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ブラック農家

2013-10-02 04:25:09 | 身辺雑記
ブラック農家は悪徳農家という訳ではない。暗い内から働き始め、真っ暗になるまで働く農家のことである。それでも収入が極めて少ない、お先真っ暗な農家のことである。ワタミ批判からブラック企業という話が出てきたが、ひたすら働くということは、人間として良いことである。素晴らしい人格の勝利である。働くということの結果がどこに向かうかである。働いた結果が自分に返ってくるなら、ワタミの社長の言うとおり、頑張るほど良いのである。この人間の良心のようなものを悪用するのがブラック企業である。人間の頑張る美徳を悪用するのだから実に悪質である。頑張ったところで何にもならない仕事というのもある。極端な言い方だが、監視された仕事はすべてそうだと思う。教員をやっていた頃も、良い授業をしているつもりであったが、監視されているという部分では、何か気分が悪かった。良く思われたいという気はなかったし、別段首になるほどのこともないし、そもそも出世するような立場でもなかった。

そんな状況でも、給与をもらうということは、監視されているという気分になり、とても負担があった。給与の為や、学校の為にやっているのでなく、生徒に少しでも美術というものを知ってもらいたいと考えていた。何かを伝えるということには、具体的なものが必要である。伝えることの具体化したものが、美術という材料であると考えていた。結局伝えるものとは、自分の中になるものだと思う。知識というものは、いくら伝えてもしれている。補色や色環がどういうものか知ったところで大したことではない。美しいものの価値知るというは極めて難しい。美術大学へ入学する技術を伝えるということがあるが、そういう側面は期待される学校ではなかった。それでも、絵が好きになり芸大に入った生徒もいた。絵を好きになるには、私が絵を描くことをどれほど好きかということだろう。ここからなのだが、農業を好きになるというには、好きで農業をやっている人を見ない限り、伝わらない。

ワタミがいいのか悪いのかはよく分からないが、少なくとも農業法人としてのワタミは、良い話は聞かない。法律とか、補助金とかは熟知して、うまく立ち回っているように見える。そんな人が国会議員になるというのは、本当のブラック農家になりかねない。販売先が確保されている農家に、あれこれ言われたくない。そのために普通の農家が、要領が悪く損をしているような気分になる。補助金をもらっている農産物と、もらっていない農産物が、競争したらそもそも平等性が崩れている。つまり、小さい農家は政治に止めろと言われているようなものだ。そうであるなら、政治はどういう農家を残し、どういう農家には止めてもらいたいのかの、大きな構想を明確にしてもらいたい。素晴らしいことだから頑張ってもらいたいと、励まされているような気もして、ブラック農家になってしまう人もいる。ところが、暗いうちから、暗くなるまでの、ブラックな頑張りを踏みにじるような政策が政治によって進めている。それくらい、小さい農家は厳しい状況に向かっている。

農業は自給で行く方がいいと思うようになった。徹夜で働いたとしても、それは自分の為である。経済とかかわりなく、好きでやっていることだ。そこでは頑張ることが、自分の人間に帰ってくることになる。座禅をしているのだと思えば、気分ははればれとしてくる。そういうときの農作業ほど、張り合いのあるものはない。身体は辛いとしても、こうして頑張れば一年のお米が確保できる。暗いうちから働くのも張り合いであるというものだ。あくまで自分の為であるということが、前提だ。こんど、解雇特区という、雇用条件のなかに、解雇条件を入れる特区が出来るという。とんでもない話だ。この国の競争主義は、くるってきた。勝つためには手段を選ばずである。消費税の値上げが、法人税の値下げである。法人税を下げて恩恵のがあり、従業員の給与を上げられる企業。国民に占める社員数など、しれたものだはずだ。財政再建はほぼ絶望的なようだ。
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10月の農作業

2013-10-01 04:02:31 | 自給
10月は稲刈りである。稲刈りが終われば、大豆の収穫が待っている。実りの秋だ。稲刈りは先月末に29,30日と午前中だけ行った。倒れ始めている。今度は、4,5,6日に稲刈りと、出来れば脱穀を進める。今年は例年とは違ったし、台風もかすめた。なにしろ自然農法で一切無肥料でやっている田んぼでも、倒れている。色々原因を考えたのだが、水温が上がったということが一番大きいのではないだろうか。やっていて、下の方の平野部の田んぼでやっているような感じがした。特に、苗を作る段階で水温が2度は高かった。水温が高くなる原因は、気温よりも雨自体が少ないこともあるのだが、降る時は一気に降り、後は降らないという状態だと思う。少ない水が、川で流れているうちに水温が上がる。こういう状態に川になっている期間が長かった。

出穂が1週ほど早かったのだから、稲刈りの時期が1週早まるのも当然だろう。稲刈りの時期は穂が全体が黄色くなってからというのがいつものことだ。刈り遅れということは根が生きていれば少ないと思う。もう一つ台風が来ているので、ハザ掛けが倒れなければいいのだが。竹の様子を見るとだいぶ痛んできている。この冬には、又竹伐りをするようである。畑の方は全く手が入っていない。8月9月は農作業はできないと考えなければならない。以前より絵に専念する時間が増えた。畑をやらなければと思いながら絵を描くのも難しいので、畑を考えないようにしていた。この時期水彩人展があるので、なかなか厳しい。欠ノ上田んぼのみんなに助けられて何とか、稲刈りが進んでいる。展覧会が終われば10月は農作業に戻れるだろう。そろそろ、大豆の刈り取りのことを考えなくてはならない。大豆はまあまあの出来のように見える。

大豆は10月にどんどん膨らんでゆく。11月に入って例年刈り取る。しかし、今年の生育は少し例年と違うので、注意深く刈り取りの予定を立てる必要がある。現在電気柵を運用している。鹿の群れが来ているという情報があったからである。上手く機能しているようだ。イノシシも隣まで来ていたようだから、電気柵を設置しなければ、とてもこの辺で畑はできなくなっている。果樹は柿、栗は相変わらずかなり食べている。家の柿は10月半ばが食べごろになる。カボチャがもうすぐ食べられるようになる。袋作りのナスなどはまだ食べられるだろう。畑はまず、ハンマーモアーをかけて、トラックターをかけて、整備からである。上野果樹の畑の斜面に太陽光パネルを取り付けようかと考えている。そうなると、冬の間に木の移動も考えなければならないだろう。草刈りだけでもやりきれない状態になってきている。タマネギの苗だけは作っている。今のところ、何とか良い生育のようだ。畑の整備をしたら、十分に堆肥を入れて、1ヶ月くらいは寝かせる。タマネギの植え付けの準備はしたい。

そういえば小麦の畑の準備について連絡が来ていた。大豆の刈り取りとその後の耕運の入れ替わりも十分に考えて置く必要がある。今までは、何もしない草だらけの畑の後に、小麦だったから、草刈りからの流れが大変だった。今度は、大豆からの後作になるから、準備はそう大変ではないはずである。もう一度、鶏分堆肥は播きたいと思う。大豆を刈り取ったらすぐに播いて、耕す。刈り取った大豆は機械小屋の方で乾燥する予定である。脱豆は機械小屋の外で行う。小麦を播く寸前にもう一度耕す。

このあたりで、月々の農作業について取りまとめることは終わりにする。やっていることも繰り返しになる。農作業の方を繰り返しながら整理して行く。何か新しいことがあれば、また書くくらいにして、自給農業の1年の全体を取りまとめをしてゆくことにする。
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