shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

イスラエルの「赤盤」「青盤」

2023-01-04 | The Beatles
 私が各国盤を買う場合、オリジナル・アルバム12枚に加えて「Magical Mystery Tour」「Hey Jude」「赤盤」「青盤」の計16枚すべて揃えるのをマストにしている国がいくつかあるが、そんな “重要国” の中で先日ようやくイスラエルの「赤盤」と「青盤」をゲットし、ますます各国盤のコレクションが充実してきた。
 ここまで読んで “「赤盤」と「青盤」なんてちょろいやろ...” と思われた方もおられるかもしれないが、そもそもイスラエルの「赤盤」「青盤」には73年に出たシルバー・パーロフォン・レーベル盤(1stプレス)、70年代半ばにプレスされたレッド・パーロフォン・レーベル盤(2ndプレス)、そして70年代終わりから80年代にかけてプレスされたポートレイト・レーベル盤(3rdプレス)の3種類があって、eBayその他のオークション・サイトでよく見かける(つまりず~っと売れ残っている)ブツのほとんどはこのポートレイト・レーベル盤だ。
 私は当然 “銀パロ盤” しか眼中になく、色んなサイトで探してみたのだが、これが結構レアらしく中々市場に出てこない。「赤盤」と「青盤」の入手が最後になったのは、もちろんオリジナル・アルバムを優先して買っていったというのもあるが、実際にこの2枚の “銀パロ盤” が入手困難だったというのが一番の理由なのだ。
 先に手に入れたのは「赤盤」の方で、CD and LP というヨーロッパの通販サイトにVG+盤が $50で出ているのを見つけ、センター・レーベル確認のメールを送ったところ、“Silver/Black” という返事だったので即決。送料込みで $66ならまぁ許せる範囲内だ。
 届いたレコードはマトが -1/-1/-3/-1 のUKマザー盤で重低音マニア御用達の“Q”刻印も4面全部に刻まれており、イスラエル盤ならではのガッチリした低音が気持ちいい痛快なサウンドで初期~中期ビートルズの名曲群が楽しめる。いきなりA①「Love Me Do」のベースからして低音クオリティーの高さが一聴瞭然だし、A②「Please Please Me」の爆発的なエネルギーにも圧倒される。A⑤「I Want To Hold Your Hand」なんかもう形容しがたい凄まじさで、血湧き肉躍るとはまさにこういう音を指すのだろう。B①「A Hard Day's Night」の “ジャーン!” もリスニングルームの床が鳴動するような感じで(←どんな大音量で聴いてんねん!)超気持ちイイし、B⑤「Ticket To Ride」のリンゴのドラミングも強烈そのもの。D④「Girl」のブラッシュの音は他の盤では味わえないような凄味すら感じさせるし、D⑤「Paperback Writer」のアグレッシヴな音はあのペルー赤盤と並ぶ双璧と言っていい轟音だ。う~ん、これは買って大正解だった。
 さて、イスラエルに関してはこれでいよいよ残すところ「青盤」のみとなったワケだが、私は「青盤」には「赤盤」に対するような特別な思い入れはないし、「青盤」に入っている後期の楽曲はすべてオリジナル・アルバムで入手済みなので別に買わんでもエエかなぁとも思ったが、お気に入り国の中でイスラエルの「青盤」だけ持ってないというのもなんだし、ひょっとするとオリジナル・アルバムよりも良い音で入っている可能性も捨てきれないので、“毒を食らわば皿まで”のノリで(←使い方あってる???)「青盤」の銀パロ・ヴァージョンを探すことにした。
 そこでしばらくの間、色んなサイトで探してみたが、そう簡単に見つかるワケがない。はてさて、どーしたものかと思いながら、ある時ちょっとした気まぐれで eBayでの検索ワードを変えてみたところ、何と銀パロの「青盤」が出てきたではないか! 検索ワードの変更による辻褄の合わない検索結果の違いはeBayに限らず、メルカリやヤフオクでも時々起こる現象なのだが、兎にも角にも念願の銀パロ盤を見つけることが出来たのだからラッキーだ。こちらもEx+で €45とリーズナブルなお値段だったので即購入。これでめでたくイスラエル盤コンプリートと相成った。
 届いた盤はグレーディング通りのピカピカ盤で、これで良い音がしないワケがない。マトは -1/-3/-3/-1 のUKマザーだ。私が「青盤」の音を評価する時にイの一番に聴くのがD①「Here Comes The Sun」なのだが、盤に針を落とすと軽快にメロディーを奏でるアコギのクリスプな音がスピーカーから流れてきて “おっ、これはエエやん!” と思った瞬間に地を這うような重低音ベースが鳴り響いてビックリ(゜o゜)  “低音” ではなくまさに “重低音” という言葉がピッタリの凄い音で、まるで井上尚弥のボディー・ブローのように(?)ズンズン腹に響いてくる。いやぁ、これは最高やわ... たまらんなぁ... とよがっていると続くD②「Come Together」でまたまた重低音ベースが爆裂! このD①②連続コンボで完全KO間違いなしだ。とにかく音が下の下まで出ている感じで、“重低音のイスラエル盤” の看板に偽りナシの強烈さなのだ。
 「Abbey Road」のイスラエル盤は無慈悲なくらいのド迫力サウンドだったので、後半の「Let It Be」関連のトラックはどうだろうと思って聴き進めていったところ、「Let It Be」「Across The Universe」「The Long And Winding Road」というスロ-・バラッド3連発にもかかわらず、力強い音が聴けて大満足。続けて聴いた他の3面も同様で、一言で言えば “全編パワー漲る力強い音” という感じ。特にリンゴのドラミングなんかもう “ユンケル飲んだ?” と訊きたいくらいの絶倫プレイで、B②「Hello Goodbye」がこんな音で聴けるとは思わなんだ。とにかくこれほど「青盤」を気持ち良く聴き通したのはちょっと記憶にないくらいだ。う~ん、イスラエル盤恐るべし(≧▽≦)  轟音爆音好きのビートルズマニアに超オススメの逸品だ。
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