shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Photograph - The Very Best of Ringo (Pt. 2)

2010-01-05 | George・Ringo
 今日はリンゴのベスト盤を使って彼のヒット曲を時系列に沿った形で整理してみたい。彼の初ソロ・シングルは70年にリリースした趣味丸出しのC&Wアルバム「ボークー・オブ・ブルース」のタイトル曲⑧で、あまりにもロック/ポップスとかけ離れたカントリー・ソングだったため全米87位という悲惨な成績に終わったが、翌71年に出した②「イット・ドント・カム・イージー」(邦題:明日への願い)は全米4位という大ヒット。いきなりイントロから “アビー・ロードな” フレーズを繰り出すジョージに涙ちょちょぎれる。リンゴの自作曲ながら「オクトパス・ガーデン」同様ジョージがアレンジ面でも協力しており、フィル・スペクターみたいな分厚い音作りのプロデュースでリンゴのソロ曲中一二を争う名曲名演に仕上げている。B面になった⑨「アーリー 1970」(邦題:1970年代ビートルズ物語)は曲そのものは平凡なカントリー・ソングなのだが、ポールとリンダ、ジョンとヨーコ、ジョージとパティを示唆する代名詞がバンバン登場する歌詞がビートルズ・ファンの琴線に触れまくる。特に “町に行ったら3人みんなに会いたいな” というパートは彼の人柄を表わしていて心が和みます。リンゴってホンマにエエ人やなぁ...(^.^) 
 72年の④「バック・オフ・ブーガルー」は②と同じく “リンゴ作でジョージのプロデュース” というパターンで全米9位の大ヒット、舎弟(?)のマーク・ボランを意識して作ったというからリンゴの作曲能力もたいしたものだ。リンゴにしてはハードな作風で彼の重厚なドラミングが曲全体を支配、ジョージの “バングラデシュな” ギターも大活躍で、私の大好きな曲だ(^o^)丿
 ジョン、ポール、ジョージの3人がそれぞれ曲を提供し、別々とは言えレコーディングに参加したことで大きな話題になった73年のアルバム「リンゴ」からの 1st シングル①「フォトグラフ」はジョージとの共作で、全米№1に輝いた大ヒット。のどかな雰囲気の曲調が温か味のあるリンゴの歌声にピッタリ合っているし、隠し味のカスタネットも効いている。プロデューサー、リチャード・ペリーの慧眼というべきだろう。 2nd シングルの③「ユア・シックスティーン」は1960年のジョニー・バーネットのヒット曲をカヴァーしたものだが、何とコレが①に続いて全米№1に輝くという快挙を達成、元ビートルズでは断トツと言っていいチャート成績だ。間奏で聞けるカズー笛はポールで、これがまた実にエエ味出してるんよね(^o^)丿 ハリー・ニルソンの多重コーラスも絶品で、私的にはアルバムのベスト・トラックだと思う。
 調子に乗ってリリースした 3rd シングル⑥「オー・マイ・マイ」はノリはいいがメロディーは単調で、曲としてはそれまでのシングルに比べるとクオリティー・ダウンの感は否めないが、コレも全米5位まで上がったというから勢いというのは恐ろしい。私はこの曲のタイトルを聞くとどーしてもスパゲッティを連想してしまう(笑)。ジョンが作った⑤「アイム・ザ・グレイテスト」はこの傑作アルバムの冒頭を飾ったミディアム・テンポのナンバーで、シングル・カットこそされなかったが、リンゴ、ジョン、ジョージの3人にビリー・プレストンとクラウス・ヴアマンというメンツはゲット・バック・セッションを彷彿とさせるモノがあり、そのビートリィなサウンドに涙ちょちょぎれる。歌詞にもビリー・シアーズが登場、ペパーズばりのSEを被せるなど、ビートルズ・ファンの秘孔をズバリ突いてくる。ここはもう “ヒデブッ!” と言って砕け散るしかない(笑)。いや、砕け散ってこそ真のビートルズ・ファンといえるだろう(←何のこっちゃ!)。74年以降のリンゴはパート3で...(つづく)

Ringo Starr - It Don't Come Easy (The Concert For Bangladesh)

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