shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Les Beatles 1965

2017-05-15 | The Beatles
 ビートルズ・ファンなら皆やっていると思うが、私はブルーレイ・レコーダーのおまかせ録画のキーワードに “ビートルズ” を登録している。こちらが何もしなくてもビートルズ関連の番組を勝手に録画しておいてくれるので超面倒くさがり屋でテレビの番組表をチェックするのが大嫌いな私にとっては非常にありがたい機能だ。
 半年ほど前だったか、「極上お宝サロン」という番組が録画されていたので何じゃこりゃ?と思って見てみると、色んな分野の超一流コレクターがMCの石坂浩二を相手に自分のコレクションを紹介していくという内容で、あの「なんでも鑑定団」のスピンオフ番組という位置付けらしい。
 で、その回のゲストとして登場されたのがビートルズ・レコード・コレクターの横野正憲氏だった。“横野” ってひょっとして私がいつもお世話になっているビートルズのオリジナル盤コレクションHP(←これホンマに凄いです!)の管理人やってる人ちゃうん? これはエライコッチャである。私はどんな垂涎盤が出てくるのか、固唾をのんで見守った。
極上!お宝サロン | BSジャパン 【※ビートルズは 0:17~】


 最初に出てきたのは「ハード・デイズ・ナイト」の半掛け帯付き国内盤だ。普通のコレクターなら半掛け帯というだけでスワと身構えるのだろうが、国内盤には何の興味も無く、ましてやジャケットが中途半端に日焼けするだけから帯なんて百害あって一利なしと思っている私にとってはどうでもいい盤だ。次に出てきたのは以前ここでも取り上げた「ヘルプ」のオランダ盤 “シェル・カヴァー” で、自分が苦労して手に入れた盤が “お宝” として取り上げられると何だか嬉しくなってくる。
 そして次に紹介されたのがフランス盤の「ビートルズ・フォー・セール」、つまり「Les Beatles 1965」というレコードだった。この盤はUKオリジナル盤と同じくレコードを内側から出し入れするという実用性度外視の(笑)ゲートフォールド・ジャケットなのだが、ユニークなのは表ジャケに丸窓があいたダイカット構造になっていてジャケット写真のカードボードを挿入するという非常に凝った作りになっていることで、そのカードを抜き取ると映画「ハード・デイズ・ナイト」のモノクロ写真が現れるという仕掛けなのだ。フランス盤にめっちゃ疎かった私は “へぇ~、こんな盤があったんか... さすがはフランス、やることが粋やなぁ...” とすっかりこのレコードに魅了されてしまった。
 しかしその評価額が20~30万円と聞いてビックリ...(゜o゜) 鑑定士であるビートルズ研究所代表の本多氏によると “フランス独自のもので元々プレス枚数が少ないから” とのことで、そのせいもあって “世界的に一番有名なフランス盤” なのだという。う~ん、これはめっちゃ欲しいけど、さすがにレコード1枚に何十万も出せるワケがない。ひょっとして安く出品されてへんかなぁといういつものスケベ心でeBayやヤフオクを覗いてみたが怪しげなカウンターフィット盤が1枚出ていたのみで本物はゼロ。 “やっぱりコレは自分のような庶民コレクターが買える盤ではないな...(>_<)” とその時は諦め、“高嶺の花”盤として記憶の隅に留めるだけにしておいた。
 それから何ヶ月か経ったある日のこと、CD and LP.com というサイトでビートルズ・レコードのプレス国別検索を試していた時に偶然この「Les Beatles 1965」がヒット、€530 ということで少しは射程圏に近づいてきた感じだが、送料込みで6万円オーバーというのはまだまだキツイ。まるで焼けぼっくいに火がついた(?)ような気になった私はすぐに Discogsを検索、すると何と VG/VGの盤が €300 で出ているではないか! ネットで色々調べてみたところテレビで言っていた20~30万円というのはさすがに盛り過ぎで、東北の某レコード屋の12~15万円前後という値付けが順当な相場なのだと思うが、それが3万6千円で買えるのなら御の字だ。ただ、それでも高い買い物には違いないので念のためにセラーにメールして写真を送ってもらったところ、ジャケットもカードボードもそこそこ良い状態だったので、私は迷わず ORDER をクリックした。
 そして待つこと1週間、ついにブツが届いた。4万円近い衝動買いだったが、やはり憧れの稀少盤を実際に手にする喜びは格別だ(^.^)  スパイン部分がかなり傷んでいてレコードの出し入れがヤバそうな以外は(←レコはジャケットから出して保管しよっと...)写真で確認した通りの良好な状態で、手に取って眺めているだけで思わず顔がにやけてきてしまう。


 盤が少し反っていたのが玉にキズだがプレイに支障があるというほどではないし、恐らくそのせいで安く買えたのだろうから文句はない。盤質は典型的なVGサウンドで、時々チリパチ音は入るものの普通に音楽を楽しむだけならそれほど気にならないレベルだ。しかもこの盤はかなり音圧が高いので、少々のキズなど笑い飛ばしてしまう。まぁ少なくともこのレコードに関しては盤質よりもジャケットの状態の方が遥かに重要なので、反っていようがノイズがあろうが大した問題ではない。早速部屋に飾って悦に入りながら野太いモノラル・サウンドを楽しんでいるのだが(←ジョンのシャウトが強烈!!!)、コレをきっかけに独自ジャケットのフランス盤にハマりそうでちょっとコワイ...(笑) ポールの来日ブートもそろそろ出揃うみたいやし、早よボーナス出ぇへんかな...(-。-)y-゜゜゜

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