクレームを入れたところ「音には気をつけるわごめんなさい。でも私、家の中では靴は履かないの」と言うので、気のせいかなと思っていたけれど、それからもその音は続き・・。ほかのテナントを総つぶしした結果やっぱり彼女しかありえない。
本人が「違う」というものをそれ以上追求できるわけもなく、私たちは途方にくれそのまま睡眠不足は続いている・・というわけ。

私はいいにしても、ただでさえ夜遅くまで家で仕事をやっているPちゃんがこのままだと過労死するんじゃないかと、本気でアパートを探し始めた。たとえ3ヶ月でも、6ヶ月でもいい。この状態を早く脱しなければきっと後悔する。「孟母三遷の教え」にもあるように、ここは腰を上げなければ。
でも、この時期は学生が動かない時期で最も物件が探しにくい。これまで何度も移ろうよと提案したときには、仕事でそれどころじゃなかったPちゃんが「引越しのストレスはいやだ」といって突っぱねていた。でも彼もかなりまいっているらしく、今度は提案にうなずくしかなかった。

いつまでここにいるかはわからないけれど、来年はもう少し広くて静かな環境で暮らしたい。
これが今の、ささやかな希望。
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$7の気晴らし。

2006-10-20 14:10:29 | アメリカ生活雑感


なんだか鬱々とした気分がたまりにたまっていた、先週。
こういうときのいい気晴らし方法は思い切り“おっさん的行動”にでることだ。
Cal(U.Cバークレー)の構内にあるスポーツバーを通りかかると、ちょうど巨大スクリーンでMLBのアメリカン・リーグの代表戦を放映していて学生やら社会人やらがそれを見ながら大騒ぎしている。そういえば今シーズン、地元のオークランド・アスレチックス(A's)がア・リーグの西地区を3年ぶりに制し、リーグ代表をかけてデトロイトタイガースと最後の戦いに臨んでいたのだった。
早速私もこれに参戦、ビールを飲みながらスクリーンにかぶりつく。2時間ほどだったけれどちょっとだけ気分がさっぱりした。たまには一人で飲みに行くのもいいな。
結局試合は、A'sがふがいなくも惨敗。(このあと結局1勝もできずにワールドシリーズへは進めなかった)

そして夕べ、田口のカージナルス(ナ・リーグ中地区)がメッツに粘り勝ち、ワール・ドシリーズ出場を決めた。がんばれ、田口。

日本ではいよいよ日本シリーズが始まった。
パ・リーグのプレーオフは大層盛り上がったそうで、先日、母は電話で「新庄の独り舞台だったわよ~」と興奮していた。いいなぁ。見たいなぁ、日本シリーズ。
日ハムがんばれ!

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Homestead

2006-10-18 05:57:12 | アメリカ生活雑感
ポールがまだ若かりし頃、ファイヤーファイターズ(消防士さん)としてレイクタホで働いていた時の同僚ヒューイ夫妻のお宅に3人でお呼ばれに伺った。
お呼ばれと言っても半分は私たちが押しかけたようなもの。先月、何十年ぶりかでご夫妻を訪ねたポール&マサコ夫妻は、彼らのまさに“リタイヤ後の理想のライフ”を地で行くようなライフスタイルにすっかり感銘を受けてしまったそう。特に奥様のメアリーさんは大の日本好き。日本に行ったこともないのに、Japanese Gardenをせっせとまねて作り、室内のしつらいも和風にしっとりとまとめていてそのセンスのよさにひたすら感心したらしい。
「絶対、SHOKOも喜ぶと思うからぜひ今度一緒に行こうよ!」と以前から誘われていて、この日が実現したというわけ。

ベイエリアから北上すること約2時間、レイクタホの手前の小さな町グラス・バレーのヒルの中にひっそりと立つお屋敷の敷地はなんと3エーカー(12,000㎡)!ご近所が見えない広さだ。
手作りの母屋に、今は人に貸している離れ、そしてもうすぐ完成というキャビン(船室)まである。


ご主人がすべて自分で作ったというお住まい。お見事。


お出迎えは、ペットの馬1匹、ドンキー2匹。走り回れるケージがあるところがまたすごい。


メアリーさんの自慢のJapanese Gardenには鶴や亀の置物や灯篭もあちこちに。いったいどこから買ってくるんだろう、と感心。
池には20年(!)になるという金色の鯉が悠々と泳いでいた。
洗面所も和風にアレンジ。


そしてこれが、メアリーさんご自慢のお手製のキルト。
日本の着物の布地の端切れを使って着物の形にアレンジしたタペストリーはお見事。


ロフトの一角を占める仕事場は、自然光たっぷりで気持ちいい~。本棚には“刺し子”や日本のキルトデザインに関する本がびっしり。
メアリーさんは着物や染めに関する知識も豊富で、次から次へと話がつきない。
インディゴ染め(藍染)が大好きな彼女、もしうちの実家に来たら興奮して眠れないかも。


左から、ポール、メアリーさん、ヒューイさん、マサコ。
ポールとヒューイさんは25年来の友人。ご夫婦はアメリカ人には珍しく(初めて会ったかも)、50年間連れ添っているおしどり夫婦。
「何で(夫婦関係が)続いているかって?さぁねぇ、私にもわからないわ」とメアリーさん。

しばらくして“男ども”はふたりで秘密の場所にでかけて行き、女たちは犬の散歩がてらご近所を散策することにした。
このあたりはリタイア後の生活を楽しむ人たちが多いそうで、時々ご近所がもちまわりでパーティーを企画してご近隣関係を深めているという。
メアリーさんの“お勧め”は、同じく大の日本びいきのトムさんのお宅のJapanese Garden。勝手に人のお庭に入りこんで楽しんでいると、外出中だったトムさんが帰宅。


日本人の女ふたりを見て「どうぞ中を見ていってください」と招き入れてくれた。なんとフレンドリーな。
すると・・


この家もすごい!帯をこんな風に壁に飾ってみたり、どこから買ってきたのか見事な羽子板まで。
なんだか、一年中お正月みたいな家だ。これがアメリカ人の感じる日本なのね、きっと。


帰り道にみかけた、赤くなる前のピンクの楓。




メアリーさんの和服好きを聞いていたので、私は着物を持参。
これは20歳くらいのときによく着ていたお気に入りの紅型。
これをメアリーさんに着せてあげると、もう少女のように狂喜乱舞。
今年は孫の顔を見にドイツに一人旅にも行ったそうで、
「64歳は人生で始めてのことがたくさんあって本当にいい年。ドイツ旅行に着物まで!」とはしゃぎっぱなしだった。


                            

3人の子育ても無事終え、まだ若い老後をハイスクール時代から連れ添った夫婦ふたりでのんびりとそして元気に楽しむお二人は、本当に仲むつまじい理想のシニアカップル。
ヒューイさんは「ここが私のhomesteadなんだよ」とひとこと。
“homestead”とは田舎の所有地という意味に加えて、自分の理想郷という含みもあるという。
「メアリーはずっと欲しかった馬を飼い、私もキャビンをリフォームして楽しんでいる。ここはそういう暮らしなんだよ」
せせこましいベイエリアと違う、豊かなアメリカの一面をたっぷり楽しんだ一日だった。





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