上から見た溜め池。すこしづつ水が溜まってきている。以前は上からはまったく見えなかったのだが、草を刈ったので水の反射が見えるようになった。もう半分草刈りが必要だ。おもしろいから良いのだが、なかなか時間がかかる。何でこんなおもしろいことに挑戦しないのか不思議だ。
楽観農園ではまだ実際の工事は始まっていない。早く始めないと、来年の稲作に支障が生じるので、この点では少し気持ちがせいている。ブルドーザーやユンボを借りて工事を始める予定なのだが、操作が自分ではできないので、今は焦りながら待っているだけの状態である。
昨日は、農業委員会の許認可の為の現地確認と言うことで、6人の農業委員会の方が崎枝の農園予定地まできてくれた。きちっと説明は出来たので、大丈夫だとは思う。三,六町歩とは随分広いと驚かれていた。私だって広いと思っている。広いことは広いが、これで丁度良いぐらいなのだから、水牛の食欲はすごい。
毎日勇んで草刈りをしたり、全体の面積を測ったりはしている。草刈りは昔道路だったと思われる場所と溜め池の周囲とを草刈りしている。だんだん昔の形が戻っている。戻ってくると昔家があったという時代の姿まで見えてくる。大事に使わせていただかないと行けないと、ますます思う。
広いので何日もかかっている。一日に一時間ぐらいの作業にしていると言うこともある。やり過ぎないようにまだ注意している。草刈り機の一回の充電時間と言うことになる。といいながら昨日は途中で充電して二回草刈りをした。それでも昨日は絵をかなり描いた。年賀状も大分描いた。
19日にはシーラ原田んぼの参加者が崎枝に集まるので、車が止められるようにできるだけ草刈りをしている。高梨さんが2日間随分広く刈ってくれた。道路に停めておいても車はすれ違えるから大丈夫だとは思うのだが。それでも一応下の田んぼまでの道は草刈りをした。将来田んぼまで車が下ろせなければ、作業も困るはずだ。
ユンボがきたときに安心して降りれるようになっていた方が良いだろう。私は溜め池の上側の石積みの当たりが気になって刈っている。良い場所になりそうに見えるので、ついつい力が入る。30㎝もある犬ビワが何本もある。この木は虫が大量発生して、葉を食べ尽くす。
切った方が良いという意見もあるのだが、切ったら寂しくなりそうで簡単には切れない。回りのいらない茂みから切っていって最後にどうしてもいらないと分かってから切ればいい。これだけの太さになるということはこの石積みが出来たときにはすでにあったはずだ。ここに家があったときもあったはずの木だ。
細いススキのような草の枯れ草がかなり生えているので、刈払機に巻き込んでしまう。これを防ぐ巻き付き防止アタッチメントがあるというので、購入した。これでかなり改善された。改善されたとはいえまだ巻き付く。作業がはかどらない。
田んぼになる場所の大きさを測った。長さが125メートル幅が33メートルの長方形になる。全体では4125㎡に成る。そのうちの2000㎡が田んぼになる予定。完成をすると、一人が田んぼ200㎡畑が130㎡で10人が自給のための体験を出来る広さになる。
海に向かっての緩やかな傾斜地で高低差は6から8メートル程度。起伏はいくらかあるので、棚田の1枚ごとの段差は1メートルから、10㎝ぐらいと差がある。田んぼの均平を出すのがなかなか大変そうだ。だんだんにやればいいことだと思っている。
横幅になる33メートルにも西側の小川に向かって、かなりの傾斜があるのだが、これは直さなければならない。一番上部に溜め池が出来る。50坪くらいの溜め池にする予定である。そこから牧場の西側の端を小川になって下っていたようだ。今は水が少ないためか、真ん中当たりで水が消えている。
この消えている当たりに下に2つめの溜め池を作ろうと考えている。水がそこでは湧いてこないとしても、上にある牧草地からそのあたりに水が集まる。雨をうまく貯められる場所になりそうだ。そこは田んぼの内側になるので、青い睡蓮が育てられるかもしれない。
溜め池自体が長い間に土砂で埋まっている。水は湧いているのだが、水を貯水する量が少なくなってしまったのだ。溜め池を深くしてできるだけ広げてやる必要がある。溜め池は沈殿池でもある。赤土が海に流出しないためには、田んぼと溜め池で一度水を溜める必要がある。
溜め池周囲に溜まっている土は良さそうなので、田んぼに入れたいと思う。田んぼの形が出来たならば、耕土として溜め池から土を運べば良いだろう。溜め池の貯水量も増えるし、好都合である。溜め池で腐植や肥料分を増やして、それが田んぼに入るようにしたい。
田んぼまで水が行く間に、水が土中に染み込んでしまわないように配管する必要があるだろう。溜め池の中は一度水を抜いて、ユンボで中に入り石をどけたり、回りを固めたりする必要がある。どこかで水が湧いているカ所があるので、その当たりも埋めているものを取り除いてよく見てみる必要があるだろう。
小川の途中に2カ所ほど小さなダムのような場所がある。ここをもう少し広げて、2つめ溜め池を作りたい。そこからも田んぼへの水路を作り、5段目の田んぼに水が入るようにしたい。そこまで出来れば、10段の田んぼに水が入るだろう。これは第2期工事になるのだろう。
いずれにしても、雨が振ったときに田んぼにも、溜め池にも水が充分溜まるようになれば、10段の棚田が耕作できることになるはずだ。将来充分に棚田が充実すれば、さらに下にある。5反の水田にも水が行くことになるはずだ。当然昔はそこまで耕作していたと言うことになる。
丁寧な日々の里山の管理をしていれば、田んぼの水の維持は出来ることになる。山の管理がされなくなった。舗装道路や大きな土木工事が行われ、昔の水道を切ってしまったので水が来なくなったのだ。里山の管理の手を抜けばいつの間にか水は失われてしまう。水土を守ることが、里山の一番大切な暮らしを守る手入れの術だ。
もう一度この地域に水が戻るように溜め池の整備から始めたい。それは溜め池より上にある斜面から雨の度に溜め池に水が溜まるようにしなければならない。山が昔のようにうっそうとしたものになれば、水持ちも良くなるのだろう。
斜面の水をうまく集めるように斜面の調整も必要なのだと思う。本来であればその斜面が森になっていれば、保水力も高まるはずだ。木を植える必要もある。水牛は日陰が好きだ。風に強い木をうまく移植したい。木の沢山ある草地を作りたい。