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バンライフ大学生

2024-03-22 04:13:47 | 暮らし


 昭和女子大に通う女子大生が、バンライフという車上生活をしているという。車上生活者というと、家賃が払えなくなり仕方がなく車上生活をしている人である。ところがバンライフ女子大生というと印象が変る。出来ればバンライフ大学生ぐらいにして欲しい。女子大生というブランドがあるのが嫌だ。

 やはり女子大生というところで、特別おしゃれなケイバンキャンピングカー生活らしい。親が居るとすれば、何か心配な気分ではなかろうか。私もアトリエカーで寝泊まりしていたことは何度もあるが、どことなく不安が無いわけでもない。慣れてしまえば何でも無いことではあるが。

 昭和女子大は三軒茶屋にある。長く住んだ場所なので、写真にある車の止めている場所がなんとなく分かる。駐車料金も馬鹿にならないはずだ。下宿と変らない費用がかかりそうだ。と思いきや大学には、4年生でほとんど通わないで良いらしい。週一ぐらいで三軒茶屋の駐車スペースに止める。

 大学生の時にこういうことに気付けば、間違いなく実行していた。惜しいことをした。金沢大学が金沢城趾にあった1970年代なので、学内に車を停めておける場所がいくらでもあったから、快適バンライフが出来たはずだ。学食で食事も出来た。通学時間はいらない。お城から出るのは風呂屋に行くくらいで十分である。

 と言っても、学生の頃は運転免許を取ると言うことなど、考えもしなかった。生涯車に乗るようなことは無いだろうと決めていた。車に乗っている学生というものも少なかった。車に乗るなどあり得ないと、敵視していたのだ。今思えば惜しいことをしたものだ。車のような大企業生産品など、間違っても使うものかと考えていたのだ。

 と言っても私は旧軍隊の馬小屋の中に、使わなくなったゲバルト立て看を運んできて小屋暮らしをした。畳屋で捨てられる畳を貰い、部屋を造り楽しく暮らしていた。家賃無しで大学内に暮らしていたこともあったのだ。学園祭でアクセサリー屋をやって資金を稼いだ。そこでシルクスクリーンのポスター工房
もやっていた。

 バンライフの話だった。人間至る所青山ありで、老いて野垂れ死にの覚悟ができれば、遊行生活になる。人生の最晩年は何もとらわれずに、遊ぶ心境で生きるというのが、インドに生まれた遊ぶ行の思想だそうだ。遊ぶことを行と出来れば、怖いものはなにもない。

 これを大学生時代にやってみようというのだから、なかなかの強者である。まわりの人が就職活動をするときに、就職しない暮らしを考える。考えてみれば、学生の時に就職するなどみじんも考えなかった。絵描きになろうと言うより、絵を描いて生きていたかっただけだった。

 地方が過疎化するこの時代に、バンライフをするつもりになれば、チョトスゴイ暮らしが出来そうである。農地を借りて、畑の脇でバンライフすればいいわけだ。畑のあるところにはアパートはまず無い。それならキャンピングカーを畑に止めて暮らせば言い。完璧では無いか。

 社会の中に巻き込まれず、独立して生きる道が見えてくる。そういう暮らしから、次の時代が見えてくるだろう。現代の無政府主義者はバンライフ革命家。畑の脇だから、是非軽トラの荷台に暮らすべきだ。軽トラハウスをいつでも車に乗せられるようにしておけば、普段は下ろしておいても問題がないだろう。

 この場合は軽トラよりも、ボンゴトラックが良いかもしれない。荷台面積Gが、2、480×1、585㎝あるから、かなり自由なものが出来る。地上高が75㎝とあるから、眺めも悪くないだろう。トラックのあおりの中に家を作れば、完全に家は荷物になる。

 車の荷台と同じ高さの家を載せる土台を作って置き、普段はそこにずらして乗せて大きなボルトで留めておけば良い。普段はそこで暮らしていて、家ごと移動するときだけトラックに乗せれば良いだろう。このやり方で違法性は無いはずだ。4WD車で200万円くらいだ。中古なら100万円もある。

 今はのぼたん農園に、朝になるとアトリエカーで出掛けて、夜になると家に帰ってくる。もし家が無ければ、間違いなくアトリエカーで寝泊まりして、一日中のぼたん農園にいることが出来る。石垣島の好きな場所に出掛けていって、絵を描いていても良いだろう。

 まだまだ家に依存している分、遊ぶはあって、行が無い。修行が足りなくて、学生に負けている。まあこの学生の話でも実家が出てくるから、実家との関係が切れてしまっても、バンライフが出来るのかには、まだいくらか距離はあるかもしれない。私の場合でも一人暮らしであれば、又違うだろう。

 家などないほうが良い。この気持ちは分からないではない。現代の崩壊して行く社会の中で、どう自立して、あるいは孤立して、生きるかをバンライフは示しているのかも知れない。ただ、これからのことだ。大学を卒業して、車上生活になるか、バンライフになるかはまだ未知数だ。バンライフ女性社長に変っていた。

 バンライフ案内によると、10万円あれば暮らせるとある。食費 4万 ガソリン代 2万 入浴代 1万 通信費 1万 洗濯代と雑費 2万。実際にはこのほか車購入費や保険費用や車検費用や車両税も居るだろう。普通車であれば確かにケイバンが良いとおもう。邪魔になりにくく、目立たないところがいい。

 ケイバンで絵を描いていると、一番顰蹙を買いにくい。多分ケイバンでの旅行ならば、変な話だが見逃してくれる。見知らぬ豪華なキャンピングカーが来たら、用心されてしまう。畑のそばで絵を描いていて、消毒を始められたという経験が何度かある。

 これからの時代は家を捨てる時代だ。日本人は家というものに未だに縛られている。私の名前は「出いずる」である。笹村の家から出て貰いたいという気持ちで、父が付けてくれた名前である。笹村の家から出たのかどうかは分からないが、出家はした。

 次の時代の自給生活は、バンライフ農家なのかも知れない。家ごと畑に移動しているなら、一番合理的だ。農園には宅急便も配達をしてくれる。郵便や新聞配達だって、可能だろう。畑にいれば害獣の番にも成る。湧き水のある眺めの良い農園が良いだろう。のぼたん農園ならすぐにでも可能だ。

 すぐにもみんなが真似てくれると思った、アトリエカーさえ普及しない。バンライフ農家も普及しないかも知れない。どうも私が良いと思うようなことはいつも少数派だ。3%の人しか興味が無い。少数派だからおもしろいのが人生だ。

 
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