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旧羽室家住宅

2011-04-11 | 建築巡り・街歩き【大阪】



今月の建築巡り講座では豊中の旧羽室家住宅へ伺った。
ひろ009さんが4回に渡って詳しくブログをアップされておられるので、既に私の出る幕はないのだけれど;
一応記録しておこうかと・・
私も以前に一度訪れたことがあったが、この日は詳しい解説を聞きながら、そして普段は非公開の二階部分も見せていただくことができじっくりと建物を味わうことができた。

こちらは以前行った時は見逃していた正門。
大谷石がアクセントに入れられている。





食堂の壁は修復後白く塗られたが、暖炉上の絵がかかっていたところに本来の色がかろうじて残されていて、
白ではなく灰色っぽいダークな落ち着いた色だったことが分かる。
修復にあたって、建築当初の姿に戻すには予算の関係上難しいことが多々あるのだそう。









食堂の柱は溝を彫った後塗料を塗り込み、はみだした部分を拭くというような手間のかかる加工がされていて
雰囲気のある柱に仕上げられている。





こちらのカーテンレールも当初からのもの。





本来は非公開となっている二階へ、この日は特別に見せていただくことができた。
階段の天井は美しい網代天井。
天井いっぱいが網代になっているのは珍しいとのこと。
灯りに照らされて浮かび上がる網代はとても美しいものだった。





二階のトイレのドアにはこんな丸窓がつけられていて、
その円の縁は竹で囲まれているのだ。
近くで見ると竹の節が三つ伺える。
なんと風流な細工なのだろう~





一階和室にも竹をポイントに使ったおもしろいデザインの棚が付けられていた。





二階にも洋室が一室あり、一階の応接間や食堂と同じく天井の梁がアクセントになったバンガロー風になっている。





最後にはこの日は使用されていてもう入れないだろうか、と思っていた応接室も見ることができた。
やはりこの暖炉周りが大理石やタイルなどに囲まれていて見どころになっている。
木と同化するような色合いの大理石が落ち着いた空間を演出。
天板を支える真鍮?のボールがアクセントに。





更に暖炉の床面に張られたタイルがとっても色鮮やかで渋い!





暖炉横には丸窓があってステンドグラス風のガラスが入れられている。
はめ殺しの窓かと思いきや引戸になっていて、ガラガラと窓が開いたのには驚いた。





応接室の隅には造り付けのソファも残されていた。





最後に案内されたのは庭にあるミゼットハウスと呼ばれるもの。
昭和36年頃に建てられたものをできるだけ当時の材料を使用して復元されたもの。
現代プレハブ住宅の原点といわれるものだそうで、約3時間で建つというコンパクトな住宅、
当時は子どもの勉強部屋などとして流行ったとか。

一階の広間ではお茶を頂きながら、こちらの旧羽室家住宅を保存し管理運営されているNPO団体の方から
いろいろとお話を聞くことができた。
この広いお屋敷の雨戸の開け閉めには毎日苦労されているとのこと、又豊中には他にも知らざれる名邸宅がたくさんあったとか。
以前私が見学をしたことがあった西山家住宅と重森三玲作庭の西山氏庭園も見どころの一つと言われていた。


コメント (2)
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