地場・旬・自給

ホームページ https://sasamura.sakura.ne.jp/

最小限の家申請終わる。

2007-11-17 07:00:32 | 最小限の家
ついに、ついに、建築確認申請が終わった。5000円で受付けてくれた。長かった。小田原で素人が建築確認申請をした前例は何人ぐらいだろう。役所の様子ではめったに居ないことのようだった。申請方法が難しいというより、役所の追い返し作戦に、いかに負けないかが。分かれ目だ。素人が、農地に家を作ることを、思い止まらせたい、という気持ちが見え見えだ。追い返し作戦は、別に小田原市役所の特許ではない。役所という所はそういうところだと、経験的に判っている。いまや生活保護の受給者数を、前もって決めて、それより増えないようにどこでもしている。上手く追い返せるテクニックを磨いている。一番は届出を面倒にすることだ。植物の新品種の届出がそうらしい。やたら素人の趣味かが申請してきたら、受付ける確かイギリスにあるらしい、認定機関もあふれてしまう。そこで、ラテン語でのみ申請できるようにしてある、と聞いた。

申請途中の、今年の4月から申請方法が変わったことも災いした。構造設計書の偽造アネハ事件の結果、設計士は悪意の人になった。確かに、見落とした行政機関も、賠償請求される可能性が出ているのだから、担当のほうも、それは大変だ。色々面倒になり、何しろ着工件数が、激減して、建設関係の消費下落が、景気後退に繋がるかと言われる。建設省では曖昧な改変を、講習会を行い、判るようにしているらしい。しかし、いよいよ素人に出来ることでなくなったことだけは確かだ。ミカン農家が、ミカン小屋を作るのに、専門家に頼まなければならないような、仕組みが健全なわけがない。本来、百姓は何でもこなす。農閑期には大工になって、出稼ぎをする。軍隊でも一番役に立つのは、百姓だったそうだ。

これほど厳しいから、違法建築などないか、といえばそれがまるで違う。いたるところ違法建築だらけだ。今時作る、農業用倉庫や、作業小屋は、先ずは違法建築物だ。正直私も何度も作った。違法で作ったからと言って、咎められるような事はない。今違法の小屋を作っているから、と役所で話しても、聞こうとしない。取り合わない。これも役所精神のまるで同根で、面倒にはかかわらない。事なかれ主義。
10㎡以下の簡易な小屋を、農地に農家が建てる場合。別枠の簡易な届けを作るべきなのだ。こんなものまで、住宅と同じ確認申請を要求する方が、不自然ではないか。これにかかわる、時間と費用の浪費もバカにならない。不自然な無駄なことをしているという、互いのストレスも、大変なものだ。

とにもかくにも、申請が終わったと、思いきや。では、この書類に各課を廻り、承認を受けて来て下さい。「全く、どうなっているの」7つ8つの都市計画課や、文化財課や、道路課、何と課、かんと課、最後の嫌がらせなのか。全く非効率。各課を回すのを何故、要領のわからない、素人にやらせるのだ。こんなもの役所内で、回せば済むだろう。それから、順番に廻る。どう説明したらいいのかも分からないし、どだい道路課に承認を受けるといって、この道路はどういう種類の道路ですか、担当に質問されても、訳がわからない。それで、私がやろうとしていること、何故素人であるか。などの説明から繰り返さなければならない。全く役所の4,5,6階を走り回った。何とか時間内に終わらせなければ、又役所に行かなければならない。役所がやっている時間に出かけるというのは、本当に困難だ。それで又、延々先の事になる。そうしていたら、今日はノウ残業デーです。と放送が始まる。おいおいどうなる。あせって更にスピードを上げて走る。それでも、あれこれの質問を、省略する課はない。仕事を丁寧にやるのはいいが、夢の中で走っているようだった。だいぶ遅れたが、申請の窓口は待っていてくれた。案外に親切なのだ。
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 有機農業推進法シンポジューム3 | トップ | 果樹園を作る »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
行政責任からの逃避 (松本茂)
2007-11-17 08:29:18
本当にお疲れさまでした。「ヒト」と「役人」との生存基盤の差ですね。私は、この事例は完全な行政の責任逃避体質の象徴的事件と思います。第一に、小規模な住宅、建築物を「法」で全国を一律に縛ることに「巨悪」が隠れているのです。都市に自治権がないのです。建築行政が、かつて内務省、警察の事務であったように、今でも国家行政なのです。指導課の職員は、市の職員ではありますが、実質的には国土交通省の職員です。
彼らの気持ちは、なんでこんなもの「勝手に」やってくれないの、手間ひま掛けて「確認済証」出すの勘弁してよ、手続違反の建築なんて言いませんから、知らんぷりでやってよ、どうしてもというなら、「検査済証」を出すまで、法定手続通りガッチリやってやろうか、そんな気分でしょうかね。
この事件で、彼らが現在の建築行政、都市計画行政の体系に「自治権回復」の気持ちを高めてくれることを願っています。
笹村さんのやったこと、脱帽です。
返信する
都市計画の自治 (笹村 出)
2007-11-18 09:31:10
小田原を自分達の町だ。こう感じていれば、そう思えば、自分達の責任範囲を、きっちり守る。
どうも、「暮らしは地域から始まる。」この意識に欠けていますね。
有機農業推進法も、地方公共団体が推進計画を立てる。こうなっていると、もうけ神奈川県の仕事だと決め付けています。

この建築確認申請手続きの間。このことを、何度も何度も、主張しました。迷惑そうに、他人事のような顔で、皆さん居ましたが。若い人の中には、そうかなという顔をされた人も居ました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

最小限の家」カテゴリの最新記事