shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Sgt. Pepper's / Big Daddy

2009-01-02 | Beatles Tribute
 一瞬「正月からいきなりサージェント・ペパーズかよ」と思われたかもしれないが、よくよく見れば福助もマリリン・モンローもいない。演奏しているのはビッグ・ダディという、最近の曲を50'sのスタイルで聴かせるロカビリー・バンドで、この盤ではビートルズの「サージェント・ペパーズ」を丸ごとロカビリー仕立てでカヴァーしているのだ。アルバムはコースターズ風ドゥー・ワップ①「サージェント・ペパーズ」で幕を開ける。お約束の指ぱっちんと「ワワワゥワァ~」コーラスがのっけから炸裂、要するにアメリカ版シャネルズだ。②「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ」はジョニー・マティスの「恋のチャンス」そのもので、チープなストリングスが雰囲気を盛り上げる。③「ルーシー・イン・ザ・スカイ」はジェリー・リー・ルイスが乗り移ったかのようなブギウギ・アレンジに大爆笑(^o^)丿 人気コメディー番組「アイ・ラブ・ルーシー」のパロディーも織り交ぜながらの火の玉ロックなプレイが最高だ。④「ゲッティング・ベター」の元ネタは分からないが、50's風R&Bバラッドになっている。⑤「フィクシング・ア・ホール」はディオン&ザ・ベルモンツの「ワンダラー」と見事に一体化していてまたまた大爆笑!もう面白すぎて腹筋が痛い(>_<) コイツら、かなり強力におバカです。そして⑥「シーズ・リーヴィング・ホーム」は何とポール・アンカの「ダイアナ」だ!あのバラッドがこんな風になるなんて...(゜o゜) この奇抜な発想を音楽的に高度な次元で結実させるアレンジ・センスは素晴らしい。⑦「ビーング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト」はフレディー・キャノン風の、メロディアスなビートが印象的なロックンロールに大変身。最大の難曲⑧「ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー」はフルート、アコベ、ボンゴをバックに詩の朗読スタイルで処理しており、ワケのわからん前衛ジャズみたいだ。⑨「ホエン・アイム64」はドミノスの「60ミニット・マン」のアレンジで、めっちゃ洒落たドゥー・ワップに仕上がっている。⑩「ラヴリー・リタ」はエディー・コクラン風ロカビリーがカッコイイ。⑪「グッド・モーニング・グッド・モーニング」は完全アカペラの大胆なドゥー・ワップ・アレンジで原曲の面影はかけらもない。タイトル曲のリプリーズ⑫を経てラストの⑬「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」はバディー・ホリーの「ペギー・スー」だ。プロペラ音のSEが暗示するのは例の飛行機事故。ラストの「ガ~ン」の代わりに爆発音と「音楽が死んだ日」を伝えるDJの声... 思いっ切り笑わせといて最後はブラック・ジョークでシメるとは、コイツらただモンやないな。そうそう、最後にしっかりテープの逆回転も入ってるし(笑) ホンマにこーゆー「おバカ」なアルバム好っきゃわぁ...(≧▽≦) シャレのわかるオールディーズ&ビートルズ好きにオススメの1枚。

ビッグダディ

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