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直播農法

2006-10-26 06:06:48 | 稲作
稲作が面白いのは、実に奥が深いことだ。いまだ確定したと言える農法がなく、有機農法でやるとなると、ほとんど手探りと言っていい状態だ。その稲作の中でも、一番興味深い研究は、直播農法だろう。本来の自然の状態に一番近いわけで、その植物の力を、最大限に引き出す方法だ。

アメリカや、オーストラリアでは、飛行機から直播するような、大雑把な方法が行われているぐらいだから、実用農法としての可能性はある。しかし、いずれも、乾燥化した砂漠のような土地に、井戸を掘り、大きなポンプで水を汲み上げて行う。収量は高いが、収奪的な農法には永続性がなく、採れなくなって来たら、他に移動して放棄してしまうそうだ。化学肥料や、農薬が大量に使われて、土を育てるというような発想は無いから、使える間使い、場所を移動するという事になる。企業的農業らしい結果ともいえる。。

自然農法としての直播栽培に興味がある。何故か、川口さんの自然農は田植え方式だ。苗が自然に移動などしないから、自然と名乗る以上、田植えはおかしい。等とご本人に、伺ったところ、直播は挫折したと言われていた。直播で苦労するのは、雑草だ。春に撒かれた稲の籾が芽生える時には、雑草の方も芽を出す。草に負けてしまう。この点をどうするかだ。

いくつかのヒントはある。不耕起栽培にすると雑草が生えない。これは理由の方は解明は出来ないが、何度か経験からわかってきている。だったら、不耕起栽培で、直播にすれば、単純な意味では稲だけ生えてくるはずだ。所がそうでも無いのだ。
草との関係が、色々おこり、単純には解決できていない。

①秋に、浅く秋起こしをして、稲の種を岡戸式播種機で蒔いてしまう。その上から、レンゲを撒く、春になって、レンゲが繁茂しているところに水を入れる。するとある程度の稲は、レンゲの間から生き残り、芽を出しているのではないだろうか。これを頼りに、補植する様な感覚で、田植えをする。

こんな考えは以前からあり、似た方法はやったこともある。種を蒔くのを春にしたのだ。岡戸式の播種機が草の為に上手く作動しない。水を入れても、残った草が、枯れない。この辺りが問題だった。
秋起こしをして、レンゲをびっしりと上手く繁茂できるかが、先ずポイントになる。案外これがほって置いてもそうなるところもあるが、難しい。ヘヤリーベッチの方が良いのか。第一の検討課題だ。クローバーと言うのもあるのか。

②やはり不耕起だが、春まで藁を撒いてそのまま置く。その後、穴あけ機で穴を開けて、種を蒔く。これは機械の開発を現在額田さんがしている。しかし、手でやるなら、今年の株の脇に、穴を開け、種を蒔き、土をかける。これを田植えと考えればかなりの手間になるが、不可能ではない。ここから、水を入れるとどうなるか。この後は水との駆け引きで、作った苗で沢山補植するつもりでやる。

どちらが良いだろう。2つの田んぼで試してみたいものだ。
実は自給の規模なら、直播で何の問題も起きない。何度もやった体験がある。30坪で、50キロは取れるので、田んぼは30坪でいいと思う。それ以上はいらない。30坪なら、草取りを完全に行うと言っても、1時間あればできる。どんな直播法だろうと可能だ。問題は、人の分まで作るとなったときだ。
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