
大晦日に3回目、正月2日に4回目のユンボ操作の練習をした。ユンボとはバックホーや油圧ショベル、のことである。すこしづつ運転の感覚がつかめてきた。ユンボの土の移動作業の方法は、随分土木作業を一緒にやってきたから、見ていた範囲では理解している。
ただし自分が運転操作ができるとは思っていなかった。しかし、やるきゃない。という気持ちで挑戦してみた。今回の農園作りは楽観に基づく冒険なのだ。出来ないからやらないというわけにはいかない。まあ、やってみれば面白作業である事は確かだ。楽しくやっている。
機械操作は不器用な方なのに、ユンボは何とかなってきた。トラックターよりも操作は単純かもしれない。長時間はやれない。身体が固まってしまい夜中に足がつってしまった。何とか操作ができるようになったのはじっくりと構えて操作ができる事にある。まだ新しいことを覚えられるようだ。なんとも良かったことだ。
人の見ていないときに冷静にゆっくりゆっくり、エアー作業をやってみた。空中でバケットで土をすくい取る形の練習である。こんなこと人がいたら、みっともなくて出来ない。機械操作の苦手な方の私でもやるきゃないと思えばやれるものだ。田んぼを作りたい一心である。
最初の内はまるで出来なかった。バゲットを上げるのもどうすれば良いのかさえ分からない。右への振り方も左への戻し方も、ゆっくりゆっくり、エアーでやってみた。空中で土をすくい取り、バゲットでこぼれないように運んでゆき土を落とすべき所にバケットを空けてみた。
30分ほど練習して実際の土でやってみた。先ずは柔らかいところで挑戦してみてから、次に堅いところをやってみた。余りに恐る恐るだから、爪が土に入らない。石垣島の土はかなり硬いのだ。角度と土の量と厚さを変えて、爪をゆっくり落とす。そして同時にバケットを水平にして土をすくうようにする。
1日目はほとんど出来なかった。2日目はわずかに出来た。この日は30分ぐらいで止した。そのあと圷さん夫妻が来てくれたので、ユンボで鉄杭を抜く作業をしてみた。それなりにこれが出来た。ここでなんとなく自信を持って作業を終わった。
そして大晦日に3回目であった。誰もいなかったので、朝30分と午後30分やった。これでかなり手が覚えてきたことが分かった。まだ無意識で手が動くと言うことは無いが、何とか作業がこなせることになってきた。正月2日の4回目にはかなり作業を進めたという所まで来た。あと二,三回やれば、一応ユンボが動かせると言えるようになるのではないだろうか。
出来るようになった一番の原因は、高梨さんの指導がとても良かった御陰である。3回やれば誰だって運転できるようになるから、やって下さいと励ましてくれた。まさかと思ったのだが、確かにそうだった。人が見ているとあわててしまいダメなので、誰も来ないときにすこしづつ運転してみた。
この努力の結果1番田んぼの土木作業が大晦日にほぼ終わった。我ながら良く出来たものだ。一応予定通り進んでいると言えるのだろう。2番溜め池、3番溜め池の細かい作業は私にはとうてい無理なので、福仲先生が見えたときにお願いするほか無い。
次のユンボ作業は田んぼの硬盤作りである。何度も行ったり来たりして、固めて行く。そのあと耕作する部分の良い土を上からかぶせる。それからはトラックター作業になる。土木作業だけ2番田んぼに進むのもありかかもしれない。ユンボ作業の練習がもう少し出来るかもしれない。
二番田んぼの方が、田んぼの位置が低くなるので、二番溜め池から水を引くのが楽になるかもしれない。溜め池をあと2つ作るから、その水がうまく入れられるかもしれない。田んぼを作ること自体が一番簡単な土木作業だからそれに取り組んだ方が良いのかもしれない。
畦の畑作りもある。これは田んぼに耕作土を戻しながらやって行く。ユンボで耕作土を入れたあと、はもう踏まないで、石拾いを行い。いよいよ田んぼになる状態だ。ここからは今年の田んぼの出来に関わるから、相当慎重に行いたい。また、堆肥を買ってこなければならない。
一番田んぼは地面を均平に調整した。もう一度水遣りをおこない均平を出して線を張った。削ったり加えたりして地面をユンボで行き来して固める。そうしていたら、英太郎さんが見えて、見るに見かねて手伝ってくれた。御陰で難しい部分が解決できた。
溜め池に対して予定より少し深くなっている。その分耕作土がここに加わえて、実際の耕作の高さを出す。耕作土は落ち葉や堆肥や、海藻、藁を加えて、良く攪拌する。そして十分な状態になったところで、今度は水を入れてトラックターのロータリーで代掻きをする。

苗代田んぼの代掻きの大晦日の様子である。溜め池からの水がわずかづつしか来ないために、手前側に水が来ない。手前を低くしなければならないのに、結果的に高くなっているためだ。もう少し土をとらないとダメだろう。その作業を2日に圷さんがやってくれた。圷さんの進歩は当然私よりも早い。

これが3日の写真である。すこしづつ進んでいる。左側の暗くなっている部分が苗代である。水苗代は出来そうもないので、このままでは畑苗と言うことになる。それでもいいとは思うが、水をもう少し奥まで入るようにしてから、水牛コロバシャだろう。今度は高さは良いから徐々に水の部分は広がるはずだ。
強い雨の日にやるのが一番良いのだが、今週は雨も予報されているから期待できる。根気よくやるほか無い。残りをてで代掻きをしてゆけば一週間でぜんぶが田んぼになる。目標は9日の日曜日までの完成。あと5日。そこまで行けば月形池が出来あがる。そのごは徐々に全体の水位が上がると思われる。
日曜日にはいよいよ種籾の浸種である。一週間水に漬けている間に、水位は3㎝は上がるはずだ。いよいよ苗床の反対側も掘り起こして、苗床を水が取り巻く形にする。こうなれば万全である。みんなに助けられて予定通り進んでいる。