m's diary

タイル巡り♡タイル制作♡建築巡り♡町歩き

【バルセロナのモデルニスモ建築・カタルーニャ音楽堂その三】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-12-09 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

カタルーニャ音楽堂ツアー、クライマックスはメインホール。


まずはメインホールを二階の客席から。
美しすぎるホール・・


ステンドグラス、モザイクタイル、彫刻・・あらゆる手仕事の技術が結集した
ホールをじっくり堪能。


ステンドグラスを同じ高さから眺める。
太陽を表したというステンドグラスは天窓にもなっていて、自然光が差し込み、美しく輝く。
この美しさは圧巻・・



ステンドグラスの円周には女性が描かれている。
ホールの装飾の主要なテーマは合唱音楽というところから
これらの女性は聖歌隊を表しているという。


ステージ両脇には華やかな彫刻が施されていて、


向かって右手はペガサス


連なる大きなアーチ窓には花綱模様のステンドグラスが美しい。
カタルーニャやバルセロナを象徴する旗もデザインされている。





アーチの柱の付け根は孔雀が羽を広げたようなデザインのモザイク。


柱を囲むように吊るされたリング状のシャンデリアは軽やかで優美。


アーチの内側のピンク色とバラの花が可愛いすぎる・・
このアーチの内側には偉大な音楽家の名前が連ねられている。
こちらは月桂樹のリースの中にワーグナーの文字が。


バラ、孔雀の羽、バラ・・装飾で埋め尽くされる天井。






他にもホールなどで見たモザイクタイルの装飾。



こちらは白のタイルの中にポツポツと入れられたモザイクのタイル。


もみじのような葉?がデザインされた床のタイル。


これはマーガレットのような花にくすんだピンクとえんじ色のタイル。


ヒイラギのような葉とピンクのタイルの組み合わせ。


今度は一階へ下りてきて、ホールを見上げる。


二階で近くで見ていたのとはまた違った景色が広がる。
扇状に広がる孔雀の羽のモザイク、その外側を飾るバラの花、
シャンデリア・・


そして中央には天窓兼ステンドグラス。


ステージの後方にはドイツ製のパイプオルガンが設置されている。


ステージの壁面を飾るのは、楽器を奏でる女性たちの像。


上半身は壁から浮き出たレリーフ状で、なんと下半身の衣装はモザイクで
描かれているのだ。


最後に真下から見上げてみたステンドグラス



神々しささえ感じるステンドグラス。
音響効果もよいというこのホールで音楽も聴いてみたかったなあ。


しかしホールの美しさはもちろん、タイル的にも大満足!!
隅々まで行き届いた可愛い装飾の数々が、乙女心(おばはん心?!)をくすぐるカタルーニャ音楽堂内部見学だった。。

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【バルセロナのモデルニスモ建築・カタルーニャ音楽堂その二】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-12-08 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019
カタルーニャ音楽堂、ツアーは二階のルイスミレーホール、そしてテラスへ。


二階のホール前もゴージャス極まりない空間。




ルイスミレーホールはコンサートの合間の休憩に使われる場所。
こちらもやはり花の模様の入ったステンドグラスが窓いっぱいに広がり、


二方向から明るい光が差し込む。


天井からは重厚感たっぷりなシャンデリアがぶら下がる。
よく見ると、緻密な飾りのひとつひとつにも花があしらわれてる。


アーチを支える柱は、


モザイクタイル貼り。
しかし、モザイクタイルはこれだけにとどまらず、


テラスへ出ると、そこは目もくらむばかりのモザイク柱群が!


柱はひとつひとつデザインが違い、全て花がデザインされている。


こちらの柱はカラーのような花のデザイン。


白いバラがらせん状に描かれた柱。


アイリスが美しくデザインされたものも。






上を見上げると、扇状のスペースにもモザイクタイルがびっしりと。


どこを見ても目を楽しませてくれる。


タイル好きとしては興奮が止まらない~


一本一本デザインは違うので、全て写真に収めたくなる。






腰壁には階段回りの壁と同じデザインのタイルが貼られ、その上にはモザイクタイル。


テラスの両サイドの壁面もモザイクタイルで窓枠が飾られている。


花で彩られたモザイク柱の柱頭にもやはり花飾りがつく。




















圧倒的なタイル量と、圧倒的な華やかさ、、
さすがにタイルの国、スペイン~可愛いすぎる花のモザイク列柱・・
そして、クライマックスのメインホールへ。
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【バルセロナのモデルニスモ建築・カタルーニャ音楽堂その一】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-12-07 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

蝶の家からは10時に予約していたカタルーニャ音楽堂へやってきた。
こちらは以前来た時には外観しか見てなくて、今回最も内部を楽しみにしていた建物のひとつ。


カタルーニャ音楽堂はドメネク・イ・モンタネールの最高傑作と言われるコンサートホールで、
1905年から1908年にかけて建設された。


ファサードのコーナー部分にはカタルーニャの守護聖人、サン・ジョルディの彫刻が貼り付く。
サン・ジョルディ、よく見かけるなあ・・


正面玄関には赤煉瓦にカラフルなモザイクタイルが貼られたアーチの柱が並ぶ。


花のデザインが可愛いモザイクタイルが貼られた柱。


今は使われていないようだが、モザイクタイルに囲まれたチケットブースの小窓。


玄関ホールへ入ると、目の前はホワイエ。
レストランやカフェとしても使用されている。


ドーム状の天井にはタイルがリボンのように掛けられ、


陶製の花がボタンのように留められている。


煉瓦とタイルの柱からは放射状に梁が伸び、


柱頭には陶製の花の飾りが華やか。


バラの花のデザインのもの。



その煉瓦の梁にもタイルが貼られ、グリーン系のグラデーションが美しい。






中央のキッチンカウンターの上部はステンドグラスのスクリーンが四方を囲む。





色とりどりの淡い色彩のガラス、レンズのような丸いステンドグラスが可愛い。





カフェの入口は全面ステンドグラスに覆われていて、



曲線が優雅なアールヌーヴォーな花のデザイン。


カフェの腰壁や階段周りにもふんだんにタイルが使われている。
優しいベージュの色合いのレリーフタイルと、ピンク色のタイルが差し色に。


水色のタイルとの組み合わせも。


見学ガイドツアーはカフェの隣のリハーサルホールへ。
こちらは小規模なコンサートやプレゼンテーションなどに利用される小ホール。
こちらでスライドを見た後は二つのグループに分かれて、見学スタート。



リハーサルホールの腰壁のタイル。
階段のタイルとはまた少しレリーフタイルのデザインが違う。


私たちは階段を上がって二階からの見学。


階段親柱に立つ、豪華絢爛な照明。


階段踊り場のステンドグラス。


階段の手摺子は陶の飾りとガラスでできている。


階段の壁、天井はふんだんなタイルに覆われている。





花のステンドグラス、陶製の花のレリーフ・・花に埋め尽くされた空間・・
この段階でもう、タイルでいっぱいいっぱいな満足感があったが、
まだまだここから怒涛のモザイクタイル攻撃が・・
ルイスミレーホールとそのテラス編へ続く。

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【バルセロナのガウディ建築・ミラーリェス邸の石門&グエル別邸他】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-12-05 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

バルセロナ巡り2日目、朝一にやってきたのはミラーリェス邸の石門。
出版、印刷業を営んでいたミラーリェスが友人であるグエルより購入した敷地に
建てた邸宅と門と塀。
現在、邸宅は残っておらず、ガウディのデザインした門と塀のみが残る。


大きくウェーブを描く門・・真ん中は馬車で通るための門で、右側の門が人用だそう。


門につく庇の瓦はガウディのオリジナルデザインの石綿スレート。
建築当初は庇は前後に大きく伸びていたそうだが、規制に違反し、大きく道にはみ出していたため、現在は改修され、かなり小ぶりになったのだとか。


なぜかガウディのブロンズ像が。


波打つ塀は龍をイメージしたもの。
現存しているのは一部で、当初は塀の長さは36mもあったそう。


こちらは人用の門。
やはりただのアーチではない不思議な形。


塀の上の鉄製の柵も当初からのオリジナル。


石門の前の集合住宅のタイル。


こちらも飴色のきれいなタイル。


床のタイルはこんな人魚の模様が入っていた。
他所でも見かけたデザイン。
ここからグエル別邸まで約10分ウォーキング。


めちゃかっこいいタイルが貼られた玄関を見つけた。
インターフォンもいい感じ。


クレーターのようにぼこぼこ穴が開いたタイルの表面。


大胆な釉薬の色と掛け方・・
アートなタイル玄関だった。


そしてグエル別邸にやってきた。
こちらはグエルの週末の邸宅で、ガウディが邸宅の増改築を手掛け、
門や塀、門番小屋、馬小屋、馬場などがガウディによって新たにつくられた。



邸宅は現存しておらず、敷地内に入るには10時からになるので、
外観だけ見にやってきた。


1885年に造られた正門のドラゴンの門。
鍛鉄ではなく既製の工業製品が使われているそう。


口を大きく開けたドラゴンの姿はリアルでインパクト大。


二枚に分かれた舌までリアルに表されてる。


ドラゴンの翼のひだも細かく表現されていて、鉄製とは思えない造形。


脚や手のウロコまで・・


迫力満点のドラゴンの門だった。


通用門の方もアーチの上部が複雑なデザインに。



煉瓦とモザイクタイルを組み合わせた透かし彫りの塀。


赤い煉瓦にセラミックが映える。


馬小屋のドーム。


グリーンのタイルに、青と白の細かなモザイクタイル。


放物アーチ窓はガウディが初めてこの建物で使ったといわれる。




門柱にはグエルのイニシャルが入る。
煉瓦を積み重ねた目地の中にも細かいセラミックが貼られている。


門柱には複雑怪奇な飾りが。


外壁は煉瓦やセラミックのモザイクの他に、こんな青海波的な模様のコンクリートで装飾されてた。


 
そして地下鉄に乗り換えて、蝶のモザイクが天辺に貼り付いた蝶の家へ。
プラザ・エスパーニャ駅だったか?
蝶の家はバタフライハウスで住所をネット検索。


住所がわかったので、探したのだけど、
それらしき家が一向に見当たらず・・
それもそのはず、天辺以外は普通の集合住宅のようで、
蝶のモザイクは木々に隠れて真下からは見えなかった;


建物は1929年に建てられたカサ・ファジョル
こちらはその入口玄関扉。


少し離れて、木々の間から見えた建物の天辺につく蝶のモザイク。


オレンジ、黄色、ブルー、グリーンとモザイクタイルのグラデーションが美しい。
ちゃんと触覚まで可愛くついていた。
ここからは10時に予約してたカタルーニャ音楽堂へ。

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【バルセロナのモデルニスモ建築・四匹の猫】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-11-30 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019
2日目の夜ご飯はクアトラ・ガッツにて。
こちらはラスプンシャス集合住宅と同じく、プッチ・イ・カダファルク設計のカサ・マルティだった建物。
19世紀末にピカソを始め、芸術家や知識人たちが集った店として知られている。
一度閉店したが、当時の内装を再現して1981年に再オープンしたという。


中世の雰囲気漂う建物に、


ゴシック様式の尖塔アーチの入口には、ステンドグラスが入り、


看板の支柱はドラゴン・・
二階のバルコニー床のタイルも見える。


モデルニスモ様式も取り入れられ、独特なアイアンワークも興味深い。






窓周りの彫刻も繊細で、


バルコニーの軒は猿?の顔をしたガーゴイル。








イスラム風幾何学模様の装飾が施された扉は重厚な雰囲気で、



扉の取っ手も細かい細工が。


鍵穴も


店内へ。
奥から入口を見たところ。
カフェ&レストランになっていて、こちらはカフェスペース。



床と腰壁はタイル貼り。
この壁に貼られている「自転車に乗った二人の男」の絵はカフェのシンボルになっていて、オリジナルはカタルーニャ美術館にあるのだそう。



鋳物のシャンデリアも美しい。




腰壁には白とグリーンのタイルの上に花模様のタイルが貼られている。





カウンター背面の飾り棚も全面タイル貼りで、


スペインらしい明るい手描きの模様が描かれてた。


そして奥のレストラン部分へ。


こちらは落ち着いたシックな内装。


柱を利用した照明が素敵。


片隅にはアールヌーヴォーの優雅な曲線を描く家具が。


写真が悪すぎて、マズそうに見えるけど、美味しかったパエリア。


これは、プリン?スープ?
何を頼んだのか忘れてる・・;


洗面所前にはステンドグラスの照明。


洗面所床にはタイルがはめ込まれ、






アールヌーヴォーの曲線が美しい鏡。


洗面台も。


トイレの扉もこの曲線。


前日にホテル近くのインド料理店で食事した後、
実はクアトラ・ガッツでお茶しようとやって来て、間違えて入った隣の店。


プッチのラスプンシャス集合住宅に使われてたタイルが貼られてるし、
花モチーフの面格子などもあって、



建物のコーナー部分や窓周りにはスグラフィトや繊細な彫刻も施されていた。



赤煉瓦とタイルのコラボが見られる外観。




アールヌーヴォーのようだけど、ちょっと和の雰囲気が感じられる扉。








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【バルセロナのガウディ建築サグラダ・ファミリア】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-11-24 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019
そしてこの日の最後、時間指定で予約していたサグラダ・ファミリアへやって来た。
サグラダ・ファミリアは1882年の着工から今もなお工事中。
完成予定は2026年といわれている。


これは↑23年前にやってきた時の写真。聖堂内側から。
23年前にやって来た時はまだ屋根がついてなかった。
ステンドグラスももちろん入ってないし・・
どれだけ完成に近づいているのかも楽しみ。


同じく23年前↑尖塔アーチの中はステンドグラスが入る予定のところ。


地下鉄の駅を上がると、目の前に現れたサグラダ・ファミリア、受難のファサード。




現在も工事中のため、クレーンが見える。


12使徒へ捧げられた鐘楼。
各ファサードに4本ずつ、計12本立つ予定。
先端はモザイクタイルで飾られている。
前回はこの塔の上に上がったが、今回は上がらず。


聖書の内容を聖堂全体で表しているというサグラダ・ファミリア。
生誕のファサードには様々な彫刻と装飾が施されている。


入口には雨の中ものすごい長蛇の列ができていた。
予約しておいてよかった・・


生誕のファサードは唯一ガウディの生前に完成。
キリスト誕生の喜びを表し、
キリストの生誕から幼少期までが彫刻で表現されているという。


15体の天使の像は日本人の主任彫刻家、外尾悦郎の手によるもの。
天使のうち2体は東洋人の顔をしているそう。



東洋人はどれかなあ?!




イエスが聖母マリアに冠を授ける聖母戴冠を表わす彫刻。





入口には生誕の門と呼ばれるブロンズ製の三つの門扉、信仰の門、慈悲の門、希望の門があり、それらの門扉も外尾悦郎が手掛けたものだそう。
慈悲の門。
蔦の葉の間に昆虫が潜んでいる。


葉脈まで表わされた葉や生き生きした昆虫がリアル。
全ての生き物はつがいで作られているという。


トカゲも。


信仰の門にはとげのないバラがびっしりと。


そして聖堂内へ。



60mもの高さの柱は途中で枝分かれし、ドームを支える。


ドームを支える柱は先が枝分かれした樹木をイメージし、


天井のギザギザはシュロの葉をモチーフにしたものだそう。





傘を広げたような覆いの下には十字架上のイエスが宙に浮く。
祭壇もこれまでにない摩訶不思議なデザイン。




光にあふれる聖堂。


ステンドグラスも自然光に照らされ、美しく輝く。
生誕のファサード側の寒色系のステンドグラス。





受難のファサード側の暖色系ステンドグラス。


西日が差す頃が最も美しいと聞いて、夕方に予約したのだけど、
雨降りだったので、関係なかったかも。
それでも、外からの自然光に照らし出されるステンドグラスはとても美しかった。












柱には四人の福音書記者、マルコ、マタイ、ルカ、ヨハネのシンボルが飾られる。


翼のあるライオンのシンボルはマルコ。











パイプオルガンのパイプにはステングラスの色が虹色に反射してとてもきれい。





地下はミュージアムになっていて、サグラダ・ファミリアやガウディに関する資料を見ることができる。
サグラダ・ファミリアの断面模型。
思ったより柱が詰まってるんだなあ。


模型などが置かれた作業場も。


ガウディの肖像


1882年から建設が始まっているので、既存の部分の修復も行われている。


サグラダ・ファミリアのステンドグラスで使われている色見本。
それぞれの色の中でもこんなに細かく階層に分かれているとは。
前回からは、一気に完成に近づきつつあるサグラダ・ファミリアをみることができて
よかった。内部空間はやはり圧巻だった~



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【バルセロナのモデルニスモ建築カサ・リェオ・イ・モレラ&バロ・ダ・クアドラス他】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-11-22 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019
カサ・バトリョの並びには、カサ・アマトリェール(翌日訪れる)、そしてカサ・リェオ・イ・モレラとモデルニスモ建築が並んでる。
カサ・リェオ・イ・モレラは現在改装中の為、見学できなかったので、外観だけ。


カサ・リェオ・イ・モレラは1902年~1905年にドメネク・イ・モンタネールにより
改装されたモレラ家の住居兼集合住宅。

現在は一階はロエベの店舗に。
本来は二階のモレラ家の住居となっていた部分が見学できるそう。
(現在二階は改装中)



一階にはカタルーニャ音楽堂を思わせるような花のモザイクタイルが可愛い。
両脇の柱もピンクで、柱頭飾りはもちろん花尽くし。


屋上にある塔の上部にもステンドグラスが見える。


ガラスの扉越しに見えたエントランスホール。
床のモザイク、階段のモザイクも花尽くしのラブリーな内装。



大理石モザイクのようだが、色使いがとても華やか。


別の入口には扉に美しいステンドグラスが。
内部もモザイク画やダイニングルームのステンドグラスもすばらしいようで、
見れなくて残念;


グラシア通りの歩道にはガウディによるデザインのタイルの複製品が敷かれている。
海の生物である、ホタテやヒトデ、タコがデザインされているという。



朝からほぼ飲まず食わずで歩きまわってきて、やっとひと休みに食べたパンプディング。
ボリュームもたっぷりで甘くて美味しかった~


こちらの石積みの建物、クアドラス邸はラス・プンシャス集合住宅と同じく、プッチ・イ・カダファルク設計の建物。
雨もひどくて全体像撮り忘れ;


軒下には鳥獣のようなガーゴイルが貼り付く。


花模様のアイアンとステンドグラスの入った扉。
こちらは毎週水曜日のガイドツアーでしか見れないと知っていたので
諦めていたのだけど、中に明かりが・・
警備員?の方がおられたので、少し中をみてもよいか?
尋ねると、OKとのこと。
やったー!


中へ入ると、壁にはイスラム風タイルがびっしり


二列毎に帯状に違ったパターンのタイルが入れられている。


左端にはコラベルの元祖が?!


アイアンの小花で飾られた照明、腰から上は搔き落しのスグラフィトで描かれた花模様のタイルが入れらている。


照明を横から見ると。


うねるアイアン、壁との接着面まで細やかな装飾が。


床はローマモザイク風。


植物文様が貼り付いたグリルも。


そして吹き抜けの階段ホールにはモザイクが敷き詰められ、中央には噴水。


階段手摺が優雅に弧を描く。
手摺子には花の彫刻が。





吹抜けを見上げると、周りにブルーの花のステンドグラスが入った天窓。


こちらの建物は二つの通りに面していて、もう一方の通りに面する扉はアイアンの
フレームに瓶の底のようなガラスを入れたもの。



地模様がそれぞれ違っていて、光の反射がとてもきれいだった。


もう一方の階段にも花模様のスグラフィトが。


見せて頂き、自由に写真も撮らせて頂いて感謝!!



そして、クアドラス邸の向かい辺りには、カサ・コマラがある。
サルバドール・ヴァレリ設計の集合住宅。
天辺の辺りまでアールヌーヴォーこてこての建物だけど、木々で隠れてしまって撮れず。


バルコニーのうねるような曲線、扉上の華やかな彫刻など密度の濃い玄関周り。


玄関扉両脇のバルコニーはカサ・バトリョの窓を思わせるような造形。
骨のような柱がつく。
その奥の窓の上部にはステンドグラスも見えた。


扉のハンドルも優雅な曲線美。


ドアの中を見てみると、そこには驚くべき空間が広がっていて、
ちょうど住人の方がいてたので、玄関先へ入らせて見せてもらうことができた!
ガウディともちょっと違う独特な個性のある内装で、驚愕したのだけど、
ちょうど警備員の方がやって来て、写真はだめと言われて退散;
こちらの建物はこのメインファサードのあるダイアゴナルストリートと
コルセガストリートの二つの通りに面していて、コルセガストリートの方はカラフルなモザイクタイルが貼られて、こちらのメインファサードとは全く違った趣だったようだが、そちらを見逃してしまってた・・
コルセガストリートのファサード→
内装などは、ガウディよりくどい感じがすごい→



そしてこちらは、サン・パウ病院へ行く途中に、すぐ手前で病院と間違えて
入った建物。


建物に入ってすぐ、日本語を学んでいたという学生に出くわし、
ここがサン・パウ病院ではなく学校であることを教えてもらえたが、
あまりに立派な建物なので、了承を得て見学させてもらった。






エントランスホールはドーム状の天井に、両脇に列柱が並び、


床は細かな大理石モザイクタイル貼りで所々ガラスブロックも使われている。


吹抜けの階段ホール。
タイルに囲まれた豊穣空間が広がる。


階段のコーナーが何分割かされて、組み絵タイルが彩る。









圧巻のタイル階段だった。。



二階に巡らされた回廊は三方を窓ガラスに囲まれ、開放的な空間が広がっていた。


タイル壁も。


ステンドグラスも。



馬蹄をデザインした模様が描かれた床のタイル。
ここは特にガイドブックなどには出てない施設だったが、
ちょっと中へ入ると、こんなスペシャルなタイルコーナーがあったりで、、
こんな建物がバルセロナにはきっとごろごろあるんだろうなあ。


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【バルセロナのガウディ建築・カサ・ミラ】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-11-20 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

サン・パウ病院の後はカサ・ミラへやって来た。
こちらは前日に行く予定だったので、予約してなかったが、
雨がザーザー降りになってきたため、屋上に上がれないということになっていたようで、そのおかげで空いてた。
カサ・ミラは地元の実業家ベレ・ミラ夫妻の依頼で1906~1910年にガウディにより建てられた邸宅兼高級アパート。

地中海をイメージしてデザインされたという建物は、
この石を積み上げたような外観から、別名「石切り場」とも呼ばれている。
ファサードはダイナミックに波打ち、バルコニーのフェンスは
わかめのように絡みつく。


いろんな太さ、形のものが寄り集まってできたこのフェンスはくず鉄をリサイクルしたものだそう。


一階のショップのウィンドウにつくフェンスも壁面に合わせて緩やかに波打つ。


どっしりとした石の重厚感。


そして内部へ。
こちらの吹き抜けのエントランスホールは広い建物内に、多くの光を取り入れる
工夫がされているという。


採光の為、ガラスと鉄の組み合わせで作られたという入口扉。
デザインは亀の甲羅や蝶の羽など自然をモチーフにしたものだそう。


エントランスホールから二階への階段は円柱が立ち並び、渦を巻く天井には花のような抽象的な絵が描かれ、幻想的な雰囲気。




昆虫の顔みたいなデザインの照明がぶら下がる。




アイアンの手すりは、それ自体もひだひだになっていて、複雑な弧を描いてる。


ランダムにぐるぐると渦巻く手すり。


そしてエレベーターで一気に屋上の一つ下の階の屋根裏階へ。
煉瓦のパラボラアーチが強度と美しさを兼ね備えた空間に。


建築当初は住民の共同スぺースとなっていて、洗濯物を干す場所になって
いたという。



場所によってさまざまな大きさ、角度のアーチが並び、
現在は展示室になっている。


フニクラという逆さ吊り実験の模型。


ガウディ設計の椅子も数種類展示されてた。


背もたれや座面や脚もうねるような曲線で形作られている。


面白い形の肘置き。


カサ・バトリョ設計の際にデザインしたという二人用椅子。


元カサ・バトリョの床の為にガウディがデザインしたタイルは最終的にカサ・ミラの女中室のタイルとして使われたそう。
こちらのオリジナルの型を利用して復元されたタイルはバルセロナのメインストリートにも敷かれている。


カサ・ミラでは現在も住人の住むアパートなので、
1フロア―のみ見学可能になっている。
扉や窓周りにはひらひらとした独特な装飾がついていたり


天井には漆喰装飾が入っていたりするが、部屋の内装は大人し目。


壁や窓が波打つ廊下。








こちらは二間続きのちょっと広めの部屋。




漆喰で模様が描かれた天井は軽やか。


様々に描かれる天井装飾。


バスルーム


ベランダのわかめフェンスは自由な造形・・


今回は屋上へは上がれなかったが、窓から見えた屋上の換気塔


ドアノブも不思議な造形だけど、手に持つとしっくり馴染む。


様々なデザインが。


どれもしっくり馴染む。


最後に裏階段へ。
裏階段も手抜かりなくうねってた。
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【バルセロナのモデルニスモ建築サン・パウ病院内部編】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-11-16 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

サン・パウ病院、いよいよ内部へ潜入。


こちらはチケットブース。
サン・パウ病院はそれほど混雑しないとの情報だったので
事前予約なしでやってきたが、たしかに行列もなくスムーズに入れた。


天井のタイル。
淡い水色のタイルに、黄色のバラがついたリボンのような赤いボーダー状のタイル


聖サルバドール分館は1916年に患者を収容した最初の分館。
内部は当初の姿に修復されて、現在は設計者のドメネク・イ・モンタネールに関する展示がされている。


広いドームの空間の内部は全てタイルに覆われていて、
天井は白とグリーンのタイルが市松状に貼られてる。
が、それもよく見ると、白い部分はバラの花が描かれていて、
緑はバラの葉が描かれているという凝ったもの。


壁面にはこんなピンクの花模様のタイル。
衛生面からタイルが用いられたというが、こんなに広範囲に使われてるとは
さすがタイル王国スペイン・・


又違ったパターンの花タイル。
花のタイルや様々な装飾は患者に癒しを与えるという効果も備わっている。


円形のドームのあるホールは面会などに使われたスペースだいう。
天井のモザイクはまるで宮殿のような華やかさ。


プリシマ分館は修復されていない1920年当時の看護分館の様子が見られる。


そして、聖ラファエル分館。


こちらも薔薇の花のモチーフのタイルが壁面を美しく彩る。





ベッドが並べられ、当時の入院設備の様子が再現されている。
とてもゆったりとしたベッドの配置。
裕福な人向けの施設かと思いきや、民間医療を受けれない貧しい人々の為
の施設であったというのが驚く。


お手洗いのタイルの天井


そして各病棟は地下通路で結ばれている。
病棟間を医師やスタッフがスムーズに移動できるように考えられたもので
当時画期的な設備だったそう。


地下通路には天窓が設けられていて、外からの光が入るような工夫も。


そして管理事務分館へ。
このピンクのドームが圧巻!
可愛さにふるえる~


連続するアーチを支える大理石の柱もピンク。


ピンクのタイルの周りには紋章や建築年が入れられたモザイクタイルが
縁を彩る。







そして柱の上部には花のモチーフの装飾。


このピンクの空間は20数年前にやってきた時、うっとりした記憶がある。


しかし、この階段ホールからは未知の世界。


大理石の階段には、手摺には透かし彫りや彫刻が入り、


階段の蹴込み部分にはクリーム色の美しいレリーフタイルが貼られてる。


階段を上っていくと、更に装飾性は増していき、


モザイクタイルに覆われた照明の柱、


そして圧巻の天井装飾。



ステンドグラスもとても細かく華やか。





天井のアーチを支える持ち送りも花尽くしでアールヌーヴォーの曲線が優美。


うおぉ、この天井装飾も全てモザイクタイルでてきている。
キラキラと光沢のあるモザイクが華やかさをより一層引き立てている。







二階の回廊も窓にはステンドグラス、天井はタイル、
腰壁にもレリーフタイルが貼られた贅沢な空間。


クリーム色のタイルの上を厚みのある白いレリーフタイルが縁取る。


天井の花尽くしのタイル、素敵だなあ。


拡大すると、二種類の白い花と葉のタイルが交互に貼られてる。


そしてサンパウ病院で最も美しいといわれるドメネク・イ・モンタネール広間。
高さ18m、170㎡の広間には、美の空間が広がる。


大きく取られた窓からは明るい光が取り込まれる。



控えめに入れられたステンドグラス。


ほぼ立体といえるレリーフの彫像、そのアーチの奥にはイエス像があり、
モザイクタイルで表されたアールヌーヴォー風の植物文様。


今までのパステル調の色彩とは少し違ったやや強めの色彩の植物紋。


更にモザイクで装飾された柱からアーチが伸びる。




壁面の美し過ぎるモザイクとレリーフタイル。


クリーム色のタイルにライトブルーとオレンジのモザイク、
花を象った白いレリーフタイル・・
最高~


ベンチに座って、しばしこの大空間に身をゆだねる。
この美しい装飾群に囲まれると、美は病んでる人の心を癒し、ほんとに病を治癒させる力があるのではないかと思えてくる。


上を見上げると天井もやはりモザイクタイルで、壁面のタイルと同系色で彩られている。





床は大理石とモザイクタイルの組み合わせ。


二階回廊。
ガラス貼りの廊下はとても明るく、上部は十字架やカタルーニャの紋章などがデザインされたステンドグラスに、


天井は植物文様が描かれたタイル貼り。








床の細かい大理石モザイク。
管理事務分館は特にすばらしく、、
やわらかい色彩と優美で上品なデザインのドメネクの病院建築を満喫できた!!


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【バルセロナのモデルニスモ建築サン・パウ病院・外観編】ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

2019-11-15 | ポルトガル(リスボン他)&スペイン(バルセロナ)の旅2019

カサ・バトリョを見学した後は、サン・パウ病院へやって来た。
銀行家パウ・ジルの遺言に沿い、ドメネク・イ・モンタネールにより1902年から30年にかけて建設された病院。
14万5千㎡の敷地内に庭園と病棟が点在する。


ここは新婚旅行でバルセロナへ訪れた時、一人朝活でやって来て、夢中になり過ぎ
なかなかホテルへ戻れず、旦那を恐怖に陥らせたという思い出?のある物件。
当時はまだ現役の病院で、2009年まで病院として使用されていた。
その後改修工事を経て、2014年から一般公開されている。


管理事務所分館。
一見、とても病院とは思えないような美しい建物群。
「芸術には人を癒す力がある」というモンタネールの信念のもとに、
ステンドグラスやタイル、彫刻などで美しく装飾されている。


管理事務所分館入口

サン・パウ病院の歴史が刻まれたモザイク画。










中庭には自然の草木が茂り、患者が庭園を散歩し、新鮮な空気を吸うことができるようにと設計された癒しの空間が広がる。
又、それぞれの病棟へ行き来がしやすいように配置されているという。


感染を防ぐために独立して建てられた病棟は、地下通路では繋がっているなど
合理的な設計にも。


正面玄関に建つ管理棟を庭園から。


聖サルバドール分館は1916年に患者を収容した最初の分館。



手術棟。


手術棟のファサードは著名な医師の名前が描かれたモザイクで彩られている。


エントランスのアーチに付く彫刻。




手術棟の後部にはガラスに覆われた円形の手術室がある。


電気がなくとも、外からの光が取り込める工夫がされている。


聖母メルセ分館。


ドームの屋根のモザイクが鮮やか。
建物はよく似ているようで、全て違った造りにデザインされている。


壁面のモザイクや彫刻などもそれぞれ違う。







聖マヌエル分館。


伝染病棟の聖母モンセラット分館。


修道女の宿舎。


聖ラファエル分館。
現在入院設備が再現されている。




内部編へ続く。
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