あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

関東山辺の道⑪ 鹿沼駅から新栃木駅へ(栃木)

2012-05-07 22:34:35 | 関東山の辺の道
 2012年5月5日(土)

 2009年9月27日以来中断していた、関東平野の縁をぐるっと回る私のオリジナル
歩行、「関東山の辺の道」の11回目を久々に実施した。

 スタートはJR日光線の鹿沼駅、宇都宮駅発2両編成の電車は、連休後半の日光へ向か
う行楽客で結構混雑していた。9時26分に鹿沼駅に下車する。


 駅前から真っ直ぐに延びる通りを黒川まで緩やかに下る。手前の西武子川や黒川の府中
橋からは、少し雪の残る男体山が望まれる。


 駅前からの国道293号と北からの352号の二つの国道が合する市役所前交差点手前
の細道を南に入ると、三つの屋台蔵(やたいぐら)が合体した変わった建物が目につく
「屋台のまち中央公園」があった。

 その建物、彫刻屋台展示館内には、精巧な木彫やきらびやかな飾り付けをした3台の屋
台が展示されている。


 同じような彫刻屋台は市内に30台以上あり、10月6日・7日には今宮神社の祭礼
「鹿沼ぶっつけ秋祭り」の屋台行事として賑わうようだ。

 園内北側には掬翆園(きくすいえん)と呼ぶ日本庭園があり、明治末期から大正初期に
かけて造営され、鹿沼の三名園の一つとされたところ。園内には、全国から集めたという
石や灯ろう、二つの建物や神社などがあり、モミジなどの新緑がみずみずしい。


 芭蕉が、奥の細道紀行で鹿沼に1泊したとき読んだという句碑も立っていた。

 公園入口右手の和風建物は観光物産館で、物産品の展示販売や軽飲食コーナー、観光案
内コーナーなどがある。


 物産館の方が、東方に3分ほどの清林寺(せいりんじ)で今日は花祭りが開かれていて、
ボタンが見頃なので寄って見たらと言われたので回る。

 清林寺は約7百年前の開山で、その後室町時代に清林という尼僧により再建されたとの
こと。

 境内では市長も来て花祭りの開会式を開催中で、やはり尼僧のご住職が、ユーモラスな
ご挨拶をされていた。その前を失礼して本堂に参拝する。

 本堂前庭のボタンは見頃になってはいたが、気温が上がったためか、しおれ気味なのが
ちょっと残念だった。

 国道293号と352号になっている例幣使街道に出て南へ。石橋交差点の先の薬王寺
に、花盛りの白フジが見えたので立ち寄る。境内にはソメイヨシノの古木が数本、新緑の
枝を広げている。


 東武日光線の新鹿沼駅前交差点を通過、すぐ先の鳥居跡町自治会館にはこの町の彫刻屋
台蔵があり、そのイラストが描かれていた。


 次の交差点を右折して新鹿沼駅南側の踏切と小藪川(こやぶがわ)の薮木橋を渡り、右
岸沿いの車道に入る。しばらくは川向こうに東武日光線が平行していて、ときどき特急ス
ペーシアなどの電車が通過する。



 西側は田んぼが続き、水の入った田、レンゲの咲く田、田植えの住んだ田んぼなどが続
き、その向こうの丘陵や、山麓の民家の新緑が淡い彩りを見せている。


 樅山(もみやま)駅の近くで、日光線は左カーブして流れから分かれる。小薮橋のとこ
ろで県道15号を横断し、二つ先の橋を渡って川を離れた。


 田んぼの間を進むと近くでキジの声がして、あぜに姿を見せる。


 塩山町の集落を抜けて東武日光線の踏切が近づき、東方に筑波山が姿を見せる。この歩
きでは何年か前、筑波山の山麓をぐるっと回ったことを思い出した。

 再び田園地帯に入ると、上空で賑やかにヒバリがさえずる。黒牛がたくさん休む牛舎の
横を通過し、塩山町を南南東へと進む。


 穂が出たビール麦畑が増え、古い十六夜塔や馬頭観音の並ぶ三差路を入って東南に進み、
太い切り株の立つ丸清銘木店のところで日光例幣使街道に戻る。

 南に少しで改築して新しい本堂の成就院に12時半に入り、本堂背後の濡れ縁を借りて
昼食とする。


 本堂前にシダレザクラのような枝ぶりの古木がある。栃木県天然記念物で「とちぎ銘木
百選」にも選定されているシダレアカシデで、推定樹齢は80年という。


 30分ほどで寺を出て、近くの楡木(にれぎ)町交差点を渡る。西側の西押原公民館に
は隣の宇都宮市出身の児童文学者である千葉省三記念館があるが、休館日だった。

 楡木駅寄りの次の細い通りに入って西北に向かう。再び東武日光線の西側に出て、西側
の山すそを流れる小藪川の左岸へ。流れのそばにぽつんと「そば亭瀬左右衛門」の建物が
あり、駐車場に車が数台並んでいた。


 草付きの左岸堤防を進んで東北自動車道の橋下を通過する。火の見やぐらの残る消防団
建物のところから西に回り、東北自動車道の東側側道に入った。

 午後になって気温が上がるが、さわやかな向かい風がやや強まり、あまり暑さは感じな
い。間もなく思川(おもいがわ)にかかる本城橋を渡る。


 橋からは、北に男体山や右に続く日光連山が、東に筑波山がやや霞んで望まれる。


 東北道の橋の下には車で来た人たちが、バーベキューをしたり、昨日までの雨で水量の
増えている流れの近くで遊んでいるのが見える。

 川が市境で、鹿沼市から合併して広がった栃木市(旧西方町)へ。すぐ先の十字路を右
折して東北道下を西に抜け、西方総合公園「西方ふれあいパーク」に入る。

 駐車場の近くに管理棟があり、近くのバーベキュー広場では、何組ものグループがバー
ベキューを楽しんでいる。


 小倉池と錦池の間を進み、ツツジが咲き出した「花の滝」と呼ぶ斜面下を上がる。


 斜面上部にはソメイヨシノの並木が続き、林間広場の横を通過して右カーブし、中央広
場へ。東側の展望が広がり、霞む筑波山が展望できる。


 野球場や第二駐車場の横を抜けると下り坂となり、噴水広場を通過して公園の南に出た。

 隣接している井露寺の開放的な境内には、シダレザクラのそばに新しい「すこやか観音」
が立ち、墓地南側の新緑の眺望が良い。


 東北道下を横断する車道を東に回り、東北道に沿った東側の旧道を進む。小さなカーブ
点に、サツキの畑があった。

 中宿集落を過ぎると田園地帯となり、強い向かい風が暑さを和らげてくれる。畑に囲ま
れた寺があるが、用水があって入れない。

 峰集落のビニールハウスは、栃木名産のイチゴを栽培するところが多く、白い花を見せ
ている。東から近づいた国道293号が、東北自動車道を抜けるところに出た。

 信号のない国道を横断してさらに南進する。麦畑が増え、小麦もあるがビール麦が多く、
ほぼ穂が出そろい、風に従い柔らかにゆれ動いている。

 富張集落のちょっとした台地にあった三宮神社に上がり、参拝後拝殿の階段を借りて小
休止した。


 右から近づく赤津川の中の内橋を渡ると、右手に大きなシダレザクラが2本目につく。
長福寺のシダレザクラで、樹齢は約200年と約70年とのこと。広がる枝振りから花の
みごとさが想像できる。

 開放的な境内にはほかに、色とりどりのツツジやボタン、間もなく咲きそうなシャクヤ
クなどがたくさん植えられていて、季節の移ろいに従い次々に花が楽しめそう。


 シダレザクラの下には、クリンソウが咲いていた。


 麦畑の間を進み、中之内集落の先で東北自動車道の東側側道に近づき、大橋集落で西側
側道に回る。

 東北道と北関東自動車道との接点、栃木都賀ジャンクションの1㎞ほど手前の側道沿い
に、「つがの里公園」があった。

 西方総合公園ほど広くはないが東京ドーム5個分あり、同様に緑があふれている。第6
駐車場から入り、ファミリーパークを右に見てふるさとセンターと呼ぶ和風の大きな建物
のところに上がる。

 ふるさとセンターと呼ぶ建物内には、研修室や特産品の販売コーナー、手打ちうどんな
どの味わえる農村レストランがある。


 そばの円墳のような盛り土の上に、つがの里のシンボルというヤマザクラが立つている。
樹高12m、枝幅14m、樹齢は約170年の古木で、花どきに来てみたい。

 いまはツツジの時期で、シダレザクラの周辺でたくさんのツツジが花を競う。開花した
フジ棚の横から池のそばまで下り、東南端の第1駐車場のそばから公園を出た。


 さらに東北道西側の側道を進み、栃木都賀ジャンクション横で赤津川の御殿之下橋を渡
る。日が傾き、麦畑や田植え前の田んぼの向こうに栃木市郊外の山並みが近づく。


 片蓋集落の近くで東北道下を東に抜け、野中町に入って県道32号の野中歩道橋のある
交差点に出た。時刻は17時55分、ここを今回のゴール地点とする。

 さらにトチの街路樹の続く県道を2㎞余り急ぎ、18時29分に東武日光線の新栃木駅
に着き、4分後発車の上り始発電車に乗る。

【コースタイム】鹿沼駅9・30ー屋台のまち中央公園9・55~10・13ー清林寺10・18~23
 ー飯島橋(樅山駅近く)11・23ー塩山町の消防団建物11・58ー成就院(昼食)12・30~
 13・00ー本庄橋南詰14・07ー西方総合公園14・12~30ー国道293号横断15・24ー三宮神社
 15・39~44ー長福寺15・52~16・05ーつがの里公園16・30~17・00ー野中歩道橋17・55
 ー新栃木駅18・29

(天気 快晴後晴、距離 28㎞、地図(1/2.5万) 宇都宮西部、鹿沼、下野大柿、
 壬生、栃木、歩行地 鹿沼市、栃木市(旧西方町、都賀町を含む)、歩数 48,400) 



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西武鉄道が創立100周年記念乗車券を発売

2012-05-07 10:07:39 | 鉄道
 2012年5月7日(月)

 西武鉄道は、今日の初電車から「西武鉄道創立100周年」記念乗車券を発売しました。

 西武鉄道は明治45年(1912)、前身の武蔵野鉄道が設立され、大正4年(1915)
に池袋~飯能間に初めて汽車が運行されたとのことです。

 創立100周年を記念して発売された記念乗車券は全部で10,000セット、1セット
3,000円です。

 所沢駅のきっぷ売り場に張られたポスター


 発売駅は、池袋・練馬・石神井公園・入間市・飯能・西武秩父・西武新宿・高田馬場・
上石神井・田無・東村山・所沢・狭山市・本川越・拝島・国分寺・小川・萩山・武蔵境の
各駅のみで、1人5セットまで購入できます。

 私は、所沢駅で7時30分ごろに購入しました。


 記念乗車券は上のケースに納められていて、ケースを抜くと下のように3つ折りの台紙
に6枚のカード型のフリー乗車券が入っています。



 上の3枚が大人用、下の3枚が小人用、有効期限は2013年3月31日(日)まで。

 1枚でその日1日中使用できるフリー乗車券なので、池袋や高田馬場から高麗以遠まで
の往復に使用すれば、大人用3枚だけでも3,000円以上の区間の乗車に利用できます。
 



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