shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

ジョンのUKシングル盤特集②

2016-01-06 | John Lennon
①Power To The People (R5892)
 去年の11月にジョンのUKシングル盤を集めようと心に決めた時、一番楽しみだった盤がこの「パワー・トゥ・ザ・ピープル」だ。何と言ってもあの爆音である。フィル・スペクターがジョンのヴォーカルに加えて総勢45名の女性コーラス隊、そしてスタジオにいた全員の足踏み(!)にエコー処理を施して分厚いウォール・オブ・サウンドに仕上げた強烈なナンバーだ。この音を “暴徒の一斉蜂起” と表現した評論があったが、まさに言い得て妙である。“血湧き肉躍るサウンド” と言ってもいいかもしれない。やっぱりフィル・スペクターって凄いわ(≧▽≦)
 私が買ったのはプッシュアウト・センター型のダークグリーン・アップル・レーベルでA面のマトリクス枝番は -1Uで、しかも何とPorky刻印入り! これはイギリスが誇る名エンジニア、ジョージ・ペッカムによってカッティングされた盤を意味するもので、通常盤よりも音圧が高くて迫力満点のサウンドが楽しめるのだ(^o^)丿 ジョンのソロ・シングルの中でも一・二を争うラウドなナンバーをPorkyカッティングで聴ける喜びを何と表現しよう? こんな爆音盤がたったの£2.75(約490円)で買えるのだからやっぱりeBayは止められまへんな...
人々に勇気をPower to the People/ジョン・レノンJohn Lennon


②Happy Xmas (R5970)
 私がビートルズを聴き始めた70年代後半はジョンのシングル曲はベスト盤「シェイヴド・フィッシュ」でしか聴けなかったので、この「ハッピー・クリスマス」も同アルバムに収録されていたヴァージョン(トータル・アルバム感を出すためにエンディング部分に「ギヴ・ピース・ア・チャンス」のワン・トゥ・ワン・コンサート・ライヴ・ヴァージョンをフェイド処理で繋いだヤツ)が私の中にしっかりと刷り込まれており、初めてこのオリジナル・シングル・ヴァージョンをラジオで聞いた時は “へぇ~、こんなほのぼのとしたエンディングやったんか...(・o・)” と新鮮に感じたものだった。ハーレム・コミュニティ・クワイアという少年少女合唱隊の歌声がいやおうなしにクリスマスの雰囲気を盛り上げているが、やはり何と言ってもこの曲は “ジョンの声” の魅力に尽きるのではないか。 “ソゥ ジスイズ クリスマス~♪” の一声だけでたとえ真夏でも聴く者の心に雪を降らせることが出来るのがジョン・レノンというシンガーなのだ。
 実を言うと十数枚あるジョンのUKシングル盤の中で唯一既に持っていたのがこの「ハッピー・クリスマス」で、私のは大学時代に四条烏丸のタワーレコードで買ったもの。マトリクス枝番は -3 でR.I.Pと手書きで彫られているので1980年にリイシューされた3rdプレス盤だ。因みに1972年リリースの1stプレス盤はPorky刻印入りで枝番が -1Uのターコイズ・ブルー・ビニール、1975年に出た2ndプレス盤は刻印無しの枝番 -2Uということだ。3rdプレス盤でもそれなりの音で鳴っているのでPorkyの1Uを是非とも聴いてみたいなぁと思ってずーっと網を張っていたのだが、念願叶って今日の朝ようやく落札出来た\(^o^)/ これが£4.99(約880円)で買えるとは夢にも思わなんだ... 届くのが今からめっちゃ楽しみだ(^.^)
John Lennon Happy Xmas (War is Over)


③Mind Games (R5994)
 この「マインド・ゲームズ」は私が大好きなシングル盤だ。まずB面からヨーコが消えたのが何よりも嬉しい。私のようなヨーコ嫌いの人間にとって、これまでのシングルのB面はジョンのレコードにおける暗黒面とでも呼ぶべきダーク・サイドであり、資源の無駄遣い以外の何物でもなかったが、ヨーコとの別居による “失われた週末” のスタートによってようやく両面共にジョンの作品が収録されたシングルが楽しめるようになったというワケだ。あのままずっとメイ・パンと暮らしてれば良かったのに...(>_<)
 ヨーコ叩きはそれくらいにしておいて(笑)話をジョンに戻そう。まずA面の「マインド・ゲームズ」だが、初めて聴いた時は何か地味な曲やなぁと思ったが(←「インスタント・カーマ」や「パワー・トゥ・ザ・ピープル」のようなド派手な音壁サウンドの後に聴いたので余計にそう感じたのかも...)何度も聴くうちにサビメロが脳内リフレインを起こしたスルメ・チューンだ。この曲は万人受けするようなポップ・ソングとは激しく一線を画す個性的なメロディー展開で、エモーショナルなジョンの熱唱によって聴く者の心に強烈なインパクトを残すのだろう。
 B面の「ミート・シティ」は私が大好きな「ニューヨーク・シティ」の三軒隣りに住んでいるようなカッコ良いロックンロール・ナンバーで、いきなり“ウェ~ッ!!!” という雄叫びで度肝を抜き、T.レックスっぽいリズムを刻むラウドなギターが生み出すグルーヴでガンガン押しまくりながらもワザあり変拍子で聴き手を翻弄するという痛快無比な展開がたまらんたまらん...(≧▽≦)  歌詞もロックンロールそのもので、 “People were dancing like there's no tomorrow♪” のラインなんかもう最高だ。愛だの平和だのとゴチャゴチャ言わずに、ただストレートにロックンロールを歌うジョンこそが最高なのだと考えるのは私だけかな? 尚、この曲のシングル・ミックスはビートルズ時代からの登録商標である逆回転パートがアルバム・ミックスとは違っている。
 私が買ったのはプッシュアウト・センター型のライトグリーン・アップル・レーベルでマトリクス枝番は -2U/-2U。どうやら73年頃(←ポールなら「死ぬのは奴らだ」、ジョージなら「ギヴ・ミー・ラヴ」あたり)からダークグリーンが姿を消し、ライトグリーン・アップルになるようだ。購入価格は£3.99(約700円)だった。それと、このシングルのフランス盤のピクチャー・スリーヴ写真がめっちゃオモロイので興味のある方は “John Lennon Mind Games French single” でググってみて下さい。
John Lennon - Mind Games HD 720p

John Lennon - Meat City [45 version]