恒例のJazz Fesが始まった。
金曜日の穏やかな午後、久々にシカゴに出かけると、町のショウ・ウインドウはすっかり秋物に変わっていて、なんだかさびしくなる。
ああ、短い夏ももう終わってしまうのね・・・。
きのうのソニー・ロリンズのショーで幕を開けた今年のJazz Fesは今年で記念すべき第30回目。
ニューオリンズ・マーチバンドがそこら中を練り歩く
今日のお目当ては、7時過ぎからのDee Dee Bridgewater。
ミシガン育ちでイリノイ大学出身というから、シカゴの人たちにとって彼女はまさに地元のスターだ。
彼女とはなぜか“縁”がある。
初めてJazzらしきものをコピーしたのが、今から約20年前。彼女の『Maybe Today』というバラードだった。
そして、2001年に最初にアメリカで生活を始めて、最初に見に行ったJazzが、“Yoshi's”での彼女のステージだった。
その次は、SFJAZZでボランティアをしているとき。
なんだか何年かに一度、節目節目で彼女を見ている。
今日は平日ということもあって、5時ごろにはいつもは混み混みのステージ前椅子席がまだ結構空いていたので、そこに席を確保して二つのグループを続けてみる。
5:00-5:50
T.S. Galloway’s Tribute to Capt. Walter Dyett featuring Julian Priester, Ari Brown, Mwata Bowden, Ken Chaney, and Edwin Daugherty
6:00-6:55
AACM Tribute featuring Roscoe Mitchell, Wadada Leo Smith, Amina Claudine Myers, Michael Logan and Thurman Barker
そして、予定時間をかなり押して7:30頃、“Dee Dee Bridgewater Tribute to Betty Carter” が始まる。
メンバーは、
Mulgrew Miller (pinano)
Ira Coleman (bass)
Winard Harper (drums)
まずはトリオによるインスト演奏。
もうここでなんともいえないオーラが一気に会場を包み込む。Mulgrew Miller、初めて見たけど彼のピアノ、素晴らしい!
ソロの存在感と、バッキングの見事なコントラスト。
一切の無駄がない。どんなに早くひいてもひとつひとつの音が生きて届いてくる。
そのあと出てきたDee Deeの歌も、なんだかピアノ負けしているようにさえ感じた。
さて、そのDee Dee。
ベティー・カータートリビュートということもあって、ベティーとの思い出話を挟みながらじっくりと彼女の好きだったスタンダードを歌ってくれた。
大好きな彼女の『チェロキー』を生で聴けた!うれしい!
「私が始めてNYに行ったとき、私はベティーの“シャドウ”になることを許されたの。それからは彼女の行くところ全てについていったわ。ライブハウスも全てね。身の回りの雑用も何もかもやったの。」
ベティーが亡くなる2日前、DeeDeeが枕元に訪ねたとき、マネジャーがベティーにDee Deeが来たわよ、と伝えるとベティーはこう言ったそうだ。
「え?Dee Dee?今は(電話に)出られないって言っとくれ。そうそう、それから次のふたつのことを必ず彼女に伝えるんだよ。ひとつは、絶~対に私のトリビュート・アルバムなんか出すんじゃないよ。これは弁護士にもくれぐれも言っておくからね。ふたつ目は、私以外『タイト(Tight)』を唄えるのは唯一彼女だけだよって。」
懐かしそうに笑いながら、Dee Deeは『タイト』を唄い始める。
あまりの緊張で出だしがうまくいかず、「深く息を吸ってもう一回」とやり直すハプニングも微笑ましかった。
「今日のトリビュートは一応、(ベティーの)息子さんには伝えておいたの。でも絶対に録音はしませんからって(笑)」
ラスト・ソングは、ニーナ・シモンの十八番、『Four Women』。
肌の色の違う4人の女たちを唄った歌だ。
唄い終わったあと、こう叫ぶ。
「ここにいる全てのcolored womenに!
そうよ、Yes, We can!!」
もちろん、これはオバマ氏のスローガンである。
次の瞬間、会場みんなが「Yes, We Can!」と続く。
昨日のオバマ氏のデンバーでのスピーチの興奮がまだ冷めやらないといった様子。やはり地元ではオバマ人気は根強い。
このあとは、“ Eddie Palmieri Latin Jazz Band”。
8:40の電車は無理とわかり、しばらくこのバンドを見ることに決定。
出だしはラテン・バージョンの『In Walked Bud』」。
これがむちゃくちゃかっこよくて、気分は最高!
ありがとう、シカゴ!!
さぁ、明日はドナ・サマーだ!!!
"Four Women" (Nina simone)
My skin is black
My arms are long
My hair is wooly
My back is strong
Strong enough to take the pain
Its been inflicted again and again
What do they call me
My name is aunt sarah
My name is aunt sarah
My skin is yellow
My hair is long
Between two worlds
I do belong
My father was rich and white
He forced my mother late one night
What do they call me
My name is siffronia
My name is siffronia
My skin is tan
My hairs alright, its fine
My hips invite you
And my lips are like wine
Whose little girl am I?
Well yours if you have some money to buy
What do they call me
My name is sweet thing
My name is sweet thing
My skin is brown
And my manner is tough
I'll kill the first mother I see
Cos my life has been too rough
I'm awfully bitter these days
Because my parents were slaves
What do they call me
My Name Is Peaches
金曜日の穏やかな午後、久々にシカゴに出かけると、町のショウ・ウインドウはすっかり秋物に変わっていて、なんだかさびしくなる。
ああ、短い夏ももう終わってしまうのね・・・。
きのうのソニー・ロリンズのショーで幕を開けた今年のJazz Fesは今年で記念すべき第30回目。
ニューオリンズ・マーチバンドがそこら中を練り歩く
今日のお目当ては、7時過ぎからのDee Dee Bridgewater。
ミシガン育ちでイリノイ大学出身というから、シカゴの人たちにとって彼女はまさに地元のスターだ。
彼女とはなぜか“縁”がある。
初めてJazzらしきものをコピーしたのが、今から約20年前。彼女の『Maybe Today』というバラードだった。
そして、2001年に最初にアメリカで生活を始めて、最初に見に行ったJazzが、“Yoshi's”での彼女のステージだった。
その次は、SFJAZZでボランティアをしているとき。
なんだか何年かに一度、節目節目で彼女を見ている。
今日は平日ということもあって、5時ごろにはいつもは混み混みのステージ前椅子席がまだ結構空いていたので、そこに席を確保して二つのグループを続けてみる。
5:00-5:50
T.S. Galloway’s Tribute to Capt. Walter Dyett featuring Julian Priester, Ari Brown, Mwata Bowden, Ken Chaney, and Edwin Daugherty
6:00-6:55
AACM Tribute featuring Roscoe Mitchell, Wadada Leo Smith, Amina Claudine Myers, Michael Logan and Thurman Barker
そして、予定時間をかなり押して7:30頃、“Dee Dee Bridgewater Tribute to Betty Carter” が始まる。
メンバーは、
Mulgrew Miller (pinano)
Ira Coleman (bass)
Winard Harper (drums)
まずはトリオによるインスト演奏。
もうここでなんともいえないオーラが一気に会場を包み込む。Mulgrew Miller、初めて見たけど彼のピアノ、素晴らしい!
ソロの存在感と、バッキングの見事なコントラスト。
一切の無駄がない。どんなに早くひいてもひとつひとつの音が生きて届いてくる。
そのあと出てきたDee Deeの歌も、なんだかピアノ負けしているようにさえ感じた。
さて、そのDee Dee。
ベティー・カータートリビュートということもあって、ベティーとの思い出話を挟みながらじっくりと彼女の好きだったスタンダードを歌ってくれた。
大好きな彼女の『チェロキー』を生で聴けた!うれしい!
「私が始めてNYに行ったとき、私はベティーの“シャドウ”になることを許されたの。それからは彼女の行くところ全てについていったわ。ライブハウスも全てね。身の回りの雑用も何もかもやったの。」
ベティーが亡くなる2日前、DeeDeeが枕元に訪ねたとき、マネジャーがベティーにDee Deeが来たわよ、と伝えるとベティーはこう言ったそうだ。
「え?Dee Dee?今は(電話に)出られないって言っとくれ。そうそう、それから次のふたつのことを必ず彼女に伝えるんだよ。ひとつは、絶~対に私のトリビュート・アルバムなんか出すんじゃないよ。これは弁護士にもくれぐれも言っておくからね。ふたつ目は、私以外『タイト(Tight)』を唄えるのは唯一彼女だけだよって。」
懐かしそうに笑いながら、Dee Deeは『タイト』を唄い始める。
あまりの緊張で出だしがうまくいかず、「深く息を吸ってもう一回」とやり直すハプニングも微笑ましかった。
「今日のトリビュートは一応、(ベティーの)息子さんには伝えておいたの。でも絶対に録音はしませんからって(笑)」
ラスト・ソングは、ニーナ・シモンの十八番、『Four Women』。
肌の色の違う4人の女たちを唄った歌だ。
唄い終わったあと、こう叫ぶ。
「ここにいる全てのcolored womenに!
そうよ、Yes, We can!!」
もちろん、これはオバマ氏のスローガンである。
次の瞬間、会場みんなが「Yes, We Can!」と続く。
昨日のオバマ氏のデンバーでのスピーチの興奮がまだ冷めやらないといった様子。やはり地元ではオバマ人気は根強い。
このあとは、“ Eddie Palmieri Latin Jazz Band”。
8:40の電車は無理とわかり、しばらくこのバンドを見ることに決定。
出だしはラテン・バージョンの『In Walked Bud』」。
これがむちゃくちゃかっこよくて、気分は最高!
ありがとう、シカゴ!!
さぁ、明日はドナ・サマーだ!!!
My skin is black
My arms are long
My hair is wooly
My back is strong
Strong enough to take the pain
Its been inflicted again and again
What do they call me
My name is aunt sarah
My name is aunt sarah
My skin is yellow
My hair is long
Between two worlds
I do belong
My father was rich and white
He forced my mother late one night
What do they call me
My name is siffronia
My name is siffronia
My skin is tan
My hairs alright, its fine
My hips invite you
And my lips are like wine
Whose little girl am I?
Well yours if you have some money to buy
What do they call me
My name is sweet thing
My name is sweet thing
My skin is brown
And my manner is tough
I'll kill the first mother I see
Cos my life has been too rough
I'm awfully bitter these days
Because my parents were slaves
What do they call me
My Name Is Peaches