Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

通信簿

2007-11-29 07:39:02 | アメリカ生活雑感
Pちゃんが先日職場で受けた健康診断の結果が戻ってきた。
“健康オタク”のPちゃんは健康管理には自信満々。すべての検査結果がカンペキでないと気に食わない。
「どうだった?」と聞くと、どうやらコレステロール値だけが平均やや高めだったらしく浮かない顔をしている。
「何故だろう・・・」
何故もへったくれも、この1ヶ月ろくに運動もせずに旅行中はステーキやらハンバーグやら食い倒しておまけにアル中なみに飲んでたやないのっ、とつっこむと「この数値にアルコールは関係ないんだ」と屁理屈でかかってきた。
(あんた、最近おなか出てきたのわかってるでしょうよ・・)

結果表を見せてもらうと「赤味のお肉を控えめに、野菜を多く採りましょう」と書かれている。それを見て今度は私がムッとした。だいたい、こんなに野菜・魚中心の健康的な食事をとっているノン・ジャパニーズはそうそういないだろーよ!赤味のお肉だぁ??そんなもの家で滅多に料理しない。となると、疑惑は昼食に向けられる。
「お昼、ものすごい不健康なもの食べてやしないかい?」
「ううん。チキンサラダとか野菜スープがメインだよ」

やっぱり食事だけではダメだ。これからはなるべく運動を心がけるようにしなければ、お互いに・・。(でも寒いから外走りたくない)


初お呼ばれ

2007-11-26 10:10:25 | アメリカ生活雑感
イリノイにきて、初めてできた日本人のお友達Tさんのところに初のお呼ばれ。
Pちゃんも私も無事昨日引っ越しを済ませたので、お言葉に甘えておじゃますることにした。

実はTさんと私は面識がない。
ひょんなことからシカゴ郊外に住むTさんのWebサイトを見かけて興味を持ち、こちらからコンタクトをとったのがそもそもの馴れ初め。会ったこともないというのに共通点が多いせいか2~3回のメールのやり取りだけでなんだか古い友達のようになじんでしまい、「(私の近所に住んでいる)日本人のお友達も来るので飲みにきませんか?」というお誘いにほいほいと乗るあつかましい私。

というわけで、金曜日の午後7時。某郊外にあるTさんの邸宅に到着するとすでに地下のレクレーションルームではすっかりみなさんができあがっていた。
巨大なカラオケセット、卓球台、特別にしつらえたというバーカウンター・・・。なにもかもがすっぽりとこの空間にはまっていて、私たちもさっそく“Bar”でTママからワインなどをいただきごきげん。
Pちゃんはただひとりの“ガイジン”だったけれど、おかしな日本人たちに感化されたのかカラオケで歌ったり私に真剣に卓球を挑んできたり(おほほ、元卓球部をなめんなよ)と、リラックスしまくりだ。まぁ、バークレー(スシカル)ですでに得体の知れない日本人仲間には慣れているので多少のことでは驚かないPちゃんなのだった。

残念ながら写真は載せられないけれど、Tさんの人柄、ホスピタリティーにすっかりくつろぎ楽しい時間をすごさせていただきました。ありがとうございました!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

(おまけ)
なんとこの晩一緒に飲んだ人たちは、シカゴの剣道場に通う人たちだった。なんでこう、私の行く先々にへ剣道が待ち受けているんだろう・・・

ミニ引っ越し&ミニThanksgiving

2007-11-26 02:48:55 | アメリカ生活雑感
アメリカ中が民族大移動をはじめる日、Thanksgiving。
もともとは「アメリカにやってきたピルグリムが先住民に感謝して食事をふるまった日」ともっともらしい解説がついているが、先住民を皆殺しにした記念日のようなもの。
映画『The Ice Storm』(アン・リー監督)にこんなシーンがある。サンクスギビングの夕食を囲む家族。食前の祈りで10代の長女はみなに聞こえるようにこうつぶやく。「先住民のみなさん、私たちのために土地と食べ物をありがとう。皆殺しになってくれてありがとう」それを不愉快そうに制する父。

バークレーにいたときはThanksgivingの夜はDedeのうちで大勢の人たちとわいわいと食卓を囲むのが恒例になっていたけれど、今年はふたりきり。しかもドイツ人と日本人の私たちにはThanksgivingはただの休日でしかなく、おまけに今日は“引っ越し”という仕事が待っていた。今の住まいが1ヶ月間の限定仮住まいだったので、新しい家に入るまでのつなぎにまた別の仮住まいにミニ引っ越しをすることになったのだ。(今度の住まいは去年ちょっと滞在したことのあるFermilab内のVillage。)
幸い今日まで車は2台あるので、そこに全ての荷物を詰め込んで1回で引っ越し終了。

夕方、近所のCar Max(中古車センター)へ車の下見。職場の車が1台あるけれど、そのほかにも1台はどうしても必要だ。ふたりともまったくの車オンチの“興味なしお”だったので、これから車のお勉強をしなければ・・。
車といえば、ひとつ面白い発見があった。ベイエリアではハイブリットカーが大人気でトヨタのプリウスやホンダのシビック(ハイブリッド)が街のあちこちに走っていた(多いときは駐車場に停まっている車の5台に1台はプリウスだった)のに、ここではめったに見かけない。気をつけて観察してみると、街を走っているのは普通の4ドアセダン、ワゴン、SUV。カリフォルニアンはアメリカの中でもエコ意識が断然高いのだろう。



今晩は、近所の大型スーパーで買ったターキー(七面鳥)とワインで
えせThanksgiving Dinner.

パンプキンパイとWeb撮影。

2007-11-22 07:22:41 | アメリカ生活雑感


今週のThanksgivingを前に、今回色々お世話になった不動産会社のJosieから「感謝のしるしにフリー パンプキンパイを差し上げます」というメールがきた。
おお、これはありがたい!とPちゃんとふたりで喜んで事務所にとりに行くことに。でも、私たちには別の“お仕事”が待っていた。それは・・・

彼女のお客さま用Webサイトの「お客様からの証言」コーナーにのせるため、彼女についてのコメントを撮影する、というもの。
こういうのが苦手なPちゃんは前の日からそわそわして「何を言ったらいい?」と聞くので、「“Hi Josie,はじめて会ったときは写真よりも少しやせててびっくらこいたわ。やせたんちゃう?”って言えば?」というと無視された。
他のお客さんもその他大勢撮るんだろうから、ひとこと何か印象的な出来事でも言えばいいか、くらいの軽い気持ちで私自身は撮影のことをすっかり忘れて気持ちはただ、タダパイに向かっていた。

事務所に到着してパイを受け取った後、彼女の息子が部屋の片隅でデジカメをセットして待機していた。
(やば、何言おうかなんも用意しとらんかった・・)

Pちゃんとふたりでカメラの前に座る。こうなったらPちゃんにしゃべらせて私は相づちマンになっとこ。

「Hi、僕はペドロ。僕たちはつい最近家を購入しました。アメリカで家を買うのはもちろん初めての経験だったけれど、Josieの豊富な知識とけい・・え~っと・・けけい・・けいけい・・あわわわわわ・・あ、今のはテストね

そんなこんなで何度も繰り返したあげく、「ごめん、ちょっとメモ帳くれるかな?」といってセリフを書き始めるPちゃん。
(いつんなったら終わんねん・・・

「プレゼンじゃないんねんからさ、さっさとひとこと言っておしまいにしよ。テストなんかいらへんて。さぁさぁ、とっとと本番本番!」と気の短い私。
急かされるのが大キライなPちゃん、一段と表情が硬くなりなんだかお通夜のコメントみたいになってきた。

「Hi、僕はペドロ。(私はSHOKO。←ひとことであとは相槌)・・Josieの豊富な知識と経験のおかげでこんなに早く購入をすることができました(ホッ。ここまではまずまず)・・・サンキュー(サンキュー!)」そして私からもちょっとだけひとこと。
「Josieのアドバイスはプロのリアルエステーター、いやリアルター、いやエステーター・・・あわわわ・・・すんません、今のNGね 

(・・・いつんなったら終わんねん・・・

結局30分以上もあーでもない、こーでもないとテストを繰り返し格闘したのち、完ぺき主義のPちゃんもついに観念したのか最後のテイクを見て
「Acceptable. まっ今日はこのへんにしといたるわ!」といって終了。

パイを取りにいって、ついでにアップルサイダーとクッキーもごちそうになるはずだったのに、すっかり撮影に気をとられて忘れていたことに帰りの車の中で気づく。
「え~ん。アップルサイダー忘れてたあああ 引き返そう!」とさわぐPちゃんを押さえつけつつ、家路に向かったのであった。

なお、今日撮影した映像がいつUPされるのかは、不明。



もうちょっと。

2007-11-21 04:28:37 | アメリカ生活雑感
ここのところぐっと冷え込んできた。
天気予報によれば、今週のThanksgiving(11月22日)の朝には雪がちらつく可能性が大らしい。ついにきたか。およよ。

さて、My Homeのつづき。
先週無事にInspectionを終えたあと、Josieから紹介してもらった専門の弁護士さんスージーに、売主さんに修理してもらうべき項目&こちらからの要望を一覧にして検査結果表とともにメール。スージーはそれをもとに正式な文書を作成して売主さん(正確には売主さんの弁護士さん)に郵送する。ここまでが法的な先週の流れ。

私たちの次なる緊急の仕事は、Property Insualance(損害保険)へ加入すること。いくつかの会社を紹介してもらい、物件の概要(家の大きさや間取り、築年数、構造など)を伝えて各社からの見積もりが出そろうのを待つ。見積もり結果は本当に各社ばらばらで、Pちゃんはそれを注意深く見比べて選定作業に入る。
(あーめんどくさ。←私の心の声)
でも、彼はちがう。文字通り、嬉々としてこの作業をやっている。まるで生きがいを見つけたかのように熱中している。
(この人、こういう地道な作業をさせたらほんまに天下一品やなあ。
フィジシストが証券アナリストや金融業界に引っ張りだこというのを昔きいたことがあるが、なんだかわかるような気がする。数字好きの分析好き。

ともあれ、この契約が終わると一気に契約関係は前進することになる。その間に売主さんはこちらの提示した家の修理・修繕を進め、当初の予定通り12月の第1週には無事にクロ-ジング&引渡しという段取りになる(ハズ)。

というわけで、ここのところもっぱら週末は家具マーケットめぐり。
幸いにも私たちは今、まるで「家具団地の中」に住んでいるといってもいいくらい大型Furniture Shopに囲まれているのでわざわざ遠出をしなくても十分に見て回ることができて超便利。おかげで、この2週間でやけに家具全般のマーケットに詳しくなった。

このあたり(シカゴ郊外)は、比較的年配の裕福な層がタウンから移ってくる土地柄らしく、家具屋においてある家具も豪華けんらんなものが多い。学生の入れ替わりで成り立っているBerkeleyでは家具といえば“IKEA”だったが、ここいらの家にはIKEAはちゃち過ぎて似合わないのか、こういうトラディショナルで大き目の家具が主流のよう。

私たちがBerkeley時代に使っていた家具も主によそ様のMoving Saleで手に入れたものだったが、それらは引っ越し前にすべて売りつくしてきたので、これから新しい家にふさわしい、でもお値ごろの家具を一から物色しなければならない。まるで新婚みたい。
自分たちのテイストで何もかもそろえていく、こういうときが一番楽しいのかも。


Living/Dining


ここで家庭菜園するねん


イリノイ生活

2007-11-17 10:02:56 | アメリカ生活雑感
ちょっと話題を替えて、ここんとこの生活雑感を。

 生活は便利になったのか不便になったのか?

今の仮住まいには何から何までそろっていたので、文句のひとつもありません。(というか、文句など言うとバチがあたる。)
食器洗い機、洗濯&乾燥機もある。洗濯といえば、バークレーではコインランドリーが街のあちこちにあって、週末ともなると鬼のように洗濯物を運んでくる若者(主に学生)たちであふれかえっていたけれど、ここではまずコインランドリーを見かけない。ランドリーは各家庭に整備されているのだろう。外に洗濯になんていってたら凍え死ぬからだろう、きっと。

不便なのは車がないと何もできないこと。
ちょっとそこまでミルクを買いにいく、なんてこともできない。バークレーのときは全てが徒歩圏内にあった。図書館もスーパーもレストランもJazzスクールも、なんでも歩いて15分以内。夕方散歩がてらにSafewayやAndronicosに買い物に出かけ、帰りがけにElephant Phermacyで1ドルDVDを借りてくるのが日課だったのだが、それももう遠い夢・・・。外は寒いし出不精になる。ついでにデブになりそう。


 物価
まず驚いたのはガソリンの安さ。
カリフォルニアよりも、ずっと安い。旅の途中でも感じたけれど、カリフォルニアを出て東に向かうとガソリンはどんどん安くなる。どうしてだ!?
イリノイへ到着してしばらくは、ガソリンはガロン(約3.8リットル)で2.6~2.9ドルあたりだった。しかしこの1週間で異常に値上がりし、今は3.03ドル~あたりをうろうろ。
食料品の値段はあまり変わらないけれど、アルコールはカリフォルニアに比べてやや高め。特にワイン。5~6ドルで買えたものがここでは8ドルはする。これは痛い

 気候

はい。寒いです。
これでも今年は例年になく温かいそうだ。去年の初雪は10月14日だった(!)というからもうそろそろくるかな??
でもずっと家の中にいるのも不健康なので、思い切って近くをジョギング&散歩に出かけた。完全防備していたので体は寒くなかったが、次第に頭がカンカンに冷えてきて頭痛がしてきたので30分ほどできりあげた。
ミシガン湖からの空っ風が吹くので、体感温度は実際の温度よりもずっと低いそうだ。冬になると-10℃超えはざららしい・・。
というわけなので、冬はカリフォルニア経由で帰らせていただきます。


Home Inspection

2007-11-14 12:55:08 | アメリカ生活雑感
11月13日(火)
さてさて。
中古の家を買うということは、その前に家の不具合をとことん調べなければならないのであります。
本契約を結ぶ前に、売主の責任で修繕をしてもらうところはしてもらう、そのためにも今日はプロの業者さんに頼んで「Home Inspection(家の検査)」というのをしてもらった。

買主の私たち、不動産会社の担当者Josie、そして検査会社の担当者チャックの4人で屋根、外壁、窓、床、壁、食洗機や洗濯機などの電化製品、ガスレンジ、水まわり、温水器、コンセントなど全てを綿密に見て回る。数か所問題が見つかったが、これは売主さんに修繕をお願いすることに。あとは問題なし、っと。修繕のあとは入居前にプロの清掃会社にピッカピカにしてもらう(これも売主さんの責任)という約束で今日のところは一件落着。


検査中。すべては約2時間で終了。最後にひとことお願いします。
「ヘイ、これだけは言っておこう。中古の家を買うってことはその古さも受け止めるってことなんだ。あとは自分たち修繕していくのさ。みんなこうやって自分たちの好きな家を作ってきたもんさ。これがなかなか楽しいもんだぜ」(かなり意訳)



ついこの間まで「ご案内中」だった立て看板がやっと「SOLD」に!!
お世話になったJosieと記念撮影。

役割分担

2007-11-13 02:39:57 | アメリカ生活雑感
ついこの間までは想像だにしていなかった「家を買う」という一大イベントの中で、面白い出来事や発見がいろいろあった。

こんなにことがスムーズに運んだ一番の理由は、ふたりの得意分野や性格・気質がうまく“役割分担”にはまったことにつきる。
そして第2は、Pちゃんがいわゆる会社員でなく、かつ今は比較的自分で時間をやりくりできやすい状態にあったこと。

転勤や引っ越しを何度も経験している私は自称“家探しのプロ”。いい家探しの第一条件は頼りになるプロ(不動産屋の担当者)を嗅ぎ分けることと、条件の優先順位を明確にして伝えることにつきる。あれもこれもとこっちが揺れてばかりいると相手も揺れてしまう。そんな意味でも、今回Josieと出会ったことも大決断の助けとなった。

“買う”方向で考え始めたときまずインターネットで各社に情報提供依頼メールを送ったところ、最初に返事が来たのが彼女だった。下見のアポイントの確認電話を受けたときの第一印象は「プロ」。変にうわついたり客にへつらったりすることなく、一歩間違えれば失礼なくらい堂々としているところにむしろ安心感&好印象を受けた。実際に会うと、またこれがそのままの印象。いろいろと迷ったりとんちんかんな質問を浴びせる私たちに辛抱強くつきあってくれた態度もありがたかった。わからないことははっきりとわからないと答え、その日のうちにちゃんと答えをメールしてくれた。無作為にリストを送りつけるのではなく、私が伝えた条件にそぐわないものは事前にきっちりと除外してくれ、いまいちな物件は「オススメしません」ときっぱり言ってくれ、いらないチェックの手間を省いてくれたのも助かった。

私は彼女を見込み、自分たちが本気で家を買おうとしていること、しかも急いでいることを伝え、彼女をとりこんだ。こちらが本気で信じていることを伝えると一気にことが運びやすくなるからだ。
彼女は地元に暮らし、ふたりの子育て中でもある。
「売却するとき売りやすい立地は?」「このあたりで人気の学校区は?」「このエリアにはどんな人たちが住んでいるのか?」という私たちの知りえなかったローカルな情報もたっぷりと教えてくれた。これは本当に参考にった。一生住むわけではないので、次の行動に移りやすい物件を探すことが私たちには大切だった。

家を決めてから、私は何度となく時間を替えて現地を見に行った。昼間の様子、交通量、ご近所の家族構成・・・彼女の言ったとおりのいろんなものが見えてきた。ちょうどスクールバスが学校から子どもたちを送ってきた。降りてきた子どもたちは、白人、黒人、ヒスパニックとさまざま。これを見てこの街に心地よく住めることも確信できた。

そして、私が物件を絞り込んでいる間、Pちゃんは住宅ローン&契約までのペーパーワークについて猛勉強。
少しでも安い金利の銀行を検索したり金利が安くなる条件を模索したりと、毎日とにかく調べまくっている。面倒くさがりやの私には到底できない作業だ。
余談だが、アメリカでは個人の信用度は全て“クレジット・スコア”で測られる。クレジット決済で滞納をしたり、短期間のうちに多くの金融機関が個人のスコアを検索したりすると一気にこのポイントが落ち、つまりは借用度(金利優遇)も落ちていくしくみになっている。
幸いPちゃんのクレジットヒストリーには何も問題はなかったのと、初めての不動産購入という制度を利用して特別金利優遇を受けることができたが、これも彼の執念のたまもの。ひとつの目的に向かって突き進むこの人の執念と情熱はものすごい。これってフィジシスト特有の性質なのか、それとも学者一般の性質なのだろうか・・。
ともあれ、普段はうっとうしいとさえ思うこともあるこの“執念深さ”や“用心深さ”が今回は見事にはまり、なにひとつ不足のない完璧な運びとなった。

でもこんなPちゃんも、時々ちょっとしたおバカぶりを発揮して笑わせてくれた。
売買価格の交渉の最中、Josieが「私はあくまで仲介者だから、買い手の個人情報と同じく売り手の情報は何もあなたたちに教えられません」とまじめに言ったのを受けて、
「わかりました。・・・ところで、彼(売り手)は離婚しそうですかか?」(もちろんジョーク)
これには思わず爆笑。すかさずクールに「No」と答えたJosieのギャグセンスにもうなった。

Pちゃんの弱点は交渉ごとができないこと。
「だいたい、家の価格を値切っていいの?」なんて言うくらいの世間知らず。私がちょっと思い切った値切り価格をJosieに伝えると、びっくりしてまるで私のことを極悪非道人かのように見る。
「(売主が)大金持ちで投資目的で物件を売っているんだったらいいけれど、もしもメキシカンのイミグラント(移民)で支払えなくなってしぶしぶ(家を)売っているとしたら(値切ったら)かわいそう・・・」
これには私も目がテン。
「頼むからアンタ黙っててくんない?これはあくまで交渉の第一段階であって私はそれなりの理由があってこの価格を提示しているんだから、かわいそうもへったくれもないねん!」
だいたい、売主の状況によって売買価格が左右されるという考え方のほうが間違ってるやんけ!
Josieも「何もあなたがSorryということはないわよ」と助け舟を出してくれる。彼女にあほな会話を聞かれたことが恥ずかしい。

買主と売主の希望価格がまとまったら、そこで価格はFix。間でそのとりまとめをしてくれるのがJosie(不動産会社)の役割。あとは、お互いのアトニー(弁護士)を通して細かい契約~引渡し作業が進んでいくことになる。最後まで売主と買主が顔を合わせることはまずないのだそうだ。

家に帰ってPちゃんはつくづくこう言った。
「なんで仲介会社が必要なのかが今、やっとわかったよ・・」
社会の波にもまれたことのないピュアなPちゃんと、今や社会の垢まみれ、すっかりダーティーになってしまった私の役割分担は今のところはうまくいっているようだ。

Unser Häuschen!!!

2007-11-11 04:54:50 | アメリカ生活雑感
10月24日にイリノイに到着してから今日で、ちょうど2週間と2日。
本格的に家探しを始めて、丸2週間。
この短期間に、なんと今の私たちにぴったりの物件が見つかった。まさに奇跡

以下、備忘録も兼ねて家探しドキュメント。

10月28日(日)
このあたりのエリア感覚をつかむために車で散策。通勤に時間をかけるのはばかばかしいので、なるべく職場近くでかつ便利で静かなところ、というのがふたりの条件。

10月29日(月)
職場から紹介されたリロケーション・センターへ、さっそく希望条件に合った賃貸物件の紹介依頼にでかける。ついでに家の売買を仲介している不動産会社も紹介してもらう。
その後時間があったので、社会勉強もかねてその不動産屋へ。もしも「買う」という選択をしたら、と仮定して鬼のように質問を浴びせる。
今から思えば、アメリカでの不動産購入知識が何もなかった私たちにとって、このときに質問したことがその後大いに役立った。


*この週、さんざんいろいろ勉強し研究を重ねた結果、ふたりの気持ちは「借りる」から「買う」へと固まっていった。(正直な話、私ははじめから買うつもりだった)


11月3日(土)
インターネットで物件を紹介してくれた地元の不動産会社の担当者Josie(女性)に物件案内してもらう。初めての家見学。
Bataviaという町のダウンタウン近くの一軒家を中心に見て回る。この町は歴史も古く、家の年齢も軽く100年を超すものが多い。それでも古さは感じられず、手入れも行き届いていて魅力的だった。(この日に見たひとつのが、あの“三角お屋根”)
ただ問題は、戸建ては敷地が広すぎるため税金が高いこと。う~ん、どうしたもんかのう。

11月4日(日)
Bataviaと職場をはさんで反対側、Warrenvilleという町で戸建てと“タウンホーム”を見て回る。タウンホーム(Town House)というのはいわゆる軒続きになった家のことで、“長屋”のようなもの。1、2階ぶち抜きで一戸なので、上階の音に悩まされることがない。(これは私たちの必須条件)
この“タウンホーム”自体、比較的新しく建ったものが多いので中はモダンで清潔。しかも管理会社が木の伐採や清掃など周囲の環境を整えてくれるので、自分たちの家の広すぎる庭に悩まされることがない。ふたりともこの方式を一気に気に入る。

そして以下の2軒に候補を絞った・・・

その1
タウンハウスの中でも希少な、Duprex(2戸だけが軒続きになったものの1戸)。三方が開いているのでまるで一軒屋のような感覚。おまけに2バスルーム。欠点はすぐ近くに比較的交通量の多い国道が走っていること。音に異常にセンシティブなPちゃんはここだけがひっかかっていた。


これがそのタウンホームとその中身。(まだ人が住んでいるのでこの状態)

その2
同じエリアにあるタウンホーム。基本的な間取りは一緒だけれど、2階のファミリールームにBarカウンターがあるのが魅力・・


11月6日(火)
昼間の自然光で二つの物件を比べたくて、再度この間のタウンホームを見せてもらいに行く。本気で考えると、やはり車の音が気になる。案内のついでに、Josieが「こんなのもあるわよ」と近所の別のタウンホームに連れて行ってくれた。その風情にふたりとも釘付け。
リストアップさえしていなかったエリアだったけれど、Pちゃんの職場に激近。この間見た画一的なタウンホームと違って、一軒一軒の表情がちがいまるでヨーロッパの家並みのよう。
おおお、これはいいかも!とステキな予感に胸が高鳴る。
おまけにLiving+Diningがぶち抜きの大空間になっていて部屋の細切れ感がない、玄関ホールがある、という私の条件にぴったり。そしてたっぷり3ベッドルーム。これは売却するときにファミリー向けにいい条件になる。
私の気持ちはここで固まっていた。


近所の街並みはこんなかんじ。
各家が責任を持って周囲手入れをしていて、全体として殺伐とした感じがしない。
いわゆる全て管理会社任せ、という不自然な感じもない。

この晩ふたりで話し合ったところ、ふたりとも同じ意見で決まった。
野菜ひとつ買うのにもぐずぐず比較してなかなか決まらないあのピッキーなPちゃんが、ベタボレして即決めしたことに私のほうがむしろびっくり。こんなに早く決まるなんて軌跡だ!!

その晩のうちに、「この家に決めた」ことをJosieにメールで伝える。契約を至急進められるように今後の流れを聞く。


11月8日(木)
Josieの事務所で仮契約。
注意事項を聞き、関係書類にサインし、最終的な希望購入価格を売主に伝える。がっちり値引き交渉(←これは私の役目)。
ここまでが今日の私たちのお仕事。
そしてその晩。私たちの交渉額を受けてJosieから今度は売主からの最終希望価格が伝えられる。これにOKを出して口頭での売買契約成立。
第一回目の祝杯

11月9日(金)
一番の難関はココ。
今日はふたりで銀行にローンの手続きに出向く。Josieから紹介してもらったビッキーという融資担当者は、これまた凄腕そうな女性。
ここは、勉強に勉強を重ねて今や知識完璧、アメリカ人よりも詳しい(?)Pちゃんの出番。必要書類を全てそろえて無事に契約完了!不明点は一切なしの完璧な契約。Pちゃんお疲れ様!
なんだかあっという間に家探しから家購入まで全てをやってしまって、ちょっとした虚脱状態に。
正式な祝杯

<つづく>



Das ist unser kleines Häuschen!! (これが我が家で~す!!)

三角お屋根

2007-11-10 02:56:52 | アメリカ生活雑感
この間見た、三角お屋根のおうちが好評だったので、中身を特別大公開。
ちなみに、この家は大きなPちゃんには少々窮屈であえなく没に。(ロフトに頭がつっかえる
真ん中に階段のある間取りプランはどうしても各部屋を小割にしてしまうので、かわいいんだけど、私的にも没。長い目で見ると家は“かわいい”だけでは住めないのよね
でも、かわい~い 



玄関入ってすぐ左手はリビングルーム


右手はダイニングルーム


U字型になったおもしろいキッチンの対面には、デンと呼ばれる小さなティーコーナーがあってそこから裏庭が見渡せる


キッチンから裏庭へ・・


そしてこれが庭。右手にあるのはガレージ。