Life in America ~JAPAN編

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誰かのごみは誰かの宝。One man's junk is another man's treasure

2023-09-27 09:53:02 | アメリカ生活雑感

20年ほど前に亡くなった叔父の家の整理をコツコツと進めている。

こっちも年とるし、この夏場は特にきつかった。

長く県庁勤務をしていた叔父は、(私のかすかな記憶では)博識で、おしゃべりが好きで、多趣味で、蔵書が半端なく、収集癖のある人だった。

鉄道、切手、古銭、骨董・・・なんでも手を出していたことを今になって思い知った(涙)

自分で始末をせずに死なれたあと、どれほど大変なことか本人は知る由もないだろう。

 

普通ならば気にせずに古紙回収に出してしまえばよいのだけれど、それができないのが私の性。

地元の歴史を語るうえで残しておかなければならないような重要書類なども見つかり(昔はコンプライアンスなどなかったのか、自宅にいろんなものを持ち帰って保管している)でもまぁ今となってはそれも時効だし、地域のために役立ててもらう方法を周囲にいろいろと相談してみたところ、県立の文書館がそのような歴史的印刷物を引き取ってくれる(かもしれない)と助言をいただく。

 

重い腰を上げて、ひたすら整理にかかる。

町史、古い地図、古い賃貸借契約書、写真、はがき、・・・すきまから際限なく現れるものたちと悪戦苦闘数か月。

バカ重い「町史」だけでもいったいどれほどあったろう。

ひとまず、段ボールに10箱を運び込んだ。

 

恐縮がる私に文書館の方は「県でもきっちり保管されていないものもありますから、こういう個人の方から寄贈されるものは本当に価値があってありがたいです」と言ってくださり、それだけでも労力が報われた。

とはいえ、まだそれでも半分ほどか

 

没後20年たって、何の付き合いもなかった姪っ子がこうやって遺物を掘り出しているとはよもや知るまい。

叔父よ、あなたはいったい何がしたかったのか?

これだけ一生懸命ガラクタ集めても、最後は一人。持って死ねないのよ。

 

自分が死ぬときは、きちんと整理して誰にも迷惑をかけないようにしてから死のう、とつくづく思う。

最善の方法は、

「焼けるものはすべて焼却してください。それ以外はこのお金で始末してください」と、廃棄費用を包んでおくこと。

人のふり見て我がふりなおせとはまさにこのこと。

勉強させてもらった。

 

つづく・・・

 


Happy 91st

2023-09-26 09:39:36 | アメリカ生活雑感

2023年9月25日は、父の91歳の誕生日。

Happy Heavenly Birthday, Papa!

 

自宅の自室に戻って本当にうれしそうだった父。

退院のその日には、なじみのヘルパーさんや娘たちに囲まれてハーレム状態で、少し興奮してまた熱を出しちゃった父。

飲食を厳しく制限されていたので、予想が外れて激怒し、私にもヘルパーさんにも怒りをぶちまけていた父。

すき焼き味の柔らかご飯をあげたら、「ああ、やっとお肉が食べられるようになったんだね」と満面の笑顔を見せた父。

毎朝手作りで入れてあげた、セリー状のコーヒーが楽しみだった父。

 

なのに、ある日そっと旅立ってしまった。

戦い疲れたのかな。

ごめんね、好きなコーヒーいっぱい飲ませてあげればよかった

あまりにもきれいな寝顔だったので、来る人来る人がじっと見てしまうほどだった。

最後まで”ダンディー”を通した父。

 

まだまだそこにいるような気がしてならない。

でも私には彼がやり遂げたかった事、唯一無念に思っていた本家の「始末」などをやらねばならないという使命がある。

前を向いて、やりとげる。