shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

SFドラマの金字塔「マンダロリアン」

2022-01-16 | Star Wars
 この前の3連休はお出かけにピッタリのポカポカ陽気だったが、私は3日間家にこもって “スター・ウォーズ三昧” を決め込んだ。ちょうど連休前に仲良しの同僚 Nちゃんとスター・ウォーズ談議で盛り上がったことで休日の開放感から “久しぶりに全部一気観したろ...” と思いつき、土曜日に1~6まで、日曜に7と9を視聴し終え、あと1日半何を観ようかと考えていた時にふと思いついたのが例のディズニー・プラスだった。
 ビートルズの「Get Back」をきっかけに契約し、ポールの「McCartney 3, 2, 1」も見れて万々歳のディズニー・プラスだが、音楽映画はあくまでも少数派であり、メインはもちろん「DISNEY」をはじめ「PIXAR」や「MARVEL」といったカテゴリー。当然「STAR WARS」も超人気の重要コンテンツだ。試しに覗いてみると本編映画シリーズはもちろんのこと、私がまだ観たこともないスピンオフ作品がいくつかあって、そんな中で “これは面白そうやな...(^.^)” と私が目を付けたのが「マンダロリアン」だ。
スター・ウォーズ実写ドラマ「マンダロリアン」予告編


 「マンダロリアン」は映画「スター・ウォーズ」シリーズ初の実写ドラマ作品で、名前だけは聞いたことがあったがストリーミング限定ということで配信嫌いの私はこれまで一度も観たことがなかった。よっしゃ、これを観よう!と決めた私はシーズン1の第1話から順番に観始めたのだが、これがもう予想の遥か上を行く面白さ。ハッキリ言って本編映画の「続三部作」(←ディズニー傘下に入ってからのエピソード7~9のこと)なんかより何十倍何百倍も面白い。
 まぁ「続三部作」に関してはシリーズの鬼っ子と言うべきゴミ作品「エピソード8・最後のジェダイ」(→ポリコレ忖度の象徴で見た目も言動もすべてムカつくローズ、闇に怯えて錯乱状態になり弟子に切りかかる老害ルーク、レジスタンスのリーダーに相応しくない紫の特攻オバサンetcは見たくないので不要なシーンをすべてカット・編集したDVDを作ったら40分になってもうたぞwww)がすべてをブチ壊してしまったので論ずるにも値しないが、とにもかくにもこの「マンダロリアン」はディズニーが関与しているとは思えないくらい「スター・ウォーズ」の世界観に則った正統派の作品であり、「スター・ウォーズ」という枠を超越してすべてのSF作品の最高のお手本となりうる秀作に仕上がっている。
 「マンダロリアン」の素晴らしい点を挙げていくとキリがないが、この作品の最大の魅力はやはり何と言ってもストーリー展開の面白さ... これに尽きる。観ているこちらが予想だにしなかった “裏切り” が随所に用意されており、それに対するマンダロリアン流の “返し”、つまり “オトシマエ” の付け方が痛快そのもの(≧▽≦) 要するにハラハラドキドキさせられた後に溜飲が下がってスッキリするという後味の良さが心地良いドラマなのだ。【以降ネタバレ注意!】
 そんな中でも断トツの神脚本はシーズン2最終話でマンダロリアンたちがダークトルーパーの大軍に追い詰められた絶体絶命のピンチに何とルーク・スカイウォーカーが駆けつけてライトセイバーで無双するシーンだろう。この展開は全く予想していなかったのでファンとしては鳥肌モノ!!! 我々はこういうルークを見たかったのだ。いやぁ、ホンマにエエもん見せてもらいましたわ... (≧▽≦)
ルーク・スカイウォーカー 登場シーン マンダロリアンシーズン2 4K画質


 「マンダロリアン」は主要な登場人物がみんなとっても魅力的で、キャラの掘り下げが実に上手い。主人公の “マンダロリアン”こと、ディン・ジャリンはクールでカッコイイし、一緒に旅をする “ザ・チャイルド”こと、ベビー・ヨーダがめちゃくちゃカワイイ(^o^)丿  これだけだとパッと見はSF版 “子連れ狼” みたいだが、素晴らしい脚本と個性的な脇役陣の頑張りによって「スター・ウォーズ」の王道を行く名作に仕上がっているのだ。
 元反乱軍ショック・トルーパー、キャラ・デューン役のジーン・カラーノは多くの戦闘シーンで “組んで良し、撃って良し” と八面六臂の大活躍だし、元帝国軍の狙撃手メイフェルド役のビル・バーも実に深みのある演技で、シーズン1のヒール役からシーズン2では見事にベビー・ターンしてマンドーと共に帝国軍と戦い、とっさの機転を利かせて彼の窮地を救うという重要な役柄を演じている。他にも「ロッキー」のアポロ役で有名なカール・ウィザースが賞金稼ぎギルドのリーダー、グリーフ・カルガ役で出ていたり、「ストリートファイター」春麗役のミンナ・ウェンが凄腕の殺し屋フェネック・シャンドを演じていたりと、それぞれの役者が個性の光る名演技でマンドーを盛り立て、知らず知らずのうちに物語に引き込まれてしまうというワケだ。
 それともう一つ、「スター・ウォーズ」といえば R2-D2 や C-3PO、BB-8 など、非常に魅力的なドロイドのキャラを生み出してきたが、この「マンダロリアン」でも IG-11という賞金稼ぎドロイドが登場。最初は第1話だけのキャラかと思っていたらベビー・ヨーダを守るナース・ドロイドに改造されて再登場し、シーズン1が佳境を迎える第7~8話で大活躍。最後は自分を犠牲にしてマンドーたちを救うという胸アツな展開を見せてくれる。「スタートレック・ネメシス」のデータ少佐と同じく、感情を持たないはずのアンドロイドが人間以上に人間的な行動をとる展開ってグッとくるものがありますな。
All Fight Scenes IG-11: The Mandalorian


 アクション・シーンの多さも特筆モノで、毎回毎回手に汗握るような戦闘が繰り広げられるところが◎。これは無意味な冒険やら何やらで中だるみ感がハンパなかった「続三部作」に一番欠けていた要素で、まるで “SF版「ジョン・ウィック」” と言ってもいいくらい(笑)銃を撃って撃って撃ちまくるところが圧倒的に、超越的に素晴らしい!!! このジョン・ファブローという監督、只者ではないなと思って調べてみたら何とあの実写版「ライオン・キング」や「ジャングル・ブック」を監督した人だった(゜o゜)  この作品は旧作へのリスペクトも随所に感じられるし、もしもこの人が「続三部作」を監督していたら「スター・ウォーズ」の “スカイウォーカー・サーガ” は映画史に残る素晴らしいものになっていただろう。
Din Djarin & Bo-Katan Board Gozanti Freighter | The Mandalorian Season 2 [4K HDR]


 それと、緊張感溢れるストーリー展開のそこかしこにさりげなく散りばめられたユーモアのセンスも抜群で、マンドーとデューンの最初の絡みでお互いに銃を向けあってフリーズした時にその傍らでベビー・ヨーダが何事もなかったようにズズーッと音を立ててスープをすするシーンとか、別の惑星でエイリアン・スープの具であるタコに吸い付かれて大騒ぎするベビー・ヨーダに向かってマンドーが「食い物で遊ぶな!」とたしなめるシーンとか、緊張感溢れるストーリー展開の中で思わずニヤリとさせられる。氷の惑星に不時着して凍えそうな時にカエル型エイリアンが温泉につかって寛いでいるシーンにもジワジワきた(^.^)
Baby Yoda Drinking SOUP Scene (Mandalorian Episode 4 Baby Yoda Cute Scene)


 ということで書き出したらキリがないくらい面白かったこの「マンダロリアン」... “スター・ウォーズは好きだけど「マンダロリアン」はまだ観ていない” などというのは、ちょうど “ビートルズは好きだけど「ゲット・バック」は観ていない” と言っているのに等しい。配信が始まったばかりの「ボバ・フェット」も面白いし、「マンダロリアン」のシーズン3も年内には配信されるとのことだし、こりゃあ当分ディズニ-・プラスを解約できそうにないな...

【おまけ】「シスの復讐」と「マンダロリアン」の両方を観た人なら抱腹絶倒間違いなしのこのファン・メイド・ビデオ、ゆりかごに乗ったままダース・シディアスと闘うベビー・ヨーダに大笑い(^o^)丿 マンドーが一撃でシスをブッ倒すラストも最高だ。
Baby Yoda VS Darth Sidious 2
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