Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

Jazz Camp ~番外編。

2009-07-30 11:31:35 | アメリカ生活雑感
一夜明けて。
久々に寝坊ができる日だというのに、いつもの癖でなんだか早くに目が覚めてしまった。
外は嵐のあとのばかっ晴れ。さぁ、洗濯だ!

思えば先週の今頃は、キャンプのキの字もなかった。
学校が終わった解放感で、週末に庭の大改造をするのを楽しみにいろいろ買い込んで喜んでいた、そんな矢先に「Jazz Camp参加OK」のメールが届き、慌てふためいたっけ。
そして翌日から、ずっぽりとキャンプ生活。
あの日、インターネットをサーフィンしていてこのキャンプを見つけさえしなければ、いつもと同じような週末をすごし、いつもと変わらない平日を送っていただろう。
そう考えると、こういうわずかな機会をゲットするという積み重ねが人生をいかに豊かにしてくれるかを実感する。
先週は見ず知らずだった34人の仲間、講師のミュージシャンたちと今、つながっている。
彼女たちからくるメールを毎日読みながら、人の出会いは自分で作るものなんだなとしみじみ思う。


いつものように遅めの朝食を食べていると、今回の仲間のひとりであるナナミから電話。
キャンプ中は寮暮らしだった彼女は、今朝にはもう寮を追い出されたという。
このキャンプの前に参加していた別のヴォーカルキャンプで知り合ったヴォーカリストが、今晩たまたまこの町のレストランでライブをするので見に行くという。面白そうなので私も一緒に行くことにして、それまでの間うちでまったり時間つぶしをすることにした。

若い、しかも大阪の女の子が遊びにくるというのでPちゃんはなぜだか張り切ってわざわざ「甘いもの」まで買いに行く気合の入りよう。
すっかり仲良しになった(気になっている)Pちゃんが今度は、「どうしてもナナミにバッファローを見せたい」と言い出し、しゃぁないから車でFermiラボに遊びに行った。


うしろのほうに黒く見えているのが、バッファロー

そして、Pちゃんを家に残して私たちは隣町のレストランへ。


この晩、ギターとのデュオを聞かせてくれたレベッカちゃん(左)とナナミ。
今晩は真夜中すぎまで3件のギグを掛け持っているという。
ナナミはスペシャルゲストとして「Squeeze Me」を歌ってくれた。ふたりとも透き通るようなかわいい声で、お客さんも居心地よさそう。
食べ物もおいしく、いいレストランだった。今度また行ってみよう。


このあとナナミはレベッカちゃんの住むシカゴ市内へと消えていった。
このふたりもつい3週間前に知り合ったばかりというから、音楽でつながれたご縁は摩訶不思議。


See you again!!

Jazz Camp ~最終日

2009-07-28 12:00:29 | music/festival
7月25日 キャンプ最終日。


この日のカリキュラムは、夕方から一般公開で行われる生徒たちのコンサートのリハが中心。
今まで3つのクラスに分かれていた全35人が一同に会して、実際のステージ上でぶっ通しリハーサルを行った。
他のクラスの人たちの歌を初めて聴いたのだけれど、みんな本当に立派だった。これくらいの年齢でここまで堂々と歌えるということにまずびっくりしてしまう。
クラシックのバックボーンがあるせいか、音程もしっかりしていて変なカラオケのような歌い方をする子はいなかった。
この子たちの中から、将来の有望Jazzボーカリストたちが生まれるんだろうな。

選曲にも歌い手の個性が反映されていて楽しい。
スゥイング、ボサノバ、バラード、サンバ、ファンク、ワルツと、リズムもいろいろ。
このノリを鑑みて全35曲の曲順が決まり、私は全体の25曲目に歌うことになった。
途中休憩を挟んで後半の5曲目。
なにしろ3時間にも及ぼうという長丁場、演奏するほうも聴くほうも根性勝負だ。


★★

午後7時、開演。
一生懸命におめかしをして現れた彼女たちのまばゆさといったらもう!
それこそ「青い目をしたお人形」。家に持って帰って飾っておきたいくらい愛くるしい。
コンサートを見に来たPちゃんは、
「今までこんなかわい子ちゃんたちをまとめて見たことがない。目がチカチカする」といって夢中で写真を撮りまくっている。
普段むくつけき研究者しか見ていない彼にとって、今日はかなり目の保養になった様子。それだけでも来たかいがあったというもの。
よかったねえ。


キューティたち



この子たちのステージ度胸にも度肝を抜かれた。
午前のリハーサルで歌詞を忘れたり思い通りのグルーブができなかった人たちも、夜の本番にはばっちり。しかも楽しんでいる。
こういう度胸は若さなのか、アメリカだからなのか?



  前半のトリはJazz。後半の大トリを飾ったのはナナミ。
Jazzは「Well You Needn't」をファンク・スゥイングで、ナナミは「But Not For Me」をスィング&ダバダバ(スキャット)で。



私が選んだのは「I Thought About You」スロー・スィング。
リズムセクションが抜群なので歌っていても気持ちいいほど超スゥイングする。
でもエンディングでドラムが止まってくれなくて、なんだか締まりのない終わり方になってしまった。
あとで「もっとはっきり合図すればよかったですね」とドラムのジャックに言うと、
「ごめん、君の合図は見えてたんだけどなにせ疲れていて・・・」と言い訳していた。
ま、そうだろうなぁ。25人目だもんね。お疲れ様です。 

この服は10年ほど前にある方からいただいたもの。大切な局面で必ず着ている。
全身プリーツなので太って見えるのが難(?)


 
最後は全員でCブルースの大合唱&スキャット大会。




3クラス全員集合。





ナナミとAnnと、変な顔ショット。


★お客さま

「コンサートがあったら知らせてね」と声をかけてくれていたお向かいのキャロリンが、子どもたちをダンナさんのケビンに託してわざわざ来てくれた。
まさかくるとは思っていなかったのでびっくり。
どうもありがとう!

地元のJazz・Blues専門ラジオ局WDCBのブルース番組のパーソナリティーを勤めるグレッグさん。
実はこの方とはメル友で、まだ一度も顔を見たことがなかったのだが、仕事が終わって私の出番に間に合うように駆けつけてくれた。
しかもわざわざお花を持って・・・ありがとう!
これからはこの人からいろいろブルースの名曲を教えてもらうつもり。


Jazz Camp~その2

2009-07-27 05:00:47 | アメリカ生活雑感

毎朝8:30から1時間は、ヒストリークラス。
アメリカのJazzの誕生から年代ごとのおおきなうねりを例(音楽)を聴きながらきっちり学んでいくことができた。
教えなれている人から受ける授業は、テンポがよくて気持ちがいい。


ジャズ・ボーカル・テクニック/ボーカル・ジャズ・インプロヴィゼーション(即興)クラス。
発声練習からブルース、ラテンなどの即興スキャット練習。
最終日に行われるコンサートに向けての、曲の練習などが毎日みっちり行われた。
初日は全く形になっていなかった歌が、日を追うごとにみるみる出来上がっていくさまは驚愕だった。
音楽専攻の学生たちなので、のみこみがむちゃくちゃ早い!


午後2時からの1時間はアート・デイビス氏によるJazz理論クラス。
彼の即興に合わせて、生徒たちがひとりずつ即興を歌っていく。
緊張感の高いクラスだった。


テキサスからやってきた若干18歳のJazz(本名!)と、
大阪で活躍するプロのJazzシンガー、ナナミ。
今回、実力ではぬきんでていたこのふたりは大の仲良し。
Jazzはこの夏から奨学金を得てNYにJazz修行に行くという。
近い将来、必ずメジャーシーンに躍り出るであろう期待の星。




はるばるシアトルから参加したAnnと、東京から来たレベッカ。
レベッカは、横田基地のエアフォース・バンドで歌っているプロのシンガー。
Annも日本で暮らしたことがあるそう。
偶然にも日本にゆかりのある人が多くてびっくり。




午後8時からは、講師陣によるステージを鑑賞。
6日間続いたこのコンサートは、公にもチケット販売された。
ステージワークやミュージシャンとのコミュニケーションなどを、言葉ではなく演奏を通じて学ぶことができた貴重な時間だった。


それが終わると、別室でJazz専攻の学生たちとのJam Sessionが始まる・・・が、ちょっと演奏のレベルが・・・
二日間参加して、その後はパス。


クラス別に行われたコンサートのリハーサル。
ステージからみた客席がやたらでかい。


全員のエンディングリハ。



そして、翌日はいよいよ生徒たちのコンサート。


Jazz Camp~その1

2009-07-26 03:04:33 | music/festival
7月20日から25日まで行われた、Jazzヴォーカリスト、ジャニス・ポーラのVocal Jazz Camp。
毎年夏に行われているこのキャンプは、なんと今年で21年目を迎えるという。ジャズマガジンから「最も革新的でダイナミックな夏のジャズ教育プログラムのひとつ」と評されたこのキャンプは、今年も州外、国外からプロ・アマを問わず多くのヴォーカリストが参加していた。
その多くはこれからJazzを学ぼうという高校、大学生たち。
彼女たちのほとばしり出る若さに圧倒されつつ、一緒に楽しみつつ、夢のような(早起きを除く)日々を送ることができた。
実質わずか5日間だったのに、まるで1ヶ月くらいだった気がする。というのも文字通り同じ釜の飯を食べ、(私は通いなのでそうする必要はなかったけれど、あえてみんなと一緒に学食でまずいメシを食べた)、来る日も来る日も共に即興を歌ったからだろう。
そして特筆すべきは、講師・スタッフ陣の尽力。
こんなによくオーガナイズされたプロググラムというものを、私はアメリカで経験したことがないので驚いた。
彼らはみなホスピタリティーにあふれ、かつ情熱的だった。


※ 豪華だった講師陣

ヴォーカリスト
 JANICE BORLA(ジャニス・ボーラ)
透き通るような声と完全なピッチで繰り広げる自在なスキャットのボーカリスト。
「私の前世は日本人だったにちがいないわ」と断言するくらい、日本のたたずまいに心惹かれるという。
今回の私のクラスの先生でもあった。教えることが天職のような人。
家も近所なので、これからも個人的にお付き合いを続けていくことになりそう。

Blujazz recording artist; current CD From Every Angle (DownBeat "Best CDs of 2007"); performed with Clark Terry, Bunky Green, Bobby Watson, Gary Bartz; Director of Vocal Jazz at North Central College. www.janiceborla.com

 JAY CLAYTON(ジェイ・クレイトン)
音としての声を追求しつづける、コンテンポラリー・ジャズ・ボーカリスト。
その独特の即興スタイルは、一度聴くと忘れられない。Jazzの歴史を語るうえで、彼女の名は今後間違いなく刻まれることになるだろう。
大きな瞳がチャーミングな、とてつもなく懐の深い温かい人。

Sunnyside recording artist; current CD The Peace of Wild Things; recorded with Bobby McFerrin, Fred Hersch, Jerry Granelli, Vocal Summit; author of Sing Your Story: A Practical Guide for Learning and Teaching the Art of Jazz Singing; Vocal Jazz Instructor at the New School, New York City.www.jayclayton.com

 CATHY SEGAL-GARCIA(キャシー・シーガル・ガルシア)
大好きなカレン・カーペンターを思い起こさせる、クリアなパーフェクト・アルトヴォイスの持ち主。
自ら作詞・作曲を手がけた名曲も多い。
彼女のクラスではなかったので普段の接点は残念ながら少なかったが、オフで食事を共にしたりおしゃべりをしたりする機会は多く、彼女に魅力にすっかりとりこになってしまった。
さっぱりとした性格と情熱的な眼差しが印象的。

Dash-Hoffman recording artist; current CD Day by Day; recorded with Peter Erskine, Marc Johnson, Ross Tompkins, Joe Diorio; Jazz Instructor at California State University, Los Angeles. www.cathysegalgarcia.com

 DAN HAERLE/Piano(ダン・ハーレー)
最低限の音数で最高のメロディーを奏でる、私の大好きなタイプのピアニスト。
スタン・ケントンやメル・トーメなどとの競演で知られる大ベテラン。
物静かで近寄りがたさがあるものの、目がやさしい。

Blujazz recording artist; current CD Standard Procedure (DownBeat's "Best CDs of 2005"), performed with Clark Terry, Stan Kenton, Mel Torme, Pat Metheny, Joe Henderson, the Janice Borla Group; author of The Jazz Language; professor at the University of North Texas; IAJE Hall of Fame.
www.danhaerle.com

 BOB BOWMAN/Bass (ボブ・ボウマン)
古くはカーメン・マクレエともプレイした、ベテランベーシスト。
深く重たいベースラインが心に沁みる。
演奏中の笑顔がチャーミング。

Performed with Carmen McRae, Karrin Allyson, the Thad Jones-Mel Lewis Big Band, the Toshiko Akyoshi-Lew Tabackin Band, the Janice Borla Group, the Dan Haerle Trio.

 JACK MOUSE/Drums(ジャック・マウス)
このカレッジのジャズ教育のコーディネーターで、ジャニスの夫君でもある。
おちゃめでやさしい人。

Performed with Bunky Green, James Moody, Clark Terry, Stan Kenton, the Janice Borla Group, the Dan Haerle Trio; Staff Artist with Yamaha, Sabian, Vic Firth and Aquarian; Jazz Studies Coordinator at North Central College.
www.jackmouse.com

 JOHN MCLEAN/Guitar(ジョン・マクリーン)
同カレッジのJazz教育者のひとり。今回はジャズ・ヒストリーを担当してくれた。
まるでトイレを我慢するような“こんにゃく奏法”が印象的。

Origins recording artist; current CD Better Angels; performed with Randy Brecker, Jane Ira Bloom, Arthur Blythe, Partricia Barber, Jerry Granelli, Janice Borla; instructor at North Central College. www.johnmcleanmusic.com

 ART DAVIS/Trumpet(アート・デイビス)
シカゴを代表するトランペッター。
Jazz教育者としても知られ、今回は理論クラス(上級)を担当してくれた。
まさにジャズ理論を教えるために存在するような人。その深い知識に裏づけられた教え方は的確そのもの。理論家でクール。
現在、ノース・イリノイ大学で教鞭をとっている。

One of Chicago's leading trumpet artists; toured with Ray Charles, performed with Joe Williams, Dizzy Gillespie, Kurt Elling, Nancy Wilson, Janice Borla; assistant Professor at Norther Illinois University


※ 一日のカリキュラム

・ボーカル・ジャズ・ヒストリー(8:30~9:30)by JOHN MCLEAN
・ジャズ・ボーカル・テクニック/ボーカル・ジャズ・インプロヴィゼーション(即興)(9:45~12:00) by JANICE BORLA
・アーティスト・マスタークラス (1:00~2:00)by Janis, Cathy, Jay
・音楽理論(3レベルクラス別)(2:15~3:15)by Art davis
・ソロ・パフォーマンス・リハーサル (3:30~5:00)by Janis
・講師陣によるコンサート(月~木曜の毎晩、8PMより)by all stuff
・生徒たちのジャム・セッション (10:00~11:30)
・ファイナル・パフォーマンス(金曜日、7PMより)by all students with Dan(P), Bob(Bs), Jack(ds) Trio


最終日は、この豪華リズムセクションをバックに総勢35人の生徒たちがソロ・パフォーマンスをした。こんなアメリカを代表するトリオをバックにパフォーマンスすることは一生にそう何度もあることじゃない。
もう、それだけで大感激!


(この様子は次回につづく・・)


キャンプ終了

2009-07-25 15:48:07 | アメリカ生活雑感
長かったようで短かった1週間のキャンプがやっと終わった。
今日(金曜日)は、キャンプ参加者全員によるコンサート。
朝からず~っとリハーサル。
そして、7時から10時すぎまで35人のボーカリストによるパフォーマンスが繰り広げられた・・・・


やっと時間ができたので、また詳細は明日以降に!




突然ですが・・キャンプに突入

2009-07-20 11:54:18 | アメリカ生活雑感
クラスが終わって放心状態の金曜日の午後。
ネットサーフィンをしていたら突然あるサイトが目に飛び込んできた。Jazzヴォーカルだけに特化したJazz Campがイリノイで開かれるという。
どうせシカゴだろう、と思っていたら、場所はなんとお隣の町のカレッジ。
期間は19日(日曜日)から24日(金曜日)までの6日間。
カリキュラムを見てみると、Jazzの歴史、ジャズ理論、ヴォーカルセッション、実践コンサートまでなかなか充実している。
このところパフォーマーとしての音楽現場からすっかり遠ざかっていたのでうずうずしていたところにこのニュース。
おお、これは神のお導き、とあわてて「今からでも間に合いますか?」とメールしてみた。
でもそのあとよくサイトを見てみると、締め切りは1ヶ月前だった・・・ガ~ン。

ま、しゃぁないかとすっかり諦めていたら、なんと前日の土曜日になって
講師のジャニス・ボーラから「実はひとり直前のキャンセルがでたので、返事はYesよ。待ってるわ」と直接メールがきた。

やった!と喜んだものの、こりゃ大変だ。
キャンプというくらいだから、基本的に参加者は泊まりでカリキュラムは一日中びっしり。朝の8時半から、夜は11時(レッスン室が開いている限り、Jamタイムとなる)すぎまでという地獄のスケジュール。
もちろん、私は近所なので毎日通うことができるが、この1週間は家のことが全くできないということになる。
そのうえ車を私が使うとなると、Pちゃんは基本的に毎日自転車出勤になり、もし毎朝送ってもらうとしても朝の弱い彼にはかなり厳しい。


Pちゃんに顛末を話すと、「こんなチャンスはめったにないから楽しんでくればいいじゃない。知り合いが増えるのはいいことだし。ボクのことはなんとかなるから」という。
一流のミュージシャンたちと一緒にがっぷりとセッションできることに加えて、音楽の友達もできる機会はめったにない。しかもこのキャンプ、21年も続いていて全米各地だけでなく国外からも参加者が押し寄せるというから、その道ではかなりの人気プログラムなのだ。
そこに、最後のひとりにもぐりこめたのだから大ラッキーというもの。
というわけで、いきなり地獄のJazzキャンプに突入とあいなった。

★ ★

翌日曜日。
とりあえずカバンに楽譜を詰め込んで、申し込み&オリエンテーションに出かける。
今日は初日なので、明日からのクラス分けのためのヴォーカル&理論のアセスメントテストだった。
好きな曲を1曲選んで3人の審査員の前で歌うのだけれど、なんだかその感じがアメリカンアイドルの予選みたいでわれながらその姿に笑えた。

そのあと大学施設の中のカフェテリアでみんなで夕食をとり、7時から9時までは、この1週間お世話になる講師(プロのミュージシャン)によるミニライブとオリエンテーション。
参加40人のほとんどは20歳以下の子どもたちなので、かなり厳しい掟になっているようだった。
私は施設に泊まらない通いの身なので、いくぶん楽。

初日を終えて、大人グループ(明らかに30歳以上と思われる人たち)がさっそく“マイノリティー・グループ”でかたまった。
日本から(!)の参加者も2名(一人はアメリカ人)。同じく地元から通いの人もいて話に花が咲く。
こうやって仲間ができるのがなによりうれしい。

さ。あしたから早起きだ。
もう寝なきゃ

絵のある生活

2009-07-18 04:40:36 | アメリカ生活雑感
先日のニューオリンズ救済絵画展で購入した2点の絵画が、
約2週間の精密プリント工程を経てやっと我が家にやってきた。
これでやっと、さびしかったリビングの壁が華やかになった。





ついでに、以前、アンティックショップで1ドルで買って置き場に困っていた絵に、
60%引きの日を狙ってカスタムメイドのフレームをつけてもらったら、なんと立派に変身。
絵に囲まれると、心が癒される。



1ドルの絵に、58ドルのフレーム


解放感・・そして脱力。

2009-07-18 03:04:57 | アメリカ生活雑感
ソシオロジークラスが昨日をもってやっと終了した
自分の英語力のなさをつくづう思い知らされた8週間だった。
でも、授業中の自由な議論は大いに楽しかった。

一番しんどかったのは、やはりというかグループプレゼンテーション。
先生がクラスを無作為に3~4人の7つのグループに分け、そのグループごとにソーシャル・プロブレムのテーマをひとつ選んで20分のプレゼンをすることになっていた。
テーマを決めたのは約1ヶ月前。
私たちのテーマは環境問題、主に石油に代わる代替燃料の未来についてと決まった。
前回のソシオロジークラスでちょっと懲りていた私は、この1ヶ月の間になるべく意見交換を密にしようといろいろ資料を調べてはあとのふたりにせっせとメールを送っていたが、ふたりからは何の音沙汰もなかった。
2週間を切って焦った私は、今度は提出するレポートのアウトライン(流れ)を送ってみた。
これも返事なし。
次のクラスで会ったときに直接声をかけたらやっと「あれでいいと思う」という短い返事をもらったくらいだった。
なんだかいやな予感・・・。

そして残り1週間を切り、本当に焦った私は今度はレポートの下書きを書き始めた。
「これをたたき台にして、仕上げよう」
週末はほとんどこれにかかりきりだった。

ついにプレまであと4日と迫り、ようやくミーティングをすることになった。
ところが彼らときたら、今まで私の送ったメールを読んでいない、添付ファイルも開けていないのがみえみえという状態だから話がかみ合わない。
全体図が見えていないのにいきなり本番のレポートを書き出そうとするので、なんだかぐちゃぐちゃになってきた。
それでも、彼らなりに一生懸命にやっていたのであとは口を出さないで彼らの好きなようにさせておいた。

そしてレポート提出前夜。
Bくんから「ほとんど完成状態のレポート」が送られてきた。
さっそくチェックして、抜け落ちていた自分のパートを加筆・訂正してすぐに返信。
ここまですればあとはもう彼にまかせておこう。今まで何もしなかったんだからそれくらいやってよね・・。

提出日。
早起きしてメールをチェック。「最終レポート」が添付されたメールがBくんから届いていた。
どうやら午前2時ごろにやっと仕上げたらしい。よしよし。
ところが、開けてみて仰天!
私が一生懸命調べて書き上げたデータや文章、直したはずの文章が全く反映されていないではないか!
今まで私がやってきたことっていったいなんだったの???

これには結構カチ~ンときた。
普段は寛容な(?)おばちゃんもこれには黙っていられない。

「レポート仕上げてくれてありがとう。でもこれはあなたのレポートであってグループのものではありません。少なくとも私が書いたところが反映されていません」

もうそろそろ出かけなくてはという頃に、Bくんから返事がきた。
「君から送ってもらったファイルが開かなかったんだ・・・」
う~ん。そうならないように、少なくとも3種類の形式で送ったんだけどな。
それに開かないならどうして開かないって言ってこないんだよ!
でも、もういいや。
このあとすぐプレが待っているし、いまさら過去のことを言っても仕方がない。
あとはいかにグループとしてちゃんとしたプレゼンができるかどうかに神経を集中させよう。

クラスで顔を合わせたBくんはバツの悪そうな顔をしていた。
レポートは提出されちゃったけれど、プレゼン用のパワーポイントには私の資料をちゃんと復活させてくれていた。
かろうじて、その資料を見ながら私は自分のパートをプレをすることができた。


★ ★

7つのグループが発表したテーマはどれも興味深いものだった。
増え続ける移民問題、健康保険問題、退役軍人の補償問題、マリファナは合法にするべきか、服役者問題など、どれもアメリカの重要な社会問題にスポットを当てていて
リサーチ、特に最近の流れなのかYoutubeのショートビデオなども頻繁に登場していて20分とはいえなかなか聞き応えのある内容になっていた。

明らかにメンバー同士がコミュニケーションをとれていないグループ、付け焼刃で発表したグループ、逆にしっかりと打ち合わせができていたグループなど、見ていて明白だった。
うちらのグループも、そのあたりが見え見えだったに違いない。
あ~やっぱり、大学生とのグループワークは苦手だ。

★ ★

そして昨日は最終のテスト。
「グローバリゼーションについて論じる」、という論文形式のテストだった。
プレゼンが終わって真っ白になった頭に何も入ってこない。
前夜はテキストを広げたままぼんやりしていた。
仕事から帰ってきたPちゃんに「何を言っているのかポイントがわからない」と泣きついたら、
Pちゃんは我がことのようにあわててテキストを読み、床に転がって放心状態の私にわかりやすく説明してくれた。
こういうとき、親身になってくれる彼の存在は非常に頼もしい。


おかげでテストも無事に終了した。
自分にお疲れさん!





心のオアシス

2009-07-14 11:25:09 | アメリカ生活雑感
今週をもって、やっとソシオロジーのクラスが終了する。
火曜日の最終グループプレゼンの準備で、ここのところもう死に物狂いの日々が続いている。
仕事以外でこんなに必死になって調べたり書いたりしたことは、記憶にないかもしれない。

そんな中でも、どうしてもはずせないのがやっぱり音楽イベント。
先週末はお隣の町、グレン・エレンで恒例のストリート・ジャズフェスが行われ、
今日は家でゆっくりしたいというPちゃんを残して一人で出陣。
実は「シカゴ・Jazzの会」というインターネットグループのメンバーになっているので、
そのグループの人たちと合流して一緒に楽しもうというもくろみもあった。
やっぱり、同じ土地で同じ趣味を持つ人との人脈は広げておきたいし。

Glen Ellynは人口2万人ほどという小さな町だが、私の通っている巨大な大学デュペイジ大学を有する、とても豊かな町でもある。
ダウンタウンを少し離れると、いかにもアメリカの雑誌に出てきそうな瀟洒な家々が建ち並び、その庭の花々が目を楽しませてくれる。
田舎のような都会のような、その風情がなんともよくて、ぶらぶらしているだけでも楽しい。

今日は遅めの出陣で、到着は午後4時すぎ。
すでに会場はマイ・チェアーを持った人々でぎっしり。




TAMMY McCANN QUARTET
Tammy McCann (vocals), Tom Viatsas (piano), Dan Anderson (bass), and Perry Wilson (drums)



そして、今日のトリは、お目当て“DEEP BLUE ORGAN TRIO”。
Bobby Broom (guitar), Chris Foreman (organ), and Greg Rockingham (drums)


日が沈むと、少しひんやりとした風がそよぐ絶好のコンディション。
人々はこの会場内だけで許されるワインやビールを飲みながら
極上のB3オルガンに酔いしれる・・・

残念ながらこの人ごみの中でJazzの会の人たちに会うことはできなかった。
けれど、4時から最終のバンドが終了する10時すぎまで存分に音楽を堪能。
地元のJazzステーション(ラジオ)でブルース番組のパーソナリティーをしているグレッグさんとも会う約束をしていたのだけれど、
そちらも残念ながら会えずじまいでちょっとがっかり。

あとから聞くところによると、フェスティバル終了後、地元のJazzライブ&タイ料理屋にみんなで流れてわいわい打ち上げをやったという。
く~、これは残念だった。
今度は是非一緒に、と誘ってもらったので次回のお楽しみにとっておこう。


・・・さ、現実に戻ろ。

独立記念日と町のリッチ度

2009-07-06 04:23:44 | アメリカ生活雑感
7月4日は独立記念日。
今年は土曜日と重なったこともあって、前日の金曜日も休日となり世の中は3連休。
去年は大混雑の中シカゴの花火大会を見に行ったものの、
あまりのしょぼさにがっかりし、もう二度とシカゴくんだりまで行って花火なんか見るものかと誓った私。

今年はがっかりしてもまだ許せる地元のお祭りを冷やかすことにして、まず金曜日の夜はおらが町Warrenville主催のお祭りに行ってみた。
近所の公園にはたくさんの屋台が出ていて、子どもたちは走り回り、ティンエージャーはうきうきと滅多にできない夜のデートを楽しんでいる。
日本の夏祭りをアメリカ式にしたかんじだ。
唯一違うのは、必ずあるバンド演奏。
日本じゃやぐらを組んで盆踊りだが、アメリカではステージを組んでいろんなバンドがひっきりなしに演奏してくれるのだ。

去年のバンドはなかなか面白かったので楽しみにしていったら、なんと今年も同じバンド。
ミック・ジャガーやティナ・ターナーの物まねネタをやっていて、なんだかがっかり。
Warreivilleめ、手を抜いたな!

と思っていたら、翌日の出演は“Radio Voices of Rock”という、80年代に一世を風靡したバンドの“本物の”ヴォーカリストだけを集めた異色のバンド。
“Deep Purple”、“Rainbow”のヴォーカリストJoe Lynn Turner、
“707”、“Journey” (1994)、“ The Alan Parsons Live Project (2003)”のヴォーカリスト、 Kevin Chalfant、
“Survivor” (1984~1989)のJimi Jamison、
が、往年のヒット曲をそれこそオリジナルボイスで聞かせてくれるというからおっさんたちは大喜びだった(だろう)。

一方、翌日に行った隣町のNapervilleで行われている“Rib Fest”というお祭り(こちらは$10の有料だが)の出演者はこれまたレベルがちがう。
なんと、“Heart、“TODD RUNDGREN”、“Huey Lewis and the News”と、ナショナルレベル。
こんな人たちがシカゴの郊外の田舎の夏祭りにフツーにやってくるのだから驚いてしまう。

Napervilleという町は、アメリカでも「住みたい町」「最も住レベルの優れた町」の1~2位を争う町として知られている。
もちろん、住宅価格も高く住んでいる人たちの収入レベルも高い。
税金もざ~っくざくの豊かな町なのだ。
“Heart”を呼んでくるくらい、へでもないのだ。


うちの近所(半径10キロ以内)だけでこれだけのパフォーマンスがあるのだから、
この夜、全米でいったいいくつのバンドが演奏したのだろう?
そう考えると、気が遠くなりそうだ。
この3連休はプロ、セミプロを含めてきっと1年で最も稼ぎどきだったにちがいない。

もう絶対に花火は期待しないけれど、こういう80年代ロックを聞けるのはアメリカでの楽しみのひとつだ。
来年は誰が来るかな?