shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Photograph - The Very Best of Ringo (Pt. 3)

2010-01-06 | George・Ringo
 リンゴのソロ・キャリア総括も後半戦に突入だ。元ビートルズのメンバーが参加し、クオリティーの高い曲を揃えた前作「リンゴ」の大ヒットですっかり自信をつけたリンゴはその路線を踏襲したアルバム「グッドナイト・ヴィエナ」を74年にリリース、元ビートルズの参加がジョンのみというのが寂しいが、それでもエルトン・ジョンやハリー・ニルソン、ビリー・プレストンといった錚々たるメンツを揃え、前作の勢いをかって3曲のトップ40シングルを生み出すヒット・アルバムになった。
 このアルバムからの 1st シングルは1955年のプラターズの大ヒット曲をカヴァーした⑦「オンリー・ユー」だ。ノスタルジックな曲調とリンゴのトボケたヴォーカルが絶妙にマッチして全米6位まで上がったが、私はどうもこの曲が苦手なんである。決して悪い曲ではないが、何となく間延びして聞こえると言うか、気だるすぎるというか... そういえば中学生の頃に参加した “ビートルズ復活祭” のソロ PV コーナーで、ジョンの「スリッピン・アンド・スライディン」やポールの「ジェット」、ジョージの「ディス・ソング」といったノリノリの曲が続いた後に、空飛ぶ円盤がキャピトル・レコード屋上に飛来するこの曲の PV がスクリーンに映し出されると会場全体がザワザワし始め、何とも言えない気まずい空気が流れたっけ。私の場合、更に悪いことにこの曲を聴くとどうしてもカップヌードルの CM “オンリー 湯~♪” を思い出してしまうので始末が悪い(>_<) 何かネガティヴなことばっかり書いてしまったが、ジョンが弾く “スタンド・バイ・ミーな” アコギのリズム・カッティングは快感の一言に尽きる(^.^) 顎が落ちそうなリズム・ギターとはこういうのを言うのだろう。「ジョン・レノン・アンソロジー」収録のジョン・ヴァージョンとの比較も一興だ。
 2nd シングル⑪「ノー・ノー・ソング」は一転してネアカなポップ・ソングで、どことなく「オブラディ・オブラダ」をひっくり返して漂白したような(?)浮遊感漂う軽やかな雰囲気がウケたのか、全米3位の大ヒット。 “マリファナもコカインも密造酒もいらないよ...ノーノーノーだ...” という歌詞が面白い。B面になった⑩「スヌーカルー」(←イギリスではこっちがA面、ってややこしいなぁ...)はエルトン作の疾走感溢れるロックンロールで、リンゴもノリノリで歌っている。 “オンリー 湯~♪” のリンゴしか知らない人が聴いたらビックリするだろう。私ならコレを絶対 1st シングルに切るけどなぁ...(>_<)  
 ジョンが書いたアルバム・タイトル曲⑫「グッドナイト・ヴィエナ」は 3rd シングルとしてカットされ全米31位になったが、この曲はチャート成績なんてクソクラエと思えるぐらいカッコイイ、メリハリの効いたリズミカルなロックンロール。思わず身体が揺れてしまうようなグルーヴ、音楽が前へ前へと進んでいく快感、ハンド・ラッピングを多用したノリの良さ... すべてが圧巻だ(≧▽≦)
 キャピトルを離れポリドールへの移籍第1弾アルバム「リンゴズ・ロートグラビア」からは⑭「ア・ドゥス・オブ・ロックンロール」(全米26位)と⑬「ヘイ・ベイビー」(全米74位)がシングル・カットされたが、既に前作までの勢いはなく、当時リアルタイムで聴いた私もエアチェックで済ませる程度で、LP を買って聴き込むまでは至らなかった。しかし今の耳で聴くとこの2曲、どちらも古き良き時代のオールディーズを思わせるような楽しさに溢れ何度も繰り返し聴きたくなるスルメ・チューンで、思わず知らず “へェ~ エェイ、ベイベッ!” と口ずさんでしまう(笑)。これだから音楽は面白い。
 コレ以降の曲⑮~⑳はアルバムを持っていないので知らない曲ばっかりだ(>_<) そんな中ではポップな⑮「ウエイト・オブ・ザ・ワールド」とジョージに捧げた⑰「ネヴァー・ウィズアウト・ユー」がそこそこ良かったように思う。
 とまぁこのようにビートルズ解散後のリンゴの足跡を駆け足で辿ってみて、改めて彼の魅力を再発見できて大満足(^o^)丿 音楽ブログやってて良かったなぁと思うのは、こんな風に一つのテーマに沿って徹底的に聴き込むキッカケになることやね。これからはポリドール期のリンゴ盤も少しずつ集めて聴いていこうと思う。

Ringo Starr & Elton John - Snookeroo

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