shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

風が落した涙 / 小川ローザ

2011-09-27 | 昭和歌謡・シングル盤
 ここ数年、猟盤ツアーに出かけてもほとんど空振りばかりだったが、今回のシングル盤ハンティングは久々に順調な滑り出しである。ミントで笠置シヅ子、大十で黛ジュンをゲットし、ルンルン気分で更に南へ行くと Disc JJ がある。ここのシングル盤コーナーは2階にあってめっちゃ広い上に客がいなくて閑散としているのでゆったり探せるのが嬉しい。在庫の多くは70年代半ば以降の数百円の盤がほとんどだが、油断していると森山加代子の「五ひきの仔ブタとチャールストン」なんていう激レア盤にウン千円の値段が付いていてビックリさせられる。
 私のメイン・ターゲットはナ行~ハ行~マ行なので後ろの方から順に漁っていくが、目ぼしい盤には中々出会えない。こんなに一杯あるのにここは収穫ゼロか...と半ば諦めかけていたところ、最後のア行をほぼ見終えたあたりで手にした1枚のレコードに私の眼は釘付けになった。白いヘルメットに白いミニスカ姿でこちらを見てニッコリ微笑んでいるのはパンチラCMで一世を風靡した小川ローザではないか!
 小川ローザといえば、何はさておき “Oh! モーレツ” である。ツバメ・マークが懐かしい丸善石油提供のこの衝撃的なジャケット写真を知らない昭和歌謡ファンはおそらくいないだろう。以前ヤフオクで2,000円かそこらで落札されているのを見たことがあるが、そんな貴重盤が満身創痍の VG コンディションとはいえ、300円という “持ってけドロボー” 価格(゜o゜)  このレコードは盤そのものよりもジャケットの方が大事なので、VG で安く買えるなら御の字である。これまでジャケットに魅かれて買った LP は数え切れないが、シングル盤のジャケ買いは初めてだ。
 それにしてもこの「風が落した涙」(←送り仮名が変???)という曲、インパクト抜群のジャケットに期待して聴くと思いっ切り肩すかしを食らう。曲調はしっとり系のバラッドなのだが、とにかく地味というかメロディーの起伏に乏しいというか、正直言ってほとんど印象に残らない。しかも彼女の歌い方が平板で単調なので、重くて暗~い感じに拍車をかけてしまっている。
 “思い出は帰らない 夢のようなふたりの思い出は帰らない 涙と一緒に消えたから” という歌詞もその後の彼女の人生を暗示するような暗~い内容で(レースクイーンだった彼女はレーサーと結婚したが、半年後にダンナが事故死してしまう...)、曲が進むにつれ段々とテンションが下がってしまうのだ。私的にはB面に入っているソフトロック調の「雨あがりの虹」の方がまだ馴染みやすいのだが、せっかくジャケットで純白のパンツまで見せているのだから、ここはやっぱり山本リンダみたいなダンサブル路線のイケイケ・ラテン歌謡で一発ド派手にブチかましてほしかったというのが正直なところ。
 そこで登場するのが昭和歌謡にも造詣が深い我らが桑田佳祐師匠である。2000年の夏にリリースされたサザン屈指の名曲「Hotel Pacific」で小川ローザ風の “モーレツ・ダンサーズ” をフィーチャーして大ヒット(^o^)丿 まるで “小川ローザはコレしかないやろ!” と言わんばかりにコモエスタなノリで我々ファンを楽しませてくれたのが忘れられない。YouTube にもこのモーレツ・ダンサーズの振り付けで踊る動画が一杯投稿されているが、やっぱりローザのパンチラにはラテン歌謡がよく似合う。たとえ時代が昭和から平成へと移り変わっても、小川ローザの “Oh! モーレツ” は永遠に不滅なんである。

猛烈ダッシュ


小川 ローザ  1969  風が落とした涙  CD.HD480


サザンオールスターズ - HOTEL PACIFIC | Southern All Stars


【踊ってみた】HOTEL PACIFIC@茅ヶ崎サザンビーチ Ver.β

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