shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

US盤「マッカートニー」3種聴き比べ

2019-01-27 | Paul McCartney
 ポールのファースト・ソロ・アルバム「マッカートニー」のマト違い US盤を1週間で3枚も買ってしまった話は以前このブログに書いたが、海外から買った2枚がようやく届いたので、今日は改めて3枚の US盤の聴き比べをやってみようと思う。

①SMAS、B面 RL刻印盤、裏ジャケ abkco有り、Winchesterプレス、盤質NM
  A: SMAS S̶T̶A̶O̶-1-3363 Z17-1-S —◁ STERLING LH
  B: SMAS S̶T̶A̶O̶-2-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL
 私が最初に聴いた US盤「マッカートニー」がコレで、盤質が良かったこともあるが、2ndプレスにもかかわらず私の予想を上回るカッチリした音が聴けて、“70年代 US盤侮るなかれ” との思いを強くさせられた。RL刻印無しの A面も捨てたものではないが、RL刻印有りの B面のガツン!とくる音を聴いてしまうとどうしても A面の影が薄くなってしまう。いずれにせよ、普通に音楽を楽しむだけならこの 2ndプレス盤で十分な気がする。

②STAO、B面 RL刻印盤、裏ジャケ abkco無し、LAプレス、盤質VG+
  A: STAO-1-3363 Z22 #2 ✲ STERLING LH
  B: STAO-2-3363 Z20 ✲ STERLING RL/LH
 こちらは裏ジャケに abkco表記がない真正 1stプレス盤だが、2ndプレスの①と比較してみてもほとんど違いが分からないレベルで、盤質の違いのせいか、それとも17/14 vs 22/20 というマト番の違いのせいか分からないが、むしろ①の方がわずかに上回っているのではないかと思えるほど。これだからアナログは面白い。尚、B面には①と同じ RL刻印があるが、①が LH/RL なのに対してこちらはなぜか RL/LH になっている。

③STAO、両面 RL刻印盤、裏ジャケ abkco無し、Winchesterプレス、盤質NM
  A: STAO-1-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL
  B: STAO-2-3363 Z14 —◁ STERLING LH/RL 
 今回の3枚比較で一番楽しみにしていたのがこれ。しかも盤が届いてみて初めて裏ジャケに abkco表記がないことを知ったので(←買ったときは RL刻印のことで頭が一杯でそれ以外のことは全く眼中になかった...)、偶然とはいえ 1stプレスで両面 RL刻印盤、しかもマト番も若いという、これ以上望むべくもない盤を手に入れたことになる。
 初めて聴く A面の RLカットの音はさすがボブ・ラドウィッグという感じのダイナミックなサウンドで、特にベースの音なんか、まるで弦が太くなったかのような錯覚を覚えるほどのごっつい音で入っており、聴いててめちゃくちゃ気持ちいい。これは B面も同様で、大好きなB②「ママ・ミス・アメリカ」なんかもう凄いの一言! アンプのヴォリュームを上げていってリスニングルームが地鳴り鳴動する快感は筆舌に尽くし難い。B⑤「メイビー・アイム・アメイズド」も強烈な説得力で迫ってきて思わず聴き惚れてしまうほど。もちろんこのレコードはゼップのように爆音を楽しむ盤ではないが、アコギのストロークの力強さやリズムの躍動感など、他では聴けない豪放磊落な「マッカートニー」が楽しめて言うことなしだ。私が持っているビートルズ関連の US盤の中では両面グリーン・アップルの「ラム」と双璧をなす溺愛盤だ。

 ということで、ウチのシステムにおける音質比較結果は ③>>①≧② だったが、これは①②が良くないのではなく③がめっちゃ良すぎたということ。ゼップのセカンドを聴いても明らかだが、やっぱりボブ・ラドウィッグって凄いわ。

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