それは、あるラブ・レターから始まった。
ラブ・コールを送ったのは私。相手は「女性」。
9月に出版予定の「バークレー日記」(仮題)がいよいよ本格的に進み始めたのを機に、いよいよ本の顔である装丁について考え始めた。ところが、共同で作業を進めている出版社にはどうしても自分のイメージにぴったりとくるイラストタッチを書いてくれるイラストレーターがいないということがわかり、「それならば、私のほうでやらせてください」と一切を任せてもらうことで合意した。
もちろん、その分コストはあがるけれど致し方ない。
本の印象は、8割がその顔で決まるから、出版社任せのいいかげんな装丁で妥協するわけにはいかない。
そんなある日。
ある雑誌の表紙を見て、ピンときた。このイラストタッチこそが私の本のイメージにぴったりだ、と思った。
なんとかこの人にたのみたい。つてをたどってそのイラストレーターのHPにやっとたどり着いた。
しかし!
「昨年からパリに拠点を移したため、お仕事はお休みしております」という非情の文字。でも、どうしてもあきらめきれない。気持ちだけでも伝えたい。
そこでふと考えた。
パリに拠点を移す、仕事をストップする・・・これはひょっとすると私の3年前と同じような覚悟あってのことではないか、と。
そこでたまらずラブレターを書いた。
「(詳しい事情はわかりませんが)あなたがパリに行かれた、その事実だけでも、なんだか自分がこの本を出す気持ちを同じくできるような気がしたのです。どうかお力をお貸しください」
2日後に返事が来た。
「(おそらく)似たような想いで日本を飛び出し、海外で貴重な時間を過ごされた方とこのような形で繋がることが出来、大変嬉しく鳥肌立ちながらメールを読ませていただきました。装丁の件、喜んでご依頼を受けさせていただきたいと思っております。」
心が通じたことがただうれしくってたまらなかった。
会ったこともしゃべったこともない人に心の底から送ったラブコールに、まっすぐに返してくれたという、この幸せ。
あきらめないでよかった。
念ずれば通ず。ああ、本当にうれしかった。
大げさだけど、これでこの本は90%成功したような気がする。
ラブ・コールを送ったのは私。相手は「女性」。
9月に出版予定の「バークレー日記」(仮題)がいよいよ本格的に進み始めたのを機に、いよいよ本の顔である装丁について考え始めた。ところが、共同で作業を進めている出版社にはどうしても自分のイメージにぴったりとくるイラストタッチを書いてくれるイラストレーターがいないということがわかり、「それならば、私のほうでやらせてください」と一切を任せてもらうことで合意した。
もちろん、その分コストはあがるけれど致し方ない。
本の印象は、8割がその顔で決まるから、出版社任せのいいかげんな装丁で妥協するわけにはいかない。
そんなある日。
ある雑誌の表紙を見て、ピンときた。このイラストタッチこそが私の本のイメージにぴったりだ、と思った。
なんとかこの人にたのみたい。つてをたどってそのイラストレーターのHPにやっとたどり着いた。
しかし!
「昨年からパリに拠点を移したため、お仕事はお休みしております」という非情の文字。でも、どうしてもあきらめきれない。気持ちだけでも伝えたい。
そこでふと考えた。
パリに拠点を移す、仕事をストップする・・・これはひょっとすると私の3年前と同じような覚悟あってのことではないか、と。
そこでたまらずラブレターを書いた。
「(詳しい事情はわかりませんが)あなたがパリに行かれた、その事実だけでも、なんだか自分がこの本を出す気持ちを同じくできるような気がしたのです。どうかお力をお貸しください」
2日後に返事が来た。
「(おそらく)似たような想いで日本を飛び出し、海外で貴重な時間を過ごされた方とこのような形で繋がることが出来、大変嬉しく鳥肌立ちながらメールを読ませていただきました。装丁の件、喜んでご依頼を受けさせていただきたいと思っております。」
心が通じたことがただうれしくってたまらなかった。
会ったこともしゃべったこともない人に心の底から送ったラブコールに、まっすぐに返してくれたという、この幸せ。
あきらめないでよかった。
念ずれば通ず。ああ、本当にうれしかった。
大げさだけど、これでこの本は90%成功したような気がする。