あるきメデス

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関東山の辺の道(4) 内原~岩間

2006-04-21 22:14:23 | 関東山の辺の道
 少し間が空きましたが、昨年4月に歩いた関東山の辺の道のレポートです。


05年4月7日(木)
 四国遍路の後半と、その記録整理などで昨秋以来中断していた、「関東山の
辺の道」歩きを、再開することにした。今回は、茨城県取手市に住む従姉妹の
連れあいとの2人旅である。

 JR常磐線内原駅を9時50分に出発、駅北側の旧道を西に向かう。近くの
住宅のミツマタが花を開いていた。
 
 三湯集落先の松林でウグイスがきれいな声で鳴く。雨が落ちてきたがすぐに
止んだ。友部町最初の集落・原の秋葉神社には、大きな甲子塔、二十三夜塔、
光明真言塔が並んでいた。

 常磐線が近づいた辺りに一本松古墳がある。一辺20mほどの方墳で、墳丘
上に開花前の桜が10数本立っていた。三角点もあるはずだが見つからない。

 こいのぼりの泳ぐ小原集落に入り、県道193号との交差点にある小原神社に
参拝。杉木立の境内に、大きな「小原神社敬神講碑」が立ち、根本にこぶのある
永徳元年(1381)からという友部町文化財の大ケヤキがあった。

 県道を100mどで、お堂の横を右折して北へ。ナノハナの向こうに豊かな屋敷
林に囲まれた旧家が見えるのどかな道、突き当たりが廣慶寺である。

 新秩父8番札所で、曹洞宗らしい落ち着いたたたずまい。門前に、6地蔵を
描いた手前に6本のローソクを立てた、L字形の板木が数枚立っていた。この
地域独特の信仰なのだろうか。

 車道を少し西に進むと、両側にかやぶきの家があった。集落はずれのY字路を
右に入る。槐山集落では太陽が出てきた。南側は田んぼで、土手にナノハナが
きれいな花を見せている。

 涸沼前川を越え、バス道路を久保バス停で横切り、栗畑になっている段丘上に
上がる。宿集落に下ると小さな社があった。

 南に向かう集落の中ほど、右側の深谷家に町文化財サルスベリがあった。集落
の南端にある吉祥院には、小さなお堂の横に、町天然記念物という高さ20mの
イロハモミジが、芽芽生え前の枝を広げていた。

 田んぼ道を少し進んで左折、ブドウ畑沿いに南東に向かう。近くの畑でキジと
ウグイスが鳴く。

 太田町の住宅地に入る。行く手にシダレ桜が見えてきた。台地のすそに完全寺、
光明寺、唯信寺の3寺が並び、それぞれ、ピンクのしだれ桜が5~7部咲きである。

 まず手前の完全寺へ。創建は元亀元年(1570)という。本堂前の桜は一番
大きいだろうか。柵がしてあって境内には入れない。

 隣の光明寺のシダレ桜は山門横にあり、5部咲きくらい。木の下に新しい石造
の観音菩薩像が立つ。本堂西側にももう1本のしだれ桜が、傘を開いたように
咲いていた。

 一番西は唯信寺。鎌倉時代、親鸞聖人に帰依した宍戸藩主宍戸義治の開基で、
800の歴史があるという。若木の白いシダレ桜が満開。明日ははなまつりなので、
本堂前には小さなおしゃかさまが用意されていた。

 境内にはほかに友部町天然記念物のシイがあり、太い幹の上に大きく枝を広げ
ている。シダレ桜のそばのベンチで昼食をした。
 
 国道355号に入って南進、JR水戸線宍戸駅の横を通過する。旧陣屋集落の
小丘陵に神社があり、宍戸城址土塁の表示が立っていた。

 友部町民俗資料館があったので、入館して見学する。建物は木造の洋風建築、
旧宍戸町と友部町役場として昭和33年(1958)まで使われたもので、昨年2月
に国の有形文化財に登録されている。

 館内には、町内から出土した土器、古墳や民族資料、宍戸城、宍戸焼き、町内
にあった筑波海軍航空隊の資料などが展示されていた。

 南に進んでT字路を左折、旧家も残る平町の町並みを200m余り進んで次の
T字路を右折する。南に向かって下加賀橋を渡り、東関東自動車道下をくぐる。

 すぐ先で舗装が途切れ、落ち葉がいっぱいの山道となる。ぬかるみと倒木で
廃道同様だ。でもそのまま進んだら、国道355号に出た。

 国道を斜めに横断し、南側にメタセコイヤの並ぶ池の横を進んで、宍戸国際
ゴルフ場沿いに上がる。
 
 クラブハウスそばの三差路を左折し、ヒノキの下の草道へ。2~3百mで横断
する車道に出た。右折して東北に進んだら、先ほどのクラブハウスの西端付近に
戻ってしまった。

 そのままゴルフ場沿いに西に進み、池の横の三差路を左に入る。滝尻からの
車道に出て、砂利採取場の手前から山道へ。堂山集落北端を東に向かうと滝尻に
出た。

 古い道筋を南に進み、古山の鹿嶋神社境内にある古山地区公民館で休憩。この
先、予定した羽鳥駅まではまだ10㎞以上ありそう。少し早めだが、今日は岩間駅
をゴールとすることにした。

 りっぱな長屋門の家が並ぶ古山から横関を抜け、桜川上流の2つの橋を渡って
国道355号に出た。国道を横断し、岩間小西側から線路沿いを進み、15時46分、
JR常磐線岩間駅に着いた。

(天気 曇後晴、地図(1/2万5千) 笠間、岩間、歩行地 水戸市(旧内原町)、
友部町、岩間町)

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