Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

公園で聴く、リカルド・ムッティー指揮のシカゴ・シンフォニー

2014-09-22 14:03:56 | music/festival
9月19日(金曜日)


朝夕の冷え込みがすっかり秋を感じさせるようになってきた。もう9月も残りわずか、10月に入れば初雪もくるかもしれない。
野外で何かを楽しむのは、ここ1、2週間が今年最後のチャンスになるだろう。

そこで、今年多分最後の野外でのビッグコンサート鑑賞の計画を立てた。
シカゴのミレニアムパークで毎年この時期に行われている「シカゴシンフォニーの無料コンサート」。今年は、お友達とみんなで大人のピクニックをしながらこれを観に行こうじゃないか、というプラン。
去年もおととしも、一人で現場に通りがかっただけだったので、今年こそは絶対にあそこに座って見ようと心に決めていたし、どうせ見るなら一人より大勢のほうが絶対楽しい。
そこで、2週間ほど前に近所の主婦遊び仲間にお誘いメールを送ったところ、5人から「行きたい~」とのお返事。平日、主婦がこの時間に、しかもシカゴに片道1時間かけて出かけるのは容易ではないけれど、年に一度の大イベントだし連れがいると長旅も苦痛じゃない。
子供もダンナも家において、女たちだけでシカゴに夜遊びに行くというのは、これが初めてだ。

とはいえ、なにせ世界的なコンダクターであるリカルド・ムッティーが指揮を務める天下のシカゴシンフォニーが公園のコンサートホールで無料で聴けるとあって、この1年に一度のイベントに命をかけている人たちも多く、相当な混雑が予想された。
で、何の予定もない身軽な私だけがひと足先に家を出て場所取り。

午後3時過ぎ、それでも遅いかと会場に駆け込むとなんとそこはガラ~ンとしていて肩透かし。なんだよ~。
とりあえず、芝生席の一番前の中央に場所をとってほっと一息。



昼間は汗ばむほどの陽気で、場所も確保できた(責任を果たせた)安心感でとりあえずビールをごくり。
まるで、花見の場所とりをしている新入社員の気分だった。


私と同じころに来ていた人たちは、もうすっかりテーブルの支度をしてカクテルなんぞを作り、優雅に新聞を読んだりおしゃべりをしたりして時間を潰していた。



午後4時半をまわったころからだんだんと人が増え始め、5時ごろにはもう芝が見えないほどいっぱいに。
そろそろひとりでこの広い場所を確保するのはしんどくなってきた、そのちょうどいいタイミングでTちゃんがやってきた。
30分ほどして残りの4人も間もなく到着、シカゴのお友達ニワちゃん母子も合流して、計8人で瞬く間に宴会モードに。


全員集合の瞬間。イェ-イ!

こういう時の日本人の準備の良さといったら、もう素晴らしいのひとこと。
Mさんがわざわざテーブルを持ってきてくれたので、そこに各々が持ち寄った一品を並べると、もう豪華なお花見状態。
隣のアメリカ人も写真を撮っていたほど。
見よ、これが“ザ・日本の宴会”というものだよアメリカ人。ふっふっ。



Jちゃんが鶏のから揚げ、サンドイッチ、とうもろこし、ブロッコリー、お稲荷さんが入った豪華お重を持参。
みんなの持ち寄ったメニューは、クロワッサンのサンドイッチ、アスパラのプロシュート巻き、イチジクとゴルゴンゾーラチーズのおつまみ、マスカットとチョコのおつまみ、トマトとモッツァレラのサラダ、
私は玉筋魚のおにぎりと出し巻き卵を持って行った。
飲み物は、スパークリングワインと赤ワイン、ビール。

午後6時半
演奏が始まると、約2万人の観客は水を打ったように静まり返る。酔って騒ぐ輩など一人もいない。
こういう時のアメリカ人のマナーは本当にすばらしい。


演目は、チャイコフスキーの「眠れる森の美女」ほか。
Tchaikovsky The Tempest
Tchaikovsky Suite from The Sleeping Beauty
Tchaikovsky Symphony No. 4




日が沈むと、照明に照らし出されたコンサートホールとバックの高層ビルのコントラストが美しい。

こんな素敵な環境で、気心の知れた友達とおいしい食事を楽しめるなんて本当に夢のよう。
このイベントを企画して本当によかった、としみじみ思った瞬間。


もちろんキャンドルも忘れずに!ワイングラスもね。紙コップじゃダメダメよ。
休憩をはさんで約2時間あまり。たっぷりと秋のシカゴと極上の音楽と究極のグルメを楽しんだ私たち。コンサートが終わった後もしばらく宴会は続き・・・


Mちゃんの試作品、抹茶ティラミスをデザートにいただく。またこれがうまいのなんのって



やっと心置きなくおしゃべりをして・・


午後9時半すぎに、撤収。
それにしても、この日だけは奇跡的に過ごしやすいいい天候で本当によかった。
郊外から一緒に行ってくれたみなさん、ありがとう。
シカゴから急きょ参加してくれたニワちゃん、Rayくん、ありがとう。
送り迎えしてくれたPちゃん、ありがとう。



1920年代のジャズエイジを楽しむ集い

2014-09-15 23:48:40 | アメリカ生活雑感
9月14日(日)

とにかく先週のシカゴは寒かった。この時期にしてこの寒さは、記録だそうだ。
ああ、この冬も寒くなりそうな予感。
外に出てお散歩を楽しめるのも、あとせいぜい1か月あるかないか。そのうちにできるだけ楽しんでおかねばと焦り始めたこの頃。

そんな週末、ちょっとだけ暖かくなったのでなにかいいイベントはないかと探してみたら、
うちから20分くらいの隣町、セント・チャールズで「Jazz Age Party」というイベントがあるのを発見。
1920年代の頃のコスチュームを着て、その時代のJazzを公園で楽しもう、という企画らしい。これは素敵。
さっそくGOROを連れて3人?で出かけてみた。


セントチャールズは、Fox川というイリノイを南北に流れる大きな川の流域にある、古きヨーロッパの香りただよう小さな西部の田舎町。
河川敷には緑豊かな大きな公園が点在していて市民の憩いの場になっている。


昨日は最低気温が4℃と冷え込んだが、今日は昼間は13℃くらいと過ごしやすいお天気。


GOROも新しい公園に興味津々。
後ろに見えるは、蒸気船(を真似た)遊覧船。



公園の中で行われたこのイベント、クラシックカーも何台か展示(もちろん現役で動いている)されていた。
そのフォルムの美しさにうっとり。






レトロな格好をした紳士淑女たちがあちらこちらから現れて、なんだかタイムトリップしたみたい。








生バンドに合わせて踊り狂う人たち。


チャールストン・ダンスのミニレッスンにも参加してみた。


ちょこっと遊びに行くつもりが、結局楽しくて日がな一日公園ですごし、そのあとダウンタウンでGOROも一緒にイタリアンレストラン(テラス席)で食事をして帰ってきた。これが期待以上においしいレストランで気分も上々。
GOROも残りのラムの骨をもらって上機嫌。レストランではおいしいものにありつけると学んだのか、最近は外食に連れて行っても大人しく私たちの間に座っていい子にしているGOROなのだった。

こういうあったかい週末がもうしばらく続きますように。

2014 Chicago Jazz Festival

2014-09-15 23:30:59 | music/festival
今年のJazz Festivalで撮った写真より。




Homage to Nelson Mandela: Ernest Dawkins' Memory in the Center, an Afro Jazz Opera


今やシカゴを代表する歌姫、Dee Alexander


Terence Blanchard。
寂しさを紛らわすため、この人のCDを毎夜聴いていた10年前の一人暮らしを始めたころを思い出す。


Gary Burton
この人を最後に見たのは、2004年のモントレー。with 小曽根真(P)
昔と変わらず、若い才能豊かな人たちを引き連れての意欲的なステージだった。


Esperanza Spalding
この人はやはり美しい。歌声も素晴らしかった。





Cécile McLorin Salvant
初めて聴いた、24歳の新進気鋭のJazz Singer。一言、いろんな意味で「若い」。
これからが楽しみ。


Sun Ra Arkestra
言わずもがなのSun Ra。会場はもうお祭り騒ぎ。





昼も夜も美しい、ミレニアムパーク。

祝「ダイナ・ワシントン通り」 (Street Naming in Honor of Dinah Washington )

2014-09-09 15:24:01 | アメリカ生活雑感
8/28から31までの4日間は、シカゴ・ジャズ・フェスティバル通いづめ。ああ、疲れた。

そんなJazzづくしの中、29日にはシカゴにとって素敵なニュースが。
“ブルースの女王”と呼ばれた、シカゴ出身のシンガー、故ダイナ・ワシントンの功績をたたえ、彼女の通っていたブロンズビル高校前の道(S. Prairie Ave)に、シカゴ市より「ダイナワシントン通り」という名称が与えられることになった。
今年はダイナ・ワシントン生誕90周年という記念の年でもあり、地元にとってはうれしいニュース。


ダイナ・ワシントン (Dinah Washington, 1924年8月29日 - 1963年12月14日)
僅か39歳の生涯だった。


29日午後に行われた、この「ダイナ・ワシントン通り」除幕式及び祝賀式典を見に行ってきた。
場所はシカゴのサウス、いわゆる黒人居住区。もちろん集まった人たちは、近所の人たち、長年のファン、メディア、そしてダイナの家族たちなどを含めて、ほぼ全員が黒人。






通りの片隅でひっそりと行われた式典にはきちんと着飾った人たちが詰めかけていた。
まるで青空教会。


ダイナの実の妹、Clarissa Smithがダイナの代表曲でもある「What A Difference A Day Made」を捧げる。
声がそっくり。



この人はClarissaの娘さん、つまりダイナの姪にあたる人。
彼女が歌った "Cry Me A River" は、最近聞いた中で一番の名唱だった。


ダイナの孫娘もダイナミックかつ可憐な声。
3世代にわたる名唱を、ダイナもきっと近くで聴いていたにちがいない。


集まった人たちも歌声に聞き惚れる。


ダイナの親類縁者が勢ぞろい。



★ ★

What a honorable way to celebrate 90th anniversary of Dinah Washington's birth. She received an honorary street sign at the north end of Wendell Phillips Academy, the Bronzeville high school she attended.
Three generations, Dinah’s sister, Clarissa Smith, Clarissa's daughter, and Dinah's grand daughter sang Dinah's representative songs.
OMG, you cannot imagine how they inherit Dinah's voice! I did see Dinah was there.