登録有形文化財のゲストハウス・K’s house Ito onsenその二は、他の客室の紹介を。
こちらは「松の間」。ドミトリー用に使われてる。
赤松の皮付き丸太の床柱に、違い棚の床脇、書院がつく。
ゆったりした広縁はリバービュー。
次の間との境に入れられた欄間は菱格子。
こちらは職人技が必要な曲線をくり抜いた吹き寄せの組子なのだそう。
ほんとに~きれいに曲線にくりぬかれてる!!
こんな部屋に3500円で泊まれるなんて・・
こちらは5畳の個室。
やはり小さな床の間がついていて、木材もこだわりのもの。
こちらも広縁付き。
廊下には火灯窓があったり、
階段の手摺子には筏をこぐ人の姿が彫り込まれていたり。
玄関の正面上部に見えた装飾窓は、2階廊下に付いていて、
引き戸になっていたので、明かり採り兼、風通しも考えられているようだった。
スタッフの方にはツィッターに載せたら、早速反響がありましたよ。
と、お伝えすると、他の部屋もどうぞ、と空いてるお部屋を教えて頂け、
自由に見せて頂くことができた。
こちらはかもめの間。
といってもかもめの意匠があるわけではないようだが、、
欄間障子は松葉が組み合わさったもの。
床の間は桜皮付き丸太の床柱と杉磨き丸太の床框が合わせられていて、
琵琶台の正面には縦長の変形八角形の窓が開けられている。
次の間との間の組子細工は、ただの菱型ではなく松皮菱になってるとは・・
手が込んでるなあ。
こちらは菖蒲の間。
書院の小障子には菖蒲や鯉、上部には柳やツバメなどの彫刻が施されていて、
風流だなあ。
牡丹の間。
書院には牡丹の花と一羽の雀の姿が彫られている。
シルエットが美しいなあ。
素材は彫刻しやすい楠の木が用いられているそう。
ああ、とても見応えがあった。
中にはシンプルな造りの部屋もあったが、いつくかの部屋は部屋毎に違った意匠で、それぞれに趣向が凝らされている。
外国人が主なゲストハウスとして営業されてきたそうだが、
日本にやってくる外国人は日本文化に関心が高いだろうから、こういった歴史的な日本建築に泊まれるのは本当に素晴らしい体験になるだろうなあ。
ここからは共有スペース。
K’s house の前の旅館「いな葉」の時代に造られたものだそうだが、10年もたつのにきれいに使用されている。
いくつかに分かれた畳の部屋にはテーブルやソファがたくさん置かれていて
思い思いの場所でくつろぐことができる。
こんな和を意識した石畳があったり・・
こちらはキッチン。IHコンロや電子レンジ、魚焼きグリルまであって、
自炊可能。
思わず朝ごはんには、駅前のマックスバリューの地物コーナーにて
名物だという干物を買ってきて焼いてみた。
お風呂は各階にもプライベート温泉があって、更に大浴場も源泉かけ流し。
全てにおいて、とてもゲストハウスとは思えないような施設は感涙もの。
外国人宿泊客が減った今、古い建物に理解と関心のある日本人の方々にもぜひ泊まってもらって、建物を維持していってもらいたいな。