2009年11月月19日(木)(第3日)
==釜額から富士緑の森休暇村へ==
昨夜、若手のDさんが民宿に着き、今日からは4人で歩くことになった。
毎日交代でコースの先頭をつとめるが、昨日は私で今日は I さんが担当
する。
予定より早い7時過ぎには朝食を用意していただき、民宿のAさんご夫妻
と記念撮影をして、7時55分に釜額(かまびたい)の「民宿なか」を出る。
田んぼの向こうの赤屋根が「民宿なか」
まず上がる仏峠までのルートが、地図とは変わっているとのことで、林道
の終わりまで、民宿のご主人が案内して下さることになった。
宿を出てすぐ先で橋を渡って左岸へ。少し先に、「あかね焼」の看板の出
た、民宿のご夫妻の陶芸工房があり、立ち寄って拝見する。
工房内には、ご主人が長年かけて編み出したという、木の葉の葉脈を焼
き込んだ「木の葉天目(このはてんもく)」↑と呼ぶ酒徳利や、毎年暮れに近く
の神社に108個納入するという天狗の面、焼く前の作品などが並んでいた。
ご主人は、人工溶岩の特許も取っておられるという。
さらに川沿いに進み、柿平橋で再び右岸へ。両側の斜面の紅葉が見ごろ
だが、今日は曇り空で彩りはいまひとつなのが残念だ。
ヘヤピンカーブを過ぎ、2つの堰堤(えんてい)を見下ろし、徐々に高度が
上がる。流れが細くなり、短い滝が幾つか目につく。
Aさんが、まだ通過して間もないというイノシシの足跡を見つけた。小さい
足跡もあり、子連れらしいという。
林道の終わりの「熊出没注意」の看板のところで、左に上がる分岐があ
る。ここを上がるようにと教えてもらい、Aさんと分かれた。
この先は山道となり、斜面をトラバースして折り返した後、流れに沿って
少しずつ高度を上げる。
時々色鮮やかなモミジがあり、小さな滝が幾つも見下ろせる。
沢を渡って左岸に回り、沢沿いを上がって再び右岸へ。流れは少なくな
ってきた。
2つの沢の分岐に出たが、どちらか分かりにくい。やまさんの判断で、東
に向かう右の沢へと進む。
しかし段々踏み跡が細くなり、分かりにくくなっって途切れた。上に見え
た稜線に向かい、かなりの急斜面を木につかまったりしてよじ上る。何とか
稜線に出てホッとする。
針葉樹に、富士山と太陽と鶴らしい絵を描いた板が張ってある。750と
いう数字があるが、標高ではないらしい。少し上の稜線にも、同じものが
あった。
木の間から東側眼下に本栖湖が見え、そちらに下る道もある。どうやら
予定した仏峠に上がった判断して小休止。しかし民宿のAさんが言われた
峠の標識はなかった。
かなり落葉した広葉樹林下を、見え隠れする本栖湖に向かって下る。とこ
ろどころにモミジがあり、鮮やかな彩りを見せる。
峠から20分余りで、本栖湖西南端の「本栖湖いこいの森キャンプ場」に
下り、湖畔に出た。
湖畔には釣り人1人以外に人影が無く、曇り空ということもあり寒々として
いる。
どんよりとした湖畔でひと休みしたが、寒くて長居は出来ない。湖岸道路
を東に向かう。中ほどで、身延町から富士河口湖町に入った。
湖の南東端で湖岸道路を離れ、林間を進んで青少年スポーツセンターの
敷地内を抜け、赤松林に点在する広いキャンプ場を通過する。
再び湖岸道路に出て、湖の東端にある本栖湖観光協会の売店の横のベン
チで昼食にする。気温は10℃以下と思われ、休んでいると手が冷たくて寒い。
少し先から国道300号に上がると、本栖湖バス停があり、周辺には食堂
や売店などが並んでいた。本栖入口バス停横の三差路を北へ、国道139号
に入り、ガソリンスタンドの横から、針葉樹林の中の細道を東海自然歩道に
向かう。
しかし道は上九一色(かみくいしき)中の南を回って国道139号に出た。
500mほど国道を進んでから、城山(1056m)から下ってきた東海自然歩
道に入った。
東海自然歩道は、自殺で知られる富士山ろくの青木ヶ原樹海の中を、国道
に沿って続いている。陽の差さぬ針葉樹林下に、こけむした溶岩があちこち
に転がる。しかし道は広くて歩きやすい。
1㎞ほどでいったん樹海を出て、比較的新しい民家の続く精進湖民宿村を
通過した。
自然歩道は再び樹海に入り、上空がさえぎられる。この辺りも青木ヶ原の
樹海だが、富士山原始林とも呼ばれ、富士山5合目に向かって広大な原始
林が続いている。
富士山原始林は、千数百年前の富士山中腹の噴火によってつくられた溶
岩流の上に形成された森林で、景観上や、天然記念物、学術上からも価値
が高いものだという。
民宿村から1㎞近く進むと、精進口登山道と交差する。標識には、標高
939mと記されていた。さらに1㎞ほど樹海の中を進むと、いったん離れた
国道が近づき、通過する自動車が見え隠れする。
国道上の965m水準点付近からは、地図上では自然歩道が国道から離
れるはずだが離れない。
国道に出て西湖方面への三差路を確認し、地図が誤ってるのではないか
と判断する。本栖湖観光案内所でもらった富士五湖観光連盟の地図を見た
ら、やはり自然歩道は国道に沿っていた。
樹海の中を6㎞以上進んだが、ずっと針葉樹林に覆われているので空が
見たくなってくる。国道を離れて右折し、さらに左折して富岳風穴(ふがくふ
うけつ)の入口に着き小休止する。
風穴は、約1100年前に、富士山の側火山である長尾山が爆発したとき
の溶岩流により草木が焼かれ、内部のガスが放出されて出きたものとか。
16時近くなり日没も近いので、今回は観覧せず通過することにした。
さらに1㎞ほどでようやく樹海を抜け、鳴沢氷穴(なるさわひようけつ)入口
の建物の横に出た。富岳風穴とともに有料で観覧できるのだが、16時を過
ぎて観覧時刻は終わっていた。
天気が回復して青空が現れた。林を抜けて畑作地帯に出ると、頂上は雲
に隠されているが広大な富士山のすそ野と、冠雪した頭部の一部だけが見
えてきた。
車道に入り、「馬の雑貨」と呼ぶ牧場の脇や、ソニーの工場横を進んで、
今日の宿、富士緑の休暇村の西端に出た。
矢印に従い建物の裏手を東に回ったが入口がない。矢印まで戻ったら、そ
こからグランドを抜けて建物の方に行けるようになっている。暗くなった17時
ちょうど、富士緑の休暇村に着いた。
2日間の暖かみのある宿と変わり、ここはビジネスライフでホテル形式の
広い宿。入浴券をもらい、隣接する温泉「富士眺望の湯ゆらり」で疲れをと
り、500収容という広い食堂で夕食をした。
【コースタイム】釜額・民宿なか7・55ー林道終点8・45ー沢の分岐9・48ー
仏峠10・20~34ーいこいの森キャンプ場(本栖湖畔)10・56~11・10ー
青少年SC方面への分岐11・52ー本栖湖観光案内所横(昼食)12・22~
45ー東海自然歩道へ(城山下)13・19ー精進湖民宿村入口13・45~50ー
精進登山口交差点14・40ー富岳風穴入口15・45~55ー鳴沢氷穴入口
16・15~20ー富士緑の休暇村17・00
(天気 曇、距離 23㎞、地図(1/2.5万) 精進、鳴沢、歩行地 身延町、
富士河口湖町、歩数 43,700、標高差 510m、標高差(累積)
約1,500m)
==釜額から富士緑の森休暇村へ==
昨夜、若手のDさんが民宿に着き、今日からは4人で歩くことになった。
毎日交代でコースの先頭をつとめるが、昨日は私で今日は I さんが担当
する。
予定より早い7時過ぎには朝食を用意していただき、民宿のAさんご夫妻
と記念撮影をして、7時55分に釜額(かまびたい)の「民宿なか」を出る。
田んぼの向こうの赤屋根が「民宿なか」
まず上がる仏峠までのルートが、地図とは変わっているとのことで、林道
の終わりまで、民宿のご主人が案内して下さることになった。
宿を出てすぐ先で橋を渡って左岸へ。少し先に、「あかね焼」の看板の出
た、民宿のご夫妻の陶芸工房があり、立ち寄って拝見する。
工房内には、ご主人が長年かけて編み出したという、木の葉の葉脈を焼
き込んだ「木の葉天目(このはてんもく)」↑と呼ぶ酒徳利や、毎年暮れに近く
の神社に108個納入するという天狗の面、焼く前の作品などが並んでいた。
ご主人は、人工溶岩の特許も取っておられるという。
さらに川沿いに進み、柿平橋で再び右岸へ。両側の斜面の紅葉が見ごろ
だが、今日は曇り空で彩りはいまひとつなのが残念だ。
ヘヤピンカーブを過ぎ、2つの堰堤(えんてい)を見下ろし、徐々に高度が
上がる。流れが細くなり、短い滝が幾つか目につく。
Aさんが、まだ通過して間もないというイノシシの足跡を見つけた。小さい
足跡もあり、子連れらしいという。
林道の終わりの「熊出没注意」の看板のところで、左に上がる分岐があ
る。ここを上がるようにと教えてもらい、Aさんと分かれた。
この先は山道となり、斜面をトラバースして折り返した後、流れに沿って
少しずつ高度を上げる。
時々色鮮やかなモミジがあり、小さな滝が幾つも見下ろせる。
沢を渡って左岸に回り、沢沿いを上がって再び右岸へ。流れは少なくな
ってきた。
2つの沢の分岐に出たが、どちらか分かりにくい。やまさんの判断で、東
に向かう右の沢へと進む。
しかし段々踏み跡が細くなり、分かりにくくなっって途切れた。上に見え
た稜線に向かい、かなりの急斜面を木につかまったりしてよじ上る。何とか
稜線に出てホッとする。
針葉樹に、富士山と太陽と鶴らしい絵を描いた板が張ってある。750と
いう数字があるが、標高ではないらしい。少し上の稜線にも、同じものが
あった。
木の間から東側眼下に本栖湖が見え、そちらに下る道もある。どうやら
予定した仏峠に上がった判断して小休止。しかし民宿のAさんが言われた
峠の標識はなかった。
かなり落葉した広葉樹林下を、見え隠れする本栖湖に向かって下る。とこ
ろどころにモミジがあり、鮮やかな彩りを見せる。
峠から20分余りで、本栖湖西南端の「本栖湖いこいの森キャンプ場」に
下り、湖畔に出た。
湖畔には釣り人1人以外に人影が無く、曇り空ということもあり寒々として
いる。
どんよりとした湖畔でひと休みしたが、寒くて長居は出来ない。湖岸道路
を東に向かう。中ほどで、身延町から富士河口湖町に入った。
湖の南東端で湖岸道路を離れ、林間を進んで青少年スポーツセンターの
敷地内を抜け、赤松林に点在する広いキャンプ場を通過する。
再び湖岸道路に出て、湖の東端にある本栖湖観光協会の売店の横のベン
チで昼食にする。気温は10℃以下と思われ、休んでいると手が冷たくて寒い。
少し先から国道300号に上がると、本栖湖バス停があり、周辺には食堂
や売店などが並んでいた。本栖入口バス停横の三差路を北へ、国道139号
に入り、ガソリンスタンドの横から、針葉樹林の中の細道を東海自然歩道に
向かう。
しかし道は上九一色(かみくいしき)中の南を回って国道139号に出た。
500mほど国道を進んでから、城山(1056m)から下ってきた東海自然歩
道に入った。
東海自然歩道は、自殺で知られる富士山ろくの青木ヶ原樹海の中を、国道
に沿って続いている。陽の差さぬ針葉樹林下に、こけむした溶岩があちこち
に転がる。しかし道は広くて歩きやすい。
1㎞ほどでいったん樹海を出て、比較的新しい民家の続く精進湖民宿村を
通過した。
自然歩道は再び樹海に入り、上空がさえぎられる。この辺りも青木ヶ原の
樹海だが、富士山原始林とも呼ばれ、富士山5合目に向かって広大な原始
林が続いている。
富士山原始林は、千数百年前の富士山中腹の噴火によってつくられた溶
岩流の上に形成された森林で、景観上や、天然記念物、学術上からも価値
が高いものだという。
民宿村から1㎞近く進むと、精進口登山道と交差する。標識には、標高
939mと記されていた。さらに1㎞ほど樹海の中を進むと、いったん離れた
国道が近づき、通過する自動車が見え隠れする。
国道上の965m水準点付近からは、地図上では自然歩道が国道から離
れるはずだが離れない。
国道に出て西湖方面への三差路を確認し、地図が誤ってるのではないか
と判断する。本栖湖観光案内所でもらった富士五湖観光連盟の地図を見た
ら、やはり自然歩道は国道に沿っていた。
樹海の中を6㎞以上進んだが、ずっと針葉樹林に覆われているので空が
見たくなってくる。国道を離れて右折し、さらに左折して富岳風穴(ふがくふ
うけつ)の入口に着き小休止する。
風穴は、約1100年前に、富士山の側火山である長尾山が爆発したとき
の溶岩流により草木が焼かれ、内部のガスが放出されて出きたものとか。
16時近くなり日没も近いので、今回は観覧せず通過することにした。
さらに1㎞ほどでようやく樹海を抜け、鳴沢氷穴(なるさわひようけつ)入口
の建物の横に出た。富岳風穴とともに有料で観覧できるのだが、16時を過
ぎて観覧時刻は終わっていた。
天気が回復して青空が現れた。林を抜けて畑作地帯に出ると、頂上は雲
に隠されているが広大な富士山のすそ野と、冠雪した頭部の一部だけが見
えてきた。
車道に入り、「馬の雑貨」と呼ぶ牧場の脇や、ソニーの工場横を進んで、
今日の宿、富士緑の休暇村の西端に出た。
矢印に従い建物の裏手を東に回ったが入口がない。矢印まで戻ったら、そ
こからグランドを抜けて建物の方に行けるようになっている。暗くなった17時
ちょうど、富士緑の休暇村に着いた。
2日間の暖かみのある宿と変わり、ここはビジネスライフでホテル形式の
広い宿。入浴券をもらい、隣接する温泉「富士眺望の湯ゆらり」で疲れをと
り、500収容という広い食堂で夕食をした。
【コースタイム】釜額・民宿なか7・55ー林道終点8・45ー沢の分岐9・48ー
仏峠10・20~34ーいこいの森キャンプ場(本栖湖畔)10・56~11・10ー
青少年SC方面への分岐11・52ー本栖湖観光案内所横(昼食)12・22~
45ー東海自然歩道へ(城山下)13・19ー精進湖民宿村入口13・45~50ー
精進登山口交差点14・40ー富岳風穴入口15・45~55ー鳴沢氷穴入口
16・15~20ー富士緑の休暇村17・00
(天気 曇、距離 23㎞、地図(1/2.5万) 精進、鳴沢、歩行地 身延町、
富士河口湖町、歩数 43,700、標高差 510m、標高差(累積)
約1,500m)
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