Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

なでしこジャパンと懲りない日本。

2011-07-23 14:17:06 | アメリカ生活雑感
先週の今頃、女子ワールドカップの決勝にかじりついていた。

正直、一次リーグを突破してドイツに勝つまで、いつこの大会が始まったかも知らなかった。
ここで消えるだろうと思っていたドイツ戦に勝ってしまって、なんだか大変なことになるかもしれないという期待が一気に膨らみ、
それからは一戦一戦が楽しみで楽しみで。
そして、誰もが予想だにしなかった優勝である。
あの、先行されながらもぎりぎりで追いつきものにした執念の勝利は、見ている側に感動を与えてくれた。
なでしこよ、ありがとう!

と、ここまではよかったのに最近の日本のニュースったらなんだ!?
DF熊谷が酒の席でしゃべった言葉がツィートされて大問題になったり、
選手たちがいろんなストーカーに追いかけまわされたり。

選手とて人間、酒だって飲みに行くし気も抜く。
ちょっと気が大きくなって冗談を飛ばしたり、大げさにしゃべったりすることもあるだろう。
それを面白半分にツィートする男が情けない。だから男はあかんねん!
それに何かい?感動を与えてくれたチームは、感動するくらい潔癖で仲良くて、問題などひとつもないチームでなきゃだめなのかい?
感動するのは勝手だが、感動の要素まで相手に強要するんじゃない。
いい年した、しかも所属チームの違う勝負師たちが全日本として一つのチームになるのだから、それなりの波乱もあるだろう。
掴み合いのケンカくらいあって当然だ。
「上下関係半端じゃない」・・・当たり前じゃ。
お前は体育会に属したことがないからそんな柔わなことが言えるのだ。
そこらの大学の体育会でさえ半端じゃないのに、いわんや全日本チームをや、である。
いったいどんな世界を夢見てんだお前、と言いたくなる。


最近の高校野球も、去勢された男子たちの大会を見ているみたいで、見ていてもはや痛々しい。(過去の書き込み:「高校野球ってなんだ?」
先の冬季オリンピックで、スノボの国母選手が“服装が乱れて”いたために国民からのバッシングを浴び、公式に謝罪する事件まで起きた日本。
あからさまにガッツポーズをして勝利を喜ぶことを自粛させられたり、ナンバーワンよりオンリーワンとか訳わからんことを言ってみたり、
「負けたものの身になろう」というやりすぎたアホな教育を子供たちにしいているために、感情をうまく表現できなくなったかわいそうな選手たち。
なでしこの強さは、半分以上の選手が今や海外でプレーし、「感情の表現の仕方」をうまくかつしたたかにコントロールできるようになったことが一番の要因だと思う。
オリンピックで活躍するメダリストたちもみな、海外経験組だ。

別に日本にいては強くなれない、と言っているのではない。
アホなマスコミを含め、こんな競技に集中できない環境のなかにいなければならないこと自体がすでに大きなディスアドバンテージになっているということに、ちゃんと気づいて手を打つ人間がいなければお先は真っ暗だということだ。


北京オリンピックで優勝した女子ソフト、“美人”カーリングチーム、バトミントンの“オグシオ”・・・
騒ぐだけ騒いて、今はどうよ?
いつまでも選手を「ちゃん」付けして親しさをアピールしたがる某O倉アナウンサーといい、程度が低すぎて選手が気の毒で仕方ない。
(アメリカはどんな子供でも、きちんと〇○選手と呼ぶ。これだけは見習いたい。)
日本がアスリートをアスリートとしてリスペクトする大人な国になれるのはいつの日だろうか。